名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

20170330今日の一手(その485);形勢判断の大切さ

2017-03-30 | 今日の一手
20170330今日の一手

3月5日の名南将棋大会から、SさんとMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
銀と角歩の交換です。後手に持ち歩があるので歩はカウントしませんし、竜を作られているものの、少し先手の駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は77角と88角も数えてよいでしょう。終盤なので敵玉に迫っているものだけ数え、74銀は入れません。持ち駒飛桂と合わせて4枚あります。
後手の攻め駒は78竜と持ち駒銀で2枚。

総合すれば互角か、やや先手もちです。

☆ 大局観として
玉の堅さはかなり劣っているのですが、攻め駒が4枚あるので攻撃力が十分にあります。つまり、駒得で持久戦にもっていくというよりも、後手玉を攻略したい、と考えます。いきなりやるのは早いですが、33角成同桂同角成同玉という筋が含みです。そうなれば玉の堅さは同等、駒損でも攻め駒の数は4枚のままですから、攻めが続けばよいのです。
2手前は88の角が手持ちで後手89飛の形、後手の79飛成での77角取りに88角打78竜としたのが問題図ですが、角を打たされたのではなく、攻め駒を0手で配置できた、と考えます。33角成と行く前に何を指しておくか、という問題です。


○ 81飛は普通の手ですね。

余裕があるのなら大駒は敵陣に打ち込んでおくと後の攻めが楽になります。
後手は79銀では33角成同桂97角

で79銀が空振りです。

86歩同歩87歩

とするくらい。33角成同桂同角成同玉25桂打

25同歩同桂42玉33銀

駒損の攻めですが、攻め駒4枚はキープできています。ですからこの攻めは切れません。74の銀も働きそうですし、先手優勢。

といっても後手はあまり良い手がなくて、57銀と攻めても68歩

で銀を渡すだけです。


△ 61飛は51金右

があるので81飛よりわずかに劣るか。91飛成として悪いことはないのですが。81飛にも61歩同飛成51金右を考えるかもしれないところ(歩切れになるので後が困る)ですから、飛車は離して打ったほうが良さそうです。
71飛でもよいですが、角を渡して93角と打たれるかもしれません。ですから81飛のほうが少しよいのでしょう。
91飛成86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同銀

という図は53桂と攻めるのでしょう。後手57銀からの寄せ合いは難しいです。最後の33角成は指し過ぎで、一回66角かもしれません。


○ 35歩は後手玉の小びんを攻める手で

この天守閣美濃の急所です。35同歩には34歩同玉46桂23玉34歩

33銀は動けないのですから、後手に受けがありません。

後手は35歩を手抜くしかないのですが、79銀は

33角成同桂同角成、同銀は21飛

があるので

最後の33角成を同玉と取って34歩

34同玉は46桂が入るので意味がなく(先手は桂馬が余っています)、22玉61飛42金右33銀

と攻めていけば寄りです。

戻って35歩に57銀はやはり68歩

ですから、適当な手がありません。


△ 46桂と打っておくのは

力をためた手ですが、86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同玉35歩

と攻めることになり、3つ前の図なら46桂と打たないで34歩と取り込んで攻められたのですから、1手遅いです。持ち駒の桂歩の数が多いので、先に46桂と据えておく効果が薄いのです。ただし形勢は先手有利。


× 73銀成(あるいは不成)は

桂馬を取る自然な手ですが、すでに持ち駒に桂があり、ここで1手かける意味は小さいです。すでに攻め駒は4枚あるので、5枚にする効果もほとんどないです。
86歩同歩87歩に33角成同桂同角成同玉35歩

とすれば形勢が悪いわけでもないのですが、持ち駒の桂が2枚でも3枚でも影響ないですね。


△ 実戦では58飛と合わせました。

58同竜同金上を期待した受けの手なのですが、67竜でもよくわかりません。
実戦では67銀78飛同銀成

となれば78成銀は遊ぶので、33角成同桂同角成同玉35歩

とすれば78成銀が78竜だったのですから先手の得でしょう。

あるいは角を切らずに35歩

としても、角1枚は残っているので、次の34歩が厳しいのですからこれも先手有利です。

実戦ではHさんは攻めることを考えなかったのでしょう、73銀不成

と桂を取り、88成銀同角78飛

ここで97角ならまだ指せました。79銀76飛成71飛46角

これが両取りです。玉の堅さが縮まらず、駒損を回復されて先手の負けになりました。


☆ まとめ
問題図で先手不利と思ってしまうと、駒得だからなにか受けて長期戦で頑張ろう、と考えることになりそうです。でもそれは2枚角を狙われて、次第に駒損になりやすく、玉の堅さも違うのですから、かなり苦しい展開です。
ちゃんと互いの攻め駒の数を数えましょう。先手の攻め駒は4枚、後手は2枚しかないのです。

33角成同桂同角成同玉の形を思い浮かべて、そこで何を指しておきたいか。
81飛が入っていれば、25桂打から攻められます。
35歩が入っていれば、34歩から攻められます。
ですからこの二つが最有力。

61飛は51金右があるので少しややこしく
46桂と置いておくのは、結局35歩なので少し遅いか。(46の地点を埋めておくという効果はある。)
73銀成は1手パスに近く
実戦の58飛(あるいは68飛も同じか)は得かどうか微妙です。

序盤で

後手は天守閣美濃から33銀と固めないですぐに攻めを考えた、というのは実戦例はかなり少ないはず。後手は4枚の金銀で囲ってはいるのですが、34の地点を攻められるともろいのです。理想は33銀~44歩~43金。さらには12玉~23銀~32金と固めるのは、34の地点を強化しているのです。
さらには26歩と突いてあれば25歩同歩24歩と攻める筋もあり、これが藤井システムの一部ですね。天守閣美濃は藤井システムで絶滅しました。とはいっても、みなさん忘れたころならうまくいくかもしれません。
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20170328今日の一手(その484);少し悪い時には自分から動かないこと

2017-03-28 | 今日の一手
20170328今日の一手

3月5日の名南将棋大会から、HさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は46角1枚。
後手の攻め駒は55桂1枚。

総合すればやや先手が指しやすい局面です。

☆ 大局観として
後手(実際は先後逆ですが)が右玉にかまえた後に1筋から攻めを見せ、私が84角86歩の形で85歩93角を決めた局面です。位を取るのが好きなので、65歩と85歩の2つは大きな拠点です。駒をもらえば64や84に打ち込めますね。ですから玉の堅さにはかなり差があるのです。ただし後手玉は広いので、7筋から中央~3筋方面まで逃げやすいということはあります。
後手も66歩が拠点です。これは清算してもらったり、66銀と取れるようになれば、すっきりしてさらに指しやすくなりそうです。
後手の1筋の攻めがどれだけ怖いか。15歩同歩同香に13歩では18歩で香を取られて悪くなります。15歩の時に手を抜くか、どこかで歩を手に入れて12歩同飛13歩をみせるか、というのが対応策です。つまりあまり怖い攻め筋ではありません。
少し悪い時には自分から動かないことというのは重要なテクニックです。どうも私はこれにはまってしまったようで、悪くしてしまいました。


× 実戦では26歩として

25桂の準備です。15歩に25桂同桂55銀同歩同角

と派手な手順に飛び込んでしまいました。でもこの局面自体は銀損ですね。21飛に84桂62玉25歩54歩66角73桂

桂馬は取り返して、66の歩も払って、うまくやったようにも思えるのですが、73桂と打つのがとても味が良いのです。ここでまだ86銀と我慢しておくべきでしたが、64桂65桂72桂左成同銀93角成

