名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

20170123今日の一手(その452): 盤面を広く見る

2017-01-23 | 今日の一手
20170123今日の一手

1月7日の名南将棋大会から、KさんとNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀歩歩と角の交換で馬と竜を作りあっています。持ち歩があるので歩はカウントせず、少し先手の駒得です。終盤で寄せを目指すなら重視しませんが、長期戦になるなら効いてきます。
玉の堅さは89飛を加味して先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は43馬と持ち駒角桂で3枚。
後手の攻め駒は持ち駒桂1枚ですが、すぐに38竜58銀は働きそうです。

総合すればやや先手有利です。

☆ 大局観として
寄せ合いの一歩手前というあたり。後手からの67歩成あるいは67銀成が見えていて、それを受けるかどうかの判断です。駒得ですから受けを選んで長期戦もあるでしょう。
飛車が攻めに参加していないので寄せ合いの手段を考えるのは難しそうですが、58の銀が手に入りそうなので攻め駒は4枚になり、寄せ合いも考えられます。

どちらにしても、58銀が38竜の利きをさえぎっているので今がチャンスです。

× 普通の受けは79桂ですが67桂と打ち込まれて

かえって受けにくくなってしまいます。


× 58金同竜68歩

は手堅い受けに見えます。67金と打ち込むなら79銀78金同銀引67金69金

これは竜を近づけさせて受けたことになります。

でも67歩成から

67同歩66歩同歩67歩79銀68金

で受けにくいので、変化はありますが、これも悪そうです。(69銀と竜取りで受けても48竜で馬に当たる)


× 97玉は早逃げの手筋で

67で清算できるようになります。でも95歩同歩67歩成同金右同銀成同金96歩

96同銀98歩同香95香同銀96歩

途中94桂の筋があっても後手玉に詰みはなく、この歩を取っても取らなくても98竜で困ります。


○ 受けにくそうなのですが、61馬と切ってしまい

61同銀に39金47竜48歩

と竜を追って銀を取ろうというのがあります。56竜には34角があります。67竜も取らずに79桂37竜38歩

と追ってしまえば歩切れですが銀得になります。長期戦でも構いません。


△ 寄せ合いなら寄せのセオリーで考えて64歩。

64同金なら53角63金64歩

53金同馬の時に63歩成を受けるうまい手段がありません。71桂には63桂

です。62歩とか(あれば金銀とか)打てないのです。

よって64歩には62金引です。

桂馬が使えればよいのですが、うまい手がなく、44角67歩成62角成同衾63金

61歩には72金から攻めればよいので、後手は78と同金71金

と受けてこれは千日手です。


× 他の攻めとして62歩は同金上

で無効。


× 53桂は71金

で無効。


△ 実戦は41角で

これはなかなか有力で、62金引には63歩です。後手は63桂と受けて、75歩67歩成74歩

で寄せ合いに進みました。68と63角成78と同銀67銀成73歩成同銀同馬同玉65桂82玉

激しいはがし合いでしたが、この後手玉が詰みません。後手Mさんの勝ちに終わりました。

75歩から攻めるとどうも一手負けのようで、63角成と切るのが良かったのです。

63同桂に61馬同銀64歩

これで63歩成が詰めろになるので先手の確実な1手勝ち。(というか2手勝ちかもしれません。)

後手としては62金上

が正しい受けで、角や馬の筋は避けておくのが受けの手筋です。これで43馬が働かなくなるので、後手の寄せ合い勝ちになるのでしょう。


○ 他には39歩があって

これも受けの手のようなのですが、竜の位置を変えて、角を打とうという意味なのです。28竜なら17角という狙いです。
47竜には61馬同銀57金打

で駒得を狙います。

48竜が馬取りですが

61馬同銀26角

このラインに角を打ちます。28竜には64歩

がぴったり。63歩成が入れば楽勝です。62金なら角を切って63金と打ち込めばよいです。
64同金には53角成72桂58金

として71銀からの寄り筋です。

26角に47竜でも58金と銀を入手してしまえば同じこと。

こっちで説明すれば、58同竜に71銀

93玉に95歩同歩94歩

香を走って99飛の筋で詰みがあります。


☆ まとめ

後手の攻め駒は38竜58銀を含めても3枚なので受けがあるようなのですが、どこかで6筋に と金ができると4枚になるので受けにくいのです。作らせないようにすると駒を打ち込んで囲いをはがされます。
この場合は89竜の横利きを生かすべきで、金を取って39金というのが有力な受け筋です。

寄せ合いなら64歩から考えるのですが、どうやら千日手のようで、仕切り直しです。
先手で角を打つ(竜取りにして0手で打つ)ことができれば寄せ合い勝ちが見込めるところで、39歩がそれを狙った手でした。58銀の質駒を手にいれて、61馬から71銀で寄りでした。

なんだか作ったような次の一手でしたが(このブログでは正解が一つではないようなものを選んでいるのですが)、盤面を広く見ると好手が落ちていることがあります。

こういううまい手を見つけると検討が楽しいですね。みなさんも自分の指した棋譜を記録しておいて、振り返ってみてください。棋力が向上したなあ、と実感するものです。(ソフトの助けを借りているのですが、それでも感心します。)
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名南将棋大会表彰規定など

