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関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

動作分析は難しいか?

2014-10-13 14:32:08 | 日記
土曜日、日曜日と動作に関する講演をしました。日曜日には座位での骨盤の前後傾に関する内容について話しましたが、解釈していただくのは難しいようでした。また、本学2年生も現在、椅子からの立ち上がり動作に関する動作観察を行ってますが、何度言っても理解できない学生がいます。ここで少し解説させてください。

座位での骨盤後傾は現象であり運動ではありません。動作分析をする際には、運動と現象がわからないといけません。

骨盤後傾の運動は2つあります。
1 腰椎後弯にともなう骨盤後傾
2 股関節を90°屈曲から伸展位で体幹後傾、胸腰椎移行部から上位腰椎での伸展位になる場合や胸椎後弯を増加させるように体幹部は前方に変位する場合(要するに骨盤だけが後傾する場合)

上記の2つは骨盤後傾させる原因が異なります。

1 は 腰椎を後弯させる原因になります。2は腰椎に関係するのではなく、骨盤を後傾する原因になります。

そのため椅子からの立ち上がり動作では、1の場合は腰椎前弯して骨盤を前後傾中間位にしてから股関節を屈曲させることで体幹が前傾します。腰椎後傾のまま股関節屈曲しても体幹は前傾していきません。2の場合は、股関節屈曲することで骨盤は前傾していくわけです。

この違いが明確にできない方が多いですね。機能障害が異なりますので、重要なことです。

明日も本学2年生は立ち上がり動作の動作観察です。頑張って欲しいです。

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