勢いのまま進めてしまいました。ここで77桂成と剥がされるのが痛く、少し進んで

桂馬のお代わりがあり、敗勢です。


△ 目につくのは95歩として

95同歩35歩同歩95香94歩34歩

と桂を取りに行く順です。玉の近くの香を捨てるので効率が悪いのですが、95歩33歩成同金55銀同歩同角

今度は金と飛を射程に入れていますから、このほうが実戦の順よりも厳しいのです。31飛に92歩(同香には84桂)82角64桂

これは91香を取って2枚換えになりそう。先手有利です。


○ 35歩同歩同角

とする手。ここで後手の36歩よりも先手の34歩のほうが厳しいですね。34歩に53角成と暴発しないで46角と引いておきます。15歩同歩同香には12歩同飛13歩

ですから、後手は端を攻められず、指し手が難しいです。

戻ってこの図

後手から動く手が見えません。24歩は同角だと21飛ですが、取らなければよいです。
手待ちをしていたら86銀~95歩同歩94歩

と攻めることができます。


△ 55銀と桂を取ってしまい

55同歩に84桂62玉66銀

と拠点の歩を払ってしまうのも良さそうです。少し駒損ではあるのですが、67金右~95歩同歩92歩というのが狙い。あるいは55銀とするのも良さそうです。

後手は84桂を同金

と取るほうが良く、84同歩同角には55角くらい。54歩で

66角とはやりにくいですね(86桂が残る)。困ったようですが、82金62玉33角成同金83金

で角を取り返せば22角があります。だからこの変化は難しいのですがやや先手よしなのでしょう。


△ 75歩も見える手で

75同歩には66銀の味が良いです。対局中は75同角で何もないと思っていたのですが、87桂93角95歩

というのがありますね。95同歩同桂73金83桂成

83同金93香成同香66銀

桂香と角の二枚換えですが、66の歩を払うのも大きいのでまあまあ。

後手はどこかで67歩成

として、67同銀同桂成同金右93香

かもしれませんが、84歩同金64歩同銀右76桂

と返せます。こっちのほうがありがたいです。



☆ まとめ

少し悪い時には自分から動かないこと
少し悪い時には相手に動いてもらうこと
少し良い時には相手に動いてもらうこと
少し良くても自分から動くのは難しい

どれも同じことを言っているのですが、どれがしっくりくるでしょうか。よほどの作戦勝ちなら攻めてつぶすだけ、ということもあるのですが、レアケースでしょう。作戦勝ちになったら、攻めつぶしますよ、動いてきなさい、と圧力をかけて、相手が動いてくるところをカウンターで決める、というのが一番きれいな勝ち方なのです。


実戦の26歩は15歩の時にきれいな反撃があればよかったのですが、動きすぎて逆転です。自分から転んだという感じでしょうか。私は感覚で指すタイプだったのに、変に読めるようになると(経験で読む力が少しついてしまった)筋の悪い手順(これが案外に手が続いているように見えるもの)に飛び込んでしまいました。

じっと35歩同歩同角とするのが本筋。1歩持って相手から動いてもらうのです。まだ攻め駒が足りない状況ですから、自分から動くのは骨が折れます。(二重の意味でうまいこと言いましたか。)

95歩から1歩持って35歩同歩34歩というのは読める手でしょう。桂馬を持てば84桂とか64桂があるので、この場合は成立しています。

同じような意味で、シンプルに55銀同歩84桂と後手の角を封じてしまうのもあります。84桂はなかなか死なないので攻め駒として働くでしょう。後手は銀よりも桂が欲しい局面だということかもしれません。だから案外に有力です。
後手としても84桂は同金と取り返してなかなか難しい図。桂馬のほうが欲しいのです。一応は先手が指せそうです。

75歩は筋。同角のときに手がなさそうに思えたのですが、87桂と跳ねて使えます。これは端攻めもあって、桂香と角の二枚換えになりそう。守りの桂香を失うので判断は難しいです。


変化を考えてみて、自分から動くのは難しいのだとわかってもらえたでしょうか。だからじっと3筋の歩を交換して待つ、というのが一番良いのだと思います。


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20170326今日の一手(その483);俗手の好手

2017-03-26 | 今日の一手
20170324今日の一手

2014年10月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答
仕掛けはこういう形で

実際には私が後手番です。33桂(77桂)の形の角換わり。30年くらい愛用しています。後手番ということもあり、通常は受け身になるのですが、欲張って6筋から攻める形を作ってしまいました。ここでは作戦勝ちのはず。
24角同角同銀65歩同歩同桂同銀64歩と進んで問題図。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。
玉の堅さは同程度。どちらもかなり薄いです。
先手の攻め駒は65銀と持ち駒角桂で3枚。68飛も加えてよさそうで、ほぼ4枚です。
後手の攻め駒は持ち駒角桂で2枚。

総合すれば先手ややよしです。

☆ 大局観として
攻め駒が4枚ありますから攻めて戦果を得たいところです。とりあえず銀取りですから、出るか引くか取らせるか、という選択です。


× 取れるのですから、64同銀が自然です。

でも64同銀同飛46角

が攻防です。57角成が王手になるのが痛いですね。71銀64角82銀不成

と飛車の取り合いで57角成を防げますが、銀を取られていても、47飛と打ち込まれても自信がありません。

67飛には55桂

ですし、自然に64同銀とはできないようです。(だから後手が64歩と打ったわけです。)


× 56銀と引けば81飛くらいか。

55角33角64角と強攻しても66桂

でだめです。

持久戦にするとこういう図

右辺だけみると十分なのですが、桂馬を交換しているので先手玉が薄いので損でしょう。作戦負けです。


○ 銀を動かせないので、実戦では55角と打ちました。

46から打つと35角と合わせられて同角同銀は損をしていると思います。なので55から打ちます。
33角に64銀

というのが予定で、55角同銀や64同銀同角は先手が得をしていると思います。

55角に72桂と受けられました。

これで難しいのです。11角成は65歩21馬81飛

12馬に11銀で馬が死にます。同馬同飛

という図は、角と桂香の2枚換えは少し駒損。とはいえ攻め駒が5枚あるので何とかなりそうなのですが、うまい手段が見つかりません。ここでは形勢互角ですが、先の見通しが悪いです。

戻って72桂に56桂でも54歩

と催促されて、64桂と取るのが何でもないので困っています。

冷静に56銀と引くのが正しく

今度は11角成が有効です。33銀には同角成同桂71銀

があります。

よって33桂と防いで65歩

とするのが本筋。86歩同歩同飛には64歩54銀63歩成

が決まります。55銀には同銀、63同銀には91角成で先手十分。

86歩は危険で、81飛64歩54銀

というのは先手が良さそうなのですが、46桂55銀同銀は64桂

と拠点の歩を払うのが好手。2枚換えでやや先手よしですが、まだ難しいです。

46角と引いて

35銀同角同歩63銀にも64桂

が好手になり、54銀成(62銀不成より優る)同歩64飛53銀

というのもやや先手よしですが、これからです。

ということで56銀と引けばまあまあだったのですが、実戦は64銀と強攻してしまいました。

でも64同桂同角同銀同飛にはやはり46角があり、67飛に56銀

は後手優勢です。

途中で気が付いて、64銀同桂に77銀と自重したら33角

と打たれ、64角同銀同飛55角打

で67飛に77角成以下つぶされました。

でも33角に同角成として

33同桂71角72飛62角成同飛73金61飛62歩

で銀を取ればまだ指しようはありました。

なお、55角には(72桂ではなくて)73角

と受けるのも有力で、強攻はできず、56銀から持久戦ねらい。角が46で安定すればやや先手が指しやすいです。
また、72桂ではなく52桂と受けるほうが後手としてはわずかに得なのだろうと思います。