2017-01-22 | 名南将棋大会
概要や表彰既定などまとめておきます。(再褐、加筆しました。)

日本アマチュア将棋連盟(アマ連)
登録のレーティング大会です。ランキングを点数で表し、対局の勝敗で以下の表のように点数が増減します。

注)最近はこの計算方法が変わったようで、計算通りに反映されていません。いまのところ計算方法がブラックボックスです。

ランキングはアマ連HPから確認できます。この点数の変動に一喜一憂して楽しむわけですね。全国組織ですが東海地区ではとくに盛んで、毎週末のように大会があります。
アマ連の年会費は3000円、毎月初めに会報が届きます。このとき将棋世界をプラス7000円で購読することができます(合計10000円)。将棋世界は800円で12冊なら9600円ですからかなりお得です。



名南将棋大会ではレートによって6人から10人ごとになるべく細かくクラスを分けます。各組でスイス式トーナメント形式(対局成績とレートを考慮して組み合わせ)にて全員が4回戦対戦します。持ち時間30分切れたら30秒読みです。毎月1回開催ですが、現在は2日に分けていますので注意してください。

注)参加人数が増えたので、2つに分割開催しています。レーティング(R)1400点以上を日程(壱)、1400点以下を日程(弐)にしました。R1400点に近い方(±100くらい)はどちらに参加されても構いません。両方でも歓迎します。
(弐)では、参加人数奇数の場合は原則一番下のクラスを5人~9人にします。空き番はありますが4回対局です。(壱)では私が入って偶数に調整するので空き番はありません。


参加費はアマ連会員1200円非会員1500円(ただし中学生以下の場合は1300円)、女性または学生に割引があります。
また、前月参加された方は100円割引があります。毎月参加されるとお得です。
昼食は提供できませんのでなるべく事前にご用意ください。

注)女性または学生の割引は選択制で、参加費500円割引ただし優勝賞金が2000円減額です。期待値ではお得ですが、優勝する自信があれば割引を適用しなくても構いません。

各クラス、最多勝を優勝としています。(3勝1敗が複数の場合は賞金山わけです。)賞金は以下の表のとおり。

優勝ではない3勝1敗の方は1000円分割引券、2勝2敗の方は500円分割引券、1勝3敗と0勝4敗の方は100円分割引券です。

注)この参加割引券には(名南将棋大会が続く限り)期限がなく、割引は複数適用でき、超過すれば現金で還元します。


会場は名古屋市南生涯学習センター(電話052-613-1310、JR笠寺駅下車徒歩8分、ガイシホールの北隣)です。笠寺駅西口を出ると通路の先にガイシホールの丸い建物が見えます。その右の道路を挟んだとなりです。駐車場は21台ですが、隣の南保健所の駐車場も使用できます。チェーンを外して駐車したら生涯学習センターの受付に申し出てください。料金は1日300円ですが、チケットをまとめ買いしていますので1枚200円にてお頒けできます。

特徴
1 参加費が安くかつ還元率が高い。(アマ連会員1200円いただいて平均1100円近く還元します。)
2 全員に賞がある。(5回に1回くらい賞金がもらえて、ダメでも割引が必ずある)
3 成績によらず最後まで楽しめる。(将棋を通じたコミュニケーションも楽しむ大会です)



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第169回名南将棋大会(壱) 結果速報

2017-01-22 | 名南将棋大会
今日は第168回名南将棋大会(弐)を行いました。結果速報です。


A級優勝
松浦正樹さん


B級優勝
丹羽拓郎さん


C級優勝
吉川朋樹さん

紀平倖佑さん

荒木開さん



優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。


直近1年の優勝者まとめです。クリックで大きくなります。
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大山将棋研究(407); 四間飛車に急戦

2017-01-22 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?



☆ 今日の棋譜
昭和53年4月、加藤一二三先生と第19期王位戦です。

大山先生の四間飛車に加藤先生は急戦です。

大山先生はまともには受けません。いつものように78金と備え、袖飛車を見せます。加藤先生も玉頭に備えます。

玉頭方面は一段落。今回は39飛~48金の形なので、いつもの袖飛車よりは玉が堅い感じがします。

金銀が分裂していたのですが、大山流の金を寄せる手でまとまってきました。

その効果で飛車をぶつけることができました。

飛車交換にはならず、陣形整備の後、戦闘開始です。

大山先生も66歩と打つ気にはならず、57角から迎撃です。小競り合いから本格的な戦闘になっていきます。

加藤先生は角を使い

銀を追います。

銀を殺せましたが

大山先生は25銀と捨てて桂を取りに行きます。

加藤先生は歩切れでは駒得とはいえず、とにかく動かなければいけません。

大山先生のカウンター。加藤先生は1歩しかないので飛車先を止めにくいのです。

67歩には銀を追って

金をぶつければ飛車先が通ります。

飛車が成って、少し大山先生がリードします。

しかし加藤先生の反撃も厳しいです。

清算して31歩と詰めろを受けたのですが、57金を決めておくほうがわかりやすかったか。

銀で固められました。

これで投了図なのですが、早すぎます。というか、後手玉が詰まないですし、57金から攻めてしまえば(57金同銀37馬58玉36馬47歩57桂成同玉35馬)後手が有利だと思えるのですが。

