名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

第161回名南将棋大会(壱)速報

2016-04-30 | 名南将棋大会
今日は第161回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。

A級優勝
青木一さん

伊藤康さん

森七郎さん


B級優勝
青木卓也さん



優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。
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大山将棋研究(140); 三間飛車に中央位取り

2016-04-30 | 大山将棋研究
昭和49年2月、有吉先生と第28期A級順位戦です。十段戦で忙しかったので順位戦が連続します。


大山先生の三間飛車に有吉先生は急戦のようです。

67銀と形を決めたので65歩の急戦があり、それをけん制する玉頭銀の構え。三間飛車でこうなるのは珍しいです。もし四間飛車なら65歩があるのでより強力です。

これは玉頭銀対策。形によっては55歩45銀を決めてから53金もあります。34銀の時に44金を用意する意味です。25銀33桂で銀が死ぬという変化(35歩が必要かも)を狙います。
他の対策は、75歩同歩72飛ですが、三間飛車相手にはやりにくいです。

結局中央位取りになりました。金で支えているので手厚いのですが、横には薄いです。

大山先生は横からせめるべく、端から動きます。

右桂を跳ねていないので、端は受かります。

これは軽い指し方です。86歩から飛交換のねらい。後手玉の横が空いているのでぴったりです。

有吉先生は6筋から、大山先生は8筋から。

これで痛み分けです。

大山先生は香車をおとりに飛車を使います。

桂馬を交換して飛車が成り込めるか。

86からかわしたのですが、84飛が普通だと思います。

香車を使わせた意味はあるのですが

桂馬を捨ててしまいました。

と金を使って桂香損をカバーしなくてはいけません。

香車は取り返して長い終盤戦です。

24桂26香は互いに手筋。ここで有吉先生がミスしました。

これをうっかりしたのでしょう。31金とか先に備えておかなければいけませんでした。

それでも有吉先生は最善の粘り。

香打ちも力がこもっています。

あっさり桂を交換して3段目に引くのはなるほどです。と金が使いやすいし、上からのほうが攻めやすいものです。

桂馬を使えて形勢がはっきりしてきました。

これで34の地点も狙っているので馬は逃げにくく

あとは長いけれど順当な寄せです。

端に金を打って受ける駒がなく

投了図。


大山先生の序中盤の軽い指し方に筋の良さを感じます。でも終盤の入り口では互角のさばき合いです。23桂を許したのが有吉先生のミスで、粘ったのですがその差は縮まりませんでした。長い将棋でお疲れさまという感じです。

有吉先生は火の玉流で、玉を固めて無理でも攻めるというのがスタイルです。一方、失敗したときにも悪いながら粘るのも特徴的かと思います。

大山先生は軽くさばく振り飛車も得意です。急所を見つけるセンスの良さが感じられます。

#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山十段
後手:有吉道夫8段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 7四歩(73)
15 2八玉(38)
16 5四歩(53)
17 6七銀(68)
18 5二金(61)
19 5八金(69)
20 4二銀(31)
21 3八銀(39)
22 1四歩(13)
23 1六歩(17)
24 9四歩(93)
25 9六歩(97)
26 6四歩(63)
27 5六銀(67)
28 5三金(52)
29 4六歩(47)
30 5五歩(54)
31 4七銀(56)
32 5四金(53)
33 9七香(99)
34 5三銀(62)
35 9五歩(96)
36 同 歩(94)
37 9八飛(78)
38 8四飛(82)
39 9五香(97)
40 9三歩打
41 3六歩(37)
42 4四歩(43)
43 5九角(77)
44 4三銀(42)
45 9六飛(98)
46 3三角(22)
47 9七桂(89)
48 6五歩(64)
49 8六歩(87)
50 6六歩(65)
51 8五歩(86)
52 8三飛(84)
53 8四歩(85)
54 6三飛(83)
55 6八歩打
56 8二歩打
57 8六飛(96)
58 5一角(33)
59 7五歩(76)
60 9四歩(93)
61 7四歩(75)
62 9五歩(94)
63 8五桂(97)
64 6五飛(63)
65 7三歩成(74)
66 同 桂(81)
67 同 桂成(85)
68 同 角(51)
69 8三歩成(84)
70 6四角(73)
71 7六飛(86)
72 7五香打
73 7七桂打
74 7六香(75)
75 6五桂(77)
76 同 金(54)
77 7二飛打
78 4二飛打
79 同 飛成(72)
80 同 銀(53)
81 8四と(83)
82 9七角成(64)
83 7四と(84)
84 5三馬(97)
85 6一飛打
86 5四馬(53)
87 9一飛成(61)
88 7八香成(76)
89 7一龍(91)
90 2四桂打
91 2六香打
92 6九成香(78)
93 2四香(26)
94 同 歩(23)
95 2六角(59)
96 7九飛打
97 2三桂打
98 1三香(11)
99 1一桂成(23)
100 3一金(41)
101 4五歩(46)
102 同 馬(54)
103 3七桂(29)
104 5四馬(45)
105 4五歩打
106 2三香打
107 4四歩(45)
108 同 銀(43)
109 2一成桂(11)
110 同 玉(32)
111 7三龍(71)
112 3三銀(44)
113 4六桂打
114 3二馬(54)
115 4五桂(37)
116 4一桂打
117 3三桂成(45)
118 同 銀(42)
119 4三銀打
120 6八成香(69)
121 同 金(58)
122 4八歩打
123 同 角(26)
124 4三馬(32)
125 同 龍(73)
126 3二銀打
127 5四角打
128 7四飛成(79)
129 4四歩打
130 4二歩打
131 5二龍(43)
132 5四龍(74)
133 同 桂(46)
134 8五角打
135 8二龍(52)
136 6三角(85)
137 5一飛打
138 6七歩成(66)
139 同 金(68)
140 6四金(65)
141 7三龍(82)
142 5四角(63)
143 6四龍(73)
144 8七角成(54)
145 1五歩(16)
146 同 歩(14)
147 1四歩打
148 同 香(13)
149 1三金打
150 1六桂打
151 3七玉(28)
152 3五歩(34)
153 同 歩(36)
154 3四歩打
155 1四金(13)
156 3五歩(34)
157 3九角(48)
158 投了
まで157手で先手の勝ち