○ 先ほどの変化、最後にも出てきましたが、71角と打つのが有力です。

こういうのはいかにも俗筋。持ち駒を使って駒損するのですからかなり指しにくいのです。(対局中は全く思いつきませんでした。)72飛62角成同飛に73金がさらに俗筋。61飛63金同飛64銀

と進むのは普通は駄目なのです。角と銀歩の交換ですが、飛車をどこに逃げたものか。61飛には53銀成

で飛車を取れます。

83飛と逃げたら73銀成

で取れば62飛成で王手飛車ですね。

62飛には63銀成82飛(92飛には83銀)73成銀

で飛車を成れば十分です。


× 他には55桂ですが

65歩63桂成同金に55角が狙い。でも64桂

がぴったりで、11角成よりも76桂のほうが痛いです。

途中65歩に71角としても

72飛62角成同飛73金61飛63桂成

は角金交換で成桂があるので駒損でもないですが、攻めが重いです。66桂から反撃されて後手のほうが良いでしょう。


☆ まとめ

自然な手は64同銀ですが、後手から反撃があるのでだめでした。

56銀と退却すると作戦負け。桂馬の交換が損になってしまいます。

よって55角が本筋。攻め駒を足して攻撃続行です。そこで72桂と我慢されたら56銀から65歩とするのが正しい手順でした。

俗手がうまくいくこともあり、71角から駒を剥がして64銀と突撃、というのがかなりの俗手の組み合わせですが、この場合はうまくいきます。こういうのは俗手の好手というのですが、読みの裏付けが必要です。

55桂も俗手ですが、これはうまくいきません。


また本手と俗手という話になりましたが、定義としては
盤上の駒を使うのが本手
持ち駒を使って相手の守備駒を剥がしていくのが俗手
としてよいでしょう。本手のほうは広い意味で使っていると思います。「正しい手」という意味が含まれているのでしょう。
(日本語としては俗の対義語は聖ですが、聖手とは言いませんね。本手の対義語で嘘手ということもありますが、これは正しくない手と言う意味でしょう。)

本手としては64同銀と盤上の駒を使います。でも飛車が動くと反撃を食らってしまうのです。
よって55角として、33角に64銀とするのが本手でした。
55角に72桂と我慢された時に、力をためられなかったのが敗因でした。





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20170324今日の一手(その482);自然な手から考える

2017-03-24 | 今日の一手
20170324今日の一手

2014年8月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
飛桂と角金の交換で、損得はほぼありません。わずかに先手駒得というべきかもしれませんが、終盤なので重視しなくてもよいでしょう。
玉の堅さは先手のほうが少し堅いです。
先手の攻め駒は66角45金と持ち駒角で3枚。
後手の攻め駒は76銀84桂と持ち駒飛で3枚。

やや先手よしです。

☆ 大局観として
後手に攻められて大分苦しかったのですが、飛車を角で取ってもらったのですっきりして、先手玉が堅い分だけ有利です。76に銀を打たれて攻撃続行されたところです。

終盤ですから駒得を考えるのは方向違い。攻めながらあるいは受けながら駒得になるなら理想的ですが。
攻め合いにするには攻め駒が足りませんが、銀がぶつかっているのでもう一枚増えそう、ということで攻めるのもあります。
後手の攻め駒は3枚ですから、受けるのもありそうです。そのときは34金同銀とすると攻め駒を渡すことになりますから逆に注意が必要です。

つまり、攻めるのもあり、受けるのもあり、ただし互いの攻め駒の枚数(4枚にする、させない)に注意が必要です。できれば攻防の手を指すとわかりやすくなります。


○ 銀を打たれたところですから取る手からみてみます。76同銀には同桂

こういう時は下に逃げてはいけません。87玉(あるいは77玉)に88歩76玉89歩成

と進めるものです。が、34金に84桂と打たれてから

67玉34銀は厄介ですね。

手順前後していて、76玉の前に34金同銀として、76玉89歩成82飛

とするのが攻防の手で、84桂を防ぎつつ44角以下の攻めを見ています。これなら先手優勢です。


× 85歩同桂86歩

というのは怖い受け方で、後手の攻め駒が4枚になっています。87歩(これを取ると87同金同銀成79飛が両取り)79玉29飛49歩

結構大丈夫そうなのですが、67銀成同銀19飛成85歩76香77桂打88銀

桂馬を一つ取っても香を補充されて攻められます。88同金同歩成同玉86銀78銀28竜に84歩

もう一枚桂馬を取って後手の攻め駒は3枚。77香成同桂76桂79玉87歩89香12玉

で飛車取りを催促されると金を渡しづらく、金を逃げるしかないか。まだ難しいとはいえ後手に攻められるだけですから先手不利でしょう。


△ 受けるなら駒を打つ方が良く、98角

は変な位置ですが、後手から端攻めがないので打ちやすいです。87歩同金67銀成同銀29飛49歩

金銀の連結がなくなって薄いようでも、後手から攻める筋が少ないし、銀も受けに使えるので大丈夫そう。飛車を取って桂香を全部取り切れば勝ちです。


× 角を打って受けるなら58角の方が使えそうなのですが、87歩を取れないのです。

(取ると79飛が両取りになる。)79玉29飛49歩67銀成同銀88銀同金同歩成同玉26飛成

というのが先手玉が薄く見えます。これは自信なし。


○ 攻めるなら34金が駒得で自然です。

34同銀44角33金打53角成

というのが後手玉を固めさせてばからしく思えたのですが、金を使わせたので後手の攻撃力が増えていません。87歩には97玉が好手。95歩には76銀

で上が抜けています。つまり76同桂87玉29飛くらいで、強く41銀

と打てば、59飛成に32銀成同金77角の王手竜があり、先手優勢です。


59飛成ではなく42銀と受けたら、32銀成同金44馬33銀77馬

と馬を引き付けてからゆっくり攻めればよいです。

もっとも44角としないで82飛

と打つ方が攻防でわかりやすいかもしれません。87歩にはやはり97玉で、95歩には84飛成

です。44竜がとても厳しい攻めになっています。

95歩ではだめなので88金

としがみつかれたら、44角33桂53角成

が詰めろ。


× 33歩はひねった手で

形勢が良い時にはやらないほうが良いです。33同飛44金同銀同角87歩

は対応に困ります。


△ 実戦では61角

と攻防(のように)に打ちました。94角成とすれば受けきり、ということもありますが、34金同銀に同角成があるので、飛車を逃げてくださいという手です。97歩79玉(ここでも97玉が良かった)24飛

で飛車を逃がしたように見えるのですが、94角成以下受けるのではなく(26飛84馬67銀成同銀66飛同銀45歩でまずい)


94角成ではなく、25歩同飛44金

が狙いの手で、2枚の角が良く働いています。29飛成43金12玉49歩

で優勢。銀を得しましたし、後手玉はかなり受けにくいのです。(以下は31金32歩22金31銀という寄せです。)

