今回は、食物せんいたっぷりのごぼうを使った「きんぴらごぼう」をしょうかいします。
「きんぴら」という名前は、江戸(えど)時代に流行した「金平浄瑠璃(きんぴらじょうるり)」の主人公で、金太郎(きんたろう)で有名な坂田金時(さかたのきんとき)の息子、坂田金平(さかたのきんぴら)に由来していると言われます。
金太郎(きんたろう)と言えば昔話でも有名なように、クマにまたがったりすもうをとったりするほど力持ちだったと言われていますが、その息子の金平もとても強くて力持ち、その勇ましさが江戸っ子(えどっこ)の心をつかんだとか。
ごぼうのしっかりした食感や歯ごたえ、とうがらしのピリからさを、金平の強さや勇ましさに例えて「きんぴらごぼう」と名付けられたそうです。
ごぼうは、古くから伝わる江戸(えど)東京野菜のひとつで、現在国内で生産されているごぼうの90%以上が、江戸(えど)時代に滝野川村(たきのがわむら、現在の東京都北区)でさいばいされていたごぼうが品種改良されて全国に広がっていったものだそうです。
昭和後半までは、きんぴらと言えば「ごぼうとにんじん」をあまからくいためたものが定番でしたが、スーパーなどでおそうざいとして手軽に買うことができるようになったころから、ごぼうとにんじん以外にれんこんなどの根菜類や他の野菜を入れていっしょにあまからくいためたものを「きんぴら」と呼ぶようになりました。
給食では、いろんな野菜を食べてほしくてピーマンなどもいっしょにいためています。
あまからい味つけで、子どもたちもよく食べてくれる定番のメニューです。
(きんぴらやごぼうの情報は、農林水産省ホームページを参照しました。)
【きんぴらごぼう】
〈材料〉2人分
牛肉・・・・・50g
ごぼう・・・・1/3本(ささがきや千切りにカットされたものを使うと便利です)
にんじん・・・1/4本
ピーマン・・・1個
砂糖・・・・・小さじ1/2
みりん・・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・小さじ1
油・・・・・・少々
〈作り方〉
1 ごぼうは、よく洗ってから皮をむき、ささがきまたは千切りにする。
色が変わらないように、水につけておく。
2 にんじんは、皮をむいて、千切りにする。
3 ピーマンは、半分にきって、へたと種を取り除き、千切りにする。
4 フライパンに油と牛肉を入れて、火にかける。
こげないように混ぜながら、色が変わるまでいためる。
5 ザルに移してよく水気を切ったごぼうと、にんじんを入れて、やわらかくなるまでい
ためる。
6 ピーマンと、砂糖、みりん、しょうゆを入れて、よくいためる。
7 小皿などに盛り付けて、できあがり!