塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ベン・メイブリー氏のコラムからヴィッセル神戸を思う

2013-04-24 22:06:20 | 日記
 ベン・メイブリー氏が執筆するゴール・コムのコラム英国談義において、ウエールズのクラブ「カーディフ」が、オーナー
の一声でクラブカラーが青から赤に変わった事が指摘されています。

 氏によりますと、カーディフのオーナーはマレーシア出身のヴィンセント・タンという方で、7000万ポンドを借り入れ
てクラブ強化に乗り出す意向のようです。

 タン氏の思惑、つまり伝統である青から赤への切り替えは、アジア市場での好感度を期待してのものですが、メイブリー氏
が呼ぶ

 「それなりのサポーター」

 は観戦を止めたそうです。

 今日発売のフットボリスタの40ページで、山中忍氏がポーツマスの記事を執筆しており、その中で

 「計5人のオーナーがクラブへの愛着心ではなく金銭への執着心に駆られた過去4年間で、2度の自己破産とプレミアリー
  グから2部、3部へ2度の降格を経験したのだから。」

 と記しています。

 カーディフの古くからのファンも、同様の事を考えているのでしょうか?

 僕はこのコラムを読んで思った事、それはヴィッセル神戸の事でした。(この点は氏もコラムで触れていますが)

 クラブが歩みを始めた1995年、阪神大震災に見舞われながらも彼らは白と黒の縦じまのジャージでピッチを走り回り、
そのジャージにはラウドルップ、カズそして永嶋も纏ったものでした。

 三木谷社長の出現で、ヴィッセル神戸の窮状が救われたことは事実ですし、資金を積極的に注入してきたことも間違いあり
ません。

 しかし、現在のクレムゾン・レッドに変更する際、今回のカーディフのような熱心な議論、そしてクラブから丁寧な説明は
なかったように感じます。

 オーナーとスポンサーが調達する資金は、選手の給与と設備投資には不可欠なものですが、彼らが一戦を超えないこともま
た大切だと思います。

 「地元のファンを失い、逆に海外ファンを増やす」

 カーディフがロンドンのような国際都市と同等ではありませんし、タン氏の思惑は正直実現が難しいようにも思えます。
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日本人選手の気質を知る

2013-04-24 19:32:11 | 日記
 ブンデスリーガを軸に足場を固めつつある日本人選手たち。

 その背景には彼らが周囲に敬意を払う、言い換えれば自己主張をする前にクラブ、代表の利益をまず優先する姿勢にある
と思います。

 例えば欧州では選手が監督の方針に納得がいかず、反旗を翻す事例が幾つもあります。

 1・ドイツ代表 ヨヒアム・レーブとケヴィン・クラニー
 2・オランダ代表 マルコ・ファンバステンとルート・ファンニステルローイ
 3・ポルトガル代表 パウロ・ベントとリカルド・カルバーリョ

 1と3の例では選手が勝手にスタジアム、合宿地を後にし代表監督の逆鱗を買い、2の事例では後者は幼いころから前者
に憧れ、練習に励んでいたにも関わらず相克となってしまいました。

 自己主張は言いかえれば

 「自分のわがまま」

 となり、相手の意見に耳を傾けず自分の意見を一方的に伝える動作です。

 日本を含む東アジアは基本的には年長者へ敬意を配慮をよせる教育を受けていますから、妥協点を見出しながら相手の意見
に耳を傾け、同時に自分も会話します。

 欧州では

 「激高VS激高」

 という形で、解決策が見いだせそうなのに自分たちでその瞬間を潰しているのかもしれません。

 こうしてみると、ザッケローニ監督は日本代表の指揮は執りやすいと思っているはずです。

 ミラン、インテル、ユーヴェ時代とは事なり、会長から選手選考に横やりが入るわけでなく、香川、本田、長友など主軸
が文句を言ってくるわけではない。

 言ってきたとしても、それは勝ち点3を得るための

 「選手側からの提言」

 であり、それは監督も望むところでしょうから。

 日本人選手の需要は今後も伸びてゆくに違いありません。
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サッカーに見る父子の苦悩

2013-04-24 19:22:41 | 日記
 DNA鑑定に代表される遺伝を調べる方法が発達した今、血縁というものの見方が変化しつあります。

 でも塚田家の場合、そんな科学技術は全く必要が無いほど僕は父に似ており、昔から

 「盛彦君はお父さんにそっくりだ。」
 「ますます父子で似てきたね。」

 と言われてきたものです。

 今なら気にすることもないのですが、高校の頃は思春期独特の気分だったせいか、随分嫌な感じがしてこの言葉を投げかけら
れることを避けていました。

 でも今思うと

 「こういう発想は父と似ている」

 と素直に思えますし、今では晩酌を共にすることで、多少の親孝行はできているような気もします。

 今日発売のフットボリスタの巻頭特集は、この

 「父子関係」

 を特集しています。

 巻頭インタビューでは現在ディナモ・キエフでプレイする、クロアチア代表ニコ・クラニツアールが登場し、苦悩を告白し
ています。

 当時のクロアチアにはクラニツアールの他、現在レアル・マドリーに在籍するルカ・モドリッチも抜群の冴えを見せており、
3-4-1-2の「1」を務めるクラニツアールには

