名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

大山将棋研究(503);石田流穴熊に銀冠(中原誠)

2017-04-28 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年11月、中原誠先生と第5期棋王戦です。


大山先生が先手です。66歩に35歩から石田流?中原先生が振り飛車というのは名人戦に始まって何度かあるにしても、これは驚きますね。大山先生なので相振り飛車にはならないのですが、違和感がありすぎます。

中原先生は穴熊で

大山先生は銀冠で、36歩を受けないのはいつもの指し方。でもそろそろ右銀を移動するので26飛と受けました。

86角と揺さぶって、31角に65歩だと思いますが(少し前にもそう指している)55歩はちょっとひねりました。序盤に変化をつけるのは研究されにくいからなのですが

55同歩46銀に53角。これはしまった、という図です。4枚穴熊に右銀が離れた銀冠では飛車交換ができません。

28飛~38飛は苦心の手順ですが

こうなると中原自然流のペースです。36歩は45桂でまずいですが、角を移動してしまえばよいわけで

36歩が残っています。

二枚換えになり

46馬は48飛もあるし、47馬がいいのですね。

5筋がだめでも3筋から と金ができます。

と金の作り合いで

大山先生はまだ桂損で、攻め駒が不足しています。

55角~11角成を狙ったら12香。これは困りました。

2手かけて角を切るしかなく

銀で金を剥がす攻めは、穴熊なので受けが利きます。

今度は中原先生が攻める番。攻め駒が豊富すぎて受けは利きません。

詰めろ。

さらに銀を捨てて簡単に寄ってしまいました。

投了図。

中原先生の快勝譜ですが、すっきりしませんね。
大山先生は相手が中原先生の時にはおかしな手が多いのです。そのために一方的に負けるのが半分くらい。残り半分は良い勝負なのですが、トータルでは勝てません。
いつもこの後手番のようになるなら、石田流穴熊をいつも指してもよいですが(私は石田流と穴熊どちらも苦手なのですが)、普通はこうなりません。後手が中原先生なので、少し有利になればそのまま簡単に勝って見せるだけです。私としては、見なかったことにしようと思います。
皆さんは後手をもって気持ちよく並べるとよいでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:中原誠名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 3五歩(34)
5 5六歩(57)
6 3二飛(82)
7 4八銀(39)
8 6二玉(51)
9 6八玉(59)
10 7二玉(62)
11 7八玉(68)
12 4二銀(31)
13 5八金(49)
14 1四歩(13)
15 9六歩(97)
16 8二玉(72)
17 2六歩(27)
18 3四飛(32)
19 9五歩(96)
20 3三桂(21)
21 7七角(88)
22 9二香(91)
23 8八玉(78)
24 9一玉(82)
25 7八銀(79)
26 8二銀(71)
27 8六歩(87)
28 7一金(61)
29 6七金(58)
30 5二金(41)
31 8七銀(78)
32 5四歩(53)
33 7八金(69)
34 5三銀(42)
35 8五歩(86)
36 6二金(52)
37 2五歩(26)
38 1三角(22)
39 1六歩(17)
40 6四歩(63)
41 2六飛(28)
42 7二金(62)
43 5七銀(48)
44 6二銀(53)
45 8六角(77)
46 3一角(13)
47 5五歩(56)
48 同 歩(54)
49 4六銀(57)
50 5三角(31)
51 2八飛(26)
52 3六歩(35)
53 3八飛(28)
54 3七歩成(36)
55 同 桂(29)
56 2六角(53)
57 3五歩打
58 4四飛(34)
59 2八飛(38)
60 4六飛(44)
61 同 歩(47)
62 3七角成(26)
63 1八飛(28)
64 4七馬(37)
65 6四角(86)
66 5六歩(55)
67 5八歩打
68 3六歩打
69 3四歩(35)
70 2五桂(33)
71 3三歩成(34)
72 3七歩成(36)
73 4三と(33)
74 2七と(37)
75 5三と(43)
76 1八と(27)
77 6二と(53)
78 同 金(72)
79 5一飛打
80 6一歩打
81 5五角(64)
82 1二香(11)
83 4四角(55)
84 1九と(18)
85 6二角成(44)
86 同 金(71)
87 5三銀打
88 1七角打
89 6二銀成(53)
90 同 角成(17)
91 4一飛成(51)
92 3八飛打
93 5二金打
94 7二馬(62)
95 6一金(52)
96 5八馬(47)
97 7七金(67)
98 6九馬(58)
99 6二金打
100 9六香打
101 同 香(99)
102 8六銀打
103 7二金(62)
104 7八飛成(38)
105 同 金(77)
106 7九銀打
107 投了
まで106手で後手の勝ち


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大山将棋研究(502);四間飛車に玉頭位取り(有吉道夫)

2017-04-27 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番淡路先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、有吉道夫先生と第29期王将戦です。