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20160430今日の一手<その318>; きれいな勝ち方

2016-04-30 | 今日の一手
20160430今日の一手

3月26日の名南将棋大会から、NさんとIさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。




一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の桂歩得(後手に持ち歩があるので歩はカウントしない)で馬を作っています。終盤なので重視はしませんが、先手のポイントです。
玉の堅さは先手のほうがやや堅いです。
先手の攻め駒は53馬65桂持ち駒桂で3枚。(相手玉に迫っているものだけカウントしています。)
後手の攻め駒はありません。

総合すれば先手が有利です。

大局観として
私が有利と思ってはいたのですが、43の銀が質駒で、移動しても53の馬が質駒です。だからかなり難しいなあと思っていました。後手の飛角がよく働いているということなのですね。
方針としては攻め駒を増やし、後手玉に迫るというのが本筋の考え方です。
ここでは後手の攻め駒が少ないので、自玉に手を入れておくというのもあるでしょう。後手のねらいは18角成同香49飛で、これが両取りです。でも角をもらうので、そうなってから反撃というのもあるのかもしれません。飛車を取ってもらうのは一応歓迎なのです。攻め駒が4枚になりますね。
ということで、考える材料が多く、どれが正解かわかりにくいです。こういう時に筋が悪いのは駒得を目指すことだ、とだけは言っておきます。桂得なのですから十分で、さらに(少し無理をして)駒を取ろうと考えだしてはいけません。


× 最初に飛車を逃げる手を考えるかもしれません。17飛です。

49角成68金右28銀不成

68金右と固められたのはいいのですが、遊んでいた銀が動き出しました。18飛29銀成とされたら、37飛成だってありそうです。これはかなり怪しいです。


× 44馬とすれば飛車が取れるのですが

43飛同馬18角成同香69銀

馬を抜かれるので感心しません。
さらなる駒得を目指そうというのが間違いだとわかりますね。


△ 実戦で私は55桂としました。

43の銀にひもを付けて攻めにも利いている、ただしすぐに63桂成が成立しませんから、好手ではないけれど悪手でもないという手です。形勢がいいから、と妥協したのですね。
18角成同飛28飛

これは角をもらったのでうれしい手順です。68金右48銀成63桂成29飛成

Nさんにあっさりと指されて、安心しました。72成桂同玉61角82玉73桂成

あとは角を切れば詰んでいます。詰将棋は苦手なのですが、この日は2回詰ましました。

後手としては55桂に41金です。

金を寄せていくのは感触の良い手ですね。54銀成52歩に63馬か。

44馬だったら32歩と受けます。63馬にも62歩かあるいは63で清算するか。どれも難しいです。


△ 普通の手は54銀成です。

馬が質駒なので味が悪いのですが、飛角を取り合って49飛は

69桂と受けて指せばまあまあです。

53飛同馬52歩が嫌味な手です。

駒損を回復されそう。勢いで63成銀53歩72成銀

これが案外有力です。普通は72同角成(72同銀でも)で、64桂が急所。62馬52金71馬51飛

1段目に飛車を打てば金を取り返せるので何とかなります。

やはり後手は41金です。

44馬31飛53桂成52歩

こうなればまずいかもしれません。53桂成の前に17飛を入れるべきか。互いに最善を尽くせば難解です。


△ 54銀成は角筋に入るので、52銀不成が正しそうです。

51歩には61銀不成が狙いですが、71金の時に

これが寄せきれないと思うのです。


○ 85歩と突いて

これは多分同歩しかないでしょう。それから52銀不成といけば、51歩61銀不成71金の時に

73桂成同桂74桂が必殺の手

81玉に84歩で

寄りました。

ということで、61銀不成に金は逃げられず、41金くらい。

72銀成同玉84歩同銀71金

82玉62馬83銀に85銀と捨てて85同銀84歩

92銀73桂成同桂72金93玉73馬

81歩同金32飛に77桂から85桂打を狙うのがわかりやすいです。
長い変化ですが、追いかけてみればきれいに寄っています。


○ 52銀成は確実な手で

後手からたいした手がありません。51歩には62成銀同金同馬71銀

ここでは53桂成32飛42歩

として、馬を取らせても攻め駒4枚です。

あるいは51馬32飛53桂成

として、42歩から62成桂を狙っても確実です。


△ 玉を固める手を見れば、68金右が普通です。

でも18角成同香49飛

これが両取りなので、実戦では受ける手はうまくないとみたのですが、54銀成53飛同桂成99飛成

この先手玉が角香だけでは寄らないので63成桂で勝てるかもしれません。実戦的に怖いですけれど。


○ 危ないようですが、固めるなら88玉です。

18角成同香28飛68金右18飛成52銀不成

99の香車を取られないので、この方が安全です。これは全く考えていませんでした。



かなり手が広い局面でした。結論で言えば

駒得あるいは駒損を避けようとする44馬や17飛は疑問手です。

実戦の55桂や54銀成は41金と受けられたら形勢互角です。

41金を許さないという意味もあって、52銀不成や52銀成が攻めの最有力ですが、単に52銀不成は難しく、85歩同歩52銀不成が正解です。読み切れるなら一番きれいな勝ち方です。
読み切れなければ52銀成が確実です。53飛で角を渡してもよいという確認だけできれば合格です。

守りを固めるなら普通は68金右ですが、両取りがあるので(勝ちのようですが)やや危険。88玉が欲張っているようでも安全な手です。

位取りが生きますから85歩同歩52銀不成が本筋、こういうところに手が行くようになりたいと思います。でも寄せは俗手で52銀成なのかもしれません。
一方、読みが衰えたら有利なときはじっくり88玉と守って指せるようになりたいとも思います。
人の欲には際限がないですね。でも自分の指した棋譜の検討なら、こういうことろまでしっかり考えておきたいです。
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大山将棋研究(139); 四間飛車穴熊に地下鉄飛車?

