memories on the sea 海の記録

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台湾とイカ…そしてイカ漁業(2)

2010-06-29 00:00:10 | 水産・海洋
***たくさんのイカ*** 


イカのはなしをすると台湾のほとんどの人は街角のスタンドや夜市で売られている焼きイカやイカ入りの粥を想像する。クンパオは四川料理店で頼むことが出来る。干したサキイカが、そこここにぶら下がっている。台湾の料理文化にイカは不可欠である。台湾海域では商業的に十分な量のイカを漁獲することは出来ない。かつては干したイカを日本や韓国から輸入していた。「ほとんどの人々は買っても自らは食べず、みやげ物にしたり、先祖崇拝の儀式の際の供物としていた」と、台湾イカ釣り漁業協会専務理事のチャン・シュウ・ピン氏は言う。

1950年代、現在は台湾漁業界で技術コンサルタントをしているチュエ・チュアン・テイ氏は漁業振興のための国家経済委員会で統計の仕事に従事していた。その彼は輸入の第一位はいつも韓国であったと記憶している。「自分は迪化街に行き、市場調査をした。誰もが、もっと多くのイカを輸入できるかの話しをしていた」と彼は記憶している。

今日、台湾のイカ釣り漁船の数は100隻を超える。その投資額累計は100億台湾ドルであり年間生産額は50億台湾ドルになる。台湾はイカ漁業に関しては韓国と同等である。この2カ国はこの分野において日本の次の位置にある。さらに、日本や韓国の場合その漁獲は母国の近くでなされるのに対して、台湾のそれは遠距離操業を行うことでは首位に有る。台湾は自前のイカ資源を持たない。したがってその達成は容易ではない。台湾のイカ漁業の歴史はわずか20年にすぎない。

1972年地方復興合同委員会が一定の資金を日本海操業のイカ漁船につぎ込んだ。この実験は大成功であった、一航海でこの船は60トン以上の漁獲を持ち帰ってきた。翌年民間船主が投資をはじめ、漁船は南太平洋と国NZ沖に向かった。その時代台湾のイカの値段は世界中で一番高かった。それゆえに迪化街のイカ商売は、大きな利益を上げることができた。建設会社や医者までもが競って投資した。

>>>イカの話は長く続くので、時折別の話題を挟むことをあらかじめ了解ください。


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