膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の手術します。
膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm=IPMN)とは、膵管(膵臓の中にある膵液の流れる管)の中に、乳頭状(盛り上がるよう)に増殖する膵腫瘍で、どろどろとした粘液を産生することで膵臓の中に嚢胞(水の袋)をつくる疾患です。
いわゆる典型的な膵がん(膵管がん)とは異なり、良性から悪性までさまざまな段階で見つかります。
一生にわたって症状が現れない方もいますが、長期間の経過を経て膵がんを発症したり、膵炎になったりする方もいるので、しっかり様子を見る必要のある病気です。(慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科 肝胆膵・移植班)
IPMNは3つに分類され、私は主膵管の中に腫瘍ができて、全体的あるいは部分的に拡張する「MPD(主膵管型)IPMN」です。
発見までの経緯
1年前の検査でHbA1c(血糖値)の数値が少し高くなっているので主治医からダイエットと運動を勧められました。
確かにコロナ禍でほとんど外出をしなくなり運動量もガタっと減った上に、普通にごはん食べたりおやつ食べたりしていました。
重い腰を上げやっと今年の3月中旬から「あすけん」でレコーディングダイエットをしてみたら、恐ろしいほど食べていることに気付きました。
レコーディングダイエットといってもただ食べたものを記載してカロリー計算するだけのもですが、結構自己嫌悪に陥りどこかで帳尻を合わせようとするのか2ヶ月で約4.5kg減量できました。
カーブスにも週5〜6日通い始め万全の体調管理と挑んで再度検査したところHbA1c(血糖値)がほんのわずかしか下がっておらず、基準値よりわずかに高いまま。
本来なら数値が下がるはずなのに…。
CT検査・MRI検査
かかりつけクリニックの主治医の勧めでCT検査(2021年4/23)を受けることになりました。
結果は前回(2018年3/18)のCTでは認められなかった膵臓にある主膵管拡張が出現。
その他の臓器・リンパには病変は認められず。
MRCPやEUSなどでの精査を勧められました。
後日(2021年4/27)MRI検査を受けました。
やはり主膵管拡張があり、他は軽度の脂肪肝、明らかな腫瘍は指摘できません。‥と。
この結果から主治医に大学病院で更に詳しい検査を受けるように勧められました。
紹介状を持って大学病院を受診(2021年5月27日)すると、その場で検査入院の予約がとられました。
ERCP検査・超音波内視鏡検査(検査入院)
この検査は器具のついたカメラを口から膵臓・主膵管に入れて細胞をつまんで採取し調べるという大掛かりなもの。
合併症などの心配もあるので入院期間は「~2週間」と言われました。
実際は経過が良く検査前日入院して3泊4日(2021年5/30~6/3)の「4日間」でした。
検査結果は家族と一緒に受診するようにと言われ、次は外科の予約をとりかかりつけ病院への書類(診療情報提供書)を持たされ退院しました。
検査結果
オッサンと一緒に検査結果を聞きに受診(2021年6/12)しました。
膵管内乳頭粘液性腫瘍(MPD-IPMN)
- 肝や肺など画像上異常がない
- 門脈・上腸間膜動脈への浸潤なし
- 主膵管の著名な拡張あり(10mm)
手術を勧められました。
何とこの時、既に手術日も決まっていて、病状や治療説明が書かれた書類が渡され、それを見ながら病状や手術の説明がされました。
いきなり手術の話を聞かされたら、普通なら戸惑うのでしょうが、実は前もってこの診断と病状の事はかかりつけクリニックの先生から丁寧に説明してもらっていました。
検査入院から退院したその足でクリニックへ向かい、診療情報提供書の内容を教えてもらっていたのです。
かなり難易度の高い大きな手術であること、ガンであってガンではないこと、手術をした方がよいこと、手術後は普通に生活できること、etc…。
だから手術する覚悟はできていました。
入院・手術
明日(2021年7/1)入院、明後日(2021年7/2)手術。
亜全胃温存膵頭十二指腸切除術
総胆管と膵頭部、十二指腸、胃幽門部を切除し、それぞれを小腸と吻合する6時間にも及ぶ大手術だそうだ。
手術のパスフォームによると術後に首や鼻、両腕、お腹にたくさんのドレーン(管)がつながれるらしい。
最後の膵管チューブが抜去されるのは3週間後だそうだ。
まな板の上の鯉
さて術後はどんな具合なのかと、同じ手術をした人のブログを見て慄いた…\(◎o◎)/!
あまりの痛さに自殺を考えたとか、何故手術したのかと医者に食ってかかったとか、生きている心地がしないほど苦しかったとか…。
怖くなったので見るのやめました。
先の事は考えず、とりあえずは無になって成すがままに徹します。
私の場合、膵管が拡張しているだけで至って健康。
何処かが痛いとか苦しい、辛いといった症状がなく元気いっぱい。
術前の心電図や肺などの検査も麻酔医が喜ぶ健康体だそうで、執刀医のDr.なんて病気というより傷だと思ってとぽろり(^-^;
生命保険・限度額適用認定書
8万点越えの難易度の高い手術であり、入院期間も最低でも3週間以上。
莫大な医療費が予想されます。
わが家は国保なので区役所で「限度額適用認定証」を発行してきました。
窓口で保険証を提示し直ぐに発行してもらえました。
これがあると、収入によって決められたひと月当たりの自己負担限度額で済みます。
あと生命保険の入院給付金と手術給付金の書類も送ってもらいました。
アクサ生命と神奈川県民共済ふたつに加入しているのですが、入院特約を付けた県民共済の手厚さ(コスパ)には感動ものでした。
まだ入っていない方がいらしたら県民共済オススメです。
入院前日に思う事
あれよあれよという間に、大手術という大ごとになってしまいましたが、私は運が良かったのだと思うことにしました。
知らずに放置していたらいずれ膵臓ガンにになる確率が60~90%だそうだ。
ガンになる前に膵臓を一部(膵臓以外もたくさん取りますが)とってしまうのです。
私の変化程度なら血糖値を下げる薬を処方される場合が多いらしいが、私の主治医は検査を促し大きな病気の芽をみつけてくれました。
すい臓がんは死亡率も高いので命を助けてもらったと感謝しています。
という訳でこれから1ヶ月、お弁当や食事やおやつの記録、お出かけのブログはお休みすることとなります。
回復具合が想定できないので不明ですが、同じ病気・手術を受ける方そ共感したり、経験が少しでもお役に立てればと、術後の記録をしたいと思っています。
ランキングに参加中♪ クリックしていただけると励みになります!