2016-04-29 | 大山将棋研究
昭和49年2月、関根茂先生と第28期A級順位戦です。


大山先生の四間飛車に関根先生は急戦模様。

大山先生は穴熊に。

関根先生は端を詰めて46歩というのが変な感じです。大山先生の32金は手堅いです。

これは地下鉄飛車ですね。この時期にあったのでしょうか。吉田利勝先生が指していたとは聞いていますが。

地下鉄飛車には77桂とはねて98香から99飛です。でも銀を上がったので断念したどいうことでしょう。大山先生の銀の繰り替えが速く、7筋が危険です。

48角と引くところで86銀は65銀が嫌味。86銀と77桂を間に合わせなければならなかったのですが、それを許さない大山先生の指し方をほめましょう。経験はあったのでしょうか。初見でわかったのではないかという気がします。

関根先生は角を切りますが、これは意外。順位戦ですし、88玉76歩66銀同銀同歩、とやるものでしょう。

銀を取って2枚換え。でも香を上がられて空振りです。香も取れるなら成立するのかもしれませんが、成銀を使うこともできません。

関根先生は苦しくなって暴れます。でもここは23歩ではないかと思うのですが。

大山先生も強気に応えて、勝負になってきました。

5筋はしっかり受けて、62金が狙い。

これが大山先生らしいというか、穴熊の堅さなんて気にしないのです。平気でパンツを脱ぎます。56銀なら85桂か。

74銀に角打ち。両取りで47歩成もあります。

銀取りを受けたら桂馬を取り切るほうが手堅いと思うのですが、少し欲張りました。

これで勝負になったか。

ここで54飛かと思いましたが、53角で駒損が大きすぎます。なので61桂成から飛車の取り合いですが

44角が攻防に利いているので、後手玉が案外耐久力があります。ここで58金と打って詰めろ。

部分的に受けがなく、と金を素抜きます。

この桂打ちは詰めろ級。

これではっきりしました。

以下は即詰みです。

投了図。82桂成を決めなければ詰まない気がしますが、勝敗に影響はないでしょう。

地下鉄飛車の対策で、袖飛車にして75を狙うというのは、10年前くらいに(そのころ少し流行した)鈴木大介先生の棋譜か本でみたと思うのですが、こんな早い時期に対策を見つけていたのですね。

2枚落ちの定跡とかで、銀交換して銀を打って桂香を拾う、なんていうのもよく見ますが、打った銀が遊ぶので考えないほうがいいです。本譜は角銀交換で桂馬を取って2枚換え。より条件が悪いです。でも24歩同歩に23歩と行くのはあったと思います。金銀交換になるだけでも一応角と金桂の2枚換え(歩切れですが)ですから。

大山先生の73桂は、前にも見たのであまり驚きませんが、こういうのも真似をしないほうがいい手です。本譜では好手でしたが。やはり大山先生に穴熊は向いていないと思うのです。現代の穴熊とは感覚が違います。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:関根茂8段
後手:大山十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 6八玉(59)
10 4二飛(82)
11 7八玉(68)
12 6二玉(51)
13 5八金(49)
14 7二玉(62)
15 3六歩(37)
16 8二玉(72)
17 2五歩(26)
18 3三角(22)
19 9六歩(97)
20 9二香(91)
21 9五歩(96)
22 9一玉(82)
23 4六歩(47)
24 3二金(41)
25 3七桂(29)
26 8二銀(71)
27 4七銀(48)
28 7四歩(73)
29 6八金(69)
30 5四歩(53)
31 2九飛(28)
32 5二銀(43)
33 6六角(88)
34 5三銀(52)
35 8八銀(79)
36 6四銀(53)
37 7七銀(88)
38 7二飛(42)
39 7九飛(29)
40 4三金(32)
41 4八角(66)
42 7五歩(74)
43 同 歩(76)
44 同 銀(64)
45 同 角(48)
46 同 飛(72)
47 3二銀打
48 4二金(43)
49 2一銀成(32)
50 1二香(11)
51 2四歩(25)
52 同 歩(23)
53 3五歩(36)
54 同 飛(75)
55 4八金(58)
56 7五飛(35)
57 5五歩(56)
58 4五歩(44)
59 7六歩打
60 7四飛(75)
61 5六銀(47)
62 4六歩(45)
63 4五桂(37)
64 4四角(33)
65 6五銀(56)
66 7一飛(74)
67 5四歩(55)
68 5二歩打
69 3三歩打
70 7三桂(81)
71 7四銀(65)
72 5六角打
73 8六桂打
74 4七歩成(46)
75 3二歩成(33)
76 同 金(42)
77 5三歩成(54)
78 同 歩(52)
79 5九飛(79)
80 7四角(56)
81 5三桂(45)
82 4八と(47)
83 6一桂成(53)
84 5九と(48)
85 7一成桂(61)
86 同 銀(82)
87 7四桂(86)
88 5八金打
89 同 金(68)
90 同 と(59)
91 8二金打
92 同 銀(71)
93 5一飛打
94 7一歩打
95 5八飛成(51)
96 5七歩打
97 同 龍(58)
98 6五桂打
99 8二桂成(74)
100 同 玉(91)
101 5二龍(57)
102 6二金打
103 5一龍(52)
104 3八飛打
105 5八歩打
106 7七桂成(65)
107 同 桂(89)
108 同 角成(44)
109 同 玉(78)
110 8五桂打
111 8六玉(77)
112 7七銀打
113 投了
まで112手で後手の勝ち

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大山将棋研究(138); 雁木

2016-04-28 | 大山将棋研究
昭和49年1月、丸田先生と第23回NHK杯です。


どちらが振るかという序盤ですが、丸田先生の振り飛車なんてあったですかね?

