隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0054.遺伝子封殺

2000年06月26日 | ハードボイルド
遺伝子封殺
JUDGMENT DAY
読了日 2000/06/26
著 者 パトリック・ラインケン
Patrick Reinken
訳 者 天野淑子
出版社 早川書房
形 態 文庫
ページ数 552
発行日 2000/3/30
ISBN 4-15-040943-9

 

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薬会社で画期的なエイズ・ワクチンの研究開発に携わっていた男が、本社ビルから飛び降りて死んだ。折しも会社はワクチンを人体に投与する臨床実験の認可申請中であった。
男の死が認可に影響を及ぼすことを懸念した法律事務所は、若手弁護士バチェットに調査を命じる。
新薬開発を巡る陰謀を感知したバチェットにも危機が襲いかかる。

似たようなタイトルに吸い寄せられるようにして読んだが、医学的な要素を含むサスペンスは次々現れる感じだ。最も僕が好んでさがすから目に付くのか。
先日の「遺伝子操作」とは発行された時期の隔たりがあるから、二匹目の泥鰌をねらった訳ではないのだろうが、オリジナルとはかけ離れたタイトルに惹かれて買い求めた。
確かに、遺伝子が全く無関係ではないものの、こちらはオリジナルのタイトルの示す通り、新薬開発を巡る裁判の方がメインテーマだろう。
著者も医学関係者ではなく、ストーリーの主役を勤めるバチェットと同じく弁護士だ。

新薬開発に絡むストーリーでは、わが国でも古くは、黒岩重吾氏の『廃墟の唇』がある。連続ドラマ化されて、毎週テレビの前に釘付けとなった昔を思い出す。

 

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