Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

三条の湯-雲取山-三峰

2014年07月29日 07時06分30秒 | 山行・旅行・散策


 すでに記事をアップしてある通り、奥多摩駅-鴨沢西バス停-お祭りバス停-後山林道-三条の湯-三条ダルミ-雲取山-白岩山-霧藻ヶ嶺-三峰神社-三峰口駅-武州日野駅-花ハス園というコースをたどってきた。午前中に、三峰口駅までのコースを記す。午後に民宿と花ハス園の様子を記す予定。

 26日の中央線の人身事故による遅延のため新宿-立川間は京王線・南武線経由で迂回した。予定より1時間後のバスにやっと間に合った。しかも手前の鴨沢西バス停までしか行かず、お祭りバス停まで15分ほどの歩き。

      

 気温が高い日の長い後山林道の3時間の歩きはつらかった。やっとの思いで三条の湯に到着。石鹸か使えず体を洗うお湯も限らているが浸かるだけでもとてもありがたいお風呂である。



 夕食は鮎の甘露煮に鹿肉、ビートその他。鹿肉は小屋の管理人が仕留めてきたものとのこと。お酒は澤ノ井。



 大広間のストーブと丸太を刳り抜いた椅子は秀逸であった。



 三条の湯からは三条ダルミを経由して3時間で雲取山山頂へつくはずであった。三条ダルミ直前までは展望のきかない樹林帯の中。枯れそうな水場の水は冷たく美味。三条ダルミからは富士山とその周辺の山の展望が良い。しかしここには大量の小型のアブとハエが発生していて、人の周囲を何十匹となく旋回をはじめる。これが雲取山の最後の登り40分を苦しめる。しかも途中からは大型の蜂(スズメバチではない)も2~3匹が人の周りを威嚇するように回り始める。口や鼻、耳にも飛び込んでくる。なかなかしぶとい。

 頂上には清潔で明るく立派な避難小屋があり重宝する。不思議なことにアブ・ハエは避難小屋には入ってこない。蜂は小屋に入るなり、人への関心を忘れてしまうようだ。ひたすら明るい窓ガラスに突進するようである。小屋に飛び込むなり閉じ込められたように感じるのであろうか。人が避難小屋から出てきてもアブ・ハエ・蜂は襲ってこない。人に寄り付かなくなる。こんな苦闘をしていたためか予定より1時間以上遅れてしまった。

      

 避難小屋から100メートル離れたところに東京都最高点の表示と三角点がある。避難小屋の横の「雲取山頂上」の標識はどうも胡散臭い。
 頂上からも富士山や石尾根の眺めが素晴らしい。また甲武信岳など奥秩父、両神山の眺めは見ごたえがある。
 頂上では尾の赤いトンボが無数に乱舞していた。残念ながら元気がよく三角点や人に止まることもなく、写真には写せなかった。
 頂上から三峰方面に20分ほどで雲取山荘がデンと聳えている。ここの水は豊富で良質。
 ここまではいかにも真夏らしい雲と空で気持ちが良かった。

 小屋から霧藻ヶ峰までは3時間30分ほどのコースだが、樹林帯の中で空もなかなか見ることができず、展望はほとんどない。26年前にこの道を通った時は1月で、大ダワを過ぎるとほぼ雪はなくなり、歩きやすかったことを覚えている。しかし今回は、大ダワあたりから空気の湿度が人体に感じるほど高まり蒸し暑くなった。



 そして霧がみるみる濃くなり、雷が鳴り始めた。これには妻も怖がり、雲取山荘にもどることも一瞬考えざるを得なかった。次第に遠くなるようなので歩き始めたが、妻は、長谷川等伯の松林図のような深い霧を思い出し、一層さびしく不安になったという。



  芋の木ドッケの手前で1頭の鹿を目撃。白岩小屋の外のベンチで休んでいるとさらにもう1頭の鹿が現れた。



白岩小屋は半分潰れたような小屋に見える。ガラス越しに広間に布団が無造作に乱雑に積み上げられた様を見ることができた。緊急の避難用としては使えるが、ここに泊まることは考え難い。しかし場所としては営業しているならば利用する人もいるのではないだろうか。



 小屋の周囲にはフキの大型のようなものが咲き初めていた。しかし食べるにはアクが強そうな花と葉と茎であった。

 時折なる雷鳴を聞きながら、霧藻ヶ峰まで行けば何とかなるとの思いで歩くが、湿気が疲れを増進してるようで、登りになると妻が極端に遅くなる。私は下りになるとくるぶしの周りの靴擦れのようになっている皮膚が赤くはれ、痛い。妻に気遣いをされていたのかもしれない。
 2時間ほどコースタイムより遅れて15時15分に霧藻ヶ峰の休憩所についた。ちょうど管理人が帰る直前で「三峰神社前の最終バスが16時45分」との情報をくれた。これは私の事前調査の時間とあっている。これに間に合わせるために15時25分に小屋を出た。三峰神社までは1時間と少しだから十分間に合う、とのことであった。私は靴擦れでつらい足を引きづりながら、1時間でバス停までたどり着いた。



 ところが16時45分のバスは廃止されて、次のバスは17時30分であるという。しかも25日までは道路の崩壊で運行が中止されていて、この路線は26日から再開ということになっている。
 運行再開の翌日に利用するという幸いにあずかったのは運がいいのだが、16時45分のバスの廃止は、大番狂わせである。
 まずネットで事前に検索したがこのような情報はどこにもなかった。
 「しちこ」という民宿には、18時20分以降でないと着かないことになる。あわてて民宿に電話をしたら、遅くなる食事と風呂には対応してくれるという。さらに三峰口駅まで車で迎えに来てくれるという。
 三峰口駅につくと、駅が閑散としている。本日山の中で聞いていた雷が落ち、秩父鉄道は不通になっていた。危ういところであった。
 バスの時刻は変更にはなったが、バスの運行が再開になっていたことと、鉄道を停めるような落雷に山中で遭遇しなかった幸運に恵まれた山行であった。



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2 コメント

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さすがである (通りがかり人)
2014-07-29 07:29:57
もてなしをする方も、される方も、秀逸である。これだと、多くの人が参考に出きる代物だと思う。
壱岐対馬以来の貴重な資料である。
どうせ商会の金、残らず使い込むのであろう。体力の尽きるときが、金の尽きるときだ。まだ夏は続く。講座などけっぽって、山を目指されよ。虫スプレーの携帯をお勧めする。お二人の場合は、自らの衣服を脱ぎ、素肌を虫に差し出し、従僕に徹されい。
 
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金と体力 (Fs)
2014-07-29 07:39:33
はたしてどちらが先に尽きるでしょうか?
これは『楽しみ」です。金が尽きるときは妻も道ずれ、となるのでしょうか。これは心が痛みますね。少しは遺さないと。
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