またも大山先生の四間飛車に、有吉先生は玉頭位取りです。

有吉先生は玉頭位取りの名手。一番の使い手でしょう。72飛の筋にどう対応していくかが見ものです。

66歩とは突けないのですが、66銀は(今のところは)作戦負けになりやすく、66銀を保留して、54銀に中央の位を取りました。65銀には87銀ですね。

そして56銀と立ちます。銀の一間跳びは好形ともいえないのですが。

大山先生は5筋から動きます。

銀をぶつけますが、有吉先生としては、ここは交換しないほうが良いです。

もう一回54銀と戻ったところで、有吉先生が動きだします。67銀の形、連結がいいですね。

34歩と取り込んで55角。65歩から飛の取り合いもありますが

18飛から56歩と少し我慢。

飛の働きを良くしてから角交換です。

2筋は23歩で済み

角を打ちあいます。

大山先生は単純な桂香の取り合いではなく、36と(~47と)と活用し、桂は飛で守ります。

8筋と と金とどちらが速いかですが

玉に近い方を攻めれば速いです。

瞬間は駒得なので、有吉先生は桂を取ってスパーク。74桂があります。

金をはがし、上から迫れば寄り筋のはず。

でも大山先生は玉の移動で粘ります。35銀が少しおかしくて(普通に54銀同玉55銀でよかった)、84香がこのタイミングで入ります。

85同桂とは取れないタイミングだったのです。87歩と謝らせて65の銀を取り

64玉~65玉とすっきりしてきました。ここも76銀か金で追うのが良かったようで、55銀としばりましたが

93まで逃げて

57角が攻防です。

有吉先生は少し駒が足りません。前に打った35銀や55銀が取り残されています。

73桂打ちで催促されて

84で清算。

54角から82金で駒を補充に行きます。

大山先生は95歩から96歩?のんびりしているようですが、詰めろなのです。なぜか受けが見つかりません。

86金でも詰んでしまいました。

有吉先生が玉頭位取りの名手、というのがわかりますね。無駄のない手順で玉を固めて、互角のさばき合いのようですが、85歩と玉頭に手を付けたところでは有利なのです。
そこからの大山先生は、玉の移動で粘ります。有吉先生は少し遠巻きに、確実に迫ったのですが、それが裏目に出て逆転負けです。こういうところは寄せは俗手でといいますね。それで十分な棋勢でした。28の角を消してしまうほうがわかりやすかったのです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:有吉道夫9段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 6八玉(59)
8 4二飛(82)
9 7八玉(68)
10 6二玉(51)
11 5六歩(57)
12 7二玉(62)
13 5七銀(48)
14 8二玉(72)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 4三銀(32)
19 7五歩(76)
20 7二銀(71)
21 7七銀(68)
22 5二金(41)
23 7六銀(77)
24 6四歩(63)
25 8六歩(87)
26 8四歩(83)
27 7七角(88)
28 8三銀(72)
29 5八金(49)
30 6三金(52)
31 8八玉(78)
32 5四銀(43)
33 2五歩(26)
34 3三角(22)
35 5五歩(56)
36 4三銀(54)
37 7八金(69)
38 7二金(61)
39 5六銀(57)
40 7四歩(73)
41 同 歩(75)
42 同 銀(83)
43 7五歩打
44 8三銀(74)
45 6六歩(67)
46 5四歩(53)
47 同 歩(55)
48 同 銀(43)
49 5五歩打
50 4五銀(54)
51 6七銀(56)
52 5四歩打
53 同 歩(55)
54 同 銀(45)
55 2四歩(25)
56 同 歩(23)
57 3六歩(37)
58 2二飛(42)
59 3五歩(36)
60 4五歩(44)
61 3四歩(35)
62 5五角(33)
63 1八飛(28)
64 2五歩(24)
65 5六歩打
66 4四角(55)
67 3八飛(18)
68 2六歩(25)
69 3三歩成(34)
70 同 角(44)
71 6五歩(66)
72 7七角成(33)
73 同 桂(89)
74 3三歩打
75 6四歩(65)
76 6二金(63)
77 2三歩打
78 5二飛(22)
79 2二角打
80 2七歩成(26)
81 3六飛(38)
82 2六と(27)
83 3九飛(36)
84 5七歩打
85 6八金(58)
86 2八角打
87 8九飛(39)
88 3六と(26)
89 1一角成(22)
90 5一飛(52)
91 8五歩(86)
92 4七と(36)
93 8四歩(85)
94 同 銀(83)
95 8七香打
96 5八歩成(57)
97 8四香(87)
98 8三歩打
99 2一馬(11)
100 同 飛(51)
101 7四桂打
102 7一玉(82)
103 8三香成(84)
104 同 金(72)
105 6二桂成(74)
106 同 玉(71)
107 6五銀(76)
108 5三玉(62)
109 3五銀打
110 8四香打
111 8五歩打
112 同 香(84)
113 8七歩打
114 6五銀(54)
115 同 桂(77)
116 6四玉(53)
117 7七金(68)
118 6五玉(64)
119 5五銀打
120 7五玉(65)
121 7六銀(67)
122 8四玉(75)
123 8五銀(76)
124 9三玉(84)
125 7四金打
126 5七角打
127 8六香打
128 7二銀打
129 4四銀(35)
130 7三桂打
131 8四銀(85)
132 同 金(83)
133 同 金(74)
134 同 角成(57)
135 同 香(86)
136 同 玉(93)
137 5四角打
138 7一飛(21)
139 8二金打
140 9五歩(94)
141 7二金(82)
142 9六歩(95)
143 8六金(77)
144 9七歩成(96)
145 7七玉(88)
146 5五角成(28)
147 同 歩(56)
148 6六銀打
149 投了
まで148手で後手の勝ち

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大山将棋研究(501);四間飛車に居飛車穴熊(淡路仁茂)

2017-04-26 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、淡路仁茂先生と第35期棋聖戦です。


大山先生の四間飛車に淡路先生は居飛穴です。

66銀から固めるのは攻撃力が低い、と研究したのでしょう、右銀を使って攻めます。

大山先生は35歩を同歩と取ることも多いのですが(少し損だとされる)、どちらで取っても34歩とおとなしく対応します。

あとは角を使ってのけん制です。ここで角交換は(25歩23歩の関係で)少しやりにくいです。

今回は65の歩も突いたのですが、いつものようにおとなしく(64歩のまま54歩で)、やってきなさいというほうが良かったか。

65歩と54銀はセットのようなものですが、32歩があって忙しくなりました。

左桂は使えたものの、と金ができて

角交換になり

58角は受けの手で

25桂と逃げられます。

42とに33飛?44飛が普通ですね。角筋に移動するのはおかしいのですが、ちょっと悪いのでひねってみたのでしょう。

淡路先生は角と と金を使いやすくなり

大山先生は飛車でけん制すれば と金はたいしたことがない、と思っていたのでしょう。

でも33馬から55歩、と金を捨てられるのが盲点だったか。銀が死にました。

銀香損は痛いです。

両取りがあって銀を取り返しますが

淡路先生はまだ香得なので穴熊を再構築します。こういうところ、銀を打たずに84歩と焦らないほうが良いのです。長手数の淡路先生らしい。

飛銀馬が働きだして優位が拡大します。

大山先生は飛が働いていないので桂を使うのですが、催促されて

88の香が働きだしました。

あとは駒を剥がしていくだけです。

馬取りに57桂も味が良く、間違っても入玉はさせません。

投了図。

淡路先生の快勝譜。腰の重い棋風は将棋が安定しています。
固めるだけの穴熊は怖くないですが、それが続いてちょっと積極的に動いたら、大山先生に油断がありました。32歩は仕方ないにしても、33飛と逃げたのがが変なのですが、と金を捨てられる順をうっかりしたのでしょう。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:淡路仁茂6段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 7七角(88)
14 4三銀(32)
15 5七銀(48)
16 8二玉(72)
17 8八玉(78)
18 7二銀(71)
19 9八香(99)
20 5二金(41)
21 9九玉(88)
22 9四歩(93)
23 8八銀(79)
24 9五歩(94)
25 7九金(69)
26 6四歩(63)
27 5九金(49)
28 7四歩(73)
29 6九金(59)
30 8四歩(83)
31 7八金(69)
32 6三金(52)
33 6八角(77)
34 8三銀(72)
35 3六歩(37)
36 7二金(61)
37 1六歩(17)
38 8五歩(84)
39 2五歩(26)
40 3三角(22)
41 4六銀(57)
42 3二飛(42)
43 3八飛(28)
44 5一角(33)
45 3五歩(36)
46 同 歩(34)
47 同 飛(38)
48 3四歩打
49 3八飛(35)
50 8四角(51)
51 5七角(68)
52 7三角(84)
53 2八飛(38)
54 2二飛(32)
55 2六飛(28)
56 6五歩(64)
57 3七銀(46)
58 5四銀(43)
59 3二歩打
60 3三桂(21)
61 4六歩(47)
62 4五歩(44)
63 3一歩成(32)
64 4六歩(45)
65 同 角(57)
66 4二飛(22)
67 7三角成(46)
68 同 桂(81)
69 4六歩打
70 5八角打
71 5一角打
72 4三飛(42)
73 3二と(31)
74 2五桂(33)
75 4二と(32)
76 3三飛(43)
77 3六銀(37)
78 2四歩(23)
79 5二と(42)
80 2三飛(33)
81 4二角成(51)
82 2二飛(23)
83 3三馬(42)
84 5二飛(22)
85 5五歩(56)
86 同 銀(54)
87 同 馬(33)
88 4二飛(52)
89 4五銀(36)
90 4九角成(58)
91 1一馬(55)
92 8六歩(85)
93 同 歩(87)
94 8五歩打
95 同 歩(86)
96 8七歩打
97 同 銀(88)
98 8六歩打
99 同 銀(87)
100 5九馬(49)
101 3六飛(26)
102 8六馬(59)
103 8八香打
104 7六馬(86)
105 8七銀打
106 7五馬(76)
107 3四飛(36)
108 5四歩(53)
109 同 銀(45)
110 6二金(63)
111 5五馬(11)
112 9六歩(95)
113 同 歩(97)
114 6四銀打
115 5六馬(55)
116 8五桂(73)
117 7六歩打
118 4八馬(75)
119 8四歩打
120 同 馬(48)
121 8六歩打
122 9七歩打
123 8五歩(86)
124 9八歩成(97)
125 同 銀(87)
126 7三馬(84)
127 3三飛成(34)
128 5二飛(42)
129 5三歩打
130 同 銀(64)
131 同 銀成(54)
132 同 飛(52)
133 同 龍(33)
134 同 金(62)
135 8四銀打
136 9七歩打
137 7三銀成(84)
138 同 玉(82)
139 9七銀(98)
140 5九飛打
141 5七桂打
142 9五歩打
143 6五桂(57)
144 8二玉(73)
145 8四歩(85)
146 投了
まで145手で先手の勝ち