早すぎる投了が謎で、秒読みで時間が切れてしまったのかもしれません。
投了図以下、後手をもって攻め筋を考えてみてください。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:加藤一二三棋王
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5二金(61)
15 3八銀(39)
16 4二銀(31)
17 6七銀(78)
18 7四歩(73)
19 4六歩(47)
20 8五歩(84)
21 7七角(88)
22 5三銀(42)
23 3六歩(37)
24 6四歩(63)
25 7八金(69)
26 4二金(41)
27 4七銀(38)
28 4四歩(43)
29 3八飛(68)
30 4三金(52)
31 3五歩(36)
32 同 歩(34)
33 同 飛(38)
34 3四歩打
35 3九飛(35)
36 1四歩(13)
37 1六歩(17)
38 6三銀(62)
39 4八金(49)
40 9四歩(93)
41 3六銀(47)
42 3三金(42)
43 6八金(78)
44 7二飛(82)
45 5八金(68)
46 7五歩(74)
47 同 歩(76)
48 同 飛(72)
49 6八角(77)
50 7二飛(75)
51 7九飛(39)
52 7四銀(63)
53 3八金(48)
54 7五歩打
55 5六歩(57)
56 4二金(43)
57 9六歩(97)
58 4三金(33)
59 9七香(99)
60 6五歩(64)
61 同 歩(66)
62 同 銀(74)
63 5七角(68)
64 6六歩打
65 同 銀(67)
66 5六銀(65)
67 3九角(57)
68 1三角(22)
69 4九飛(79)
70 3五歩(34)
71 2五銀(36)
72 3三桂(21)
73 1四銀(25)
74 2四角(13)
75 1五歩(16)
76 1三歩打
77 2五銀(14)
78 同 桂(33)
79 2六歩(27)
80 6二飛(72)
81 2五歩(26)
82 3三角(24)
83 6五歩打
84 8六歩(85)
85 同 歩(87)
86 8二飛(62)
87 6四歩(65)
88 同 銀(53)
89 7五銀(66)
90 5五銀(64)
91 6九飛(49)
92 6七歩打
93 5七歩打
94 6五銀(56)
95 6七金(58)
96 3六歩(35)
97 5六金(67)
98 同 銀(65)
99 同 歩(57)
100 4六銀(55)
101 6一飛成(69)
102 2六銀打
103 4八角(39)
104 3七金打
105 同 桂(29)
106 同 歩成(36)
107 同 角(48)
108 同 銀(46)
109 同 金(38)
110 同 銀成(26)
111 同 玉(28)
112 4五桂打
113 4七玉(37)
114 3一歩打
115 4六銀打
116 2八角打
117 3五銀打
118 1九角成(28)
119 2四桂打
120 同 歩(23)
121 同 歩(25)
122 投了
まで121手で先手の勝ち

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大山将棋研究(406); 四間飛車に左美濃

2017-01-21 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?



☆ 今日の棋譜
昭和53年4月、飯野健二先生と第17期十段戦です。飯野先生はプロ入り4年目で、これに勝てば十段リーグ入りだったようです。

大山先生の四間飛車に、飯野先生は持久戦で

22玉の形の左美濃に。すでに大山先生は左銀を腰かけているのですから、角筋に入って危険です。作戦負けになりそう。

74歩~51角~73角まで間に合わないといけないのですが、65歩~45歩のほうが速いので困っています。84飛は悩んだ末でしょうけれど、好んで指す手ではないです。

手待ちをして25歩と突かれました。こうなるなら12玉と角筋をかわしておきそうなものなのですが。

25歩は取れないので、74飛24歩同角78飛のやりとりから35歩。玉砕のようですが、何か動かないとだめだと判断したのでしょう。

大山先生は44角~76飛とすることができたのですが、飛車をさばかせただけなので玉頭を厚く構えます。

飯野先生も玉頭戦です。歩を合わせて金を繰り出せば、大山先生は銀を寄せます。

手堅いですね。13角の位置が悪いだろうとみています。

頃合いを見て端を攻めます。これがどれだけ厳しいかの勝負。

銀香交換ですが、角が飛び出して決戦です。46同銀も考えられますが

じっと14歩と抑えて、馬飛を追えばよいのですかね?危険な感じがしますが。

飯野先生は馬飛を切って香をたらして、手ごたえがあったのではないでしょうか。

桂を捨てて金を捨てて、取れば48角です。(でもその変化も先手が指せるようです。)

