自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

提督

2020年08月03日 | 動物 animals
アカタテハの英名は「赤き提督」で、admiralはadmireと同根だということを書きました。それで連想したのがgeneralです。こちらは大将とか将軍です。トップクラスだということで、日本語では「偉い軍人」ということです。私の興味は、辞書にそう訳されているという事ではなく、general、つまり「一般的」ということがどうして軍人のトップの呼称であるかということです。変だなと思っていましたが、司馬遼太郎がどこかに書いていました。
 彼は悲惨な戦争体験をして、なぜ日本の軍人がこんな馬鹿げたことをしたかと嘆いたのですが、その中で、日本の下級軍人はまあまあである。つまり、個別のバトルに勝つという技術的なレベルではそれほど劣っていない。しかし軍人でも上に立つ人は、知識も英知も必要な、つまり物事を広く捉えて、深く考える人でなければ、本当の戦いができない -- それを「general」(一般性がある)という意味で大将というが、日本でそのクラスにいる人はその能力がなかった、と。
 英国民はジェネラルという時に、階級の一つとして呼ぶのでしょうが、その時に「広い視点を持つ人」ということが響きの中にないわけはありません。日本語の大将(大きいサムライ)にはその意味はありません。
 外国の言葉は知らないのだから暗記して覚えるしかないのですが、ちょっと考えると深い意味が隠されていることに気づ来ます。いや、何も隠されているのではなく、我々が気づかないだけなのですが。
 アカタテハがえらく横道に逸れました。


コメント
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