ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ 扉子と空白の時 |
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読了日 | 2021/05/06 | |
著 者 | 三上延 | |
出版社 | KADOKAWA | |
形 態 | 文庫 | |
ページ数 | 281 | |
発行日 | 2020/07/22 | |
ISBN | 978-4-04-913083-6 |
リーズの第2シーズンと言う意味なのか、タイトルがビブリア古書堂の事件手帖Ⅱとなっている。
前巻の『ビブリア古書堂の事件手帖 扇子と不思議な客たち』の所では、そのⅡがなかったから、いろいろ書いたが、今回はその第二シリーズだということが分かった。
扇子とはビブリア古書堂の店主栞子さんと五浦大輔との間に生まれた女児が成長した姿だ。
そして、母親の栞子さんや祖母の篠川智恵子双方の地を受け継いでいる扇子が、劣らぬ活躍を見せていくのだろうと、大いに期待を持たせるのだ。
シリーズ作品がこうして、物語の進展とともに、登場人物たちの境遇や年齢を重ねていくことに、僕は長く続いていくことを想像して嬉しくなる。作者としては物語の進展とともにキャラクターの変化などにも心配りをすることに、大変さが増すだろうが、読者としてはその辺の変化も楽しめることになり、より深く作品を理解することが出来るというものだ。
本好きな僕は、ミステリー読書雑感ということから、読む本は主としてミステリーなので、このシリーズにもかつて僕の読んだ本も時々登場するが、知らない本も出てきて、そのうち読もうかと思わせる。だが、僕のその内はあまり到来したことがないから、読まないことの言い訳かも知れない。 本当はミステリーだけでなく、良く知られた文学作品も中学生時代を思い出して、読んでみるのもいいかもしれない。しかし今のところそう考えるだけで、先行きの長くないことを知りながらも、なかなか手を出せずに いる。 それほど長くない先行きの事を考えれば考えるほどその間に出てくるミステリーの傑作を読み損なうことの怖さを実感しているからだ。 実際には僕が思うほど、そうしたことにはならないのだろうが・・・・。
回は、僕の好きなミステリーをテーマに、それも全編横溝正史と銘打つだけのことはあって、大変興味深い内容となっているのだ。僕がミステリーに開眼したことの一つにも横溝作品は大いに役立っているからだ。
その時代はまだまだ“怪奇探偵小説”などと言ったコピーが幅を利かせていた時代で、横溝氏が目指した本格推理が多くのファンに支持されるのはもう少し後になってからだ。
このころ雑誌「宝石」に『悪魔が来りて笛を吹く』が連載されていたことや、江戸川乱歩氏と木々高太郎氏の本格変革論争などと言う、ことも今となっては懐かしくもあり、少し侘しさも混じる心境となる。
昨日行われた、横浜市長選挙は、立憲民主党が擁立し、共産党や社民党が推薦した山中竹春氏が圧勝した。総理大臣菅氏が応援した、小此木八郎氏は残念ながら、大分差が付いた2位に終わった。
この結果が今後行われる衆議院選挙にどのような影響を与えるのか?大いに関心の向かうところである。
選挙は水物と言われるが、予想外の結果が様々な所に影響を及ぼすことになることが、素人の僕にも予想できることが、何とも言い難い。
# | タイトル |
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プロローグ | |
第一話 | 横溝正史「雪割草」Ⅰ |
第二話 | 横溝正史「獄門島」 |
第三話 | 横溝正史「雪割草」Ⅱ |
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