名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋問題集20190704

2019-07-04 | 大山将棋研究

後手番大山先生の手を考えます。

第1問

 

上手く攻められました。被害は最小限に抑えます。

A 34同銀  B 22角  C 42角

 

第2問

 

 

駒損ですがさばいていきます。(攻め駒を増やします。)

A 33桂  B 64角  C 33角

 

第3問

 

また駒を取られそうで、好手が欲しいです。

A 64角  B 41角  C 25桂

 

第4問

 

入玉を許さないように迫っていきます。

A 79馬  B 36桂  C 35桂

 

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大山将棋研究(1301);中飛車に57金戦法(加藤一二三)

2019-07-04 | 大山将棋研究

今日の棋譜20190704

昭和43年2月、加藤一二三先生と第17期王将戦第4局です。

大山先生の中飛車に

加藤先生は57金戦法(金立ち戦法)です。

振り飛車は32飛として角頭を守ることのほうが多いです。すると居飛車は5筋を攻めます。

56金と寄って(1手で寄れるのが良いところ)じっくり指すことのほうが多いのですが、加藤先生は薄くなった角頭を攻めました。

43銀に55金。大胆ですがこれで攻めは続きます。

この歩は取れず

金銀交換ですが角をさばきました。

11角成は大きいですが、角をぶつけられて詰めろなので12馬とかはできません。

加藤先生は金と銀香の交換で駒得ですが、後手の55角を避けねばなりません。香を打てば1手で守れますが

香は取られます。その間に34飛をいじめられるかどうか。

大山先生は手堅く金を打ちました。55香を取れば左香をさばいたことになり、玉が堅いので有利です。

加藤先生は34歩から36歩。

でも64角(好手)~55角の筋は受けにくいです。35歩と取りましたが

2枚香を取られて99角成は痛いです。

大山先生は早々と飛を切り

8筋を攻めました。85香打もあるので受けはありません。

馬をぶつけられても55香で手を稼ぎ

駒を取りながら寄せて行きます。

加藤先生は入玉しか望みはないでしょう。つまりここで47玉しかない。しかし69馬58桂35桂36玉25金同飛58馬というのが寄り筋です。

44馬はある意味仕方ないのですが、36桂を打たれるのは痛いです。

飛を捨てて入玉できるかどうか。

69馬~27飛で逃げ出しにくくなりました。

馬を切られて38成桂、これで寄り筋です。

後手玉は馬竜で詰めろになるのですが、がっちり金を打って守ります。加藤先生は馬を切ることはできないので

84歩で形つくり。あとは良いでしょう。

ここまで。

 

金立ち戦法は玉が薄いのが難点です。59銀右としてから攻められたら良いのですがうまくいきません。本譜の攻めはうまくつながるのですが、駒得でも面白くないのです。

大山先生は桂香をうまく使えました。快勝です。

 

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.41 棋譜ファイル ----
開始日時:1968/02/19
手合割:平手  
先手:加藤一二三8段
後手:大山王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 2五歩(26)
6 3三角(22)
7 4八銀(39)
8 4二銀(31)
9 5六歩(57)
10 5二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 5八金(49)
16 8二玉(72)
17 3六歩(37)
18 7二銀(71)
19 6八銀(79)
20 5四歩(53)
21 5七金(58)
22 4三銀(42)
23 4六金(57)
24 3二飛(52)
25 5五歩(56)
26 5二金(41)
27 5四歩(55)
28 同 銀(43)
29 2四歩(25)
30 同 歩(23)
31 3五歩(36)
32 4三銀(54)
33 5五金(46)
34 3五歩(34)
35 3四歩打
36 4二角(33)
37 4四金(55)
38 同 銀(43)
39 同 角(88)
40 3四飛(32)
41 1一角成(44)
42 3三角(42)
43 同 馬(11)
44 同 桂(21)
45 5九香打
46 5六歩打
47 同 香(59)
48 5五歩打
49 同 香(56)
50 5四歩打
51 1二角打
52 4四飛(34)
53 2三角成(12)
54 4三金打
55 3四歩打
56 同 金(43)
57 3六歩打
58 6四角打
59 3五歩(36)
60 5五角(64)
61 4六銀打
62 9九角成(55)
63 3四歩(35)
64 4六飛(44)
65 同 歩(47)
66 9八銀打
67 7九金(69)
68 8四香打
69 3三馬(23)
70 8七香成(84)
71 6九玉(78)
72 5五香打
73 5六歩打
74 8九銀成(98)
75 同 金(79)
76 同 馬(99)
77 5八玉(69)
78 7八成香(87)
79 5七銀(68)
80 7九馬(89)
81 4四馬(33)
82 3六桂打
83 2一飛打
84 4一歩打
85 4七玉(58)
86 2八桂成(36)
87 5五歩(56)
88 6九馬(79)
89 5八銀打
90 2七飛打
91 3七桂打
92 5八馬(69)
93 同 玉(47)
94 3八成桂(28)
95 4一飛成(21)
96 5三金打
97 4五馬(44)
98 2九飛成(27)
99 8四歩打
100 3七成桂(38)
101 8三歩成(84)
102 同 銀(72)
103 3七銀(48)
104 3八龍(29)
105 4八銀(57)
106 4七銀打
107 5七玉(58)
108 6五桂打
109 6六玉(57)
110 4八龍(38)
111 同 銀(37)
112 7四桂打
113 投了
まで112手で後手の勝ち

