ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

ぜんぜん話が違うじゃん(どっちが違うのかはともかく)

2016-06-09 00:00:00 | 社会時評

過日読売新聞のこんな記事を読みました。ネットではすでに削除されています。

>「ゆとり」市職員、空自で鍛え直し…3年目研修
2016年05月26日 15時00分
 東京都府中市は今年度から、入庁3年目の市職員全50人を自衛隊に2泊3日で体験入隊させる。

 研修の一環で、同市は「厳しい規律の中で『ゆとり世代』の若手職員を鍛え直したい」とその意義を強調。ただ、識者からは否定的な意見も出ている。

 研修は同市内にある航空自衛隊府中基地で実施。事務職、技術職、保育士職の全員が6月の平日3日間を使い、災害時の救助活動やあいさつ、行進などの基本動作の訓練を行う。宿泊を伴う集団生活では時間厳守や整理整頓も重視される。

 同市の入庁3年目は、初めて配置された部署から異動する時期。一部の職員には自分が何をすべきかを見失ったり、積極性に欠けたりする傾向が見られるという。

 このため、市職員課は「規律に厳しい自衛隊の訓練を通じて、ゆとり世代があまり経験していない上下関係を学び、チームワークや積極性などの向上につなげたい」としている。

これを読んで、どんだけ時代錯誤なんだと呆れましたが、しかしこのような記事もありますね。

>若手50人、空自基地で研修へ 定時集合の訓練も

毎日新聞2016年5月28日 15時21分(最終更新 5月28日 15時39分)


 東京都府中市は6月1日から、入庁3年目の若手職員50人を対象に、同市浅間町にある航空自衛隊府中基地で2泊3日の泊まり込み研修を実施する。同市によると都内自治体の職員が、自衛隊施設で集団研修を行うのは初めてという。


 同市によると、この研修は「災害時に規律ある行動を自衛隊に学ぶ」というテーマで、担架による傷病者の搬送や包帯を巻くなどの応急措置、消火栓に実際にホースをつなぐなどの消火訓練も行う。また、時間に正確に行動する意識を高めるため、定時までに食事を終えて集合する訓練も実施するという。予算は計25万円。

 同市では、大規模災害時の対応の研修を集団で行うことを計画し、警察や消防機関などに打診したが、対象者50人を受け入れる組織がなく、調整が難航。地元の府中基地に打診したところ、受け入れが実現した。

私見では、一般の行政公務員がそういう研修しても、実際にはあんまり役に立たないのじゃないかなという気もしますが、それはともかく上の記事ですと、最初の記事とは話が違いますよね。どっちが正しいんでしょうか(笑)。

こんな記事もありました。

>「ゆとり世代職員を自衛隊で鍛え直す」?――「ブラックすぎる」と大炎上中の府中市に真相を聞いてみた

2016.5.27
キャリコネ編集部
ゆとり世代 公務員 研修

1980年代後半から90年代半ばに生まれ、いわゆる「ゆとり教育」を受けてきた世代を「ゆとり世代」と呼ぶ。ゆとり世代の社員をどのように教育するかについてはこれまで多くの議論がされてきたが、そんな中、5月26日の読売新聞夕刊に驚きの記事が掲載された。

タイトルは「『ゆとり』市職員、空自で鍛え直し…3年目研修」。東京都府中市が「ゆとり世代の若手職員を鍛え直す」という意図で、入庁3年目の職員を航空自衛隊で2泊3日の研修を行うことを決めたというのだ。

「普通にパワハラだろ」「マネジメントの問題を新人に転嫁するのは最悪」と大炎上

(中略)

記事が掲載されるとネット上でも瞬く間に炎上。批判が殺到した。

「不名誉なレッテル貼って業務と関連の薄い研修にぶち込むって、普通にパワハラだろ、これ」
「市職員に身につけさせたいことを、市職員としての通常の業務のなかで身につけさせることができないなら、それこそがモンダイなのでは?」
「マネジメントの問題を新人に転嫁するのは最悪」

市職員課「目的は災害救助。ゆとり世代を鍛え直す意図はない」

真相を確かめるべく、キャリコネニュースは府中市に取材を試みた。

職員課の担当者は「新聞記事に書かれているように、『ゆとり世代を鍛え直す』という意図はなく、記事の内容に困惑している」と説明。取材を受けた際にも「ゆとり」という言葉は使わなかったといい、記事は寝耳に水だったようだ。現在、問い合わせが殺到しており、対応に追われているという。

担当者によれば、府中市では職員研修の充実に取り組んでおり、今回発表された入庁3年目職員の航空自衛隊での研修もその一環だという。ゆとり世代の職員に市が特段困っている、という訳ではないとしている。

また、研修を外部機関、ましてや航空自衛隊で行うことについて理由を聞くと、

「研修は『災害救助』を目的としており、大人数を泊まりで受け入られる場所として、府中市にある航空自衛隊が適切だと判断しました」

と回答した。

上の府中市の回答が正しければ読売の飛ばし記事ということになりましょうが、しかし私が確認した限りでは、府中市のHPなどには抗議もしくは釈明は見つかりませんね。一応数日をおいて確認しました。現段階読売も訂正ほかはしていないみたいですね。府中市は、抗議もそうですが、少なくとも釈明くらいはした方がいいんじゃないんですかね。府中市の言っていることが事実なら。毎日の記事は、府中市側が「出してくれ」と頼んで出たんですかね。読売の記事が26日、最後の記事が27日、毎日の記事は28日です。いずれにせよ、何が正しいんですかね(笑)。自治体と自衛隊については、産経新聞が想像を絶するデマ記事を発表したこともあるくらいですが、この時はデマ記事を書かれた複数の自治体側がいっせいに抗議をしています。産経もすぐに記事の撤回に追い込まれました。今回の件の真偽はともかく、少なくとも自衛隊に行政公務員を送り込んで根性を鍛えなおそうなんていう時代錯誤な思考はごめんこうむりたいものだと思います。

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2 コメント

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Unknown (凡太郎)
2016-06-09 08:30:25
本気で災害時の訓練をしたいなら普通は定期的に消防署員を呼んで訓練のレクチャーなりなんなりしてもらうはずですけどね。管理者養成学校(あれは長期間ですが)にしても一種のマウンティングとしか見えません。
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>凡太郎さん (Bill McCreary)
2016-06-10 07:02:04
おっしゃる通り、個人的な意見では、定時で食事なんて、自衛隊の訓練なら意味があるでしょうが、行政公務員の訓練や研修としては意味ないですね。救命なんかは定期的に訓練をするわけで、おっしゃるように「やりました」というポーズだけでしょう。
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