互いに雁木のようになり、大山先生は6筋からの動きです。

これで相居飛車というか、振り飛車ではなくなりました。

丸田先生は4筋から。角交換を狙います。

角交換で収まって

これは筋の良い丸田先生らしい機敏な手です。大山先生は42角と受ければ無難だったのですが

大山先生は飛車で受けたので丸田先生が攻勢に。

3筋を工作して角を切ります。

駒損ですが、後手陣の乱れが大きく、いい勝負です。

大山先生の反撃

二枚換えになり、トータルでは大山先生の銀得です。

ただし後手玉が薄いので何とも言えません。

これで桂馬を取り返せて、駒損を回復すれば丸田先生がややリード。

大山先生も必死で受けます。

再び丸田先生の気持ちの良い角打ち。

決断の一手です。王手飛車がありますね。

飛車を捨てても玉が逃げるのが大きく、これで丸田先生が優勢です。

飛車を打って43で清算しても押さえられて駄目なのでしょう。金取りと角を外す手を見た馬引きなのですが、49飛88玉を入れないほうがよかったか。

角を75にかわすのが先手で入るので形勢は変わらず。66銀と使わせてから受けますが

もう丸田先生の攻め駒が多いので切れません。

71金打から飛車の取り合いですが桂を成れば詰めろ。

一回はっとしますが

玉をかわせば難しいことはなく、詰めろで迫ればいいだけです。

投了図。


なぜか相雁木のような居飛車の力戦になりました。丸田先生の機敏な仕掛けが印象的です。筋の良い攻め将棋が楽しめます。大山先生の受けが強気だったのですが、玉が薄いので危険でした。王手飛車をかけたのが敗因なのですが、その前の2枚換えで良しと思っていたのがそうでもなかったということでしょう。角を渡すようなことをしないで、右金を寄せていくなら大山先生らしかったのか、という気がします。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:丸田祐三9段
後手:大山十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 4二銀(31)
5 6八銀(79)
6 5四歩(53)
7 5六歩(57)
8 4四歩(43)
9 6七銀(68)
10 4三銀(42)
11 6五歩(66)
12 6二銀(71)
13 4八銀(39)
14 5三銀(62)
15 5七銀(48)
16 6四歩(63)
17 同 歩(65)
18 同 銀(53)
19 7八金(69)
20 8四歩(83)
21 9六歩(97)
22 6五歩打
23 4六歩(47)
24 8五歩(84)
25 4五歩(46)
26 3二金(41)
27 4八飛(28)
28 4五歩(44)
29 2二角成(88)
30 同 金(32)
31 4五飛(48)
32 4四歩打
33 4八飛(45)
34 3二金(22)
35 6九玉(59)
36 8六歩(85)
37 同 歩(87)
38 同 飛(82)
39 8七歩打
40 8二飛(86)
41 5八金(49)
42 3三桂(21)
43 4六歩打
44 4一玉(51)
45 3六歩(37)
46 3一玉(41)
47 8六角打
48 6二飛(82)
49 3五歩(36)
50 同 歩(34)
51 6六歩打
52 同 歩(65)
53 同 銀(57)
54 2二玉(31)
55 3四歩打
56 同 銀(43)
57 6四角(86)
58 同 飛(62)
59 5三銀打
60 6三飛(64)
61 4四銀成(53)
62 4三金(32)
63 4五歩(46)
64 4七歩打
65 同 金(58)
66 4六歩打
67 同 金(47)
68 3九角打
69 3八飛(48)
70 6六角成(39)
71 同 銀(67)
72 同 飛(63)
73 6七歩打
74 6三飛(66)
75 4三成銀(44)
76 同 銀(34)
77 4二金打
78 3一銀打
79 4三金(42)
80 同 飛(63)
81 3四歩打
82 3二銀打
83 4四銀打
84 4二銀打
85 3三歩成(34)
86 同 銀(42)
87 4三銀成(44)
88 同 銀(32)
89 2五桂打
90 4二銀(33)
91 6六角打
92 2一玉(22)
93 4四歩(45)
94 3四銀(43)
95 3二歩打
96 同 玉(21)
97 3五金(46)
98 4七角打
99 7九玉(69)
100 3八角成(47)
101 3四金(35)
102 4一玉(32)
103 4三歩成(44)
104 4九飛打
105 8八玉(79)
106 5六馬(38)
107 8二飛打
108 4三銀(42)
109 7五角(66)
110 5五馬(56)
111 6六銀打
112 4二歩打
113 4三金(34)
114 同 飛成(49)
115 5五銀(66)
116 同 歩(54)
117 4四歩打
118 同 龍(43)
119 3三銀打
120 7一金打
121 4四銀成(33)
122 8二金(71)
123 3三桂成(25)
124 6四歩打
125 同 角(75)
126 7九銀打
127 9八玉(88)
128 5二金打
129 4三歩打
130 5一玉(41)
131 4二歩成(43)
132 6二玉(51)
133 5二と(42)
134 同 金(61)
135 4三成桂(33)
136 投了
まで135手で先手の勝ち

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20160428今日の一手<その317>; 駒得を過信しない

2016-04-28 | 今日の一手
20160428今日の一手

3月19日の名南将棋大会から、私とNさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
銀と角桂歩歩の交換、と金も作っていますし、先手が大きな駒得です。しかし終盤なので重視しません。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は11と19香に持ち駒角桂香で5枚。
後手の攻め駒は96香67香に持ち駒銀で3枚。62飛は潜在的な攻め駒です。

