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QUEST & KASHIWAX & STUPID

オリンピックに出たい???

2008-06-20 | QUEST
2010年カナダで行われる冬季オリンピック。
これに「クロスで出たい!」と言っている選手をよく耳にします。

まぁ目標を持つことは良いことですから「頑張ってね」という感じですが。

どうなんでしょう?仕事でも言えることだと思いますが
「目標設定」が「ギリギリ届くかも!?」くらいに設定した場合、
それに向けての対策ができる人って、どのくらい居るんでしょうね?

オリンピックには「出場条件」があります。選手選考の基準ですね。
まずオリンピック委員会が設けている「1競技への1カ国からの参加人数条件」
があって、これは「日本からスノーボード枠に何人」という条件があります。
過去の実績などから、この「枠」は決められます。

例えば「11人」という枠があったとします。

更に1種目に男女4人ずつの8人が1カ国からの最大参加数とされていますので
ハーフパイプで男子4人、女子4人、の計8人を使ったとします。

そうなると残り3人。アルペンで1人、クロスで男女各1。

これがトリノ五輪での人数の振り分けでした。

つまりクロスで出場できたのは男子1名(千村格選手)
女子1名(藤森由香選手)の男女共に「たった1枠」ってことです。

そりゃぁね、クロスでもワールドカップでバンバン結果出してれば
クロスの出場枠を男女4人なんてことも不可能では無いんですよ。
ん~、言うだけなら簡単だなぁ~。

とにかく「一人」という枠に入れなければオリンピックに出場はできない。

で、この「一人」に選ばれるために、どうやってアピールするか?を考える。

今季最大の大会は「世界選手権」があります。
これで優勝!!!イェ~!!!ってのが最高です。ほぼ文句無しで「王手」です。
が、その前に「世界選手権に出るには?」って、その枠も通過できなきゃ
話にならない。これはFISポイントですから、FISの大会でポイントを稼ぐ。
ちなみに世界選手権(韓国)は1月18日。早いですねぇ。

ちなみに今季は日本でのワールドカップは「パイプだけ」です。
つまり開催国枠で出場できる可能性が高い「日本のワールドで」というのは
「無し」です。どのみち時期的に厳しいですが・・・。

となると海外でのFIS戦でポイントを稼ぎ、まずワールドカップに出る。

ワールド(FIS戦)は予選がタイムアタックで、男子32名、女子16名が
決勝ラウンド(いわゆるスノーボードクロス・レース)に進める。

ここからは4人で滑走して上位2名が勝ち進みます。
つまり1回戦を勝ち残れば、男子ならベスト16入り、女子はベスト8入りです。

まずはタイムアタックですね。誰も邪魔せずに一人で滑れるわけですが、
だからこそ「難しい」とも言えます。自分で「最速ライン」を見つけて
あらゆるセクションでプッシュして、「完璧な滑り!」と思っても
通過できない・・・ってのが現状。

何が違うんでしょうねぇ?通過できる選手と通過できない選手。
その差は、ほんの数秒。1つのセクションで言えばコンマ何秒って世界。

昨年の韓国のワールドカップのとき、「日本チーム」を外から見ていました。
予選を通過したのは藤森由香選手一人。
練習中も見ていましたが、「由香ちゃんは通過するだろうなぁ」と思える
滑りをしていました。男子では「石田達也選手はイケルかな?」という感じ。
「ミスしなければ通過するだろなぁ」と思っていました。
結果的にブーツかバインが破損しちゃってダメでしたが、滑りそのものは
良かったです。

ナショナルチームとは言え、その場でコーチ陣ができることなんて
ハッキリ言って微々たるものですよ。アドバイスも1つか2つ。
下手に言い過ぎると選手が混乱しちゃうし。

「選手の育成はナショナルチームが行うものではない」。
ナショナルチーム(選手以外)は、マネージャーみたいなものです。

選手は「ナショナルチーム」に入れたからと言って、劇的に速くなることは
無いです。そこは期待しないほうがイイ。
1回の合宿で1つのヒントを得られれば御の字でしょう。

話が反れちゃいました。

世界選手権を行う韓国のコースは、ジェット・コースター級のコースです。
カリッカリに硬い雪面に、飛んで飛んで飛んで左右に振られ振られ。

このコース私滑ったんですよ!言いましたっけ?
いやぁ、もう「キャーッ!!!」って感じ(爆)。

「危ねっ!危ねっ!危ねっ!」で6連ウェーブを超えて
「グゥィーーーーン!!!」って言いながら180°バンクを右に回って
ロール一つ超えながらパンピングしちゃうと、左に180°バンクで
またまた「グゥィーーーーン!!!」。
「落とし穴ですか?」くらいに落とされたところから「発射台」で
バシューーーーンッと飛ばされ、そのままヒップ状で右に着地。
もう・・・後は恐怖で覚えていません(汗)。
階段でバッコバコ衝撃きて泣きそうでした。

ボディバランスに優れた選手には有利なコース。
ラップタイムが1分11秒台で、私は・・・5分くらい(笑)。
発射台でビビったら滑落して・・・ハイクアップしてたので。

オリンピックは「夢の舞台」ですからね。
メダルなんか獲った日にゃぁ・・・ねぇ・・・。

さて、目標に向けて、シッカリと作戦を立てて、1日1日を無駄なく
「結果」に結び付けられるように頑張りましょう。









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