先手玉が詰めろでピンチ。この図を見たことがあります。河口先生の観戦記だったとおもいますが、どの本だったか思い出せません。

まずは13角で、取れば詰みなので12玉。

それから銀を引くのです。飛車の横利きが通って詰めろ逃れ。27金は46角成です。

49同香成に57角成で詰めろ逃れの詰めろ。大山先生の勝ちです。

大山先生はどこでこの筋に気が付いたのでしょうか?37金を取らなかったのですから、それ以前に発見したのでしょうね。怖い筋に踏み込んで、でも助かっているのですから不思議なんです。読み切って指しているのではなくて、何とかなりそうだとわかっていたのでしょうね。
「助からないと思っても助かっている」という大山先生の名言がありましたが、これはその好例です。簡単にあきらめてはいけない、という意味だけに解釈すべきです。
でも作戦勝ちだったはずなのに、危なくなりましたね。中盤で78飛としたのに44角~76飛を選ばなかったためだと思うのですが、48飛~45歩でしょうか。
それはともかく面白い終盤になりました。変化も考えてみてください。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:飯野健二4段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 5四歩(53)
9 4八玉(59)
10 4二玉(51)
11 3八玉(48)
12 3二玉(42)
13 2八玉(38)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5三銀(62)
17 6七銀(78)
18 4四歩(43)
19 5六銀(67)
20 5二金(61)
21 3八銀(39)
22 3三角(22)
23 5八金(69)
24 2二玉(32)
25 4六歩(47)
26 3二銀(31)
27 3六歩(37)
28 4三金(52)
29 3七桂(29)
30 8五歩(84)
31 7七角(88)
32 2四歩(23)
33 2六歩(27)
34 8四飛(82)
35 4七金(58)
36 2三銀(32)
37 2七銀(38)
38 3二金(41)
39 3八金(49)
40 9四歩(93)
41 6五歩(66)
42 9五歩(94)
43 2五歩(26)
44 7四飛(84)
45 2四歩(25)
46 同 角(33)
47 7八飛(68)
48 3五歩(34)
49 2五歩打
50 1三角(24)
51 3五歩(36)
52 7六飛(74)
53 3六金(47)
54 3四歩打
55 同 歩(35)
56 同 金(43)
57 4七銀(56)
58 3三桂(21)
59 2六金(36)
60 5五歩(54)
61 3六歩打
62 5四銀(53)
63 1五歩(16)
64 同 歩(14)
65 1四歩打
66 同 銀(23)
67 1五香(19)
68 同 銀(14)
69 同 金(26)
70 4六角(13)
71 1四歩打
72 5七角成(46)
73 5八銀(47)
74 5六馬(57)
75 6七銀打
76 3八馬(56)
77 同 玉(28)
78 7七飛成(76)
79 同 桂(89)
80 4六香打
81 5一飛打
82 4五桂(33)
83 同 桂(37)
84 3七金打
85 2九玉(38)
86 1七角打
87 1三角打
88 1二玉(22)
89 4九銀(58)
90 同 香成(46)
91 5七角成(13)
92 投了
まで91手で先手の勝ち

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20170121今日の一手(その451): どの攻め筋が有効か

2017-01-21 | 今日の一手
20170121今日の一手

1月7日の名南将棋大会から、AさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

(多分後手が45歩と伸ばしたところ、先手番です。)
☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは少し後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は37桂79角で2枚。
後手の攻め駒は33角1枚。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
先手は鳥刺しですね。59金右の形が工夫でしょうか。66に左銀が出るのはあまり良い指し方だとは思わないのですが、この場合は55歩や55銀のねらいがあります。(66に出ないで46に出る、45歩の形なら46歩同歩同銀とする、ほうが手に困らないことが多い。)
この戦法は玉を固く囲うのではなく、あくまで急戦が狙いです。左銀が66にあるのですから後手玉よりも堅くなりません。今は攻め駒が2枚ですが、66の銀あるいは48の銀と、28飛を攻めに使いたいです。
どこから攻めますか?


× 囲うなら88玉ですが

52金左78金65歩55銀同銀同歩同角

というのは後手の望むところ。あるいは44角から33桂と待つ人もいるでしょう。これでも互角ですが、作戦としてはつまらないです。


△ 24歩同歩

という突き捨てはいつ入れるかわからないのですが、向い飛車ですからいつでも入るので、とりあえず変化を考える上では保留しておきます。右桂を跳ねているので25歩から伸ばされても構いませんから、戦いが始まるなら早く突き捨てておいてもよいです。


△ 実戦は55歩でした。

55同銀に45桂44角53桂不成

というのが狙いの手で、駒得になります。以下は66銀41桂成55角(55銀か75銀と逃げておくほうが良い)46金

52飛66歩同角67歩84角57歩

こう進むなら先手十分です。歩切れですが金得です。41の成桂の働きが良くないので今一つではありますが、有利なのは間違いありません。この後も駒得を主張したのですが、受け間違って食いつかれてTさんの負け。残念でした。

後手としては55歩は取れません。43銀と我慢して

こうなると66の銀が攻めに使えないので、46歩同歩同角52金左47銀

とじっくり右銀を前に出していくか

45桂と取って

44角37銀52金左46銀33桂35歩

という戦い方か。
どちらもあると思います。この時に59金右の形よりも58金右のほうが働いている(玉の腹が空いていない)ので、振り飛車としては得ではないかという感じです。


