書名 カシオペアの丘で 上
著者 重松 清美
発行社 講談社
発行年 2007年5月31日
頁数 352頁
価格 1,500円+税
丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった。
肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。
そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。
初恋の人がいる。
「王」と呼ばれた祖父がいる。
満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。
・「でもな。人間は、前ばっかり向いているわけには、いかないんだよ。
下を向いたり後ろを振り返ったりするのが人間だと思うんだ」
・「人間は、そんなに強くないと思います。」
・許したい相手を決して許せずに生きていく人、
許されたい相手に決して許してもらえずに生きていく人は、
どちらが悲しいのだろう。