memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

石油作る藻 仙台市、共同研究着手 復興のシンボルに

2011-09-13 16:43:25 | 東北地震津浪災害 3.11
仙台市は筑波大、東北大と共同で、石油を作る藻「オーランチオキトリウム」の実用化に向けた研究に乗り出す方針を固めた。東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた下水処理施設「南蒲生浄化センター」(宮城野区)に集まる下水で、オーランチオキトリウムを増殖する実証実験を本年度内に始める(9月3日河北新報)

 研究の第一人者として知られる筑波大大学院生命環境科学研究科の渡辺信教授は5日、東北大関係者とともに奥山恵美子市長と会談し、連携の在り方を協議する。
 実現すれば、再生可能エネルギーの生産、下水処理の費用削減を両立させた環境配慮型の「究極の循環システム」(市幹部)が構築できる。市は「新次元の防災・環境都市」を基本理念に掲げる震災復興計画で、シンボル事業の一つに盛り込む考えだ。
 実証実験は、有機物を吸収して増殖するオーランチオキトリウムの性質に着目。南蒲生浄化センターに流れ込む生活排水を使い、オーランチオキトリウムを増殖させて石油の生産量や残りかすの成分を分析し、コストを含め大量生産に向けた基礎データを集める。

 水温30度程度で増殖が活発になるため、下水処理の廃熱利用も検討する。オーランチオキトリウムから石油を抽出する技術は、東北大大学院工学研究科が担う。燃料だけでなく、化学原料にもなることから、産業振興の面でも期待は大きい。地元企業が参加できるような枠組みも模索する。

 渡辺教授は宮城県丸森町の出身で、東北大理学部を卒業した。関係者によると、藻類バイオマスプロジェクトの推進に意欲的な渡辺教授は「東北の被災地の復興に貢献したい」として、今回の共同研究が実現したという。
 東北の被災地では津波で浸水したり、地盤沈下したりした土地の有効利用が課題。実用化にこぎ着ければ、オーランチオキトリウムの培養プールは有力な選択肢となる。
 仙台市は「エネルギーや環境など、震災が浮き彫りにした多くの課題を解決できる可能性を秘めており、東北にとって魅力的な構想だ」としている。

【オーランチオキトリウム】 光合成をせず、有機物を吸収して炭化水素(石油)を生成、蓄積する。渡辺教授の研究グループが沖縄の海で発見し、昨年12月に学会で発表した。プールで培養すれば、1ヘクタール当たり年間1万トンの石油を生産でき、同じ性質を持つ藻類と比べ、生産能力は10倍以上という。耕作放棄地(約40万ヘクタール)の約5%に当たる2万ヘクタールを活用すれば、日本の原油輸入量に匹敵する計算となる。

東沙列島をエコツアーに解放   台湾

2011-09-13 00:01:22 | 亜細亜海道
写真は東沙の砂浜の昨日の様子。台湾初の海洋公園はエコツアー対象に順次開放される予定(9月4日TaiwanNews)

1950年代以降台湾の軍事上の最も重要な出先としてのDongsha 諸島 (東沙群島, 英名は Pratas Islands)は今優しい目的のエコツアーに解放されようとしている。手始めに台湾政府は大学生46人をサマーキャンプに招待した。南シナ海を行くこと16時間で独特な生物多様性の島に着く。以前は軍隊や科学者以外はこのこの環礁に足を踏み入れることは許可されていなかった。高雄から南東450KMのDongsha 諸島は1946年以降台湾領とされ占有している。しかしこの島は国家治安上の理由で大衆に解放されていなかった。

この島々は長さ2.8KM幅865MのDongsha島とDongsha環礁、それに二つの水中の岩礁からされている環礁にはサンゴがあり丸い形をしていて直径は25KMである。「Dongshaは台湾の軍事戦略と作戦展開のうえで重要である」と台湾大学海洋法専門の教授Chiang Huang-chih (姜皇池)はいう。南方から怪腕に向かい航行する船舶は必ずここを通航する。よって政府にとってはこの航路の確保と戦時または緊急時の航路閉鎖を阻止する必要があるとChiang 、教授はいう。

