塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

中山雅史最後のサックスブルーの勇姿

2009-11-30 01:12:32 | 日記
 昨日のやべっちFCで、中山雅史のジュビロの選手として迎える最後のホームゲームの映像を見ました。
 ファンを愛する選手とファンに愛される選手の蜜月の終わりの切なさと、今度再会する時は敵同士となる新しい関係が生まれた瞬間の、その両方をみることが出来た貴重な体験でした。

 アマチュア時代から20年。ヤマハからジュビロまでの今昔物語を語る上で、中山雅史はまさしく生き字引と言える存在でした。彼の後釜としては西か前田のどちらかでしょうが、僕はすこしずつで構わないので、自分の色を出しながらジュビロを引っ張っていったら良いと思います。

 中山雅史がここまでファンに愛された理由として、「汗を掻く事は素晴らしい。」と言う事実を、誰よりも一番に実践していたことが挙げられます。特に彼の全盛期は中盤に七波と藤田に奥、相棒に高原と優れた技量を持つ選手が多く、アントラーズとの優勝争いはJリーグの名物でした。その中でもひたむきにボールを追いかけ、ファンと一緒になって勝利の雄叫びをあげたのが中山でした。

 今挙げた中盤の3選手は、中山が同じチームにいて良かったと思っているでしょうね。どんなに優れたパスを出しても、FWが決めてくれなければアシストになりませんし、フリーランニングの意味もないからです。

 高原もブンデスリーガに移籍する前の2002シーズン得点王に輝いていますが、中山は最高のお手本だったと思います。FWはGKと違いいくらでもチャレンジできるポジションである事を、中山は僕たちに教えてくれました。

 新生ジュビロの来シーズンは果たしてどうなるでしょうか。かつての宿敵はJリーグの盟主としてその存在を揺らぎ無い物にしようとしています。このままでは差は開く一方です。
 ジュビロ対アントラーズの一戦が、再び優勝を争う大一番になる為には、今シーズン終了後ジュビロのフロントがどんな対応をとるかで、大きく変ってくると思います。

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FIFAクラブワールドカップ

2009-11-29 00:12:30 | 日記
 12月9日からUAEで「FIFAクラブワールドカップ」が開かれます。2005年の第1回大会から前回大会まで、トヨタカップ同様「欧州VS南米」の図式に変化は無いのですが、今年はどうでしょうか。
 
 やはりバルセロナ優勝が大方の予想でしょうね。チャンピオンズリーグのインテル戦で見せた、強さと華麗さを兼ね備えたサッカーは、アンチ・バルセロナの関係者でさえ、拍手してしまうであろう見事なものでしたし、グアルディオラをライカールトの後任に抜擢した事は大正解でした。

 僕としては開催国UAEのアル・アハリが、ホームの声援の下番狂わせを起こせないか期待しています。他の5つのクラブが中東の地に足を踏み入れる事は普段ありませんし、あの中東ならではの観戦スタイルと応援に、面食らってしまい本来の力を発揮できない可能性もあると思います。

 それでもバルセロナが大本命であることに変りはありません。
 今回のクラブワールドカップの焦点は、「どのチームが優勝するか」よりも、「バルセロナはいかにして美しさと逞しさを両立したサッカーができるのか?」を、僕達ファンが考える大会になりそうです。

 もしバルセロナが優勝できなければ、ちょっとしたスキャンダルになりそうですね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラファレボリューション終焉の危機(3)

2009-11-28 23:24:01 | 日記
 前回、前々回とリバプールについてお話してきましたが、僕はベニテスの更迭は避けるべきだと思います。まず彼が今まで残してきた実績(バレンシア時代のリーグとUEFAカップの獲得。リバプールではチャンピオンズリーグとFAカップの優勝)は色褪せませんし、第一にリバプールのような名門に、粗野な指揮官は向いていません。
 ベニテスは英語が理解できますから、メディアやフロントに自分の言葉で意志を訴える事が出来ます。これは見逃せない要素です。

 今ベニテスと同クラスの指揮官でフリーの立場にあるのは、前インテルの指揮官ロベルト・マンチーニだけでしょう。
 インテル時代は4-3-1-2で栄光を掴みましたが、マンチーニは4-4-2のサイドアタックを好む指揮官ですから、縦に早いサッカーが主流のプレミアにも、容易に対応できるかもしれません。

 しかしマンチーニが英語が話せるという話は聞いたことがありませんし、それ以上にベニテス更迭となれば、彼が獲得を熱望したトーレスやレイナなど、現在の主力の大半がアンフィードを去る可能性もあります。
 また新しい選手と指揮官を招くとなれば、莫大な資金が必要となります。
 そうなると新スタジアム構想を打ち出しているリバプールにとっては、選手補強とスタジアムの建設費の両方が経営を圧迫し、熾烈なプレミアの覇権争いから大きく後退しかねません。

 アーセナルのように、中、長期の展望によって若手の育成と売買を手がけているチームとリバプールでは置かれている立場が異なります。
 ファンが待ち望んでいるのは、プレミアのタイトルと憎きユナイテッドから奪還する事。それ以外にありません。

 ならばリバプールは即戦力の選手を手に入れ続ける必要があります。それにはベニテスを解雇してイチから出直すよりも、ベニテスの手腕にもう一度運命を託して、現在の主力を維持したまま前に進むことが得策と言えます。

 もちろんベニテスもプロの監督ですから、成績が伴わなければ解雇される事は理解しています。しかし今のタイミングでの解雇は明らかに時期尚早です。
 リバプールフロントが焦らず今の状況を打破する方法を、ベニテスと納得するまで話し合う。これが今のリバプールにとって、最善の方法ではないでしょうか。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラファレボリューション終焉の危機(2)