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大山将棋研究(500);四間飛車に玉頭位取り(二上達也)

2017-04-25 | 大山将棋研究
とうとう500局目ですね。ずっと並べていると実力がついてきたことを感じられる頃でしょう。いまさらですが、タイトルに対局者名を入れてみました。


☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?



☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、二上達也先生と第29期王将戦です。


大山先生の四間飛車、二上先生は引き角、ではなくて玉頭位取りです。

この銀はあまり上がりたくないのですが、38飛を見せられているので仕方なし。

大山先生は3筋の歩を交換し

二上先生の引き角に65歩。二上先生としてはどうなっても33銀と引いて、45銀同銀同歩34銀打とかやるしかないと思うのですが。

53金から22角と戻すのは苦渋の選択ですが、これでははっきり作戦負けです。

大山先生は47銀から45歩。少し前にありましたね。同じ攻め方です。

やはり銀を打つのが手厚い指し方です。

中原先生は36歩には23桂だったのですが、桂を渡すと34桂があるのでやりにくそう。36同歩と取ることになりました。

86歩から33歩というのも苦心の手順ですが

88飛に79角はさすがに無理そう。

大山先生は金銀の連結が切れましたが、後手玉よりは堅いので強気の対応です。(後手は86飛の前に66桂だったか。)

二上先生は、角と桂桂の二枚換えで先手で飛車を打てるのですが、81桂が残っているし、玉の堅さが劣るので苦しいです。

44桂から89飛成はなかなかの攻めですが、桂取りで少し足りないです。

すぐに19竜(詰めろ)ではなくて69竜の途中下車は勝負手か。迷わせようということでしょう。

66角を取りきれずに19竜では1手損です。これは詰めろですが

大山先生の36銀から53角成は危なさそう。(これが1手損して71角を打たせた効果か)

さて、二上先生の終盤力でひっくり返るか。かなり危ないです。

また詰めろがかかりました。

でも37金から17飛とすごい形ですが受けがありました。(17飛ではなくて38金と取っても、後手玉が詰めろになるので先手の勝ちか。)

金を打たざるを得ないのでははっきり足りないです。

投了図。

二上先生は終盤に力を出すタイプで、序盤はうまくないのです。(大山先生の序盤が強すぎるのかも。)序盤から薄い玉を気にしないので、大山先生の手厚い指し方には相性が悪いです。
69竜と途中下車するあたり、面白い終盤ですが、逆転まではありませんでした。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:二上達也9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八銀(79)
4 3四歩(33)
5 6六歩(67)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5二金(61)
15 3八銀(39)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 4二銀(31)
19 4六歩(47)
20 3三銀(42)
21 6七銀(78)
22 3五歩(34)
23 2六歩(27)
24 3四銀(33)
25 2七銀(38)
26 5三銀(62)
27 5六銀(67)
28 4四銀(53)
29 3八金(49)
30 2四歩(23)
31 5八金(69)
32 8五歩(84)
33 7七角(88)
34 9四歩(93)
35 3六歩(37)
36 同 歩(35)
37 同 銀(27)
38 3五歩打
39 2七銀(36)
40 3一角(22)
41 6五歩(66)
42 5三金(52)
43 3七桂(29)
44 2二角(31)
45 4七銀(56)
46 4二金(41)
47 5六歩(57)
48 7四歩(73)
49 4五歩(46)
50 同 銀(34)
51 同 桂(37)
52 同 銀(44)
53 2二角成(77)
54 同 玉(32)
55 4六銀打
56 3四銀(45)
57 3六歩打
58 同 歩(35)
59 同 銀(27)
60 8六歩(85)
61 同 歩(87)
62 3三歩打
63 8八飛(68)
64 7九角打
65 7八飛(88)
66 4六角成(79)
67 同 銀(47)
68 8六飛(82)
69 7七角打
70 8九飛成(86)
71 8八飛(78)
72 同 龍(89)
73 同 角(77)
74 8七飛打
75 6六角(88)
76 4四桂打
77 4七銀(36)
78 8九飛成(87)
79 3五歩打
80 2三銀(34)
81 4五歩打
82 3六桂打
83 3七玉(28)
84 6九龍(89)
85 7二飛打
86 3二金(42)
87 7一角打
88 1九龍(69)
89 3六銀(47)
90 同 桂(44)
91 5三角成(71)
92 2八桂成(36)
93 同 金(38)
94 3六香打
95 2七玉(37)
96 1三玉(22)
97 3四桂打
98 2八龍(19)
99 同 玉(27)
100 3八銀打
101 3七金打
102 2九銀打
103 1七飛打
104 3七香成(36)
105 同 玉(28)
106 3一金打
107 7一飛成(72)
108 2五歩(24)
109 同 歩(26)
110 2六歩打
111 同 玉(37)
112 2四歩打
113 3七玉(26)
114 2五歩(24)
115 4八玉(37)
116 投了
まで115手で先手の勝ち

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大山将棋研究(499);四間飛車に居飛車穴熊

2017-04-24 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?



☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、大内延介先生と第6回名将戦です。実際に2日連続で大内先生と当たりました。


76歩34歩56歩と言う出だしでしたが、大野流向い飛車にはならず(序盤はおとなしいのです)

大山先生は四間飛車、大内先生は居飛穴です。

大内先生の穴熊は端を受けることが多いです。と自著に書いてあったと思うのですが、思い出せません。大山先生はいつものおとなしい駒組みです。

角を移動してけん制するのが好きな指し方です。

大内先生は4筋で1歩持って

42飛に15角で33桂を強要、互いに桂を跳ねて

15角は追われるので1手損なのですが。大山先生は得した、と動きだします。

桂を捨てて銀を殺します。24歩のほうかとも思いましたが。ちょっと無理をしている感じではあります。

65歩には33桂成62飛43成桂で悪そうなので

62金引から41飛と耐えます。

大内先生は桂を捨てて

歩を突きだし、65の銀を助けます。

これでトータル飛角交換です。

端に手が付きましたが、銀取り。53銀から交換になり

29飛に24角、じっと角を打つのが大山先生の好手です。飛成を防いだだけ、角が質駒になっただけなので、(少なくともこれで悪くないと思って)指せる人はいないでしょう。

