指導者から何かを学び始めてから、ひとり立ちしていくまでに人は、
『守』・『破』・『離』という順に段階を進んでいきます。
『守』・・・しゅ
最初の段階では、指導者の教えを守っていきます。
できるだけ多くの話を聞き、指導者の行動を見習って、指導者の価値観をも自分のものにしていきます。
学ぶ人は、すべてを習得できたと感じるまでは、指導者の指導の通りの行動をします。
そして、指導者が「疑問に対して自分で考えろ」と言うことが多くなったら、次の段階に移っていきます。
『破』・・・は
次の段階では、指導者の教えを守るだけではなく、破る行為をしてみます。
自分独自に工夫して、指導者の教えになかった方法を試してみます。
そして、うまくいけば、自分なりの発展を試みていきます。
『離』・・・り
最後の段階では、指導者のもとから離れて、自分自身で学んだ内容を発展させていきます。
どの道にも必ず型というものがある。そして、繰り返し繰り返し、型の稽古をしなければならない。型は昔から代々受け継がれてきているが、実は少しずつ工夫が加わって次第に良いものだけが残されてきている。 型は常に同じものではなく、変化している。
受け継いだものを守り、現代(いま)に合わなくなったものを捨て去り、そこに新しく、独自の工夫を加え、それを繰り返す。そして今までの型を越える、独自の世界(オリジナリティ)を創り出していく。