2009-11-27 20:46:14 | 日記
 前回は「リバプールの主力と控えの力の差」が、優勝できない一因と意見をのべてみましたが、ベニテスが改善しなければならない点は他にもあります。

 2・移籍市場での振る舞い
 ベニテスの移籍市場での振る舞いは、お世辞にも理に適っているとは思えません。昨シーズンのロビー・キーンに対するアプローチがそうですね。トテナムから獲得したアイルランド代表FWを、わずか半年で再びトテナムに送り返すなど、どう考えても普通ではありません。また昨シーズンヘルタ・ベルリンで獅子奮迅の働きをしたウクライナ代表ボロニンは、リバプールからのレンタル移籍であったことも皮肉な結果でした、

 確執があったかどうかは定かではありませんが、シャビ・アロンソの放出は相当な痛手を与えているようです。もちろんベニテスが獲得した選手全てが、不合格と言うわけではありません。トーレスにカイト、レイナにマスチェラーノといった今現在の主力は、ベニテス就任以後にアンフィールドにやって来た選手達です。

 ユナイテッドにしてもチェルシーにしても、常に移籍市場で成功しているわけではありません。
 ユナイテッドですとクレベルソンとジェンバ・ジェンバ、チェルシーだとケジュマンやスメルティンといった選手達が、短期でチームを去っていきました。
 では両チームがどうして近年のプレミアリーグを牛耳っているかといえば、分厚い選手層に加え、戦術がチーム全体に浸透していたからだと思います。
 
 3・ベニテスのターンオーバー
 2007-08シーズンの前半、ベニテスは「ターンオーバーしすぎる」と、メディアから批判の集中砲火を浴びた事があります。つまり毎試合選手をいじくりまわしていては、選手間の連携など生まれるはずがないというわけです。
 このシーズンはトーレスの移籍初年度なのですが、彼をワントップに固定したシーズン後半の4ー2ー3-1は、3の中央の位置するジェラードとトーレスのコンビが機能し、スムーズなサッカーが展開されました。
 ターンオーバーは選手の疲労を考えた場合、検討に値しますがベニテスの場合は、疲労の少ないシーズン前半からターンオーバーを導入したことで、チームが戦い方を模索したまま試合をこなすしかなかったのです。

 やはり必要以上のターンオーバーは、チームに混乱を与えかねずメリットは少ないと言えそうです。ユナイテッドの主力は全38試合に出場していない事は前回お伝えしましたが、それはファーガソンが主力離脱のリスクマネージメントとして、大量リードを奪っている試合、代表クラスがワールドカップ予選で、休ませる必要があった際、出番が限られている選手達に出場機会を与えたと思われます。
 
 そして今確実に言える事は、たとえ何かしらのタイトルを獲得できても、リバプールの汚名返上は来季に持ち越されるということです。

 

 
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラファレボリューション終焉の危機

2009-11-27 18:51:19 | 日記
 リバプール指揮官のラファエル・ベニテスの進退問題が囁かれています。2005年のチャンピオンズリーグと翌年のFAカップを獲得し、彼の意識改革が「ラファレボリューション」と絶賛された時代は、過去の遺物になりつつあります。
 
 今季は既にチャンピオンズリーグから脱落し、リーグ戦でも中位に甘んじているリバプール。何故彼らは悲願と言えるプレミア王者になれないのか。
 宿敵マンチェスター・ユナイテッドと比較して、リバプールの改善点を挙げてみたいと思います。

 1・主力選手が故障しすぎ
 どうしてスティーブン・ジェラードとフェルナンド・トーレスは、どうしてここまで怪我が多いのでしょうか?それが医学的に先天的なものなのか、それとも相手との接触によるものなのか、はたまた彼らの動作に問題があるのか、正直僕にはわかりません。
 しかし主力選手に故障が多い事はベニテスも認めています。

 問題なのはふたりが欠場するとリバプールは全く別のチームになってしまうことです。
 参考までに昨シーズンの両チームの主力の出場数を調べてみました。
 ユナイテッド             リバプール
 ファン・デルサル 33試合      レイナ38試合
 ファーディナント 24試合      キャラガー38試合
 キャリック    28試合      ジェラード31試合
 ルーニー     30試合      トーレス24試合

 プレミアは全38試合あるのですが、ユナイテッドで全試合出場した選手はゼロでした。一方のリバプールはレイナとキャラガーに加えて、カイトも38試合全てで使われています。ちなみにユナイテッドの勝ち点は90、リバプールは86ですが、ユナイテッドは4敗しているのに、リバプールは2敗しかしていません。リバプールは引き分けの数が11と、勝ちきれない試合が多かったのです。
 「ジェラードとトーレスのふたりが故障しなければ、優勝はリバプールのものだった。」と言われるのも納得の結果です。

 つまりユナイテッドは主力が健康体を昨シーズンも今シーズンも維持しているのに加えて、主力を支える脇役が試合でしっかり結果を残せる事が、大きな強みとなっているわけです。
 その代表例がパク・チソンやダレン・フレッチャー、アンデルソンといったところですね。

 ユナイテッドもハーグリーブスとナニは使い物にならず、ヴィデッチは3度の退場処分を受けています。それでもクラブが好調を維持できたのは、分厚い選手層が大きな実りをもたらしたということでしょう。代役と主力との能力の差は、まさに紙一重ということです。

 リバプールのもルーカスやファビオ・アウレリオ、バベルなど、主力を凌駕できるくらいの能力をもった選手達はいるはずなのですが、残念ながら主力と同様のプレイができなかったと言う形になります。
 次回のブログでもこの話の続きをしたいと思います。
 選手の試合数は「2008-09ユーロッパサッカートウディ」から引用しました。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする