memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

漂流船出現     オホーツク海

2011-07-02 20:09:18 | 海事
オホーツク海では漁船Phoenixにより航行障害が発生している。この船は浸水した状態で漂流、他船の安全を脅かしている(6月16日ロシア漁業者新聞)

Phoenixはオホーツク海国境警備船によって6月1日発見された。呼びかけに対して応答せず、逃避を図った。国家海洋検査機関はこの漁船はカンボジャの国旗を掲げ、母港はプノンペンであり、乗組員はロシア人14人であった。漁労装置は見当たらない。海水循環装置を備えた船倉には4トンのタラバガニとズワイガニがおがくずにつつまれていた。検問の途中に漁船は突然傾斜し沈み始めた。監視船の乗組員は退避した。

予備的な報告によればこの浸水は船長がキングストンバルブの解法を命じたことによるもので、証拠隠滅を図ろうとしたもの。本船は転覆し、没水した。水浸しの状態で本船は船底を上にして漂流。本船の位置情報は定かでない。最後の視認位置は南サハリンから60浬であった。この状態での漂流は他船との衝突が危惧される。航行障害物情報は4時間ごとに放送されている。

海底に眠る磁器を発見     インドネシア

2011-07-02 11:22:19 | 亜細亜海道
総額7千万米ドルにおよぶ明時代の磁器が16世紀の沈船からインドネシアのジャワ島の付近で発見された、とポルトガルのサルベージ会社が金曜日に発表した(6月17日StraitsTimes)

Arqueonautas Worldwide (AWW)社とインドネシアのパートナーRM Discovery Inc 社は考古学的な探索活動により、この発見は沈船からの明時代の磁器の最大規模のものであると。萬歴皇帝時代の中国商船が1580年インドネシアの沿岸から150㎞沖合の水深50メートルに沈没したものであると。

漁民がこの沈船を2009年中盤に発見、インドネシア政府はAWW社とRM Discovery 社に接触し、この歴史的に重要な沈船発掘のデリケートな作業を実行したもの。AWW社の CEOの Nikolaus Sandizellはこの沈船のサルベージ作業を来月から開始すると語った。「本船は16世紀後半のまれにみる大型船であり、この発掘は文化、歴史、商業などの視点からユニークなものとなるであろう」と。沈船にはおよそ70万点の磁器があると推定されている。

カツオ水揚げ断念 原発影響で買い手付かず 小名浜港

2011-07-02 11:21:23 | 東北地震津浪災害 3.11
 カツオの水揚げが最盛期を迎えているはずの福島県いわき市小名浜港で震災後、カツオはおろか1匹の魚も水揚げされていない。漁港の設備は復旧しているが、福島第1原発事故の影響で水揚げしても買い手が付く見通しが立たないため。水産関係者は「いつ水揚げできるのか」と頭を抱えている。(6月22日河北新報)

 八丈島付近で操業中の酢屋商店(いわき市)の船団は今月1日に小名浜港を出港し、20日に同港にカツオを初水揚げする予定だった。震災後初の魚の水揚げになるはずだった。
 しかし直前の19日になって買い手が付かないことが分かり、カツオ船は千葉県の銚子港に回った。
 回遊魚のカツオは週1回、全国の水揚げ港から放射性物質のサンプリング調査に回され、安全性確認を受けている。また小名浜港周辺ではいわき市が毎日、大気中の放射線量をチェック。県も小名浜港の海水を計測しており、いずれも問題となる数値は出ていないという。
 それでも敬遠されていることに、酢屋商店の野崎哲社長は「安全な魚だからこそ、銚子港に揚げられる。それなのに小名浜で値が付かないのは、福島だから。消費者の気持ちを考えれば仕方ないかもしれないが、どっちに揚げても同じ魚なのに」と悔しがる。
 一方、流通関係者には小名浜港で水揚げされた魚を扱うことに、ためらいがあるようだ。スーパー「マルト」(いわき市)の鮮魚担当者は「安全性が確認できれば、もちろん小名浜産を売りたい。しかし何をもって安全とするかが悩ましい」として現時点で販売する予定はないという。
 ヨークベニマル(福島県郡山市)も小名浜の魚を扱うかどうかについて「対応を決めかねている」という。
 いわき市の仲卸業「一叶水産」の大谷知一社長は、取引先である東北各県や首都圏の市場の雰囲気について「取引先の全てが小名浜の魚はだめというわけではない。国などの安全宣言があれば、心配は薄らぐのではないか」とみる。
 福島県漁連会長でもある野崎社長は「求められる安全性のハードルは高いが、1回でも水揚げできれば県の検査で安全性が証明されると思う。実績を積みたい」と話す。