ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「閉軌道」 20180318

2018-03-18 | Weblog

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「ぶつかりあういくつかの存在が、複雑な学習やコミュニケーションをなしうる有機体である場合には、
それらのシステム全体は、均一状態か体系的差異化に向けていずれにしても
より単純な方向へ─急速に変化する。それはいわゆる組織化にほかならない。」 (『精神の生態学』)

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非知を既知に還元し、
その先に「明徴のカミガミ」を見ることで
非知のクラウドは霧散する。

知ることとわかることと〈世界〉が一致すると、
生成としての〈世界〉を失うことになる臨界がある。

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善/悪、正/偽、美/醜、聖/穢という透明な区切り(見切り)は、
企投のポリフォニー、未決の審議空間を閉じる機能をもち、
〈世界〉というランドスケープの記述を確定する方向へ向かわせる。

不確実性、未規定性に対するおそれ、不安、恐怖──
確定記述という思考と認識上のアトラクターはつねに潜在している。

あれはあれ、これはこれ、それはそれ──
あらゆる「問い」を抹消するように立ちあがる、
〈世界〉というランドスケープの確定記述。

変化へ向かう創発のポテンシャルを廃棄することで、
(廃棄するという代償を支払うことで)、
自足可能な組織化をめがける──確定記述というアトラクター。

しかしそこには別の、そして決定的に重要なアトラクターが存在する。
不確実性、未規定性を資源として立ち上がる享受可能なエロス(歓び)がある。

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