ではそれでよいのかといえば、25歩に29飛

あるいは24飛の前でもよいのですが飛車打を先に決めておいて、49歩25飛44金同銀25角成同飛成44角33金打53角成

というのはかなり大変です。この形、79玉ではなくて97玉ならまあまあという感じですが。


☆ まとめ
形勢有利なら自然な手が良いというのが基本です。
もし形勢が悪いなら不自然な手も考える、というのはあります。

相手のいいなりのようでも、76同銀同桂87玉と上に逃げだす順が自然な手の組み合わせです。

あるいは34金同銀と取るのも駒得ですから自然です。ただしその後は44角でもよくなりますが、82飛のほうが攻防でわかりやすいです。

取れるものを取らないで、98角と受けるとか、61角と打っておくとかは(これは取りに取りを重ねる手で、逃げられるとひどいことになりことも多い。ただし逃げる手を強制できるので好手になる場合もある。)ちょっとひねった感じです。

もっとひねると、飛車を逃がす33歩とか、85歩同桂86歩と攻めを呼び込むとかは疑問手です。

飛車を取ったら82飛が攻防になる、ということも意識しておくとよいです。84の桂を取る、(あるいはまた打たせない)というのが味がよいのです。84桂は先手玉の上部を押さえて、とても働いている攻め駒なのです。なお、一段目に81飛と打つよりは、後手玉をにらむ82飛のほうが攻めに働きやすいです。

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20170322今日の一手(その481);寄せ合いで勝つ

2017-03-22 | 今日の一手
20170322今日の一手

2014年7月の社団戦から私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の桂歩歩得です。後手に持ち歩があるので歩はカウントしませんが、桂得です。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は25桂と持ち駒角銀桂で4枚。十分です。
後手の攻め駒は85飛58馬と持ち駒銀で3枚。

総合すれば先手やや有利です。

何手で詰めろになるか数えてみると、後手玉は46桂~34桂31玉43銀で詰めろ。41銀~43角でも詰めろ。どちらも2手分なので現状は3手すきです。
先手玉は65飛~68馬あるいは68飛成で詰めろ。現状は3手すきです。
どちらも3手すきで先手番ですから、先手有利です。


☆ 大局観として
後手の攻め駒は3枚ですから、まだ受けていても良さそう。でも1手勝ちになりそうなので寄せ合いを目指すのが一番速い勝ち方です。
寄せのセオリーをもとに、後手玉を寄せることを考えます。


× 後手玉に迫るのが一番厳しい手で、46桂から考えます。

65飛には34桂31玉43銀(詰めろ)68馬42角

で後手玉が詰みます。

でも46桂の時に25銀と取られてしまうと

25同歩65飛34桂33玉

で後手玉に詰めろがかかりません。「桂頭の玉寄せにくし」あるいは「中段玉寄せにくし」に該当し、まだ指せますが後手が勝ちやすいです。25銀としたのが後手玉を2手以上安全にした好手になるわけです。


△ 33歩同桂を入れて(ここで他の変化に持ち込むことができるので、33歩自体は疑問手ではないはず。33同桂成以下の寄せ手順があるわけでもないので単独では何とも言えない手。)46桂

はどうか。今度は25銀同歩は無効。25桂34桂33玉25歩同銀

で58の馬が利いているのでこれも寄せにくいです。

34桂と跳ねずに25桂に同歩同銀41銀

ならわからないのですが、少し損をしているようです。


○ 実戦では41銀と打ちました。34桂の筋(後手玉を直接狙う手)の次に考えるのは、玉に近い守備駒を狙う手で、32金を狙います。

42金右ならば32銀成同金

として、これは先手の得、と思ったのですがこの局面はどう攻めるか難しいです。43金には42歩32金同玉55桂52銀75金打

金を手にしたので先手で金取りを受けられるのですが、先は長いです。(駒得なので悪くはありませんが。)

あるいは43金なんてやらないで、75金打81飛66角33桂45桂

というほうが良さそうか。角の筋で攻められるので後手は受けにくいです。

実戦では41銀に手抜いて65飛と金を取りました。32銀成同玉33歩同桂43金

と後手玉を薄くしていきます。43同金同歩成同玉21角32銀44歩

この歩が打てるので寄り筋ではあります。44同玉32角成54銀46金

以下、少し怪しいのですが、寄せきれました。

54銀では62飛

が最善で(68馬は65馬、68飛成は同金同馬42飛)すが、56桂45玉43馬46玉38銀

はどうにか先手の勝ちです。

途中65飛に32銀成以下清算していくよりも43角

と一手で詰めろをかけるほうがスマートです。部分的には受けなしなんですが、43同金右同歩成55角が厄介。66歩同角77金打

とするしかなく(他の応手は先手玉が詰み)、金を手放したので77同歩成以下清算して43金と戻されて形勢不明です。

というのがややこしくて、43角の前に66歩

が正着。66同飛なら43角で勝ち。(43同金右同歩成の図をあげておきます。)


66歩に45飛と逃げたら52銀不成42歩41銀不成

金を取って攻めが続きます。


△ 43銀も同じ意味ですが

(手抜きは41角が厳しい。)43同金右同歩成同金に75金くらい。

もっともこうやるなら41銀42金右32銀成同金で43歩成と捨てれば同じ局面にできます。
この75角が取れば王手飛車。81飛にどうやって寄せるか、というのがいろいろあって、先手有利ですがどれが正解かはわかりません。
41銀よりもわずかに劣るのでしょう。


× 41角は次に考える手で(小さな駒から、がセオリー)

65飛には43銀

がかなり厳しいです。(42金打32銀成同金43金31銀33歩同桂同桂成同銀25桂という攻め方)

まあ誰でも42金右32角成同金というほうを選ぶでしょう。

この時に持ち駒が角が良いか金が良いかという比較で、角の方が攻めやすいですね。だからまだ大変だとはいえ、41角は劣ります。


△ 受ける手も考えてみます。金を逃げるのが普通で、66金

96歩98歩25銀同歩95桂

とされると、後手の攻め駒は4枚。かなり受けにくくなっています。86に駒を打てば同飛同歩87歩で寄り。


79桂と受けても87桂成同桂86歩

で受けが無くなります。

95桂には69銀

がぎりぎりの受けですが、86歩同歩87歩同金25飛

26歩同飛同飛69馬78飛85歩

どんどん攻められてまずそうです。

よって、66金96歩に41銀

と時間差で攻めるしかなく、これは難解。97歩成同桂同香成同香96歩同香86歩同歩同飛87歩96飛

という感じで攻められます。わずかに先手有利かというところです。


△ 他には変則的な受けですが、43歩成と成り捨てて

43同金右75金同飛66角

を狙う受け方があります。これでもまだ大変で、44歩75角69銀に67銀打

と受けて、78銀成同玉88金同玉68馬78金77銀

77同桂同歩成同金85桂に31銀同金82飛

という両取りで受ける筋があるので、一応受かりそうですが、かなり難しいです。

まあ王手飛車は避けて81飛

くらいでもどうやって攻めるかは難しいところですが。


△ 先に75金と捨てて

75同飛に43歩成のほうが危険で、77銀

と打ち込まれます。77同桂同歩成同銀同飛成同金43金右

というのはかなり怖いです。67銀と受けて何とかなっているような、つぶされそうな。


× 受けるなら駒を打った方が手堅く、56角

です。96歩には67銀打36馬76銀

で十分。

でも56角には45銀と捨てられます。

45同角65飛67角68馬同金66金

というのは77銀と打たれる筋もあって防戦困難です。


△ ならば56銀のほうが手堅いではないか

と思うのですが、96歩に98歩では桂を取って95桂の筋が残ります。96歩には55角

と両取りの筋で頑張ります。97歩成以下攻められるから、43歩成同金右55角の方がいいのかもしれません。


☆ まとめ
相居飛車で有利になったら、寄せ合いで勝つのが一番です。

寄せのセオリーで考えて、
46桂の筋(あるいは33歩同桂46桂の工夫)が有力ではありますが、33玉の形を作られると寄せが見えなくなります。

よって次の候補、41銀が一番良いのだと思います。43銀との比較は、43で清算すると44歩の拠点が消えるので、41銀が本線です。
42金右32銀成同金は普通は得なのでその時に考えればよいですが、
65飛の時に全部清算して21角の筋で寄せるか(65飛がこの角の筋に入るので攻防になる)
43角ともう一枚足して詰めろにするか(これは66歩同飛を入れないと負けそう)
どちらの筋が見えるかでその先が変わってきます。41銀の時にどちらかは見えていないと(読み切っていれば一番ですが)指してはいけません。