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20190704今日の一手(その900);好手で寄せる

2019-07-04 | 今日の一手

20190704今日の一手

 

5月2日の名南将棋大会から、OさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。

 

 

一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。

先手の1歩損ですが持ち歩があります。後手に馬を作られている分だけわずかに駒損です。終盤なので重視しません。

玉の堅さは先手のほうが堅いです。

先手の攻め駒は持ち駒角金銀桂で4枚。

後手の攻め駒は46馬と持ち駒金桂で3枚。

 

総合すれば先手有利です。

 

☆ 大局観として

先手玉はとりあえず安定しています。17飛の利きもあるので攻められても受けがあるでしょう。

攻め駒4枚なので後手玉を寄せるだけなのですが、後手玉は広いので後手の左翼方面へ逃げ出され、入玉を見せられると厄介です。

上手い寄せ方を見つけましょう。

 

 

× 実戦は75桂と打ったのですが72歩

後手玉の移動範囲は狭まりましたが、継続の攻めが難しいです。54歩同銀83金から攻めたのですが

75桂72金が取り残されている感じです。小駒の攻めは足が遅いので相入玉になってしまいました。

 

 

○ 桂を打つならば65桂が好手です。

桂を捨てるので考えにくいのですが、65同歩には73角、53玉55銀

上から押さえつければ寄せやすいです。

 

後手は73角を同馬とするしかなさそうですが、73同歩成同玉74歩

これにどう応じでも72角

飛銀取りで角を打てます。54角(や63角)でも飛を取れば両取りが出てくるでしょう。45銀を取れたら

駒得で攻めていて切れることはありません。

 

とすれば後手は65桂を取れず72歩

73銀同歩同歩成51玉53歩

65桂が生きているうちに攻めれば寄せきれます。

 

 

△ 83桂は同飛73金ねらいですが53玉

91桂成同飛49香はありますが、寄せきった感じではありません。

 

 

△ 84桂53玉

72桂成~73歩成はありますが後手玉が安全になります。

 

 

△か× 銀を使う手としては82銀を考えるでしょう。(73銀では筋悪です。)

82同銀73角53玉82角成

銀飛の交換はそんなにうれしくないのですが、相入玉となれば大駒3枚が大きいというか、手持ちの飛で後手の駒を取りやすいのです。

 

後手が銀を取らないで逃げ出すと、41歩73歩成53玉

91銀不成~49香というのもあるので後手玉を寄せられるのかもしれませんが、スマートではありません。

 

 

○ 72銀のほうがスマートです。

72同玉73金61玉72角51玉81角成

53玉ではなくて51玉の形ならば寄せやすいです。63金と使えますし。

 

後手は72銀を取れず31飛

73歩成同玉53歩

63銀82角

62玉75桂

好手連発で寄せられます。後は銀を取って64角成

駒を取りながら攻めることができるので簡単です。

 

 

○ 72角も格好いいです。

72同玉は詰みですね。71飛83角成

72歩には84馬が厳しいですから、53玉47金55馬73歩成

と金もできれば入玉されないように押していくだけです。

 

 

○か△ 26角の王手は

53か44を塞がせようという手です。44桂73銀53玉37角

角の再利用ができるので無駄になりません。

 

後手は脱出路を塞がないように35歩

35同角同馬同歩

72角のねらいが残っているので先手有利です。72歩の受けには53歩同玉73歩成か、55金か、65歩か。馬を消しているので上から押さえやすいのです。

 

 

× 73角53玉では

逃がしています。

 

 

△ 先に入玉阻止で47歩

55馬67桂54馬55銀72歩

上から攻めているし駒得にもなるのですが、歩切れで57歩成もある状態はうれしくないです。

 

 

△か○ 馬を追うならば37銀が良いようです。

55馬73角53玉65金

これで手が続きます。

 

 

× 72金と捨てるのでは

72同玉73銀63玉72角53玉81角成44玉

金飛の交換はいいとして、73銀を使えないのが不満です。

 

 

☆ まとめ

攻め駒4枚で74歩が拠点ですから、好手を見つければ寄るという例がいくつか出てきました。

桂を使うならば65桂。これは65同歩73角から清算して74歩~72角という筋です。72角が好手だから取れない65桂も好手だったという評価です。

銀を打つならば72銀です。右玉は例外とされますが、王手がかかるようになると「玉飛接近すべからず」の悪形なのです。

同様に72角も好手、取らせて73金を打てれば良いのです。ここでは取ると詰みですから71飛83角成~73歩成で寄せます。

 

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