総合すれば先手が有利です。

大局観として
先手が優勢、と言いたくなりますが、寄せ合いですから安心できるわけではありません。先手玉が堅ければ楽勝ではあるのですが、結構危ないです。駒得を過信してはいけません。
方針としては、受けて堅くなるのなら3つの要素すべてで優るわけですから優勢です。後手の攻め駒が4枚にならないように受けます。
寄せ合いも悪くはないでしょう。駒をもらえば詰むような形にできれば攻防なわけで、勝勢になります。


○ 普通に受けるなら58金でしょう。

69銀59金78銀成同玉

ここまでは考えたのですが、あまり堅くなっている気がしませんでした。金を渡すと27金という筋が気になりますが、29香で大丈夫。金をもらえば詰めろです。後手からの75歩も手抜きできます。ということは有力なんですね。受けきりにしようと思わないで、どこかで寄せ合いにします。

他の受けは69歩や97歩ですが、香車で金を取らせないほうが受けやすいです。


○ 攻めるなら、寄せのセオリーで考えましょう。
厳しい手から考える
小さな駒から使う
でしたね。これは厳しい手から考えるほうが優先なのですが、説明の都合で小さな駒からを先にやってみると14歩です。

68香成同銀(金が正しいのかもしれない)76銀13歩成31玉63歩同飛55桂

と金の攻めは確実ですが、足は遅いです。ですから左側からも攻めて挟撃にします。
ここで67歩成63桂成87歩

飛車を捨てて攻めてくれば後手玉は詰めろ。先手玉はどうにか詰まないようです。ここまで進めば先手の勝ちです。

戻って後手は55桂に飛車を逃げるのでしょう。65飛43桂打84角

飛車が縦に動いているので43桂打を取れば44歩が詰めろになります。後手玉を狭くしてしばっていきます。これも先手が勝ちそうです。


○ 厳しい手の方、すぐ王手になる13香成が成立します。

13同玉には31角できれいに詰んでいます。


13香成を取れずに31玉なら63歩同飛55桂

さっきよりも攻めが1手速いのですから楽勝です。


△ 私は実戦で18飛とやってしまいました。

飛車を使おう、は悪くはなさそうですが、大きな駒なので渡しにくいのと、この場合は受けが弱くなります。
68香成同銀76銀13飛成31玉

21と41玉67銀打

ここで59桂と打ったので詰まされて負けました。49角ならまだ手は延びたのですが、勝てないでしょう。

戻って、21と ではなく12竜がありました。

41玉なら63歩同飛55桂の筋が厳しくなります。22金でだめそうだと思っていたら、21と同金43桂

これは飛車を取れそうです。

後手は21と を取れずに41玉22と となるのでしょう。

67歩成に32角同金同と

かなり難しいのですが、後手玉を追いかけていって、詰みはなくても6筋に飛車を配置するような攻防の手が指せそうです。


○ 少し遠回り(厳しくない)のようですが、44歩は攻め駒を活用する本筋の手です。

感想戦で、こういう手が指せないといけないなあ、と反省していたのです。
47歩は18飛

これは単に18飛よりかなり得をしています。

68香成同銀76銀には43桂

13香成に11玉なら詰みませんが、後手は金駒を渡せません。また、13香成11玉に14香まで進めば受け無しです。
44歩の後は43歩成とかで守りの金銀を攻めることを意識しているのではなく、桂馬で退路封鎖しようということなのです。

また、43桂ではなく、54桂として

54同歩43歩成も相当な順です(がこれは寄せのセオリーの後のほうで考える手です)。
前に書いた63歩同飛55桂も43歩成が厳しくなっているのですし、44歩と取り込むのが本筋だろうと思います。


中盤で角得くらいになって、鼻歌気分で指していたのですが、こういう時が危ないです。受けてもいいのだろうけれど、攻めたほうが速い、飛車を成り込んで簡単に寄せてやろう、なんて思ってしまいました。
駒得は過信すると危ないです。相手は逆転しないかという手を探しています。駒得するためにはほかの駒の働きが悪くなったり、手損してみたり、というのが普通ですから、思っているほど有利ではないのです。(この将棋は手損しないで取れたので楽観してしまったのですが。)

形勢がよい時には勝ちになる手はいくつかあるものです。こういう時はまずは受けるか攻めるかの方針を決めること。相手の攻め駒が4枚に満たなければ、駒得を生かして長期戦にするというのは堅実です。

また、受けるにしても、単純に自玉を固めるべきか、将来の反撃を考えるべきか、入玉を目指すべきか、はその局面で変わります。自分の攻撃力や相手の玉の堅さの問題ですね。
ですから、受けるというのは実力が反映されやすいともいえます。長期戦になれば、実力の差が出るものです。裏を言えば、相手より実力が劣ると思うなら、事前準備をして短期決戦を目指すのがよい、ということにもなります。

そういうこともあって、級位者であれば急戦の定跡を勉強して、有利な状態からしっかり寄せる訓練をするのが一番良いと思うのです。最初から穴熊なんて指していてはいけません。(穴熊は受けの弱さをカバーするための戦法ではなく、寄せ合いで勝ちやすくする、または一方的に攻めて勝つための戦法です。攻め駒が少ないので攻めるのは難しくなります。)

脱線が多くなりましたが、問題図で攻めて勝とうと思ったら、やはり寄せのセオリーで考えるべきです。王を直接攻めるなら、14桂ではうまくいかないから、13香成が成立しないかというのが最初に考えることで、まずければ(詰みがみえなければ)14歩、18香打(書きませんでしたが歩のほうが良いのはすぐにわかりますね)、18飛、という順番です。13香成や14歩の後は62飛を攻めながら挟撃します。