銀を打ちあって

大内先生が角頭を攻めるのは急所に見えるのですが、これが良くなかったのです。45飛~41飛成とするほうが(後手に51歩があるので気が引けるのですが)良かったでしょう。

これで角を取って優勢、に見えるのですが

穴熊を上から攻められます。こうしてみると後手玉が堅いです。

どんどん手が続いて

あれ?大山先生はあっさり桂を成ったと思ったら

この両取りは痛いです。

飛車を取っても角を封じられるので、まだ難しいです。

とうとう大山先生の47歩成が実現し、この時に24飛と切れません。これではっきりしました。

穴熊にはべたべた迫るほうが良くて

詰めろがかかるようになればもう少し。(69飛と合わせるほうが良いような気はしますが、黙って と金を入りました。)

大内先生も粘るのですが

大山先生の攻めは切れません。

だんだんわかりやすくなってきて

投了図。


大山先生の24角、これで悪くないと読んでいたのでしょうか。感服します。悪くないと思って、大内先生は楽観していたか、調子よく攻めたのですが、駒得になっても穴熊を上から攻めるともろいのです。
これは是非後手をもって並べたい将棋です。少なくとも画面を上下ひっくり返して見てください。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大内延介8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 5六歩(57)
4 4四歩(43)
5 2六歩(27)
6 3二銀(31)
7 4八銀(39)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 9六歩(97)
14 9四歩(93)
15 5七銀(48)
16 4三銀(32)
17 7七角(88)
18 8二玉(72)
19 8八玉(78)
20 7二銀(71)
21 9八香(99)
22 5二金(41)
23 9九玉(88)
24 6四歩(63)
25 8八銀(79)
26 7四歩(73)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 6六銀(57)
30 6三金(52)
31 6八角(77)
32 2二飛(42)
33 7九金(69)
34 8四歩(83)
35 5九金(49)
36 8三銀(72)
37 6九金(59)
38 7二金(61)
39 7八金(69)
40 5四歩(53)
41 3六歩(37)
42 5一角(33)
43 4六角(68)
44 4五歩(44)
45 3七角(46)
46 7三角(51)
47 4六歩(47)
48 同 歩(45)
49 4八飛(28)
50 4四銀(43)
51 4六飛(48)
52 4五歩打
53 4九飛(46)
54 4二飛(22)
55 1五角(37)
56 3三桂(21)
57 3七桂(29)
58 1四歩(13)
59 2六角(15)
60 6五歩(64)
61 同 銀(66)
62 2五桂(33)
63 同 桂(37)
64 6四歩打
65 4六歩打
66 同 歩(45)
67 4五歩打
68 5三銀(44)
69 4四桂打
70 6二金(63)
71 3三桂成(25)
72 4一飛(42)
73 3二成桂(33)
74 4三飛(41)
75 5二桂成(44)
76 同 金(62)
77 4四歩(45)
78 同 飛(43)
79 同 角(26)
80 同 銀(53)
81 5四銀(65)
82 9五歩(94)
83 同 歩(96)
84 9六歩打
85 4一飛打
86 5三銀(44)
87 同 銀(54)
88 同 金(52)
89 2九飛(49)
90 2四角打
91 1一飛成(41)
92 9五香(91)
93 8六銀打
94 9四銀打
95 2五飛(29)
96 8五桂打
97 7五歩(76)
98 6三金(53)
99 7四歩(75)
100 同 銀(83)
101 7五歩打
102 8三銀(74)
103 7四香打
104 5一歩打
105 7三香成(74)
106 同 金(63)
107 4四角打
108 7七歩打
109 同 金(78)
110 同 桂成(85)
111 同 銀(86)
112 9七香打
113 同 桂(89)
114 同 歩成(96)
115 同 銀(88)
116 8五桂打
117 8六銀(77)
118 9七香成(95)
119 同 銀(86)
120 7六銀打
121 8八香打
122 7八歩打
123 同 金(79)
124 7七桂成(85)
125 同 角(44)
126 同 銀成(76)
127 同 金(78)
128 4四角打
129 7八金(77)
130 1一角(44)
131 8九桂打
132 4九飛打
133 2二歩打
134 7九金打
135 同 金(78)
136 同 飛成(49)
137 7七金打
138 4七歩成(46)
139 2八飛(25)
140 4六角(24)
141 7八飛(28)
142 6八金打
143 7九飛(78)
144 同 金(68)
145 2九飛打
146 5八と(47)
147 8六銀(97)
148 6九と(58)
149 9四香(98)
150 同 銀(83)
151 9八銀打
152 9六香打
153 9七香打
154 同 香成(96)
155 同 銀(86)
156 8九金(79)
157 同 銀(98)
158 8五桂打
159 8六銀打
160 7七桂成(85)
161 同 銀(86)
162 7九金打
163 9八銀(89)
164 7八金(79)
165 6九飛(29)
166 同 金(78)
167 8六桂打
168 8三銀(94)
169 7四香打
170 7九金(69)
171 7三香成(74)
172 同 玉(82)
173 6八金打
174 2九飛打
175 8九金打
176 同 金(79)
177 同 銀(98)
178 7九金打
179 投了
まで178手で後手の勝ち

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大山将棋研究(498);石田流穴熊に銀冠

2017-04-23 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、大内延介先生と第12回連盟杯争奪戦です。


大内先生が先手で石田流

当然穴熊です。大山先生はいつものように7筋を受けないで銀冠に。

33桂と跳ねるのは、24角の移動が制限されるので簡単に跳ねてはいけないのですが、46歩~57銀の形をとがめようとしています。

大内先生の66銀は誘いの隙ですが、45歩はわかり切っているのですから2手損しなくてもよいのになあ、とおもうところです。

46銀が不安定で、53銀と使ったところでは大山先生の作戦勝ちでしょう。

86歩同歩(飛車交換ができない)87歩はゆさぶりで

47歩を打たせて

角を切って87銀の両取りの筋を決行しました。

大内先生の桂を捨てて一つ飛車を浮くのが見えにくい手。

74歩で取り返そうというのです。銀桂損なのですが

かなり後手陣が味が悪く、バランスが取れています。

これで飛角を取り合って

と金を作る。銀損でも98成銀が遊んでいるので互角のわかれです。

と金で銀を取れて

さらに桂打ちです。馬は捨ててもよい、というのが穴熊らしい指し方です。

すんなり64馬と逃げて、大内先生がうまくやったようですが、大山先生の47桂というのは逆モーションで気が付きにくい、指されてみればなるほどという手です。

これで金を剥がせます。

大内先生も金を剥がし

剥がしたり埋めたりの繰り返しで

攻防が続きます。

この角打ちも攻防の手。

金銀を剥がして、大山先生になにかありそう。47銀28金とするのは得かと思ったのですが、金銀で穴熊を攻めるのは受けが利きます。

54金打から44銀と角馬の筋を止めて受けました。

大内先生は馬角を切って迫ります。(82馬と逃げておくべきかどうか、というのが検討の余地あり)

