パルティータというのは「組曲」の意味らしい。この曲集ではパルティータは様々な種類の舞曲を集めて一曲としている。
第1番は4つ、第2番は5つ、第3番は7つの舞曲からなる。
通常はソナタ第1番、パルティータ第1番‥というようにソナタとパルティータを交互にひいていくのだが、この1961年録音のグリュミオーのCDはソナタとパルティータとを別々のCDにおさめている。
通常の並べ方と違う根拠は何なのか、演奏家の意図はどこになるのか、解説には記されていない。
このパルティータは第2番の5曲目シャコンヌが有名であるが、私のもっとも好きな曲は第3番の第1曲の前奏曲。華麗で、変化に富んでいる。そして長い曲を一気に突き抜けるように弾きこなす名人芸に圧倒される。
この曲と前回の無伴奏バイオリンソナタは他の演奏家のCDも聴きたいとこの曲をかけるたびに思うのだが、実現はしそうもない。
このソナタとパルティータはベートーベンのバイオリン協奏曲(スーク)やショパンの夜想曲(ルビンシュティン)、モーツアルとのレクイエムなどとともに、私がもっとも聴いているCDに含まれると思う。ブラームスの曲は割とまんべんなく聞いているので、時に突出して幾度も聞いている曲というのが、今は思い浮かばない。チェロソナタや交響曲第4番、バイオリン協奏曲は回数は多い方とはおもうが‥。