memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

海洋の酸化が進む (2)

2009-03-18 00:00:46 | 水産・海洋
バーミューダでBIOS研究所を運営するTONY KNAPP教授は酸性度の計測において鍵となるものがあるという。彼が結論として主張するのは最近の海洋の酸性度の増加の原因は化石燃料の燃焼によるものが主因であるという。「そのことを突き止めるために長い時間をかけてきた。しかしデータを眺めてもあなたが解決を図れる方法は無い」

イタリアのナポリ湾に浮かぶISCHIA島で、科学者たちは多くの生物種が酸性度の増加に対応できなくなってきていることを確信している。この島を巡る海水は火山性のCO2によって数千年間にわたり酸性度を増してきた。その結果海底はある種のジャクジーの様相を示している。ここの状況を調査すれば未来の海洋の状況がわかり、貝殻を形成する生命体の厳しい状況がわかるという。

実験室的に短時間に酸性度の増した環境で見られる生物の様相は同じレベルのPHで見られる実際の海洋での様相とは異なるものであるという。プリムス大学のJASON HALL-SPNCER教授は「非常に心配している」と表現する。「ここで見られる変化は貝殻を形成する生物種にとっては不可能なものである」 「複雑な生態系をいったん破壊し始めたら、そののち何が起こるかはわからない」
ISCHIA島の現場は海洋の将来を示す完璧な実験とはいえない。というのも酸性度の変化は潮汐の影響で変化するためで、これに比べて未来の海洋のPHレベルはもっと安定していると考えられるからである。海洋の酸性化の進行はもうひとつのCO2問題として数えられるようになってきた。「2004年にグーグルで海洋の酸性化をヒットすると17件であった。それが現在は数万件になった。このことが大きな問題になることは明らかだ」とTURELY博士は語った。

PH指標
PH=13 漂白剤
PH=10 石鹸
PH=8.2 紀元1750年以前の海洋
PH=8.1 現在の海洋の数値
PH=7.8 2100年の推定値
PH=7  純水
PH=3  酢