大山先生は受けきれないので攻め合いです。ここで大内先生は金を打つべきだったか。

銀で受けたので手順に角を打たれ

懸命に受けるのですが

これは寄り筋です。

66角には28銀成同玉27金同玉35桂、と王手を決めてしまうほうがわかりやすかったか。この桂も手筋ですが

39の銀を取られるので長いです。

さて先手玉は2手すき。大内先生は詰めろ以上で迫れば勝ち筋です。

24桂から44香でうまくいったように見えます。

銀取りで角を配置できましたが(43香成も有力ですが、後手は35桂が詰めろで負けか)

36桂同歩77飛成で詰めろ。後手玉もかなり危ないです。詰みがあるかどうか。

銀が足りなくて詰まないみたいです。

投了図。わずかに詰みません。


なかなかの好勝負でした。198手ですが、ずっと良い勝負です。
大山先生の作戦勝ちから、強引に技をかけに行きましたが、駒損でも と金を作って悪くない、という大内先生もさすがです。その後も力のこもった攻防が続きました。上の図面だけでなく、手順を追いかけてみると、よりわかると思います。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大内延介8段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 9六歩(97)
4 4四歩(43)
5 7五歩(76)
6 5四歩(53)
7 7八飛(28)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 7六飛(78)
16 3三角(22)
17 2八玉(38)
18 2二玉(32)
19 1八香(19)
20 3二銀(31)
21 1九玉(28)
22 1四歩(13)
23 2八銀(39)
24 1五歩(14)
25 3九金(49)
26 4三金(52)
27 5八金(69)
28 2四歩(23)
29 4八金(58)
30 2三銀(32)
31 7七桂(89)
32 3二金(41)
33 9七角(88)
34 2五歩(24)
35 5六歩(57)
36 8四歩(83)
37 5七銀(68)
38 9四歩(93)
39 4六歩(47)
40 2四角(33)
41 9八香(99)
42 3三桂(21)
43 7九角(97)
44 8五歩(84)
45 6六銀(57)
46 4五歩(44)
47 5七銀(66)
48 4六歩(45)
49 同 銀(57)
50 5三銀(62)
51 7四歩(75)
52 同 歩(73)
53 同 飛(76)
54 7三歩打
55 7六飛(74)
56 6四歩(63)
57 6六歩(67)
58 8六歩(85)
59 同 歩(87)
60 8七歩打
61 8五桂(77)
62 7二飛(82)
63 4七歩打
64 8八歩成(87)
65 同 角(79)
66 4六角(24)
67 同 歩(47)
68 8七銀打
69 7三桂成(85)
70 同 桂(81)
71 7五飛(76)
72 8八銀成(87)
73 7四歩打
74 8四角打
75 7六飛(75)
76 9八成銀(88)
77 6一角打
78 7一飛(72)
79 8三角成(61)
80 7五香打
81 8四馬(83)
82 7六香(75)
83 7三歩成(74)
84 8一飛(71)
85 7五馬(84)
86 7九飛打
87 3八金(48)
88 7七香成(76)
89 6三と(73)
90 6七成香(77)
91 5三と(63)
92 同 金(43)
93 6五桂打
94 4三金(53)
95 6四馬(75)
96 2六歩(25)
97 同 歩(27)
98 4七桂打
99 4八金(39)
100 2七歩打
101 同 銀(28)
102 3九桂成(47)
103 同 金(38)
104 同 飛成(79)
105 3八金(48)
106 4九龍(39)
107 5三桂成(65)
108 同 金(43)
109 同 馬(64)
110 3五桂打
111 2八銀打
112 4三金打
113 7五馬(53)
114 5七成香(67)
115 6五歩(66)
116 4七成香(57)
117 3九金打
118 7九龍(49)
119 6六角打
120 5五歩(54)
121 7七歩打
122 7一飛(81)
123 6四馬(75)
124 6八龍(79)
125 5五馬(64)
126 2七桂(35)
127 同 銀(28)
128 3八成香(47)
129 同 金(39)
130 5四金打
131 2五桂打
132 4四銀打
133 同 馬(55)
134 同 金(54)
135 同 角(66)
136 同 金(43)
137 3三桂成(25)
138 同 金(32)
139 2五桂打
140 2一桂打
141 4五香打
142 4七角打
143 3九銀打
144 3八角成(47)
145 同 銀(27)
146 6六角打
147 4九金打
148 5八金打
149 4八桂打
150 同 金(58)
151 同 銀(39)
152 同 角成(66)
153 同 金(49)
154 同 龍(68)
155 2八金打
156 3九銀打
157 6六角打
158 2七桂打
159 同 金(28)
160 3八龍(48)
161 3九角(66)
162 2七龍(38)
163 2八銀打
164 3八銀打
165 2七銀(28)
166 同 銀(38)
167 5二飛打
168 3二金打
169 3三桂成(25)
170 同 桂(21)
171 2四桂打
172 同 銀(23)
173 4四香(45)
174 2三銀打
175 5四角打
176 3六桂打
177 同 歩(37)
178 7七飛成(71)
179 3五歩(36)
180 4五歩打
181 3二角成(54)
182 同 銀(23)
183 同 飛成(52)
184 同 玉(22)
185 4三銀打
186 2一玉(32)
187 1三桂打
188 同 銀(24)
189 3二金打
190 1二玉(21)
191 2三金打
192 同 玉(12)
193 3三金(32)
194 同 玉(23)
195 3四銀成(43)
196 2二玉(33)
197 2三金打
198 3一玉(22)
199 投了
まで198手で後手の勝ち
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大山将棋研究(497);四間飛車に玉頭位取り

2017-04-22 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番森安先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、中原誠先生と第29期王将戦です。


久しぶりの大山中原戦ですが、大山先生はやはり四間飛車。

中原先生は玉頭位取りです。ところで72銀~71玉と組むのは、藤井システムだから、ではありません。玉頭位取り対策で始まったものです。と何度か読んだことはあるのですが、具体的に手順を書いたものは読んだ覚えがありません。

どうも本局がその典型例みたいです。後手は54銀から65歩や65銀を狙い、先手としては66歩としておきたいのですが、83銀~72飛の時には66銀とも備えたい、なのでここでどう指すかが難しいのです。

