詩人PIKKIのひとこと日記&詩

すっかりブログを放任中だった。
詩と辛らつ日記を・・

バトルランナー&インディアン魂

2009年09月15日 | Weblog
掃除してたら、ホラーの帝王S・キング(僕の映画の師匠マッキーさんは「キャリー」の大ファン!)の「バトルランナー」(扶桑社海外文庫)と「インディアン魂」(河出文庫)が出てきたので、早速前書から読み始めたところ。後者は正真正銘のスー族(正式名はラコタ・ダコタ族で南北ダコタ州名の起源)のシャーマンの口述筆記で、ローリングサンダー同様に新大陸先住民シャーマンを知るためには欠かせない本だ。

やっぱり、出だしからぐいぐいとひきつけられるSFの金字塔「バトルランナー」だ・・いやアメリカ文学史上最も記念碑的作品だと思う。映画「バトルランナー」はこの作品とは全く違う内容。主人公の名前だけが一緒のとんでもない映画。題名を変えるべきだ!

僕の想像では、権力側がこの9・11(ユダヤ人はたまたま来た人間以外は皆無だったというのでこれも権力がやったのかもしれないけど・・)のようなテロリスト犯罪小説は認めまいとして、著作権を買い取って全く違う映画に換骨奪胎したのではと思う。

ジョンレンノン暗殺犯も、その直前にキングからサインを貰っている。そのような権力には煙たい人物の暗殺リストがあるのかもしれない。金のためや、狂信的宗教等で暗殺者になる人間はぞろそろいることだろうから・・でもそのジョンレノン暗殺犯は、キングの風貌に落胆したのかもしれない。キングはどこから見てもただの冴えない小太りの中年のおっさんだから・・
詳しくはまた読了してから。
その出だしとはー

窓からさし込む白い光をたよりに、彼女は目をすがめ、体温計を見つめていた。窓の外には、降りしきる霧雨のなか、コープ・シティの高層アパート群が刑務所の灰色の塔のように建ちならんでいる。下を見おろせば、通気シャフトにかかった無数の物干し網、その上ではためくぼろぼろの洗濯物の群れ。もっと下では、鼠やまるまる肥えた野良猫どもがゴミのあいだを駆けまわっている。
 彼女は夫を見やった。夫はテーブルの前にすわり、虚ろな目でじっとフリーテレビを見つめている。夫がテレビに見入るようになって、もう何週間になるだろう。
あの人らしくない。あの人はフリテレが大嫌いだったのに、もちろん、法令によって、どの共同住宅にも必ず一台はフリーテレビがあるが、スイッチを切ることは違法ではない。2021年の強制受益法案は、6票差で三分の二の絶対多数が得られず、通過しなかったのだ。
かっての二人は、フリーテレビなど見向きもしなかった。だが、キャシーが病気になってからというもの、夫は大金の懸かった懸賞ショーばかり見るようになっている。それが彼女には、不安でしかたなかった。


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