青い鳥の世界へ

人として厳しい中で生きていかなければならない中、少しでも良い世界になったら。そして、より明るく、清らかに、暖かく。

愚かさの美学  (下)

2008年09月25日 | 人生設計

今日現在、国債や地方債の残高は八百兆円規模とか言われている。これが国や地方の借金である。
と、そう言われても、ピンとこない。桁外れなので、実感がわかない。
しかしこう言うふうに見てみると、実感が沸くかも知れない。

国債や地方債は、国や地方自治体が国民に借金したという事である。だがその実情はどういうことかというと、国民が国民に対して「借金した」ということでもある。言わば私達が、私たち自身に対して「借金した」ということなのである。
こういう「自分が自分に対して借金した」という状況にあり、そういう中で私達は、実感を持たないでいる。中には「権力」や「地位」、「メダル」や「スポーツ、タレント」、そして「金融資産」を目指していて、自分達がどういう状況にあるかということを自覚していない人たちが多々いる。
その一方では、格差社会の中で虐げられて、その上に物価高騰の直撃を受けた人々が生活苦に喘いでいる。この上更に追い討ちをかけるように、「消費税増税」論がささやかれている。

それなのに「国債や地方債」を発行する政治家や官僚は、概ね豪壮な資産に恵まれた生活をしている。よく「国民の、庶民の目線に立って・・・」と言うけれども、その日暮もしたことがないのに、「どの口で言われるものか」と、言いたくもなる。
おそらくこういう人達は、国債や地方債が、「自分が自分に対して借金を行っている」というなどとは、露ほどにも受け止めてはいないだろう。

ちなみに大阪府へは、何とかのタレントが「ふるさと納税」をしたそうで、それで住民税が軽減されるという。
金持ちは優遇されて、貧乏ものは「あほらし」。
政治は、どちらに目線をおいているのやらーーーー。


尤それは、「愚かさの美学」のなさしめるところなのだから、「何ぞしからん」と言わなければならない。

それ故に「愚かさの美学  (中)」でも述べたように、「生産性と成育性」とを併せ持つ、「自立心と自主性と独立心」とを持った、「美学」「美意識」を持って一人一人が立っていかなければなるまい。

コメント
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