ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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ダーティー・ダズン・ブラス・バンド@ビルボードライヴ東京

2015-03-05 21:31:04 | ニューオーリンズ
3月4日、ビルボードライヴ東京にて、Dirty Dozen Brass Band(DDBB)を観てまいりました!

今回もやって来ましたよ!最強メンバーが! トランぺットのグレゴリー・デイヴィスとエフレム・タウンズ、バリトン・サックスのロジャー・ルイス、テナー・サックスのケヴィン・ハリス、そしてスーザフォンのカーク・ジョセフ!! 既に伝説と化しているオリジナル・メンバー5人衆です。そしてドラムスとギターにそれぞれ新加入かサポートかよく分かりませんが、ジュリアン・アディソン 、タケシ・シンムラが加わった7人編成。

いきなりカーク・ジョセフのスーザフォンが唸りを上げるベースラインは「Do It Fluid」。デビュー・アルバムからの選曲ですよ!嬉しいですね~。ザ・ブラックバーズ(ドナルド・バード)のカヴァーですけど、完全にDDBB色に染まったニューオーリンズ・ブラス・グルーヴ。残念ながらスーザフォンの音色はモワモワとしてはっきりとは聞き取れない音響でしたが、それでもその低音ラインはグイグイと腰にくる。やはりカーク・ジョセフですよ!!そしてそれに絡むフロント4人の縦横無尽なホーン・アンサンブル。まさに百戦錬磨なブラス・ファンク!!この4人が横並びに揃うと迫力ありますね。タイダイなTシャツを着たケヴィン・ハリスが格好良い! お馴染みの「It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)」を挟み、切れ目無しに「Tomorrow」へ。こちらは最新作「Twenty Dozen」から。カリブっぽい朗らかなリズムとメロディアスなサビがまた極上ながら途中、ロジャー・ルイスのブリブリのバリトン・サックス・ソロが最高でした。

そしてミーターズの「Fire On The Bayou」のコーラスから「Unclean Waters」へ。こういった似ている曲を繋げてしまう展開はライヴならではですね。DDBB流バイユー・ファンクなノリもなかなか。タケシ・シンムラという名前の通りの日本人ギタリストさんのネチッこいバッキング&ソロが光ってましたね! そして特筆すべきはドラムスのジュリアン・アディソン。正直、彼についてはまったくノーマークでしたが、この彼がまた良い仕事してました!黒人らしいパワフルな質感と見事な切れ味、そして肉感的なグルーヴ。カーク・ジョセフのベースラインもさることながら、リズムの要としてかなりの存在感を発揮していましたね!!

さて、仕切り役的に序盤はエフレム・タウンズがバンドを引っ張っている印象でしたが、ニューオーリンズ・クラシックとしても有名なトラディショナル「Li'l Liza Jane」はまるでグレゴリー・デイヴィスの独壇場な感じで、何処か人懐っこい歌声とお祭りおやじ的なキャラが全開。観客との強引なコール&レスポンスで盛り上がっただけでは飽き足らず、ノリの良い女性客をステージに上げて一緒に踊り出したりのやりたい放題。でも耳を凝らせばその後ろでカーク・ジョセフが鬼のようなベース・ラインを吹いたりしてるから堪らない。まさにガンボ状態!!

いよいよステージも終盤。ここで紹介されたのはなんとブラック・ボトム・ブラス・バンドからトロンボーンのYASSY、アルトサックスのMONKY、スネア・ドラムのSEIYAの3人。彼らが加わっての賑やかにジェイムズ・ブラウン「Super Bad」的なJBファンクで切り込みつつの「Use Your Brain」。この曲は近年のDDBBのライヴにおけるキラー・チューンですね!! ニューオーリンズらしい”ノベルティ感”と”もっちゃり感”を良い具合に含んだファンクネス。またカーク・ジョセフのスーザフォンが強力なんですよ。もうウネリまくり!!そしてジュリアン・アディソンのドラムスもまた格好良かった!!終盤にはロジャー・ルイスの長尺ソロ・パートもあったりで、緩急入り交じった展開にジャム・バンド気質が伺えたり。最後はレゲエっぽいリズムに乗って“Uh Oh♪”とコール&レスポンスを繰り返しながら延々とメンバーを紹介していく長尺ジャム(曲名分りませんでした…)から再び「Use Your Brain」に戻って終了。

拍手喝采に包まれながらメンバーがステージを降りていくなか、ケヴィン・ハリスとロジャー・ルイスだけステージに残り、もう1曲?みたいな展開に。正真正銘のラストはもちろん「Dirty Old Man」。ロジャー・ルイスがダーティに決めまくる。またしても女性客を次々にステージへ上げての大騒ぎ。メンバーも次々に戻って来てニューオーリンズ流饗宴は最高潮に。


この日のセットリストですが、本文に書いた通り、違う曲から始まったりとか、途中にソロやメンバー紹介が入ったりとか、一筋縄では行かない展開でしたが、概ね核となる楽曲は以下のような感じでした。

01. Do It Fluid
02. Tomorrow
03. Unclean Waters
04. Li'l Liza Jane
05. Use Your Brain
06. Dirty Old Man


いや~、それにしても、やっぱりニューオーリンズは良いですね!あとこの日の収穫はドラマーのジュリアン・アディソン。まだ若い方なのだと思いますが、この人には今後注目したいと思います!


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