隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1505.ダークルーム

2014年11月02日 | 短編集
ダークルーム
読 了 日  
著  者 近藤史恵
出 版 社 角川書店
形  態 文庫
ページ数 318
発 行 日 2012/01/25
ISBN 978-4-04-100071-7

 

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秋を迎えて朝晩肌寒く感じるようになった。僕はアレルギー体質だとは思えないのだが、いつの頃からか春先ではなく初夏や冬の間近に迫った頃に、くしゃみや目のかゆみに襲われることが起こるようになった。
この時期のそうした症状はもしかしたら、寒さによるものかと思い、肌寒さを感じるときは綿入れの半纏をまとうようにしている。半分は歳のせいもあるのだろう。少しずつ抵抗力が衰えているのだろう。
先日随分しばらくぶりに神田の古書店街を歩いてきた。昔若いころ歩いた街並みとは変わってしまい、古書店の店頭も様変わりしたような感じがするが、古書祭りのようなイベントのせいか、結構な人出でにぎわっていた。
僕はこれと言って目的があったわけでないから、適当に見て歩いていたが、折角出てきたのだからと、3冊ばかり買ってリュックに収めて帰ってきた。

 

 

BSイレブンの「宮崎美子のすずらん本屋堂」で、時たま放送される企画番組「東京古本散歩」が「日本古本散歩」と名称を変えて、日本各地の古書店を巡る内容に変わった。そんな番組を見ていると、無性に古書店巡りをしてみたくなり、今回の神田行きを思い立ったのだ。
だが、6月に負った怪我以降運動不足がたたって、ほんの少し歩いただけで息が上がってしまい、足の疲れも出て、1-2日筋肉の痛みが残った。全くなんてこった、歳はとりたくない、などと思っても僕も今日で75歳。
まだ先だと思っていた後期高齢者の仲間入りだ。
この読書記録を始めてまる15年を過ぎ、今日から16年目に入る。このまま順調にいけば80歳までには2、000冊を読むことになるが、あくまで今の調子が続けばの話だ。とらぬ狸の計算をしても始まらない。
せいぜい体に気をつけて、平均年齢くらいはクリアしよう。

 

 

て、近藤史恵女史の作品をを読むのも、アンソロジーの短編を除き28冊目となった。
本書は珍しく連作以外の短編集(僕にとっては初めてだ)で、大半はアンソロジーに収録された作品で、中には過去に読んだものもあるが、僕は読んだ傍から忘れていくから、こうして集められたものを改めて読むと、初めて読むような何か新鮮な感じがして、得をしたような気分になる。
この作者もできれば全作品を読んでみたいと思う作家の一人だ。解説子も書いているように、実にいろいろなジャンルの異なるキャラクターを創造する作家で、僕はシリーズとなった作品の主人公にほれ込んだ。
その点シリーズ作品の利点は、読者をつなぎとめるという効果だろう。僕は見事にその魔術にかかって、これからも著者の作品を読み継いでいくことになる。

 

収録タイトル
# タイトル 掲載書 年月
1 マリアージュ 祥伝社文庫「紫迷宮」 2002年12月
2 コワス 祥伝社文庫「邪香草」 2003年4月
3 SWEET BOYS 創元推理 1996年春号
4 過去の絵 創元推理
光文社文庫「恐怖の化粧箱」
1994年夏号/1999年10月
5 水仙の季節 角川スニーカー文庫「殺意の時間割」 2002年7月
6 窓の下には メディアファクトリー文庫「ありがと」 2004年10月
7 ダークルーム 小説野性時代「読切ミステリ文庫」 2011年7月
8 北緯六十度の恋 書き下ろし  

 

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