 「監督が父だから、彼はレギュラーだ」

 という懐疑的な視線が絶えず送られたのです。

 自分の息子を贔屓にしてレギュラーを与えてしまえば、父であるズラトコはまさに

 「自分で自分の首を絞める」

 形になり、全く得策ではないのですが、この偏見に満ちた取材は親子の神経を随分疲弊させ、クラニツアールは2年の間
国内メディアと会話をしなかったのです。

 いずれ日本も代表で親子鷹が実現するでしょうが、その時はこの事例を反面教師として落ち着いた環境を提供したいもので
すね。
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香川の今季と来季を思う

2013-04-24 02:15:24 | 日記
 香川はドルトムント初年度も今季同様故障の為、戦列を離れる形となりました。

 前半戦のMVPに輝きながらの躓き。

 それも日本代表はアジアカップで優勝しながらも、韓国戦での負傷ですから香川本人とすればため息のひとつもつきたかった
はずです。

 今季も故障で戦列を離れた香川。

 もしドルトムント時代と同様の出来事を期待するならば、2013-14シーズンの彼こそ、本領発揮でユナイテッドのファ
ンと番記者を虜にすると思います。

 今季をリーグ優勝で終えたことで、香川は来季のチャンピオンズ・リーグに

 「レギュラー組」

 として出場することが濃厚です。

 ドルトムント時代、お世辞にもクラブも香川本人も目立った活躍はしていませんが、古巣が4強に進出し自分たちを撃破した
レアル・マドリーと対戦することに、香川はきっと好奇心を向けているはずです。

 仮定の話ですが16強でユナイテッドがレアルに勝利し、4強でドルトムントと対戦することになったなら、日本とドイツで
彼にむけられる視線は凄まじい物になったはずです。

 でもドルトムントのファンは香川をブーイングで迎えるのではなく

 「愛情のこもった拍手」
 
 でこの孝行息子を迎えたに違いありません。

 聞くところによりますと、ドルトムントはユナイテッドから移籍金とは別に9億円ちかい金額を得ると聞きました。

 ゲッツェの移籍金と合わせますと、45億円もの収入になります。

 ドルトムントは今季欧州王者に輝く最高の機会を得た形になりますが、もし来季ドルトムントとユナイテッドが対戦する事に
なれば、ゲッツェがいないことを香川は寂しく思うかもしれません。
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アストン・ビラ戦で見せたファーガソンの炯眼

2013-04-24 02:04:58 | 日記
 裏付けされた自信なのか、それともマイケル・キャリック、アンデルソンンへの最後通告なのか。

 アストン・ビラを3-0と一蹴し、ホームで節目となる20回目のリーグ優勝を果たしたユナイテッド・

 ロビン・ファンペルシが最後まで移籍金に見合う働きをした一方で、この重要な一戦でアレックス・ファーガソンはあの
ウエイン・ルーニーを

 「セントラル・ミッドフィルダー」

 で起用しました。

 ロイ・ホジソン、スティーブ・マクラーレン、そしてファビオ・カペロ。

 歴代のイングランド代表監督の誰もが思いつかなかった起用法であり、彼がデビューしたエバートンのデビッド・モイー
スもさぞかし面食らったでしょうね。

 これはファーガソンが2位のシティとの勝ち点差を確保していたことも含めてに起用法と思われます。

 昨年のように、最終節まで優勝がわからない状況であれば、こんな大博打を打てるゆとりはありませんし、何よりルーニー
本人が納得しなかったはずです。

 ファーガソンがルーニーをセントラル・ミッドフィルダーで起用した背景には

 1・彼を後方からビルドアップさせることで、後方にも攻撃の起点を持たせられる
 2・ルーニーが中盤に下がる事で、豊富なMFとFWの駒をより多く起用できる

 という2点があると思います。

 ルーニーは縦への推進力に優れていますから、パスの選択肢だけでなく自らドリブルで突進し、ワンツーで抜け出すこと
も可能です。

 当然シュートの正確性も群を抜いています。

 ルーニーをセントラル・ミッドフィルダーで使うことは、補強費が限られているユナイテッドが現状の手駒を最大限に使
う為の方便でもあるでしょう。

 それにしてもファーガソンの手腕には改めて脱帽です。
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