○ 55銀とぶつけたら

今度は43銀では45桂があるので引きにくいです。55同銀同歩同角に56銀33角45銀

となるのでしょう。後手から反撃手段がないので、34銀と取って銀が遊ぶということもなさそう。
43銀と打っても35歩同歩同角が好調子。44歩に34歩42角44角

44同銀同銀32金45桂

となれば好調です。


△ 46歩もあって

46同歩同角65歩

55銀に42飛45歩同銀同桂同飛


あるいは45歩の時に55銀同歩か。


どちらも互角でこれからですが、やはり59金右が生きていないので後手のほうを持ちたいのかな、という気はします。


△ 35歩は激しい手で

桂頭に弱点ができるのですが、35同歩同角に52金左が欠かせず、34歩が入ります。

51角44角32飛

11角成に36歩は35香

が好手で先手よし。

戻って11角成に34飛12馬

35飛55歩(同銀には45馬)36歩54歩37歩成44銀

と激しく進んで難しい形勢です。


☆ まとめ
問題図では後手の45歩の価値が小さい(77歩の形のため)ので先手のチャンスでした。
攻めを考えたいところで、24歩同歩を除外すれば、55歩、55銀、46歩、35歩の4択です。
比較に悩むかもしれませんが、左銀を攻めに使うか、右銀を攻めに使うか、どちらもそのままか、という違いがあります。(これは攻め駒の数に関係してきます。)

実戦の55歩は取ってもらえるなら先手が有利になりやすいです。これは66銀が攻め駒になるからですね。45桂から53桂不成という決め手がありました。
取らないで43銀なら互角で、ただし59金右が少し不満。

55銀のほうが取ってもらえるのでわかりやすいと思います。その後銀を投入するのはあまり良い手ではないことが多いのですが、この場合は後手の左金が低いので案外に有効です。

46歩は筋が良いのですが、66銀が攻めに働かないので形勢は難しいです。

35歩は激戦。場合によっては成立する筋です。先手玉が堅ければ十分になりやすいところですが、66銀が中途半端なのであまり考えないほうが良いのかもしれません。


こういう変化を見て、鳥刺しならではの感覚がわかるでしょうか。後手の45歩は普通の急戦なら反撃の切り札ですが、この場合は角筋に駒がないので指さないほうが良いです。攻めの目標になってしまいます。
鳥刺しの名手Tさんですが、66銀は賛同できません。46に出るほうが良いです。問題図の場合は同じ理屈で55銀とぶつけて交換するほうが良いのです。
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大山将棋研究(405); 四間飛車穴熊に銀冠

2017-01-20 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手(できれば3手目も)は?


☆ 今日の棋譜
昭和53年4月、西村一義先生と第17期十段戦です。


西村先生の四間飛車穴熊。副総裁ですからね。

大山先生は左美濃から銀冠に構えます。

西村先生は66銀型に組めて満足です。

5筋の歩を交換して

大山先生は6筋の歩を交換します。

その後西村先生は55歩と合わせて6筋を狙う(55同歩同銀に64歩か)のですが、急がずに待っているのも有力です。98香は一回指しておきたい感じがします。大山先生は桂を跳ねて反撃します。

西村先生が74歩を打つために2筋の歩を交換するとは驚きました。

大山先生は角を追います。(こういう時にも98香は役に立ったのですが)