41角は42金右以下角を失うので却下。


寄せ合いでなければ、43歩成同金75金同飛66角という王手飛車の筋にするか

56銀96歩に55角から91の香を取る筋にするか。

56角は45銀で負けそう。

これを56銀や56角や66金から96歩98歩で受けきり、と考えていると、25桂が質駒なので95桂の筋を食らって受けにくくなります。


受けるにしても強い手を考えないと逆に寄せられてしまうのです。結局は相居飛車の将棋は(入玉を狙うのもありますが)寄せあいが基本ということです。


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20170320今日の一手(その480);駒は当たっているときが一番働いている

2017-03-20 | 今日の一手
20170320今日の一手

2014年4月の名南将棋大会から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。




一昨日の一手の回答
序盤で

先手のMさんは88銀のまま、78金も省略して腰掛銀で攻める、という指し方を開発していて、一度ひどい目にあいました。その後それを拝借して他の人に私が快勝した、ということもありました。それを踏まえて、68玉が早いので、後手の私が85歩77銀から棒銀に出た(この将棋は後手一手損角換わり、手損で急戦でよいのかということがあるのですが)のです。
かなり進んで問題図

とにかく棒銀で猛攻して、銀交換になって一応成功。後手(実際は先後逆ですが)は35に銀を打って馬を作り、私が23銀と打ち込んで26歩と受けられた、という問題図です。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。でも馬を作られていますからその分だけ先手の駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は23銀19香と持ち駒角で3枚。28飛は26で利きを止められているので今は数えないです。
後手の攻め駒は47馬1枚。

総合すれば互角か、やや先手もちか、というところです。

☆ 大局観として
対局中は馬を作られてわるいのかなあ、と思っていましたが、そんなこともありません。先手玉が堅いということと、1筋の歩も切れて3歩持っているのですから、歩得ではなくても(可能性として)指せる手が多いのです。
ここは32銀成(あるいは不成)しかないではないか、と思わずに、手を探すことです。2014年はまだこのブログを書き始める前で、なるべくいろいろな手を探そう、と反省していたころ。細い攻めをつなげるというのを苦手にしていたのです。形勢判断の基準もあいまいで、感覚的に少し悪いと思っていたのは、後手のほうをもって、馬を作って抑え込む、というほうが考えやすかったからなのですが、この頃と比べると今のほうが強くなったなあ、という気はします。

角換わりに限らず、棒銀は攻め駒が飛角銀だけになりやすいので、実は難しい戦法です。29桂を使いにくいので4枚目の攻め駒はどうするか、というのが難しいのです。うまくいくのは端が絡む場合で、19香が攻め駒になるのなら、4枚で攻められる可能性が高くなります。
この場合は1筋の歩が切れているので、19香も攻め駒になっています。条件が良いのでなにか手がありそう。32銀成以外も考えてみましょう。とにかく攻めたいのです。


△ 24歩は同銀

となって、他の変化に合流するかもしれませんが、後手の歩切れが解消するので少し早いか。


○ 実戦は32銀成で自然な手

というか、これしかないと思い込んでいました。もちろん悪手ではありません。32同玉に24歩同銀 26飛25歩28飛39銀

普通の手を指しているとこういう展開でしょう。18飛29馬23歩28銀成16飛14歩

飛車を攻められて少し困りました。ここで42歩同金12歩15歩21角(これを取ってもらえず)23玉15飛同銀同香24玉

飛車を切って攻めましたが入玉されて負けました。

途中42歩ではなく重く22金と打って

42玉に12歩! 15歩46飛19馬49飛18馬11歩成

と端から攻めておけば当面入玉はなく、指せていたようです。1筋に歩を打てるというのが生かせました。

また、32銀成同玉に58角

というのがかなり有力で、58同馬同金

なら馬が消えて互角以上。

58角には46馬と逃げて、13香不成同香14歩

というのが継続手です。14同香が仕方なく、同角23銀58角に45桂なら49香


24香なら18飛12歩13歩

という調子です。香をさばいた(交換した)ら攻めの手(の可能性)が増えます。


○ 32銀成を決めずに58角

でも先ほどの変化に合流します。


△ 56角と打つのも考えられて

46馬には34銀成が狙いで、同金同角

は後手玉が薄くなって攻めやすいでしょう。(34銀成に56馬35成銀というのも先手が少し良い。)

25馬には32銀成同玉15金

で馬を殺せます。

ということで56角には同馬が最善。


32銀成同玉56歩に39角

とされるのが、前にやった58角の変化と違うところで、57歩58金の形なら、この角打ちはなかったわけです。
38飛84角成36歩24銀58飛

くらいか。これは互角です。


△ 他には強引な感じですが71角もあって

これは72飛34銀成同金53角成

というのが狙いで、銀を取り返せば十分です。

34銀成の時に71飛と角を取られるのでしょう。

35成銀として、46角にも36銀

と打てば受かります。(36成銀は同馬。)57角成同金同馬88玉

というのは飛車の働きに差があるので先手のほうが攻めやすいです。

46角ではなく38角なら

26飛29角成23銀

駒損ですが後手は歩切れですし、攻めは十分続きます。

戻って、71角には52飛

の時に攻めにくく見えるのです。(だから強引な感じがします。角で取る駒がないですから。)
32銀成同玉24歩

としておいて、27銀なら同飛同歩成23銀41玉62金42飛12歩

また1筋に歩が利くのが大きく、これは攻めが切れません。

24歩には同銀なのでしょう。

26飛25歩28飛39銀

ここで48歩もありますが、同銀成で損得不明。18飛29馬88玉28銀成16飛14歩82金

くらいで互角ですが先は長いです。

蛇足ですが、途中後手は25歩ではなく25銀で間に合わせると

13飛成と強攻する筋が生じます。


☆まとめ
駒は当たっているときが一番働いているといいますが、駒取りを放置して他の手を指す、つまり、相手の駒取りで返すとか、その駒を捨てて手を稼ぐとか、安い駒を取って敵陣を乱すとか、という手を考えてみることです。相手の意表を突くという効果もあるでしょう。

この場合は32銀成は王手なのですから、角を打って馬に当てる、という手が成立するのだなあ、とわかります。58か56に角を打って、同馬に32銀成から馬を取りかえすことができます。
56角の時には34銀成があるので馬が逃げにくい、ならば馬を消して金銀交換ですからわずかに駒得です。ただし直後に39角から馬を作られるので形勢互角。