66銀には45歩。46歩をどう防ぐかですが

中原先生は55歩から26飛でした。これは55歩が突きたくない歩です。角筋が二重に止まってしまいます。

大山先生は63銀と引いているので7筋の歩を交換しやすく

桂を跳ねればいつでも65歩があります。つまり振り飛車の作戦勝ちです。

大山先生は44金の形にして65歩を決行。

銀桂交換で銀を打ちます。交換では位取りの意味がなく

中原先生は76銀から87桂と耐えるのですが、45同歩55金は後手の調子が良いです。

4筋を手抜いて玉頭方面に手をつけるのは勝負手。

銀を切り込んで

うまく手をつなげるものです。

大山先生は玉を逃げ出します。

と金引きの利かしが入って

96の銀は捨てて、入玉を目指します。

でも挟撃の銀を打たれて、簡単ではないです。

中原先生も入玉を目指すことになりました。相入玉は中原先生のほうが得意でしょう。居飛車党のほうが慣れているものです。

点数を考えつつの入玉です。角を取れるのは大きいです。

さらに77金78金も取れて

駒の数は大山先生のほうが多いのですが、先に入ってしまえば取り返しが利きます。

大山先生の方は簡単に入玉できません。

中段玉で粘りの手順が続きます。

中原先生も入玉阻止したいのですが、少し手駒が不足しています。

これで相入玉。このまま取り合えば、互いに点数が足りている(中原先生のほうが少し少ない)ですが

大山先生は52金を狙い

42金と使わせて91金!同と には71角ではなくて、71金から62飛を取ってしまおうということなんです。

投了図。飛車を取られて点数が足りないとみました。

228手の熱戦でした。
玉頭位取り対策の72銀~71玉の意味を初めて知りました。私も玉頭位取りを指したいなあ、振り飛車の対策(44銀型)になにかないか、と考え続けているのですが、これもあるのでは大変ですね。
大山先生の作戦勝ちで圧勝かと思ったら、中原先生の玉頭の反撃もさすがです。大山先生は得意の玉の移動ですが、入玉しないで寄せにいくことが多く、相入玉は苦手なのです。でもしっかり飛車を詰ますところがびっっくりの終局です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:中原誠名人
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5八金(49)
14 7一玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 6八銀(79)
18 4三銀(32)
19 5七銀(48)
20 6四歩(63)
21 7五歩(76)
22 5四銀(43)
23 7七銀(68)
24 8四歩(83)
25 6六銀(57)
26 4五歩(44)
27 2五歩(26)
28 3三角(22)
29 5五歩(56)
30 6三銀(54)
31 2六飛(28)
32 5二金(41)
33 7六銀(77)
34 8二玉(71)
35 8六歩(87)
36 8三銀(72)
37 7七角(88)
38 7二金(61)
39 8八玉(78)
40 7四歩(73)
41 同 歩(75)
42 同 銀(63)
43 7五歩打
44 6三銀(74)
45 7八金(69)
46 7三桂(81)
47 6八金(58)
48 4三金(52)
49 9八香(99)
50 4四金(43)
51 5六飛(26)
52 6五歩(64)
53 同 銀(66)
54 同 桂(73)
55 同 銀(76)
56 6四銀打
57 7六銀(65)
58 7四歩打
59 8七桂打
60 4六歩(45)
61 9五歩(96)
62 同 歩(94)
63 8五歩(86)
64 4七歩成(46)
65 9四歩打
66 8五歩(84)
67 同 銀(76)
68 8四歩打
69 7四銀(85)
70 同 銀(83)
71 同 歩(75)
72 同 銀(63)
73 4三歩打
74 同 金(44)
75 9五角(77)
76 7三銀打
77 9三銀打
78 7一玉(82)
79 8四銀成(93)
80 同 銀(73)
81 同 角(95)
82 7三歩打
83 9三歩成(94)
84 6二玉(71)
85 8三歩打
86 8一歩打
87 7五歩打
88 4六と(47)
89 5九飛(56)
90 8五銀(74)
91 7七金(68)
92 5二玉(62)
93 9七桂(89)
94 9六銀(85)
95 8五銀打
96 9五歩打
97 同 桂(87)
98 4四金(43)
99 9六銀(85)
100 5五金(44)
101 4三歩打
102 同 飛(42)
103 3二銀打
104 4五飛(43)
105 8二歩成(83)
106 同 歩(81)
107 8三歩打
108 5六と(46)
109 8二歩成(83)
110 6二金(72)
111 8三桂成(95)
112 4二玉(52)
113 2三銀成(32)
114 4四角(33)
115 8七玉(88)
116 6五金(55)
117 8六玉(87)
118 7五銀(64)
119 9五玉(86)
120 8四銀(75)
121 同 成桂(83)
122 9三香(91)
123 9四歩打
124 7六金(65)
125 8五桂(97)
126 7七金(76)
127 9三歩成(94)
128 7八金(77)
129 5六飛(59)
130 7七角成(44)
131 9四玉(95)
132 5五銀打
133 3六飛(56)
134 4九飛成(45)
135 6六銀打
136 同 銀(55)
137 同 飛(36)
138 5二金(62)
139 6一飛成(66)
140 5一金打
141 6四龍(61)
142 2二歩打
143 2四成銀(23)
144 3九角打
145 8三と(93)
146 7五銀打
147 4三歩打
148 同 龍(49)
149 3四龍(64)
150 3三歩打
151 4三龍(34)
152 同 玉(42)
153 7九歩打
154 6八金(78)
155 7八香打
156 同 金(68)
157 同 歩(79)
158 4四馬(77)
159 3六歩(37)
160 5七角成(39)
161 3七桂(29)
162 5四玉(43)
163 7一飛打
164 8一歩打
165 同 と(82)
166 4七飛打
167 7三飛成(71)
168 3七飛成(47)
169 5八歩打
170 3九馬(57)
171 5六銀打
172 5五金打
173 4七金打
174 2七龍(37)
175 7四成桂(84)
176 6二金(52)
177 7五成桂(74)
178 7三金(62)
179 5七歩(58)
180 4七龍(27)
181 6五銀打
182 4三玉(54)
183 7三桂成(85)
184 5七龍(47)
185 3五金打
186 5六金(55)
187 4四金(35)
188 同 玉(43)
189 5六銀(65)
190 同 龍(57)
191 3五金打
192 5四玉(44)
193 7四成桂(73)
194 6三銀打
195 7三角打
196 6二香打
197 6三成桂(74)
198 9三歩打
199 同 玉(94)
200 7五馬(39)
201 8四角成(73)
202 同 馬(75)
203 同 と(83)
204 6三香(62)
205 7四角打
206 4六龍(56)
207 5六歩打
208 4三桂打
209 8三角成(74)
210 3五桂(43)
211 5五銀打
212 4五玉(54)
213 4六銀(55)
214 同 玉(45)
215 7三馬(83)
216 5七玉(46)
217 5一馬(73)
218 4七桂成(35)
219 6二飛打
220 6七香成(63)
221 8五銀(96)
222 9九飛打
223 9四香(98)
224 4三銀打
225 4二金打
226 9一金打
227 8二と(81)
228 7一銀打
229 投了
まで228手で後手の勝ち


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大山将棋研究(496);四間飛車に中央位取り

2017-04-21 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、森安秀光先生と第18期十段戦です。


今回は森安先生が四間飛車で

大山先生は中央位取りです。

4筋の歩交換を目指したら65歩、これは見ない手です。

1歩損でも強く戦おうということですね。

大山先生が銀交換を避けて収めようとすれば、森安先生は強く動きます。

45同歩には55歩と打って1歩補充します。

大山先生は44歩が普通ですが、54銀とぶつけられた時に角筋が止まっているので桂を跳ねるほうが早い戦いに対応しやすいと見たのでしょう。

でも33桂34銀の形は嫌だと思うのですが。

53銀と引いて34の銀取りですが、64歩と打ち捨てられて

4筋に飛を使われたところでは苦戦です。46飛~26飛の筋があるので

43金とぶつけて金銀交換。森安先生は歩切れですが

持ち駒は番上に打つのが好きなのです。75金から歩を補充して

中央を制圧しました。

13角には44飛、これで優勢です。

大山先生は飛を取れず、43飛成同銀44歩も痛いので21玉でかわそうとするのですが、端に手がついてしまいました。

端攻めに12歩では我慢できないと、逆襲して勝負です。(後手が森安先生なら馬を作っているので謝ってしまいそうですが)