桂を捨てて、65同銀には55角

なのでと金を作り合います。銀冠のほうが堅いので飛車交換にはならず

互いに飛車を逃げることになり、大山先生は角を封じました。これで有利です。

3筋を狙われたら金を呼び戻して

またと金の作り合いです。

西村先生は先に銀を取れたので3筋を攻めます。

銀を追って

62銀で両取り。これにかまわず大山先生は48歩で、59金には39歩成同飛38歩なんですね。これで有利が拡大します。

金の取り合いになりました。

後手の攻めは と金を作るだけですからわかりやすいです。西村先生はどこまで食いつけるか。銀を打ち込みます。

金で取って角なんですね。15の香を取ろうと。

西村先生は拠点を作り

打ち込みます。先手玉はまだ詰まないので詰めろ以上の手が続けばよいのですが。

先手玉は詰みません。後手玉は詰めろ。

大山先生は香で飛車の位置をずらして

角をかわせば詰めろ。(かわさずに先手玉が詰んでいてもおかしくないのですが。)詰めろ逃れの詰めろが続きます。

西村先生は角を外しましたが、いっぱい渡したのでさすがに先手玉が詰むようです。

投了図。

西村先生は面白いところから1歩手に入れましたが、穴熊が崩れるので疑問手なのでしょう。その後のわかれば大山先生が有利でしたが、終盤は面白い一手違いになりました。良い将棋でした。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:西村一義7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 6七銀(78)
14 5二金(61)
15 2八玉(38)
16 1四歩(13)
17 1八香(19)
18 3三角(22)
19 1九玉(28)
20 2二玉(32)
21 2八銀(39)
22 3二銀(31)
23 5八金(69)
24 2四歩(23)
25 3九金(49)
26 2三銀(32)
27 4六歩(47)
28 3二金(41)
29 3六歩(37)
30 5三銀(62)
31 4八金(58)
32 4四歩(43)
33 6五歩(66)
34 4三金(52)
35 7七角(88)
36 8五歩(84)
37 6六銀(67)
38 2五歩(24)
39 3七金(48)
40 7四歩(73)
41 5六歩(57)
42 6二飛(82)
43 1六歩(17)
44 9四歩(93)
45 5五歩(56)
46 同 歩(54)
47 同 銀(66)
48 5四歩打
49 6六銀(55)
50 6四歩(63)
51 同 歩(65)
52 同 銀(53)
53 6五歩打
54 5三銀(64)
55 5五歩打
56 7三桂(81)
57 7五歩(76)
58 同 歩(74)
59 2六歩(27)
60 同 歩(25)
61 同 金(37)
62 7六歩(75)
63 8八角(77)
64 8六歩(85)
65 同 歩(87)
66 8七歩打
67 7九角(88)
68 4五歩(44)
69 7四歩打
70 6五桂(73)
71 7三歩成(74)
72 7七歩成(76)
73 3八飛(68)
74 6四飛(62)
75 4五歩(46)
76 6八歩打
77 3五歩(36)
78 2七歩打
79 同 金(26)
80 6七と(77)
81 7五銀(66)
82 6一飛(64)
83 6四歩打
84 4六歩打
85 6三歩成(64)
86 4七歩成(46)
87 3六飛(38)
88 5七桂成(65)
89 5三と(63)
90 同 金(43)
91 3四歩(35)
92 5五角(33)
93 2四歩打
94 同 銀(23)
95 2五歩打
96 1三銀(24)
97 1五歩(16)
98 同 歩(14)
99 同 香(18)
100 3八歩打
101 4九金(39)
102 1四歩打
103 6二銀打
104 4八歩打
105 5三銀(62)
106 2六歩打
107 同 飛(36)
108 4九歩成(48)
109 2四歩(25)
110 同 銀(13)
111 同 飛(26)
112 2三歩打
113 3三銀打
114 同 金(32)
115 同 歩成(34)
116 同 角(55)
117 2六飛(24)
118 1五角(33)
119 3四歩打
120 3九歩成(38)
121 3三金打
122 同 桂(21)
123 同 歩成(34)
124 同 角(15)
125 3四歩打
126 2九と(39)
127 1八玉(19)
128 1五香打
129 1六歩打
130 2八と(29)
131 同 金(27)
132 1六香(15)
133 同 飛(26)
134 5五角(33)
135 3三歩成(34)
136 同 玉(22)
137 4四銀(53)
138 同 角(55)
139 同 歩(45)
140 2九銀打
141 同 玉(18)
142 3八金打
143 同 金(28)
144 同 と(47)
145 同 玉(29)
146 4八と(49)
147 投了
まで146手で後手の勝ち

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大山将棋研究(404); 向い飛車に左美濃

2017-01-19 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番芹沢先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和53年4月、芹沢博文先生と第17期十段戦です。連続で当たりました。


大山先生の向い飛車で、64歩が入ります。

芹沢先生は左美濃ですが、持久戦にすると64歩が悪い手になってしまいます。32銀63歩の局面で64歩を突く人はいないでしょう。

45歩を避けて角を引くのですが、この後角をどう使うかという構想が見えません。

62飛と受けて、65歩同歩45歩なら仕方ないと思うのですが。

角銀2枚で守っているところに歩を謝るのではつまらないです。

それで45歩がやってくるのなら、74歩ではなくて21玉ではないかと思います。

芹沢先生の構想はここで桂馬で取って

両取りで指せるとみたのですが

2枚換えでだめですね。

大山先生はしがみつくだけでよく

芹沢先生の反撃も

投了図。

大山先生の作戦勝ちで、そのままあっけなく終わりました。22玉の形の左美濃は角筋に入るので、作戦負けになるとあっさり終わります。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:芹沢博文8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 5六歩(57)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 5四歩(53)
7 8八飛(28)
8 3四歩(33)
9 6八銀(79)
10 6二銀(71)
11 4八玉(59)
12 6四歩(63)
13 6六歩(67)
14 4二玉(51)
15 3八玉(48)
16 3二玉(42)
17 5八金(69)
18 5二金(61)
19 2八玉(38)
20 1四歩(13)
21 1六歩(17)
22 3三角(22)
23 3八銀(39)
24 2二玉(32)
25 4六歩(47)
26 4四歩(43)
27 3六歩(37)
28 3二銀(31)
29 4七金(58)
30 4三金(52)
31 5七銀(68)
32 5三銀(62)
33 3七桂(29)
34 4二角(33)
35 6八飛(88)
36 3三桂(21)
37 6五歩(66)
38 同 歩(64)
39 同 飛(68)
40 6四歩打
41 6九飛(65)
42 7四歩(73)
43 4五歩(46)
44 8六歩(85)
45 同 歩(87)
46 7三桂(81)
47 4四歩(45)
48 同 銀(53)
49 4五歩打
50 同 桂(33)
51 同 桂(37)
52 6五桂(73)
53 4四角(77)
54 同 金(43)
55 4六銀(57)
56 8六飛(82)
57 2六桂打
58 2四角(42)
59 5三銀打
60 4五金(44)
61 同 銀(46)
62 5七桂成(65)
63 3七金(47)
64 2五桂打
65 3四桂(26)
66 1二玉(22)
67 2二金打
68 1三玉(12)
69 2六歩(27)
70 投了
まで69手で先手の勝ち
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20170119今日の一手(その450): 互角のさばき合いでよいか

2017-01-19 | 今日の一手
20170119今日の一手

1月7日の名南将棋大会から、TさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありませんが、後手だけ馬を作っているので、少し先手の駒損です。
玉の堅さは同程度。銀と玉の位置が少し違います。馬まで入れれば後手玉のほうが堅いとは言えますが。
先手の攻め駒は持ち駒角1枚はいいとして、78飛66銀85桂は微妙なところ。
後手の攻めは35馬1枚。