比較検討すると58角が優るようで、それなら32銀成同玉58角でも同じことでしたが、馬を逃げられても13香不成(香成でもよい)から香をさばけます。

また、71角と飛車取りで返すのも有力で、やや強引ですが成立するようです。32銀成を決めていないので、34銀成の味が残ります。

32銀成同玉と清算してから(58角に気がつかないと)だと後手も受けやすくなるので攻めの手を探すのに苦労します。


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20170318今日の一手(その479);先手を取る受け

2017-03-18 | 今日の一手
20170318今日の一手

2014年3月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。


一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。でも後手に持ち歩があるのでカウントせず。35に竜を作っている分だけわずかに駒得です。
玉の堅さは後手のほうが堅いです。美濃囲いは金銀の連結がしっかりしていますね。
先手の攻め駒は後手玉に向かっているものだけを数えると、持ち駒角銀2枚。銀取りなので44歩も数えてもよいかもしれません。ということで3枚くらい。45桂や35竜も働きそうではあります。
後手の攻め駒は49飛55角で2枚。

総合すれば互角か、やや先手もちです。

☆ 大局観として
元は先手後手逆で、先手三間飛車に後手右四間飛車という戦型です。腰掛銀がさばけて、玉が薄いけれども仕掛けは成功、後手(実際は先手ですが)Tさんは銀を打って粘りに出た、その銀を44歩で捕獲できそう、それを55角で返した、という局面。
振り飛車に居飛車が急戦で挑むのは、居飛車の玉が(舟囲いが美濃囲いに比べて)薄いけれども、攻撃力で優ります。
この場合は攻め駒3枚はある、右桂も使えているし、攻め駒は4枚と数えてもよいくらいです。後手は交換した銀を打っているのが痛く、43の銀がお荷物です。44歩に34歩なら43歩成から2枚換えでどんどん攻めれば優勢、と思っていたら角を打たれて悩みました。

銀取りが残っているので駒得にしたい、本音は素早く寄せたいのです。けれど少しでも有利で寄せ合いに持って行ける順は限られています。ここはなるべく読んでおきたいところ。勝ちが見える順もあります。



× 43歩成から見ておくと

一目寄せ合い負けになりそう。88角成同玉69飛成に52と

ここまで進むとぴったりした受けの手がない(58金を守りつつ玉を守る手がない)ので一直線。後手は78銀(詰めろ)98銀79竜97玉89銀不成

で詰めろ。ほぼ受けなしです。

あるいは78銀で58竜78金68金

と一間竜を狙ってもよいです。どちらでも後手の明確な一手勝ちです。


× 一見自然な受けは77銀ですが

44銀31竜45銀

となると駒損です。21桂をとれるとはいえ、先に駒損になるなら自然な手とは言えないわけです。後手の美濃囲いが堅いですし、55角が先手の44角の寄せを避けているというのも大きく、これは後手の一手勝ちになりそう。


× 後手を引いていてはだめなようです。66銀は

44銀34竜33歩55銀34歩44銀45飛成

はやや駒得とはいえ銀を助けにくくて困っています。

44銀の時に55角35銀54銀

というのは銀取りが残っているのですが、逃げずに39飛打68金右58歩

と攻められた時に速度負けしています。持ち駒が角だけなので、39飛打に59角とは打ちにくいのです。(打ったら35の銀を使って攻めればよい。)

また、66銀に44角もあり

31竜45飛成21竜

というのも歓迎したくありません。先手玉は金銀4枚あっても堅くないのです。


○ 角には角というのが一番自然な受けだろうというのが実戦です。77角。

44銀に同竜同角同角45飛成11角成

というのは先手の駒得(飛桂と角銀香の交換)ですから、長期戦で有利のはず。

ところがこの日は体力がなく、31竜

と逃げてしまったのです。47歩に59金左から49歩と受ける気力もなく、55角同歩53銀

と無理攻めですが、とにかく早く勝とうとするのが体力のない時の考え方で、大体失敗します。53同金同桂成同銀34角48歩成68金右71金

53に銀を残されて、62銀からの寄せ筋が実現せず。34から角を打ったのですが、71金がどうだったか。52桂と打つか、62金52金から寄せ合いか、というほうが嫌です。
52角成61桂に53馬同桂62金

と食いついて、72同金71銀92玉62銀成47角

勝ちになったかと思えば、この角が受けにくい。79金打ならまだ難しいところ。79銀と手筋で受けたつもりでしたが、65桂72成銀に69馬

69同金77銀同桂69飛成同玉58金78玉77桂成

と追われて詰んでしまいました。


○ 他には59金右

と飛車取りで88角成の筋を受ける手があります。同飛成はまだ早いので、44銀49金35銀

と飛車の取り合いですが、先手番なので35歩と銀を取れます。29飛59金右48歩に58銀

と守っておいて、19飛成41飛46香に53桂成

取れば62銀で寄りですね。51金左に同飛成同金62銀

飛車を切って寄せに行けます。(切るのが嫌なら31から飛車を打っておくべきですが。)攻め駒4枚なので寄せられます。
これは一例ですが、銀を1枚得するので十分なのです。


△ 59金左でもよさそうで

やはり44銀49金35銀同歩となるのですが、29飛

の時に、先ほどは58の金が69にありました。このときの受けが悩ましく、38銀は飛車を逃げて37歩が残ります。59金右に48歩同金右19飛成

の時に寄せあいは怖いですが、56歩28角成(どこに移動するかわからない)41飛

はまあまあです。


☆ まとめ

43歩成からの寄せ合いは後手のほうが速そう、というのは感覚的にわかりますよね。読んで確認することもできますが。

後手を引く受け(77銀)は44銀から桂を取られてつまらない(多分負け)です。

つまり先手を取る受けを選びたいのです。そして43歩成が理想。

66銀と打つのは壁銀が残るので指しにくい手。やや悪いです。

77角と合わせるのが一番自然で、ただしこれは銀得でも竜を角と交換することになります。それで悪くない、まで読んでおけば正解。私のように竜を逃げて寄せあい勝ち、というのは独善です。

59金右あるいは59金左は、飛車取りで先手を取ろうとする受けです。35竜にひもがついているので、これも銀得でプラス飛車交換になります。飛車を持っているので寄せ合いが速く、一気の寄せがありました。
右の金が良いか、左の金が良いかの比較は悩むところですが、この場合は右の金(金を引く)のが良いようです。

先手を取る受け、というのは逃げてもらえないことのほうが多くて、大駒をしかりつけたつもりが、切られて悪くなった、ということも頻出します。ですからよく考えて指すしかないところですが、ハイリスクならハイリターン。チャンスの局面でした。


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20170316今日の一手(その478);歩を使って攻める

2017-03-16 | 今日の一手
20170314今日の一手

2014年3月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
歩歩と桂の交換で先手が少し駒得です。(持ち歩がないのでその差は小さい)
玉の堅さはやや先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は48飛は(45歩が後手陣とするかどうかで)数えてよいかどうか悩みます。持ち駒角銀桂で3枚。
後手の攻め駒は持ち駒角銀で2枚。

総合すれば先手有利です。

☆ 大局観として
3つの項目すべてで先手が上回っていますが、その差はわずか。どれを重視すべきでしょうか。
歩切れなので歩を持てば駒得がはっきりします。
玉を固めて待っていると、後手から46歩~47銀が見えています。ゆっくりしていると攻められそう。
攻め駒を増やしたいのですが、29の桂は使えそうにないので、33桂を取りに行くのでしょうか。42飛をいじめながら取れるとよいのですが。