44歩は玉から遠い駒を攻めているから厳しくなさそうで、実は43桂と打ち込むのが狙いです。端を攻めれば玉を逃げ出されるので挟撃するのです。そのあと端を攻めれば簡単に寄ってしまいます。
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大山将棋研究(137); 三間飛車に3歩突き捨て急戦

2016-04-27 | 大山将棋研究
昭和49年1月、中原先生と第12期十段戦第7局です。


大山先生の先手三間飛車。これに急戦は難しいのですが、端を受けさせたのが最初のポイントです。第3局では中原先生が棒銀で、ということもあり受けたのですが、少し居飛車が攻めやすくなりました。

加藤一二三先生考案の攻め方。突き捨てる順番が難しいのですが、定跡の結論はこの歩が最後ではないかということになっています。8,9,7の順番です。これは
先手三間飛車破り―急戦で仕掛ける攻略法を徹底解説
に詳しいです。その本にこの対局のことが書いてあって、中盤までは記憶がある手順です。

7,9,8の順番になりました。86同歩に95香同香76歩というのが狙いです。

86同角と取って、香車を上にかわすのが味の良い手です。85歩に対応しています。

ここで36歩だったのですが、68飛や76銀もあるところです。

これはおとなしい指し方。謝っておいて終盤に玉頭で勝負しようということです。

6筋を謝っても9筋を突破できればよいでしょう。攻めが無くなるので92歩と受けるわけにはいきません。実はここで94同香という手があり、同香85歩なら後手よしです。取れなくて95歩と打つなら居飛車が得なのです。

そんな定跡手順はあとでまとめられたものなので、実戦として見るならどちらも疑問手はありません。中原先生は88歩から桂馬を取り、大山先生が と金を捨てるのも手筋の応酬です。

飛車を切ってと金を使うのも味の良い手順です。

中原先生は桂香を得して、大山先生は と金を活用します。形勢は互角です。

69角から24桂は厳しい筋ですが

37玉の位置で踏ん張ります。桂馬で反撃して

どちらの玉もすごい格好で頑張ります。

大山先生は銀を引いて飛車取りを催促して

攻め合います。

銀をかわして使うのが大山流。

さらに57に引き寄せられました。

中原先生も中段玉で粘り、大山先生は角を追います。22桂成が実現すれば32角が厳しいですから逃げられません。このあたりでは大山先生がよくなったか。

中原先生は桂馬を捨てて迫ります。

3筋に歩を打たれたところで角を打つのが好手。持ち駒の銀を使わせて先手玉が少し安全になります。

37歩に同金引もありそうですが、玉で取って決めに行きます。

35歩は打たせて角を取り(32角成とするつもりがない)

これで投了です。34玉24金同玉23桂成34玉35香43玉33香成ですか。悩みました。
中原先生からタイトルを取るのは久しぶりではないでしょうか。


中原先生もこの急戦をやるのですね。定跡は必要があれば勉強してもらうとして、中終盤の応酬はみごたえがあります。22角が残ったままの終盤になると居飛車が勝ちにくく、26桂からは難しいながら振り飛車もちです。良い将棋でした。大山先生の中段玉から粘りの指し方はさすがです。

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大山将棋研究(136); 四間飛車に65歩位取り

2016-04-26 | 大山将棋研究
昭和48年12月、米長先生と第23期王将戦です。


大山先生の四間飛車に米長先生は36歩がかなり早くて、急戦と思ったら66歩と止めました。

石田流を拒否して位を取って左美濃、という欲張った作戦のようです。

大山先生は銀を繰り出して

もう一回戻って千日手のような手順の後(現代将棋なら千日手にしますね)角を覗きます。

米長先生は57銀66銀の繰り返し。一人千日手と呼ばれます。

3回目の66からの銀移動です。

大山先生は65の歩を取って飛車交換を挑みます。54銀~43銀まで指してぶつければ無難だったのですが。

飛車交換になり

大山先生が先に桂馬を拾いました。米長先生は桂馬を跳ねるのは微妙な手です。大山先生なら74銀とするものだと思ったのですが。

54に引いたので端に手を付けられて

端を取り込ませるのもあったと思うのですが(謝って32金を52まで寄せていく)応接したので桂馬を使われてしまいました。これでは玉の堅さに差があり、米長先生がよくなりました。