先手玉も嫌味ができて、少し差が縮まりました。

66角が働きだして、やはり森安先生が有利には違いないです。

33桂にも構わず34桂があります。大山先生は13馬と頑張ったほうが良いと思うのですが

89馬の含みがあるほうがよい、と思ったのでしょう。12玉とかわすのですが、金をはがされてから端を押さえられ

馬の利きを止められたら粘れません。

森安先生は駒を打つのが好きなのです。しっかり端を守り

もう一回。

玉が接近しましたが、先手に制空権があります。

投了図。

森安先生らしい手がいっぱいありました。金銀を持ったら自陣に打つのが好きで、そういう粘りの振り飛車党なのです。
大山先生は駒を打って粘るというより、攻撃も視野に入れてかわしていく感じです。形勢が悪い時には複雑な局面にもっていくのです。(形勢が良くなると自玉に手を入れてから寄せに行きます。)
(似ていると言われる)この二人の棋風の違いを比較しながら並べると面白いです。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:森安秀光7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八銀(79)
6 6二銀(71)
7 6八飛(28)
8 4二玉(51)
9 4八玉(59)
10 3二玉(42)
11 3八玉(48)
12 5四歩(53)
13 2八玉(38)
14 5三銀(62)
15 6七銀(78)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 5五歩(54)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 4六歩(47)
24 5四銀(53)
25 4七金(58)
26 4四歩(43)
27 6五歩(66)
28 8五歩(84)
29 7七角(88)
30 6五銀(54)
31 5六歩(57)
32 同 歩(55)
33 同 銀(67)
34 5四銀(65)
35 4五歩(46)
36 同 歩(44)
37 5五歩打
38 4三銀(54)
39 4五銀(56)
40 8四飛(82)
41 5六金(47)
42 3三桂(21)
43 4四歩打
44 同 銀(43)
45 3四銀(45)
46 5三銀(44)
47 6四歩打
48 同 歩(63)
49 5四歩(55)
50 同 銀(53)
51 4八飛(68)
52 4三金(52)
53 同 銀成(34)
54 同 銀(54)
55 7五金打
56 8二飛(84)
57 6四金(75)
58 4四歩打
59 5五金(56)
60 8四飛(82)
61 5四歩打
62 5二歩打
63 6六角(77)
64 9四飛(84)
65 6五金(64)
66 1三角(22)
67 4四飛(48)
68 2一玉(32)
69 1五歩(16)
70 7九角成(13)
71 1四歩(15)
72 1八歩打
73 同 香(19)
74 1七歩打
75 同 香(18)
76 2五桂(33)
77 4五飛(44)
78 3四銀(43)
79 4三歩打
80 3一銀(42)
81 2六歩(27)
82 1七桂成(25)
83 同 桂(29)
84 3二香打
85 2五桂(17)
86 同 銀(34)
87 同 歩(26)
88 1四香(11)
89 5六金(55)
90 3三桂打
91 3四桂打
92 4四歩打
93 同 角(66)
94 1二玉(21)
95 4二歩成(43)
96 同 金(41)
97 同 桂成(34)
98 同 銀(31)
99 1五歩打
100 同 香(14)
101 1四歩打
102 2一桂打
103 4六歩打
104 2二銀打
105 3三角成(44)
106 同 銀(42)
107 4一飛成(45)
108 3一歩打
109 2六銀打
110 1六香(15)
111 4三桂打
112 4四角打
113 3一桂成(43)
114 2六角(44)
115 2七金打
116 1七香成(16)
117 同 金(27)
118 1九銀打
119 2七玉(28)
120 1七角成(26)
121 同 玉(27)
122 1六歩打
123 同 玉(17)
124 1五歩打
125 同 玉(16)
126 6九馬(79)
127 3六香打
128 1三歩打
129 3二龍(41)
130 1四歩(13)
131 同 玉(15)
132 投了
まで131手で先手の勝ち

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大山将棋研究(495);三間飛車に急戦

2017-04-20 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?



☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、加藤一二三先生と第12回連盟杯争奪戦です。


加藤先生相手なので大山先生は先手三間飛車。

定跡どおりを嫌って47銀は変わった指し方です。

これですぐの仕掛けは封じました。

加藤先生は44銀から中央の歩を交換する、古い指し方で

7筋に手を付けて

これで一段落。

後手は54銀は好形ですが、63の金が不満。先手は美濃囲いではなくて木村美濃ですから、互いに妥協した感じです。

大山先生の26角に86歩同歩88歩で戦いが始まりました。

63金の形をとがめて、桂と香の取り合いです。

大山先生は取った香の使い道があり

手順に と金から銀を逃げるという手の調子が良く、やや有利です。

飛車を追い、金を吊り上げて

単純な感じですが、銀がさばけます。

金を手に入れて竜をしかりつけるのも好調子。

加藤先生はうまく と金を使う展開になればよいのですが

玉頭を攻められて棋勢は好転しません。

急所の角打ちで大山先生が優勢。

投了図。

加藤先生としては と金を2枚作ったのですが、うまく使えませんでした。大山先生の指し手がうまく、特別な好手があるというわけでもないのですが、良さそうな手を積み重ねて、わかりやすく優勢にもっていきます。
先手をもって並べてみてください。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十五世名人
後手:加藤一二三王将
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 7四歩(73)
15 5八金(69)
16 5二金(61)
17 2八玉(38)
18 5四歩(53)
19 3八銀(39)
20 4二銀(31)
21 5六歩(57)
22 6四歩(63)
23 1六歩(17)
24 1四歩(13)
25 4六歩(47)
26 9四歩(93)
27 4七銀(38)
28 7三桂(81)
29 8八飛(78)
30 5三銀(62)
31 6七銀(68)
32 4四銀(53)
33 3八金(49)
34 5五歩(54)
35 3六歩(37)
36 6三金(52)
37 6八飛(88)
38 5六歩(55)
39 同 銀(67)
40 7五歩(74)
41 6七銀(56)
42 7六歩(75)
43 同 銀(67)
44 7五歩打
45 6七銀(76)
46 8四飛(82)
47 6九飛(68)
48 7四飛(84)
49 5九角(77)
50 5三銀(44)
51 9八香(99)
52 5四銀(53)
53 2六角(59)
54 8六歩(85)
55 同 歩(87)
56 8八歩打
57 7一角成(26)
58 8九歩成(88)
59 5五歩打
60 同 銀(54)
61 8一馬(71)
62 5二金(41)
63 9一馬(81)
64 7六歩(75)
65 5七香打
66 7七歩成(76)
67 5五香(57)
68 同 角(22)
69 5六銀(67)
70 2二角(55)
71 9二馬(91)
72 7六飛(74)
73 7四歩打
74 同 金(63)
75 4五銀(56)
76 8八と(89)
77 4八金(58)
78 5七歩打
79 5四銀(45)
80 6八と(77)
81 5三歩打
82 同 銀(42)
83 6三銀打
84 同 金(52)
85 同 銀成(54)
86 4二銀(53)
87 6八飛(69)
88 7九飛成(76)
89 6九金打
90 7六龍(79)
91 5三歩打
92 7一桂打
93 8一馬(92)
94 6三桂(71)
95 同 馬(81)
96 5一香打
97 5二歩成(53)
98 同 香(51)
99 同 馬(63)
100 4一銀打
101 6三馬(52)
102 8七と(88)
103 2六香打
104 3三角(22)
105 3五歩(36)
106 同 歩(34)
107 4五桂打
108 5二銀打
109 3三桂成(45)
110 同 桂(21)
111 5六角打
112 3一桂打
113 7四角(56)
114 6三銀(52)
115 同 角成(74)
116 7七と(87)
117 2一銀打
118 投了
まで117手で先手の勝ち


