ひとつのファイル

今日、主人が私のパソコンに、ひとつのファイルを入れてくれました。
そこには、「また歌って聞かせてね。」と主人に言っていた曲が入っているのです。

今から１７～１８年前、主人が作詞作曲をしていた時期がありました。
専門的なことを勉強してはいませんが、
中学生の頃からギターを弾き、お友達とバンドを組んでいたそうで、
歌も歌っていたのです。

山梨に移り住んで１～２年した頃、地域通貨のグループに入り、
このあたりに暮らす人たちとお知り合いになりました。
地元の人や都会から移り住んだ人などと話すうち、
希望される人の歌を作って差し上げることになりました。

希望された人からいろいろなお話を伺い、
歌詞に…、曲に…、その人の想いを織り込んで作ります。
多くは主人の作詞作曲で、歌も主人が歌い、
それをCDに入れて(当時はCDでした)お渡ししていたのです。

その数年後、そのグループに行かなくなったこともあって、
主人が音楽をしなくなっていました。
でも、当時作った曲の原盤が我が家にありますので、
私が聞きたいと思う時聞けるはず…なのですが、
クローゼットの中に片付けてありましたので、簡単には聞けなかったのです。

半年ほど前から、私は主人が音楽を再開したらいいのにな～と思っていました。
これからの人生を、より楽しむためにも、
もともと好きだった音楽をすることがいいことに思えたのです。
居ながらにしてできますし、これから先、歳を重ねてもできるからです。

そんな先月、地域通貨のグループにおられた人が
音楽のアレンジをしてほしいと言ってこられました。
かつて、アレンジをさせていただいたことがあり、
「また是非に…。」と言ってくださったのです。

それを機に、主人も『やってみようかな～。』と思ったらしく、
クローゼットで眠っていた音楽機材を出してきたのです。
結果的には、機材が眠っている間に世の中が変わり、
新しいものを使うことになったようですが、
それもまた、楽しみができて良かったと思っています。

先日、頼まれていたアレンジが出来上がりましたので、
今後は、自分のために音楽を楽しめるのではないでしょうか。

今日のファイル(１７曲)から、１７～１８年前の曲を何曲か聞いたのですが
主人の優しい歌声を懐かしく聞くことができました。
ただ昔の音源ですので、主人がこれらを聞くと、
『今のソフトを使えば、もっと良いものができそう…。』と思っていると思います。
そんな気持ちになれるならば、これからが楽しみになることでしょう。

私は昔のままでも、しあわせな気持ちになれて十分楽しめます。
ありがとう。