この島の軍事上の重要性はあるものの、台湾は軍事的プレゼンスをここ数年はトーンダウン、紛争海域において東南アジア諸国との平和的な開発推進に努めている。たとえば、Dongsha島への軍隊の駐在は2000年に沿岸警備隊に切り替えられた。とはいえ沿岸警備隊は時折、領海に侵入する外国漁船員を拘束している。また島の生物多様性を保護する国立海洋公園の係官と協力している。公園係官のChen Hui-juによれば,熱帯にあるDongshaには200種類の植物、鳥類、昆虫などがおり、300のサンゴ礁がある。

公園係官と沿岸警備隊は、野生生物を汚染から守るだけではなく、サンゴ礁の保護、土着の種の回復、アオウミガメの産卵場所の再建などもある。いくつかの成果に勇気つけられる。Dongsha環礁の外周の生きているサンゴは1998年のエウニーニョによる異常高温で痛めつけられたが、80%まで回復したと公園管理事務所が伝えている。8月23日重さが100キロ以上もあるウミガメが砂浜に這い上がり産卵を行ったがこれは今年の初めての産卵であった。

その他の復旧も行われていると鋼船の先任係官はいう。彼らは今島をグリーンな島にしようと太陽発電も行っている。「Dongsha島の案内書を読んだ。こうした物は今までに見たことがない。ミステリアスな場所だ」と台北海事大学の学生で政府の主催したツアーに参加した Chao Lo-yu (趙珞榆)はいう。「とにかく景色が想像を超えている。浜辺には海藻が広がり、空には数えきれない星が広がっている、こうしたことは軍事上の離島からは思いもつかなかった」

Hoang Sa諸島に関する古文書を発見  ベトナム

2011-09-13 00:00:40 | 海事

200年前のホンシャ諸島(Spratly諸島)に関する文書がQuang Ngai省の地元の住人の所有物の中から見つかった、と地元文化当局者が報じた(9月2日HanoiTimes)

Quang Ngai文化体育観光局長で研究者もあるNguyen Dang VuはSon Tinh地区のDiep Cong Thang(88歳)の収集所有する文物の中から文書を見つけた。注意深く保存された文書にはTruong Sa (Spratly) およびHoang Sa (Paracels) 諸島の防衛ために死んだ海軍兵士への賛辞が、地元の式典の際のスピーチとしてのものが、含まれていた。この文書はThang氏の父親が80年前に複写したもので、代々引き継がれてきたもの。Tnang氏は彼の祖先はシャーマンとして働き、時折書類を作成したことを認めている。こうした書類には祝祭の際の食べ物や酒、船にいてなど何でもが記録されている。

Vu氏はこれまでにも似たような文書をLy Son島で発見しているが、文書が内陸部で発見されたのは初めてという。「多くの研究者が海軍兵士をたたえる式典が行われていたことに感銘を受けている。こうしたことはLy Son島や沿岸部だけに限られていた」 「この発見から、同様の式典が内陸でも行われていたことを確認できた」 

様々な土地から来た人々は彼らの海軍に参加した息子たちのために式典を挙行したのだろう、特に阮朝(グエン朝)の18世紀から19世紀にかけてのことだと彼はいう。およそ200年前の昔、阮王朝は特別な海軍を創設、強靭な沿岸の男たちを国家の主権を明らかにすべくTruong Sa や Hoang Saに送った。Ly Son島やQuang Ngai省からの派兵は生存の望みは薄く、多くは海で亡くなった。その人々の弔いとしての式典が行われていた。

イカの漁期終了   アルゼンチン・ウルグアイ共同水域

2011-09-13 00:00:06 | 水産・海洋
アルゼンチン・ウルグアイ共同海洋技術委員会CTMFMは行動水域でのイカ釣り(Illex argentinus) を8月31日で終了と決定した(9月2日MP)

8月までに 69.618トンのイカがアルゼンチンの港に水揚げされた。アルゼンチン官報が伝えた議決8/2011によればこの決定は両国の調査結果に基づき資源保護を目的にしたもの。この決定はアルゼンチン外務通商省とウルグアイ外務省が発表した。
委員会は次の漁期再開を4月1日と決定している。漁業省次官によれば1月1日から8月26日の間アルゼンチンへの水揚げは69,618.1トンで前年同期比で59.8%増加したと。