隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1681.フェルメールの憂鬱

2016年12月02日 | 絵画
フェルメールの憂鬱
読了日 2016/12/02
著 者 望月諒子
出版社 光文社
形 態 単行本
ページ数 244
発行日 2016/06/20
ISBN 978-4-344-91100-3

 

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家は作品のタイトルをどう決めるのだろうか?それは個々の作家によって違うのだろうが、僕はタイトルを見ただけで読みたいと思ことがたびたびあるので、ちょっと気になっただけだ。
昔見たドラマの中で、辞書や電話帳だったか、適当なページを開けてそこで目に付いた言葉からタイトルを選ぶという、ふざけた場面があったが、中には内容とはまるで無関係なタイトルを付ける人が、実際いるのかもしれない。
Amazonからのメールマガジンで時々書籍の紹介があり、既刊本、新刊本を問わず以前僕が買ったり、検索したりした本に関連した本をピックアップしてくれる。そんな中に読みたくなるタイトルがたまに入っていて、「オッ!」と思うことがある。本書もそんな1冊だ。
そういえば、著者・望月諒子氏の日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した「大絵画展」も、Amazonの紹介で知ったのではなかったか。2013年のことだからもう3年もの月日が流れたのか。 この頃はことあるたびに、月日の流れの速さを感じて、残された時間がどんどん減っていくような感じを持つ。と言いながらも、僕はそれほど深刻に考えているわけではない。一方でまだ少し先のことだろうと思う僕もいるからだ。しかし、あと3年もすれば80歳になるのだ。
この読書記録も80歳・2000冊を目標にしてきたのだが、ここにきて少しばかり読む速度が落ちてきて、本来であれば11月2日の77歳の誕生日に、1700冊を読み終わっていなければならないのに、だいぶ足りない。

 

 

何かそれで支障をきたすということもないから、どうということはないのだが、ここに書くことも読書記録というより、近頃はどうでもいいような日記になっていて、読んだ本の内容も次の本を読み始めれば、忘れてしまうからそれも仕方のないことかも知れない。
そんなことから、よく目につくのが認知症関連の書物や記事、あるいはテレビのニュースや特集番組だ。前にも書いたが高齢者の車の事故も、認知症かあるいはそれに似た症状の運転事故が多い。 今のところ自分が認知症になることを真剣に心配しているわけではないが、物忘れがいどいことは認知所予備軍の傾向を示しており、いつかテレビでそうした物忘れ状態から脱するために、瞑想が効果的だというようなことを言っていたから、一日3分で済む事ならと、教えられた通り実行しているが、まだ効果は表れていないようだ。
だから、このブログにも気づかないうちに、何度も同じことを書いているのではないかと思う。

 

 

て、本書はサブタイトルに「大絵画展」とあるように、シリーズ作品と言っていいだろう。
前作の内容はすでに僕の頭からは大半が抜け落ちているが、冒頭でドイツの片田舎・ワトウという村の教会から、一枚の絵が盗まれたという事件の依頼を受けるのが、イアン・ノースウィッグ。彼は前作「大絵画展」において、美術品競売会社ルービーズにおいて、スポンサーから依頼されたゴッホの「医師ガジェの肖像」を競り負けて落札できなかったのだ。
今や彼・ノースウィッグは貴族の称号を持つ大金持ちだが、電話をしてきた牧師トマス・キャンベルは彼の過去の悪行を知り尽くす友?で、依頼を断るわけにはいかなかったのだ。
そんな幕開きで始まるストーリーは、ハリウッド映画の紺ゲームさながらに、スリルとサスペンスに彩られて進む。美術の世界も悪玉善玉が入り乱れて(いやいや、もしかしたら悪玉ばかりか???)、莫大な資金が動き回る。そんなことを頭において見る展覧会もまた楽しからずや、そんなことに思いが及ぶ。

 

 

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