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2月の小田原での農作業

2024-02-26 04:18:49 | 地域


 雨ばかりの小田原だった。この雨が石垣島で降ってくれればと思うばかりである。2月24日土曜日、一日だけ雨が降らない日があった。この日を溜池の整備の日に当てていた。何かの力が、晴れた作業日を引き寄せたと思った。こういう経験は何度もある。天我に味方する。

 この日がもし雨ならば、溜池工事は最悪な展開になった。トラック2台分の土が、この日の9時に運ばれたのだ。降ろしてもらう場所は道路の脇で早くどけなければ、成らない場所なのだ。工事現場までは一輪車で滑る鉄板の上を運ぶのだ。雨に濡れた土は重い。危なくて、工事は中止するほかない。

 当日は17人の人が集まってくれた。一人以外はすべて農の会の人たちだ。農の会の仲間の思いが結集する。こんなに有難いことはない。心より農の会の仲間に感謝をした。作業は一人一人が、精一杯やった。それで一日かかるだろうと予測していたものを、何と午前中で終わらせたのだ。



 これでしばらくは溜池も水を維持できるだろう。たぶん溜池を守るという事は、常にこうした工事をして行くという事だ。以前は舟原の溜池は、欠ノ上の水利組合が管理作業を年2回やっていた。しかし、欠ノ上でも田んぼをやる人が減少して、管理の維持が出来なくなった。

 管理が出来ないくなった途端にごみ捨て場と化した。どこの悪徳業者化が目を付けたのか、ごみで溜池は埋められてしまった。こんな悪徳ごみ業者が多い。熱海の住宅地の不法投棄土砂崩れを生じさせたのだ。舟原の周囲にはこういうごみの不法投棄があちこちにあった。私の養鶏場もそういう場所に作った。

 溜池をなんとか復活させようと清掃を開始した。たぶん、20年ぐらい前の話だ。農の会の仲間と久野の里地里山協議会の仲間で、こうした荒れ果てた場所を農地に戻そうと、活動を開始した。その一つが今の欠ノ上田んぼでもある。4か所の整備をした。国の補助事業として行われた。

 溜池管理の問題はかなり複雑で、所有者が明確ではない土地だった。国の土地だと言われてはいたのだが、調べた結果、旧久野村の所有地のままであった。という事は小田原市が合併したのだから、この土地は小田原市のものにできないかと動いた。



 何とか小田原市の土地にしてもらうことが出来た。小田原市の溜池であるなら、欠ノ上の水利組合に、水利権を正式に放棄してもらう事が出来た。欠ノ上の自治会長さんにはお世話になった。今後は小田原市が管理しなければならないという事になった。そうした契約書を作成した。

 そして、小田原市と里地里山協議会の間で、管理委託書を作った。小田原市は必要な工事材料は提供してくれる。そして、溜池の管理は里地里山協議会の者が行う。小田原市は舟原ため池を史跡として、表示もして行くという事だったのだが、まだ看板を作られていない。

 しかし、実際の所の管理は、農の会の仲間が行っている。草刈りは年4,5回必要になる。水路の清掃なども年2回は行う。私が小田原に来た時にやらしてもらうことにしている。舟原に越して来た時に、この溜池にオシドリの番が泳いでいた。あの光景にもう一度戻したいと思っている。



 今回の工事は溜池の水漏れ箇所に、泥を入れて道を作る工事が中心だった。泥にセメントを混ぜながら、歩ける程度の幅の土手をつくり、洩れている石垣の脇を高くした。これだけで午前中かかるとみていたのだが、10時半ごろには終わった。次に中央を仕切る土手の水漏れの補修。

 これも毎年やらないと少しづつ洩れてしまう。その頃には砂利が運ばれてきたので、上の道路の崩れ箇所に砂利を入れる。これで一応は軽トラダンプが通れるようになる。その後さらに4回来た軽トラダンプの砂利を奥の道に降ろす。

 最後に、入水口にあるコンクリート管の中の土砂を取り除く。危ういところだった。完全に詰まれば、簡単には水が抜けなくなる。かろうじて水が通っていたので、何とかどしゃを取り除くことが出来た。この作業が終わるころに丁度弁当が来た。溜池の作業が午前中に終了。

 力を合わせて、みんなで作業することのすばらしさを痛感した。清々しい気持ちで作業を終わった。昼食が終わり、それならばという事で、ジャガイモ畑の区割りをして、ジャガイモを植えてしまおうという事になった。明日の予定だったが、明日は朝から雨予報である。

 手分けをジャガイモ畑の区割りなどを進めると、あっという間に仕事が進み、何と2時半ころにはジャガイモ、私の畝11mに男爵を4キロを植え終わる。これで20キロ採れるのが目標だ。仕事がはかどるので、この勢いで、小麦畑の肥料振りをやってしまおうという事になる。これも4時には終わった。すごい勢いだった。

 本当は3日に分けてやるはずの作業だったのだが、雨でやれないでいた。その作業が一日で全部やれてしまった。みんなの働き方がすごい。小田原に来ると私が一番手が遅い状況になる。それでも何とかまだついて行ける範囲である。いくらかでも役立てることが嬉しい。

 肉体的はかなり疲労したはずだが、気持ちは壮快の大満足。いつもそうなのだが、こうしたみんなとやる作業がやりたくて小田原に来ているのだと思う。動ける間は続けさせてもらいたい。溜池がカキツバタでいっぱいになるように頑張りたい。今年はカキツバタの回りの雑草を早めに取り除く予定。

 今回は、小麦とタマネギの草とりはやらないで済んだ。上手くそばガラのコーティングが効いている。そば殻を播いて、その上から米ぬかを播く。そして水やり。これでかなり雑草が防げる。しかも肥料になり、土壌をよくする。これは素晴らしい方法だ。
 

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