総合すれば互角かやや後手もちか。

☆ 大局観として
先手の78飛や66銀が攻め駒と数えにくいというのは、75歩が後手陣の一部であるとは言いにくいからです。85桂は3段目に届いているのですが、駒をとれるわけでもなく、成り込めるわけでもなく、という状態です。ですからこれらの駒を攻め駒だと言えるようにすれば先手が良くなるでしょう。

78飛は後手の飛車と交換してしまうか、敵陣に成り込むことができるか。
66の銀は後手の53銀との比較です。5段目~4段目~3段目と前に出ていくには手間がかかります。ということは75に出るならゆっくりした展開のほうが望ましいです。57銀から守りに使う駒なのかもしれません。
85桂は単純に81桂と交換するだけでは手数をかけた分だけ損をしている感じです。理想は81の桂を取って73桂成から後手玉を攻める駒にすることです。
他には持ち歩を と金にすることで攻め駒が増えます。

玉の堅さに差がない時は、対等の交換(飛と飛、銀と銀、桂と桂)でさばき合うと、少しの差で優劣が決まってしまうかもしれませんから注意が必要です。


△ 75歩の突き捨てが入ったところですから、継続手は75同飛ですが

75同飛同銀79飛と打たれた時、71飛では64銀があります。


銀が浮いてしまうのが問題で、71飛ではなくて66角

とひもを付けて、33桂82飛77歩81飛成78歩成73桂成68と

という勝負なのでしょう。形勢は互角です。


× 実戦は75同銀でしたが

この形が不安です。飛車が向き合って間に自分の駒があるというのは避けたいものなのですが、後手は歩だけなので案外に手がなさそうです。
実戦は44馬だったので、73歩(74歩もありそう)82飛86銀77歩

68飛55歩同歩同馬56歩54馬

微妙なやり取りですが、86銀の形が悪いので(攻めにも守りにも働いていない)やや後手が良いでしょう。
ここから64歩同歩72角としてしまって、87馬

から銀桂を取られては劣勢です。

64歩は悪手で、55角

55同馬同歩84歩61角

62金34角成85歩75銀

という感じで、桂損ですが後手は歩切れ、馬を作ってこれから。

あるいは55角ではなくて95歩

と端を攻めてしまえば桂馬がさばけそう(66角の含みがある)で、まだまだこれからでした。


△ 73歩は85桂を生かした手で

73同桂には75飛ですね。82飛75飛に74歩

ここで72歩成同飛83角75歩72角成

ならば、先手だけ桂馬が取れそうなので、だんだん良くなります。

72歩成には84飛で

76飛85飛86歩84飛81と

以下、と金を払って、飛車をさばき合って、というのはほぼ互角でしょう。後手の35馬がどう働くか、というのが分かれ目です。


△ 74歩と控えて打つ方が良さそうで

73歩成同桂75飛が狙いです。74同飛に75銀72飛(71飛には82角がある)74歩

1歩で1手を稼ぐ手筋でした。大駒は近づけて受けよ、にも似ていますね。
狙いは同じく73歩成同桂66銀ですが、後手はもう避けられないので腹をくくって、
22玉66銀44馬55歩62銀

ここで73歩成から飛桂の総交換で指せるかどうか。73歩成同桂同桂成同飛同飛成同銀36桂

で44角や54歩を狙います。銀の位置では先手が良いので、うまく攻められれば先手が良くなります。
あるいは1つ前の図で、86歩と桂馬にひもを付けて61角~83角成を狙うとか。


○ 最後は83角です。

82飛には74角成

として75飛などを狙います。

83角に71飛なら72歩

から74角成です。

どちらにせよ馬を作って、後手の35馬とどちらが働くかという勝負です。
駒損は解消し、85桂や78飛が攻め駒として使えそうなので、先手が指しやすいのではないかと思うのですが、どうでしょう。66の銀は57に引いて守りに使いたいです。


☆ まとめ

75同飛から飛車交換でよし、なら話が早いのですが、後手を引いている(後手の手番)ので不安です。ただ、その後の66角と打つ形がしっかりしているので良い勝負。

実戦の75同銀は味の悪い形です。飛車が横に動けないので、銀が不安定なのです。少し指しにくいのだと思います。

75銀の形にするなら、74歩同飛と呼んでおいてからです。1歩と1手の交換というのは場合によりますが、この場合は1手のほうが大きそう。でもその後は銀を66、できれば57まで引いて使いたいです。

73歩は取ってもらえないのでその後を読まねばなりません。互角のさばき合いになるはず。

飛車交換のようにさばき合うと、後手の35馬が働きだすかもしれません。ですから83角から馬を作って指します。

居飛車が左美濃で玉の堅さが同等である場合は、ほかの駒の働きの差が形勢を分けます。
この場合は後手は馬があるので堅いですよ、と主張します。
先手は銀の位置は中途半端ですが、桂と飛がさばきやすいですよ、と主張します。
互角とした変化が多いのですが、飛桂をさばき合うのではその主張ができなくなっていて、だから先手も馬を作るほうが本筋ではないかと思うのです。