飛車を下されて

この歩が痛いです。71飛成が生じそうで怖いですが、62同金しかなかったか。

手抜いて攻め合いは勢いですが、61の金を取るのは大きいです。

香車を取って

桂馬を取り返せば詰めろ。

84歩にも角を取れば詰めろで、65香は形つくりです。桂馬を打って

83玉に92角でぴったり詰みます。

米長先生の序盤がまずく、手損ばかりです。大山先生も合わせて手損しているところがあるので3手得くらいです。楽観して軽い気持ちで飛車交換を迫ったのかもしれませんが、金が離れていくので形勢は難しいです。77桂には74銀だと思いますし、端の応接も強気すぎました。金銀が玉から離れていくのは大山先生らしくない不出来な将棋だと思います。気の合わない米長先生相手でいつもと違う感じです。この将棋はさっと見ておけばいいです。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:米長棋聖
後手:大山9段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4三銀(32)
9 3六歩(37)
10 4二飛(82)
11 6八玉(59)
12 6二玉(51)
13 7八玉(68)
14 7二玉(62)
15 9六歩(97)
16 9四歩(93)
17 5七銀(48)
18 8二玉(72)
19 6六歩(67)
20 1四歩(13)
21 5八金(49)
22 3二飛(42)
23 3八飛(28)
24 7二銀(71)
25 7七角(88)
26 5二金(41)
27 6五歩(66)
28 5四銀(43)
29 6六銀(57)
30 4五銀(54)
31 5七銀(66)
32 5四銀(45)
33 6六銀(57)
34 1三角(22)
35 5七銀(66)
36 4三金(52)
37 6六銀(57)
38 3五歩(34)
39 同 歩(36)
40 同 角(13)
41 4六歩(47)
42 4二金(43)
43 5七銀(66)
44 6五銀(54)
45 6七金(58)
46 2四角(35)
47 3二飛成(38)
48 同 金(42)
49 4四角(77)
50 2八飛打
51 6八金(69)
52 2九飛成(28)
53 7七桂(89)
54 5四銀(65)
55 1一角成(44)
56 3三桂(21)
57 9五歩(96)
58 同 歩(94)
59 9三歩打
60 同 香(91)
61 8五桂(77)
62 6五桂打
63 6六銀(57)
64 4六角(24)
65 4一飛打
66 4九龍(29)
67 5七香打
68 4四歩打
69 6二歩打
70 4五桂(33)
71 6一歩成(62)
72 5七桂成(45)
73 同 金(67)
74 同 桂成(65)
75 9三桂成(85)
76 同 玉(82)
77 8五桂打
78 8二玉(93)
79 5七銀(66)
80 8四歩(83)
81 4六銀(57)
82 6五香打
83 9四桂打
84 8三玉(82)
85 9二角打
86 9四玉(83)
87 9五香(99)
88 投了
まで87手で先手の勝ち

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20160426今日の一手<その316>; 先手角換わりなら攻めたい

2016-04-26 | 今日の一手
20160426今日の一手

3月19日の名南将棋大会から、私とMさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。



一昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。
玉の堅さは後手のほうが少し堅いです。(金の位置の違いですが少し差があります。
先手の攻め駒は64角1枚。
後手の攻め駒は62飛84角で2枚。73桂や54銀も加えてもよいくらいです。

総合すればやや後手が有利です。

大局観として
私の記憶はあいまいだったのですが、定跡というか、一応はプロの実戦例のある形です。先手としては後手に攻められているので少し失敗しています。後手が45歩と取っているなら互角なのでしょうが、手抜かれて後手だけ攻め駒が多いですね。
代わりに角の働きがよいから、と思っていたのですが、この場合は84角もよく働いています。私は悲観してしまい、ごまかすような手を指して悪くなってしまいました。
どうにか互角の戦いにもっていきたいのですが、後手から65桂や65銀があるので対応できなければいけません。
攻め合いを目指したらどうかと考えるのが第一です。
後手だけ攻め駒が4枚に近いので、受けるのは大変です。飛車の利きは止められそうにないので、84角を活用しにくくすることを考えます。


× 実戦では75歩としました。

これは84角の利きを止めようという手です。後手は65桂もありましたが65銀(これが角取りなのが痛い)同銀同桂

角と銀の両取りですが、57桂成は避けたという意味の75歩でした。感触の悪い73銀くらいしかなく、77桂成同桂73角

73同角成69飛成68金右97銀

銀を捨てる手がありました。これで玉を端に追われてこういう図

次の一手わかりますか?実戦は95銀同歩同竜、とされたので一応勝負の形にできたのですが、93桂がありますね。(対局中に気が付いていたのですが、指されたら投了でしょう)


× 普通の受けは67金右でこれは考えていました。

65桂同銀同銀91角成なら

これはそんなに悪くありません。66歩68金右67銀64香

後手の飛角の働きが悪いです。

65銀のほうが怖くて

65同銀同桂73銀

とやったら、64飛同銀成57桂成

これが自信がなくてやめたのです。後で46角もあるので大分駒損で勝てる感じがしません。


○ では受けはないのかと思ったら、68銀がありました。

こんな手は手筋として記憶にないのですが、65桂の形になるので先に逃げて57の地点を強化しています。66銀と上がれないので、引くのですね。65桂91角成66角98玉

98玉では77香でもよいです。これは駒得で先手有利。

やはり後手は65銀のほうが厳しく、65同銀同桂91角成に69銀

68銀と引くと割打ちが厳しくなります。(だから角換わり腰掛銀ではあまり出現しません。)67歩58銀成同飛47金

18飛57桂成51銀

互いにはがし合って、68成桂同金51飛42銀成同金82馬57金78金打

こんなところで互角です。


攻める手を考えてみます。
△ 24歩は多分挨拶をしてもらえますが、24同歩で

問題先送りでしょう、得かどうかもよくわかりません。
24歩ではなく15歩とか35歩は手抜きで悪いです。


○ 攻めるなら44歩です。

飛車の働きがよくなり、45桂も生じます。65桂は同銀同銀91角成

これがプロの実戦例のようです。これなら63歩から55桂もあるし、先手が指せそうです。

65銀が問題で

65同銀の一手かと思ったらこの場合は55銀とかわすのがあります。63歩97角95歩45桂96歩53角成

角が死なないからこれは先手が有利です。後手の63歩がひどい形です。

63歩ではなく75歩でしょうか。

75同角同角同歩76歩68銀54歩

でもこの銀は死なないです。74歩同銀51角と攻めていけば互角以上です。



問題図では悪くした、と悲観していましたが、まだ互角になる手段がありました。64角を打つタイミングを間違った(後手の65歩に同歩73桂の後で打った)のは疑問手ですが、疑問手を重ねなければ悪くならない。という経験則はここでも当てはまります。

角換わり腰掛銀では(特に先手なら)攻めて勝ちたいのです。攻撃のために配置した37桂がマイナスになります。だから24歩は入れるかどうか微妙ですが、44歩と取り込んで勝負すべきでした。銀をぶつけられてかわすというのは、この戦型ではたまに出てきます。

受ける手は間に合っていないようですが、68銀とは気が付きませんでした。

なお、角換わり腰掛銀で4手角の位置に持ち角を打つのはあまり感心しません。84角より46角のラインの方が働いているというのが普通です。遊び駒になりやすいので、気をつけねばなりません。(そういう思い込みで軽視してしまったのですが。)やるなら問題図のように65歩を突き捨てている状態で、遊ばないことを確認して打ちましょう。