後手からは46歩~47銀あるいは47歩成など、2手待っていると攻められそうです。その前になにか攻める手を考えるのが良さそうです。


○ 自然なのは31角でしょう。

42飛が働きそうなのでその前に追いかけておきたいです。32飛なら86角成

はぼんやりしているのですが、後手から46歩が消えているし、先手から44桂がありますから、これならよいでしょう。

飛車は縦に逃げるのですが、41飛は22角成46歩23馬

手順に歩を入手できます。21飛33馬27飛成28歩26竜

この図は歩がないけれど桂2枚得ですから、有利が拡大しています。

後手は31角に43飛が最善のようです。

22角成46歩に34銀42飛33馬47銀

これが自信なかったのですが、42馬48銀成52馬49飛88玉52金

まで必然のようです。66桂から攻めた時に後手は角しか持っていないので受けにくいから先手有利。34の銀が遊んでいるのが気に入らないところなんですけど。

後手は47銀ではなく47歩成

という攻め方もあります。47同金39角は43歩

と止めて、41飛に32馬から飛車を取りに行きます。これは先手の駒得が拡大しそうなのです。

ということは39角ではなく46歩として

42馬同金46金39角47飛38銀

というのが後手の最善です。これも先手有利とはいえ、かなり難しそう。


× 86桂は83銀打

と替って、少し損です。75歩同歩31角に85歩42角成同金

という図が自信なし。駒得は消えそうで、48飛が残ってしまいます。


× 66桂は65銀

77桂66銀同銀46歩

というのは歩歩と銀の交換で駒得は拡大しているのですが、後手の攻めを受けにくいです。


○ 実戦は75歩と突きました。

75同歩は74桂の筋が狙えるので取りにくいですが、すぐにはやらないで31角43飛75角成

として74桂からの攻めを含みにしておけばよいでしょう。歩を手に入れて馬を作ったのですから完全に駒得です。46歩の筋も駒をもらえるので歓迎です。

実戦は75歩に46歩74歩64銀

と粘られました。でも歩を手に入れて74に拠点ができているのですから、問題図よりもかなり得です。
31角41飛22角成47歩成

47同金39角でも悪くはないですが、47同飛同飛成同金49飛69歩

47の金を取られても33馬が攻防ですし、攻め駒4枚あります。77歩同桂76歩と攻められたのですが、喜んで73銀

と打ち込んで、73同銀引同歩成同銀65桂64銀打73桂成同銀74歩同銀86桂75銀33馬

長く進めましたが、銀を剥がして拠点を作ってから桂馬を補充しました。この馬が攻防に働いているのです。47飛成74桂打から簡単に(と言いたいのですが)寄ってしまいました。


△ 他には34銀もないことはないです。

46歩に33銀成44飛56桂

とにかく4筋から飛車をずらせばよいです。24飛46飛27飛成41飛成29竜69歩

33成銀や56桂の働きが悪いのですが、一応使えます。69歩の形がしっかりしているので先手よし。


△ 88玉も悪いことはなく

46歩に66桂65銀56銀打

とするのでしょう。66銀同銀69角67銀打55桂同銀右同歩

先手玉が堅い、とはいえ、後手からの攻めがわかりやすいので今一つ。形勢は互角ですが。


☆ まとめ

普通の手は31角で、元の形勢が良いので、平凡な手でも悪いことはないです。

75歩は考えて見つけた手ですが、歩を入手できるので先行きが明るくなります。桂得が確定しますし、後手玉が弱体化します。歩を使って攻めれば攻め筋が広がるのです。後手に(実際は先後逆ですが)77歩同桂76歩という筋が生じるのですが、それも逆用してクロスカウンターがうまく決まりました。

86桂や66桂は指したい手なのですが、後手に持ち駒の銀を使われると次の攻めがありません。

歩を使わないと34銀のような重い攻め筋になります。こういう場合、重い攻め筋のほうがよいということもあるのですが、その後間違わないように注意します。

88玉など、自玉を固める手は悪い手ではないのですが、その後の指し手が難しくなっていきます。先の見通しがあればよい手になります。





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20170314今日の一手(その477);本手と俗手

2017-03-14 | 今日の一手
20170314今日の一手

2月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
角と金の交換で先手の駒損です。
玉の堅さはわずかに先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は22飛45桂と持ち駒金で3枚。
後手の攻め駒は43角と持ち駒飛で2枚。

総合すれば互角です。

☆ 大局観として
実際には私が後手番で、三間飛車にされたので右4間、無理に動いて悪くして、右桂を使えたので持ち直したのかな、という感触。22飛と打ち込んで、32角打と粘られたところ。打たなければ53桂成がありました。
駒損ですが、攻め駒は3枚、44歩の拠点があるのでうまく攻めを続けられれば有利になる、というところです。

攻め駒を4枚にできれば優勢になりますが、その4枚目は難しいです。56銀が使えれば理想ですが今は動けないです。戦いながら相手の駒を取るのでしょう。
駒損ですから、基本的にはじっとしていると悪くなるはずです。なにか動く手を探します。


× 備えられたところですが、目につくのは43金です。

43同銀同歩成同角引に44銀

という継続手段があります。76角53桂成に58飛

と目の覚める手がありまして、これは頓死です。

まあ互いに対局中はわかっていなかったので、58飛ではなく87角成68玉53金同銀成

くらいの進行で、86馬~53馬では32飛成があるから、31金でやや後手が指せるのでしょう。
私はこの局面に自信がなく、嫌な感じがしていたので避けました。(飛び込んだら頓死筋を発見されていたかどうか。)


× 実戦では87角成を避けて、88銀76角の後で43金

と打ちました。でも43同銀同歩成同角引に44銀は74飛

があります。「両取り見えない病」ですが、44銀と打つ前に気が付きました。

仕方なく32飛成と角を取り

32同角22角に44歩

44歩の拠点を失ったのが大きく、11香を取って攻め駒を増やしたいのですが、45桂を取られては増えません。わかってはいるけれど、44同角成74飛77馬76金

で馬を取らせ、65銀打以下暴れては見たけれど、形勢が逆転することはありませんでした。


△ 感想戦で指摘されたのは65金。

そんなばかな、という手ですが、65同角同銀同角53桂成

があるのでないこともなく、53同金42飛成52金打41竜51歩

というのは桂損だけ、まだ指せないことはないです。


△ また、77桂76角65銀というのも指摘されました。

これも65同角引同桂同角53桂成

今度は後手が金を持っていないので、53同金とは取りにくいです。33銀打みたいな手もありますが、75桂86金(76銀を避けた)84飛

というのが攻め筋で、88銀86飛同歩87銀68玉88銀成

が78金以下の詰めろ。78歩と受けて76角34角56歩同角65銀

と攻めれば後手のほうが良さそう。(角か飛を受けに使わせないと52成桂が詰めろになります。)