とはいえさばき合いが好きで、終盤で勝負、という振り飛車党も多いでしょう。選択はあくまで棋風によるかもしれませんが。



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大山将棋研究(403); 四間飛車に腰掛銀

2017-01-18 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番石田先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和53年3月、芹沢博文先生と第32期棋聖戦です。


大山先生の四間飛車に、芹沢先生は右4間模様ですが

35歩を見て飛車先を伸ばしました。

そして3筋の歩を交換します。

大山先生は玉は薄いですが34銀から32金でがっちり守ります。

芹沢先生はすぐに45歩では効果がないとみて、陣形整備

6筋が戦場になりました。

銀交換になり

大山先生がさばいたようでも守りの駒が消えただけ。4筋を攻められたのでもたれて指します。

芹沢先生は64歩で飛車を呼んでおいて端角です。66の地点が薄くなるので気がつかない指し方ですね。

ここで53角成は43金ではまります。であれば動きすぎかなと思うのですが

66銀が援軍でした。大山先生は金をさばき

なんだか派手なようで渋い応戦で、先手玉が安定してきました。

大山先生も銀を守りに投入します。ここでは玉の堅さが違うので芹沢先生が指しやすそうです。

局面は落ち着いて

大山先生の銀は玉の方に寄って行きます。芹沢先生は45金から戦闘再開で

桂をさばきました。

さらに左桂も使って53を狙います。54金や64金は55銀打、手厚そうなところを攻めていますが受けにくいです。

42角に清算して角を打てば飛車を逃げていられません。強引な攻め方ですが、芹沢先生が有利になりました。

大山先生は桂を打って反撃ですが、飛車を取られ

24飛にも12角、うまい反撃です。

でも芹沢先生は銀を引っ掛けて、受けにくそうです。後手玉が薄すぎました。

44銀を取れるので飛車打ちが厳しく、送りの金から

銀を取って詰めろ、ほぼ必至です。じつは銀を外したのが受けにもなっていて

先手玉が詰まないので投了。


芹沢先生は筋の良い本格派の将棋です。右4間は珍しい選択だなあと思っていたら、腰掛銀を生かして攻めました。互いに力のこもったよい将棋です。乱戦に見えてもいつのまにか収まって、その先の駒の配置が良いかどうか、そういう構想の勝負になりました。
この大山先生の指し方は真似ができないので、先手をもって本筋とはどういうことかと考えるのによい題材です。
芹沢先生はとても才能があったのですが、中原先生の才能と比べてしまって自分にはかなわないと、努力をやめてしまったのだろうなあ、と残念に思っています。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:芹沢博文8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 4六歩(47)
10 4三銀(32)
11 4七銀(48)
12 6二玉(51)
13 5六銀(47)
14 3五歩(34)
15 2五歩(26)
16 3三角(22)
17 5八金(49)
18 7二玉(62)
19 7八玉(68)
20 6二銀(71)
21 9六歩(97)
22 9四歩(93)
23 3六歩(37)
24 同 歩(35)
25 3八飛(28)
26 3四銀(43)
27 3六飛(38)
28 3五歩打
29 2六飛(36)
30 3二金(41)
31 1六歩(17)
32 6四歩(63)
33 3七桂(29)
34 6三銀(62)
35 6六歩(67)
36 4三金(32)
37 6八銀(79)
38 8二玉(72)
39 6七銀(68)
40 7二金(61)
41 6五歩(66)
42 同 歩(64)
43 同 銀(56)
44 6二飛(42)
45 6八金(69)
46 5四銀(63)
47 5六銀(65)
48 6五銀(54)
49 同 銀(56)
50 同 飛(62)
51 4五歩(46)
52 3六銀打
53 3八歩打
54 6二飛(65)
55 6四歩打
56 同 飛(62)
57 2四歩(25)
58 同 歩(23)
59 4四歩(45)
60 同 金(43)
61 9七角(88)
62 5四飛(64)
63 6五銀打
64 8四飛(54)
65 6六銀(67)
66 5五金(44)
67 同 銀(66)
68 同 角(33)
69 6六歩打
70 6四歩打
71 5六金打
72 3三角(55)
73 6四角(97)
74 6二銀打
75 7七桂(89)
76 6三歩打
77 7五角(64)
78 4四飛(84)
79 2九飛(26)
80 4三銀(34)
81 4六歩打
82 5二銀(43)
83 4五金(56)
84 同 銀(36)
85 同 桂(37)
86 5一角(33)
87 5六銀(65)
88 3六歩(35)
89 6五桂(77)
90 4二角(51)
91 5三桂成(65)
92 同 銀(52)
93 同 桂成(45)
94 同 角(42)
95 同 角成(75)
96 同 銀(62)
97 3五角打
98 8四桂打
99 6七銀(56)
100 5五桂打
101 4四角(35)
102 同 銀(53)
103 2四飛(29)
104 1二角打
105 6一銀打
106 7六桂(84)
107 7二銀成(61)
108 同 玉(82)
109 4二飛打
110 6二金打
111 8二金打
112 同 玉(72)
113 6二飛成(42)
114 7二金打
115 7一銀打
116 9三玉(82)
117 4四飛(24)
118 6七桂成(55)
119 同 金(68)
120 8九角打
121 7七玉(78)
122 投了
まで121手で先手の勝ち
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