スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 今日を迎えるためのポタージュ |
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読 了 日 | 2016/04/06 | |
著 者 | 友井羊 | |
出 版 社 | 宝島社 | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 312 | |
発 行 日 | 2016/02/18 | |
ISBN | 978-4-8002-5136-7 |
日は午前中は良く晴れて青空が見えていたが、午後になると少しずつ雲が広がった。カミさんが介護センターのリハビリが終わり帰宅してから、娘を伴って三人で近くの公園に花見に行ってきた。
雲が広がったせいで、満開の桜もいくらか華やかさが控えめのような感じだ。
高台の住宅地の一角のおおよそ200坪程の小さな公園だが、周囲に12本の桜が植えられて、この時期になるとほぼ満開の桜が楽しめる。その割に訪れる人は少なく、たまに近所の主婦が小さな子供を連れて来るくらいで、いわゆる花見の宴会が開かれるというような場所ではない。
我が家では昨年からの2回目の花見で、それ以前はずっと昔息子がまだ若い頃に、散歩がてら連れて行ったことがあるくらいだ。多分これから先もこの静かな公園に花見に来ることが続くのだろう。
先月(3月)読んだシリーズ作品の第2弾。ヨドバシカメラのポイントで交換した2冊の文庫の1冊で、続けて読むつもりだったのが、間に何冊か入ってしまった。原則としては一話完結の連作短編集なので、僕のように前作の内容を忘れてしまっても、それほど影響はないだろう。そう思いながら読み始めたが、やはりシリーズ作品は僕のような忘れっぽい者には、出来ればあまり魔をおまずに読んだ方がいいかもしれない。全作揃っていればの話だが・・・・。
この作品の面白いところ―と言ってもストーリーのことではなく、何か前々から読んで知っていたかのような、スムーズに話に入って行けるところだ。やはり作者の文章力と言うのか、あるいはキャラクター造形のせいか、穏やかなストーリー展開が心地よく頭に入る。
うすっかり市民権を得た日常の謎派といったジャンルで、多くの作品が様々な形で、あるいは様々な職業を有する名探偵が生まれている。
このシリーズではスープ屋しずくの店主、あるいはマスターと言った方がいいのか、麻野と言う人物の押しつけがましさのない、キャラクターが展開する推理・推論がなるほどとうなづける解決に導くさまが良い。
事あるごとに紹介される料理やスープの効能や栄養価など、料理好きや町のグルメにも参考になるのではないか。僕も台所に立つのが嫌いではないので、もう少し若かったら何とか作ってみようと思ったかもしれない。
今では食事もインスタントのものが多くなって、自分で料理を工夫することも少なくなっているが、こうした作品の中に出てくるレシピなどを見ていると、また自分でも作ってみたいような意欲がわいてくるみたいだ。
今回は最後の「レンチェの秘密」が少し長めのストーリーとなって、店の名前の元となった麻野の今は亡き妻静句(しずく)の亡くなった経緯が解き明かされる。
# | タイトル | 号・発行月 |
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第一話 | モーニング・タイム | Vol.9 2015年5月 |
第二話 | シチュウのひと | Vol.10 2015年9月 |
第三話 | 山奥ガール | Vol.11 2015年12月 |
第四話 | レンチェの秘密 | 書き下ろし |
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