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大山将棋研究(135); 三間飛車に棒銀

2016-04-25 | 大山将棋研究
昭和48年12月、中原先生と第3回早指し選手権決勝戦です。


大山先生の三間飛車に、中原先生は急戦です。

棒銀を選択し。角交換で対応しました。三間飛車で65歩は珍しいです。

角を交換したら棒銀は繰り替えるのが正しい考え方です。

中原先生は64銀から65歩を狙います。(64同歩同銀65歩73銀は67歩が残る。)これに45歩が機敏な一手。

4筋に傷があるので64銀は飛車を切られてしまいます。

仕方なく64歩と謝って、銀の繰り替え。ここでは大山先生がポイントを上げました。

大山先生は銀冠に組んだのですが、これがおかしいのでしょう。駒が片寄りました。中原先生は右桂を使えました。

45の位を支えます。しかし57の地点に利きが無くなって隙を作りました。

3筋の歩交換も継続手ですが

中原先生から開戦。4筋で1歩手にしているのです。75同歩は76歩、59角や86飛が生じます。

88飛と受けましたが79角で馬を作られます。

こういう角打ちは振り飛車の寝技という感じがします。

飛角交換になり、普通は89飛なのですが、中原先生は74歩を嫌ったのでしょう

46歩から67飛でした。

78に歩を打たせれば74歩が消えます。

後は74角を目標に動きます。

馬を作ってまだまだのようですが、87銀が攻めにも守りにも働きがありません。

中原先生の寄せを見ましょう、まずは銀をぶつけて

46の進出すれば3枚の攻め。

馬を使って受けられて難しそうですが

ここに歩が入るのは大きいです。47同角には57銀成でしょう。

銀を打ち込んで

37で清算して左桂を使えば4枚目の攻め駒です。

投了図。4枚で攻められたら受けが無くなります。


私が振り飛車を指すと、持久戦になった時の指し方がわかりません。だから普通の振り飛車が指せないのです。45の位を取れたのは大山先生のポイントなのですが、その位を守るために46もしくは56に金銀を配置し、57の地点も守っておきたいのです。でも56金では77銀とのバランスが悪いですから、46金47銀48金38玉の配置にするのでしょうか。あまり賛同してもらえなさそうです。
早指しゆえ、銀冠で固めて左金も36に配置して、というのは納得できるのですが、隙が多すぎて大山先生が苦しくなりました。
棒銀に角を交換しようというのはあまりうまくいかないのでしょう。
中原先生の自然な寄せ手順を勉強しましょう。

B級四間飛車の達人
という本に、97角と打って、75歩交換を狙うという戦法があった(65歩ポン)のを思い出しました。田舎に置いてあるかもしれません。昔神谷さんに指されたこともあるので、悪い戦法ではないと思います。



#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:大山9段
後手:中原名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 6六歩(67)
4 8四歩(83)
5 7八飛(28)
6 8五歩(84)
7 7七角(88)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 1四歩(13)
15 1六歩(17)
16 5四歩(53)
17 2八玉(38)
18 5二金(61)
19 3八銀(39)
20 4二銀(31)
21 5八金(69)
22 7四歩(73)
23 4六歩(47)
24 9四歩(93)
25 4七金(58)
26 7三銀(62)
27 3六歩(37)
28 8四銀(73)
29 6五歩(66)
30 7七角成(22)
31 同 銀(68)
32 5三銀(42)
33 3七桂(29)
34 4四歩(43)
35 9六歩(97)
36 7三銀(84)
37 2六歩(27)
38 4三金(52)
39 6八飛(78)
40 4二金(41)
41 9七香(99)
42 6四歩(63)
43 4五歩(46)
44 6五歩(64)
45 4四歩(45)
46 同 銀(53)
47 4五歩打
48 5三銀(44)
49 6五飛(68)
50 6四歩打
51 6八飛(65)
52 6二銀(73)
53 2七銀(38)
54 6三銀(62)
55 3八金(49)
56 7三桂(81)
57 6六歩打
58 3三桂(21)
59 4六金(47)
60 8一飛(82)
61 3五歩(36)
62 同 歩(34)
63 同 金(46)
64 3四歩打
65 3六金(35)
66 8六歩(85)
67 同 歩(87)
68 7五歩(74)
69 8八飛(68)
70 7六歩(75)
71 同 銀(77)
72 7九角打
73 8七飛(88)
74 6八角成(79)
75 4七角打
76 6五歩(64)
77 同 歩(66)
78 7八馬(68)
79 5六角(47)
80 8七馬(78)
81 同 銀(76)
82 5五歩(54)
83 4七角(56)
84 5四銀(63)
85 6四歩(65)
86 6二歩打
87 7七桂(89)
88 4六歩打
89 同 金(36)
90 6七飛打
91 7八歩打
92 5七飛成(67)
93 3六金(46)
94 4六歩打
95 7四角(47)
96 6六龍(57)
97 7二角打
98 7一飛(81)
99 8三角成(72)
100 5六歩(55)
101 同 角(74)
102 6四銀(53)
103 4六金(36)
104 5五銀(64)
105 同 金(46)
106 同 銀(54)
107 7四角(56)
108 4六銀(55)
109 4八銀打
110 4九金打
111 8四馬(83)
112 6八龍(66)
113 3九歩打
114 4八金(49)
115 同 馬(84)
116 4七歩打
117 7五馬(48)
118 4八銀打
119 3六金打
120 3七銀成(48)
121 同 金(36)
122 同 銀成(46)
123 同 玉(28)
124 4五桂(33)
125 2八玉(37)
126 3七金打
127 1七玉(28)
128 3五桂打
129 投了
まで128手で後手の勝ち


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