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大山将棋研究(494); 四間飛車に居飛車穴熊

2017-04-19 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

後手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年10月、森安秀光先生と第29回NHK杯です。


76歩34歩26歩の出だしで、大山先生が四間飛車。

森安先生は居飛穴です。

大山先生はおとなしく銀冠です。今は66歩の形の居飛穴が普通なのですが、振り飛車が何もしなければ、今の棋士は66歩と66銀とどちらを目指すものなんでしょう?
もう少し後に87金右までは囲い過ぎという認識が広まります。

森安先生は3筋の歩を飛車で交換し

この後の仕掛け方にやや困るのですが、大山先生に45歩と突いてもらったので、動きやすくはなりました。

歩を2枚持って、居飛穴が十分、といいたいのですが、動いているのは飛角だけです。

大山先生は73角で65歩を見せ

77銀に84角。調子が出てきました。

66歩に65歩86歩で小競り合いです。

66歩の拠点と85歩の拠点では66歩のほうがいいですね。

大山先生は銀を進出して、森安先生は右桂が使えました。普通は桂を使えるほうが十分ですが

47歩成と67歩成があります。ただし46角が王手になるので難しいのですが、46飛のほうが優ったか。

森安先生は46角だったので、大山先生は飛角交換から67歩成。

金銀を取り合っての69角。79銀(打)には47角成から37馬というのが大きいです。

森安先生は飛車を打って粘りに出ます。47角成には66飛寄が先手。大山先生は金を剥がして

67金に森安先生は79銀打。穴熊では大駒でも金銀でも1対1なら性能の差が小さいのです。

86歩は気持ちの良い手ですが、森安先生は31角から

飛車を切って86角成でとにかく粘ります。

1対1なら大差ないのですが、38飛は両取りで

桂を取って94桂というのが大きな手です。大山先生がはっきり有利になりました。

それでも森安先生は粘ります。

千日手も見つつ、食いつけるか。

金を剥がし、角を入手、

ただし手が戻るので逆転まではありません。

大山先生の35角も攻防ですが、森安先生も63金から61角で食いつきます。

53と を取られてしまって、63金では71金打72金61金、これは切れてしまいます。63銀から攻めますが

72金同銀が61角に当たってしまうのがつらいところ。

大山先生から86歩が入り、44角ではっきりしてきました。あとは87に駒を打ち込めば勝ち。

森安先生は62金打で角を消し

63角打で食いつきます。こういうねちっこい指し方は得意なのです。

早指し将棋なので、大山先生は竜を引き付ける安全策。森安先生は歩が打てないので攻めが遅くなります。ここでは52角上成のほうが良かったか。

52角引成だったので63の角を外され

再び44角が攻防。

投了図です。

どちらも粘りの振り飛車党で棋風は近いのですが、森安先生は中盤で悪くなったのを粘って互角になり逆転していく感じ。大山先生はもう少し早い段階で粘ってわけのわからない局面に持っていくとか、終盤で玉まわりの動きで体をかわすという感じです。
森安先生のほうが穴熊に向いていて、居飛穴でも振り穴でもうまく粘ります。大山先生の場合は穴熊より美濃囲い(銀冠)が堅くて、再構築したり上部に逃げ出したり、なかなか寄りません。
本局は中盤でやや大山先生が有利、駒得になった(桂得というのが大きい)ので、長期戦をいとわずに勝ち切ったという将棋です。振り飛車党ならぜひ並べたい一局です。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:森安秀光7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二銀(71)
13 5七銀(48)
14 7一玉(62)
15 7七角(88)
16 4三銀(32)
17 8八玉(78)
18 5二金(41)
19 9八香(99)
20 9四歩(93)
21 9九玉(88)
22 9五歩(94)
23 8八銀(79)
24 6四歩(63)
25 7九金(69)
26 8二玉(71)
27 5九金(49)
28 6三金(52)
29 6九金(59)
30 7四歩(73)
31 7八金(69)
32 8四歩(83)
33 2五歩(26)
34 3三角(22)
35 6六銀(57)
36 8三銀(72)
37 6八角(77)
38 2二飛(42)
39 3六歩(37)
40 7二金(61)
41 3八飛(28)
42 5四歩(53)
43 3五歩(36)
44 同 歩(34)
45 同 飛(38)
46 3四歩打
47 3六飛(35)
48 8五歩(84)
49 1六歩(17)
50 5一角(33)
51 2六飛(36)
52 4五歩(44)
53 4六歩(47)
54 6二角(51)
55 2八飛(26)
56 4六歩(45)
57 4八飛(28)
58 4四銀(43)
59 4六飛(48)
60 4二飛(22)
61 4八飛(46)
62 7三角(62)
63 7七銀(66)
64 8四角(73)
65 6六歩(67)
66 6五歩(64)
67 8六歩(87)
68 6六歩(65)
69 8五歩(86)
70 9三角(84)
71 4七飛(48)
72 4五銀(44)
73 3七桂(29)
74 4六歩打
75 4九飛(47)
76 5六銀(45)
77 4六角(68)
78 同 飛(42)
79 同 飛(49)
80 6七歩成(66)
81 5六飛(46)
82 7八と(67)
83 同 金(79)
84 6九角打
85 6八飛打
86 7八角成(69)
87 同 飛(68)
88 6七金打
89 7九銀打
90 8六歩打
91 6四歩打
92 同 金(63)
93 3一角打
94 5五金(64)
95 同 飛(56)
96 同 歩(54)
97 8六角成(31)
98 7八金(67)
99 同 銀(79)
100 3八飛打
101 7九金打
102 3七飛成(38)
103 5四歩打
104 9四桂打
105 6四馬(86)
106 7三金打
107 5五馬(64)
108 3九龍(37)
109 6九歩打
110 5七角成(93)
111 5三歩成(54)
112 8七歩打
113 同 銀(78)
114 5九飛打
115 6三金打
116 6四歩打
117 7二金(63)
118 同 金(73)
119 6八銀(77)
120 同 馬(57)
121 6四馬(55)
122 7三銀打
123 同 馬(64)
124 同 桂(81)
125 6八金(79)
126 3五角打
127 8四歩(85)
128 同 銀(83)
129 6三金打
130 8一金打
131 6一角打
132 5三角(35)
133 8三歩打
134 同 玉(82)
135 7二金(63)
136 同 金(81)
137 6三銀打
138 7一金打
139 7二銀(63)
140 同 金(71)
141 6三金打
142 8一銀打
143 5七歩打
144 8六歩打
145 7八銀(87)
146 4四角(53)
147 6二金打
148 同 角(44)
149 同 金(63)
150 8二金打
151 8五歩打
152 同 桂(73)
153 6三角打
154 6七歩打
155 同 金(68)
156 4八龍(39)
157 6八金(67)
158 4二龍(48)
159 5二角成(61)
160 6三金(72)
161 同 馬(52)
162 4四角打
163 5二金(62)
164 4三龍(42)
165 投了
まで164手で後手の勝ち

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