なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

滑車神経麻痺

2014年07月16日 | Weblog

 57歳男性が頭位変換性めまい(BPPV)で入院した。4日前に発症して、1日経過をみていたが、症状が続くため3日前に救急外来を受診した。入院後は次第にめまいは軽快して、浮遊感になって嘔気は消失した。食事もとれるようになって、もう退院かと思われたが、昨日になって物が二重に見えるという。入院時の頭部CTは異常なく、症状が軽快したので小脳脳幹部梗塞も否定的でそれ以上の検査はしていなかった。頭部MRIを行ったが、異常はなかった。眼球運動も異常がないように見えた。

 今日神経内科の新患外来で診てもらうと、右滑車神経麻痺と診断された。頭部MRI以上の検査はなく、多くが原因不明で数か月で軽快するので、経過観察となった。診る人が診れば、わかるものなのかと思った。

 昨日は市医師会の学術講演会があって、座長を頼まれていた。開業医の糖尿病専門医から実際的な経口糖尿病薬の使い方についての講演を聞いた。やはり極端にHbA1cが高くなければ、DPP4阻害薬が中心になるという話だった。DPP4阻害薬+メトホルミンが中心になり、SU薬は極少量のみ併用する。メトホルミンは従来の使用量ではあまり効果がないが、1000mg/日、1500mg/日と増量するとHbA1cが目に見えて下がる。

 9月の講演会も座長を頼まれた。肝硬変の腹水・浮腫に対するサムスカの話になる。医師会の先生方も高齢で、座長などはやりたくないらしい。病院の医師も積極的にやる先生は少ないので頼みやすい私に話が来るようだ。

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