ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「〝歌〟ー1次過程」 20190901

2019-09-01 | Weblog

     https://www.youtube.com/watch?v=CKVuQVCcG7k

 

どんなアイロニストでも、懐疑論者でも、帰謬論者でも、ニヒリストでも、あるいはアイデアリストでも、かつてもこれからも、いまここで呼吸をつづけ、腹が空いたらメシを食らい、クソをひり出す。

人間的生はニヒリズムを分泌する、しかしニヒリズムは生の基底を構成しない。

        *

それだけではない。どんな現実主義者でも「われ欲す」「われ感じる」に先行して〈世界〉を所与することはできない。固有の色づきにおいて訪れる〈世界〉。その由来を問うことができない、それ以上遡行不可能な絶対的始発点、〈世界〉の到来。すべての内なる〝審議〟はそこから開始される。そして、みずからに与える一つの処方箋としてのニヒリズム、現実主義、企投の諸相。その展開、2次過程──この間もつねに1次の過程は動きつづけてゆく。

        *

人間の生はニヒリズムを分泌する。

しかしニヒリズムは生の基底を構成しない。

どんなニヒリストも懐疑論者も計算ずくのリアリストも、

その瞬間、白旗をかかげて屈伏する。

実存──

ふるまいにおいて天使でも鬼でもありうる、

世界感受において希望でも絶望でもありうる、

その分岐をつくり出す生の根源的な志向性と組織化の原理──実存の基底をなすもの。

ある〝歌声〟との遭遇は、相対化を許さない一つの存在拉致、

疑えない明証において〝裸形〟の志向性とかたちを一瞬照らしだす。

 

問うことよりはやく

情動は走り

かんがえることに先んじて

すでに

地平は開かれ

ことばはおくれて

かたちを結んでいく

       *

 

コメント    この記事についてブログを書く
« 「メッセージ」 20190831 | トップ | 「存在可能──」 20190902 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事