隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0476.十二の意外な結末

2004年02月13日 | 短編集
十二の意外な結末
A TWIST IN THE TALE
読了日 2004/02/13
著 者 ジェフリー・アーチャー
JEFFREY ARCHER
訳 者 永井淳
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 272
発行日 1988/09/25
ISBN 4-10-216111-2

 

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イトルに引かれて、というより千葉中央鑑定団という店で50円均一の文庫棚から他の4冊と一緒にただ安いという理由で買ったものだ。今まで知らなかった作家だ。読み始めると入り込み安い文体でO・ヘンリーを思い起こさせるストーリー展開である。
巻末の解説を読むと著者の話はI・アシモフを髣髴させる。
面白い作品を生み出す作家はまだまだたくさにるのだと認識を新たにする。

本書は、タイトルからも推測できるように、下記の収録作の通り12の短編が収録されている。最初の「完全殺人」だけが他に比べて若干長くなっており、状況証拠から間違って逮捕された殺人の容疑者の公判廷の模様が、詳しく描かれている。この作品の中で注目すべき事柄として?(太字のゴシック体で書かれている)ストーリーの語り手である“わたし”が読むザ・タイムスの見出しに、「ブッシュ、大統領候補に指名さる」と言う記述があり、時代背景が判る。
続く、「清掃屋イグナチウス」は短いながら、緊迫感あふれるストーリーで、本書のタイトルにふさわしい好編と言える。
読後、著者について調べたら、映像化もされた有名なコンゲームを描いた「100万ドルを取りかえせ!」の作者だった。

 

 

収録作と原題
# タイトル 原題
1 完全殺人 The Perfect Murder
2 清掃屋イグナチウス Clean Sweep Ignatius
3 ア・ラ・カルト A La Carte
4 本物じゃない Not The Real Thing
5 気のおけない友達 Just Good Friends
6 掘出しもの The Steal
7 ブルフロッグ大佐 Colonel Bullfrog
8 チェックメイト Checkmate
9 泥棒たちの名誉 Honour Among Thieves
10 うちつづく事故 A Chapter Of Acidents
11 抜け穴 The Loophole
12 クリスティーナ・ローゼンタール Christina Rosenthal

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