○ でも前の二つは2枚換えで角を取るのですから気が引けます。66歩として

76角には65銀

(65歩もありそう)とするほうが筋が良いです。これなら駒損を回復して攻められそうです。

後手は66歩に31銀として32飛成同銀22角

というほうを選ぶのでしょう。これは形勢互角です。まだ長いですが、11香を取れば4枚目の攻め駒なので先手も十分に指せるはず。


○ 最後は32飛成とすぐに切る手。

32同角に16角

という自陣角が狙いです。対局中は53桂成の筋ばかり考えていたので気が付きませんでしたが。
62玉に52角成同玉43金

と強襲します。43同銀同歩成同玉には22金


後手は最後角で取って44銀に42金

と受けるほうが少し優るか。
43銀成同金32角31飛23角成

というのは互角です。

戻って16角に43歩が普通の受けなんですが

22金31角43歩成同銀31金

で角を取れます。

最後43同金でも31金52角44歩

と攻めることができます。


☆まとめ
43金と打ち込んで銀を剥がす、というのは俗手と呼ばれる種類の手です。守りの駒を剥がすのですが、拠点の歩を失うので少し損な取引なのです。俗手がうまくいくのは形勢が悪くないとき。最低でも形勢互角でない時にやってはいけません。

いきなり43金は嫌な気がしてやめたのですが、頓死筋がありました。

実戦では88銀76角を交換してから打ち込んだのですが、その後両取りの筋があって44銀が成立せず。

65金とか、77桂76角65銀、というのは強引な手で、俗手と言ってもよいかもしれません。2枚換え(自分が2枚指しだす方)で攻めるのはやりたくはないです。


66歩から65歩とか65銀とかを狙うのが本手。手数がかかるとか、強制できないとか、のマイナスはありますが、じっと進めて手がないでしょう、という感じが本筋を感じさせます。56の銀が働きだすという感触もよいです。

盤上の駒を活躍させるのが本手で、持ち駒を使って手っ取り早く攻めるのが俗手というのが区別でしょうか。また考えてみます。

他には角を取って16角というのがあって、44歩の拠点を最大限生かした手です。たまにこういう筋が成立することがあって、自陣角も考えてみるものですね。
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20170312今日の一手(その476);互いに何手すきか考える

2017-03-12 | 今日の一手
20170312今日の一手

2月の東海団体リーグから、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の3歩得です。後手に持ち歩があるのでカウントせず、損得なしとします。
玉の堅さは(後手の攻め駒がないとすれば)同程度。
先手の攻め駒は57飛46角で2枚。45桂も加えるかどうか。3枚弱。
後手の攻め駒は69角1枚。79銀や85桂も加えてよいでしょう。ほぼ3枚。

総合すれば互角です。

何手で詰めろになるか数えてみると、
後手玉は53桂成~62成桂で詰めろ。現状3手すきです。
先手玉は96歩で詰めろ、ではないですね、わずかに詰まないので3手すきです。
つまり先手番なので寄せ合えば1手勝ち。まだ互いに攻め駒が4枚ではないので正確さは低いですが、先手有利です。


☆ 大局観として
後手は攻め駒3枚、もう一枚増やすために95歩と突いて、91香も攻め駒にしようとしたところです。その前の問題の続きで、79の銀を取ればこんな怖いことにはなっていなかったのですが、98玉しかないと勘違いして当然端攻めがやってきました。
対局中は寄せ合いで行けるとは少しも思っていなくて、どうやって受けるかだけ考えていました。何手で詰めろになるか、考えてみるものですね。互いに残り数分(30分切れ負けでした)の状況では難しいところではありますが。
受けるなら後手の攻め駒を減らすことです。69角か79銀か85桂か、もしかすると91香か、を取って受けることを考えます。


× 95同歩は

対局中はまったく考えていませんでしたが、一番素直な応手です。でもこれで91香は攻め駒にカウントできるので、後手の攻めが速くなる可能性があります。97歩同桂95香に88歩くらい。

96歩は同香なので効果なしです。97桂成同金86桂89玉97香成

必至がかかってしまいました。後手の攻め駒が4枚になると受けが無くなる、ということの確認です。


× 86歩は

85の桂を取ろうという意味。96歩97歩成同桂96歩

78桂97歩成同金58角成

で詰めろ、ほぼ受けなし。と考えていたら


何のことはない、いきなり87角成で詰んでいます。


△ 実戦では56飛と浮いて

79の銀取りです。これを外せれば何とかなりそう、68歩にどうしようか、と考えていたのですが。
かまわず96歩79角97歩成同桂同桂成

と攻められました。金で取るのは負けでしょう、97同角85桂に96歩同香88玉97香成同香99角

まずいのですが、ここで私の残り時間3分切ったところ。後手は残り1分。79玉87角成68玉77桂成57玉

これは1分では詰まされないので一応勝ち。手順省略で

後手は詰めろが続かなくなって64桂

から寄せて勝ちました。

戻って後手は57玉の後、67成桂同金に55歩同飛44銀56飛55歩

と上から押さえつけていけば攻防になるので、持ち時間があれば勝ちです。

さて戻って56飛に68歩がどうか。

68同角に58角成同飛68銀成同飛79角

78飛96歩79飛97金同桂同歩成

これは取れず、89玉87とで先手の負け。

戻って79角に46角

で粘るしかないです。96歩にも88銀

と投入します。68角成同角69飛79角打97金同桂同歩成同銀同桂成同金同香成同玉

という感じ。後手有利ですがまだ長いです。

(68歩に53桂成以下の変化があるのですが、それは後で。)


× 69角取りに行くのは59金ですが

(後手は68歩もありますが、)36角成に47歩と受けるしかないのがつらいところ。96歩69金46馬同歩に68角

でも後手が良さそうですし、

68角を打たないで、97歩成同桂同桂成同金同香成同玉96歩同玉95歩87玉88金77玉85桂86玉68角

かなり長いのですが、要するに清算して追いかけて68角の筋でも寄りです。


○ 実は寄せ合いが有力で、53桂成

先手は攻め駒が少ないのでこれくらいしか攻める手はないのですが、53同金には82歩同金53飛成96歩79角

ついでに飛車が移動できるので79角の受けが生じる、攻防の手になるのです。桂馬を渡したのですが、先手玉に詰めろが続かないので優勢です。

後手は53桂成を取らずに96歩

しかないでしょう。62成桂97歩成同桂同桂成89玉

と逃げて先手玉が詰みません。後手玉は72成桂以下詰めろ。62同金左には51飛成61歩97香

が詰めろ、97同香成ともできませんから、94歩とか後手を引く受けしかなく、78桂で勝ち。



前の変化、実戦の56飛に68歩としたら53桂成

がどうか、というのをやってみます。
53同金同飛成96歩に51竜

この時に61歩が二歩になるので打てないのです。桂合いでは62竜を取れません。

つまり53桂成は取れず。58角成です。

これを挨拶せずに、62成桂が詰めろ。同金右

としないと(62同金左だと)、51飛成で合駒請求されます。金桂を持っているので先手玉は簡単な詰めろ。
82飛71玉62飛成

62同玉73金51玉64角

が詰めろ逃れの詰めろ。58馬を取る余裕ができて先手優勢です。



☆ まとめ
相手の攻め駒が4枚に満たないうちなら受けられる可能性が高くなります。4枚の攻めは切れないという命題の裏ですね。
96歩と取り込まれる前に、85桂か79銀か69角を取りにして、96歩の時に取ってどうか。
それを考えるのですが、一番有力なのは56飛(飛車はどこでもよいのですが)として角で79銀を取る変化。79角が受けにも利くのです。

寄せ合いで勝てるとは全く考えていませんでしたが、攻めるなら53桂成で、62成桂が詰めろなんですね。持ち時間があればですが、何手で詰めろになるかは終盤になればいつも考えておくとよいです。できればもっと前に、余裕があるうちから考えておくというのがテクニックです。



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