ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

辻元清美への非常に悪質な名誉毀損についての訴訟が、産経・阿比留側の敗訴で確定した

2013-04-14 00:00:00 | 社会時評
過日東京地裁で判決があった衆議院議員辻元清美が原告の名誉毀損訴訟が、被告の産経新聞社側が控訴しなかったことにより確定しました。ジャーナリストもとい実質政治活動家の阿比留瑠比記者執筆の記事です。少し遅くなってしまいましたが、記事より。

>辻元清美議員の名誉毀損訴訟、産経の賠償確定
読売新聞 4月9日(火)12時46分配信

 辻元清美衆院議員(52)が東日本大震災後に災害ボランティア担当の首相補佐官に起用されたことを批判した記事が名誉毀損(きそん)にあたるとして、産経新聞社などに80万円の損害賠償を命じた先月22日の東京地裁判決が確定したことが9日、わかった。

 辻元議員、同社側とも控訴しなかった。

 産経新聞は2011年3月16日と21日付の朝刊で「辻元議員は阪神大震災の際、被災地で反政府ビラをまいた」などと指摘したが、地裁判決は「記事が真実とは認められない」と判断した。

 産経新聞社は控訴しなかった理由について「コメントしない」としている。

最終更新:4月9日(火)12時46分


まったくもって当然の話です。産経新聞からすれば、この事件は80万円の損害賠償額ですんだのだから、とても満足すべき判決じゃないですかね。産経側だって、こんな裁判で自分たちが勝つなんて考えてはいないでしょう。

同じ話を繰り返しますと、阿比留氏の記事は、ネットで出回った話を先方(辻元側)に確認もせず、おまけに本からの出典と称して、その本が書いてもいないことをあたかも書いてあるかのように書いて、辻元の名誉を毀損するという、失礼ながらまともなジャーナリストではとても書けたものじゃない記事です。これは他紙ならおそらく懲戒免職ものの不祥事じゃないですか。というよりこんな記事ほかの新聞社なら絶対(と書いて問題ないでしょう)表に出ません。あまりにひどすぎるし非常識すぎるわけで。

それで産経新聞社は、阿比留氏を編集委員に「出世」させていますからねえ(呆れ)。なに考えているというより、どこまで非常識でクズなんだか。なお、阿比留氏についてのwikipedia記事には

>辻元清美の虚偽情報を記載 [編集]2011年3月16・21日付朝刊掲載の論評記事の中で、辻元清美が1992年のカンボジア視察で復興活動をしていた自衛官に侮辱的な発言をし、阪神大震災の被災地では反政府ビラをまいたと、一部インターネット掲示板上でのみ流布している虚偽情報を、あたかも事実であるかのように書いた。辻元はこれについて事実無根の記事を掲載され、名誉を毀損されたとして産經新聞社と阿比留に対し3300万円の損害賠償を求めて提訴した。産經新聞社と共に、「当時広く知られていた」「本を引用した[16]」「論評記事だから辻元への取材は必要ない」と抗弁したが、2012年3月22日に出された東京地裁の判決では、これらはいずれも事実でなく、また辻元らに一切取材しておらず事実であると信じるに足る理由もなく、政治論評欄の記事だとしても免責されないとして、社と自身に対し、80万円の賠償を命じた(原告被告とも控訴せず確定)。これまでのところこの件について謝罪も釈明もしていない。

とあります。彼の性格上、

>謝罪も釈明も

できないでしょうね。呆れたクズです。

けっきょくbogus-simotukareさんも拙記事のコメント欄でご指摘のように、損害賠償額が低すぎるのも問題ですね。80万円では弁護士費用にもならず、いくら大赤字で倒産寸前のクズ新聞社である産経新聞だって、そんなに負担な金額ではない。これではやはり「書き得」というものでしょう。

あえて書いてしまえば、阿比留氏のことに多少なりとも知識のある人なら、彼は相当ろくでもない記事を書く人間だということは認識しているでしょうが、かといって世間一般でそんなに知名度のある人でもないしねえ。さすがにこの辻元についての記事を読んだら、辻元に対する個人的感情はともかく、相当不審に思う人が多いでしょうが。それくらいひどい記事です。

それにしても、あそこまでしでかす阿比留氏が出世するのなら、確かに産経新聞のほかのまともな人間はやる気をなくすよね(笑)。自分の会社に迷惑かけてそれで出世するんだから、まともな社会常識の通用しない会社です。もっとも仮に産経新聞が倒産しても、阿比留氏は右翼ライターとして活動はするでしょう。

そういうわけで、この新聞記者もといクズ政治活動家の今後の動向についても、私なりに継続観察していきます。それから、これから阿比留氏のことを書くときは、最初に「辻元清美たいして非常に悪質な名誉毀損行為をした」という枕詞をつけることにします。裁判で名誉毀損行為が確定したのだから、それは名誉毀損にならないでしょう。阿比留氏の不徳のいたすところです。安倍晋三にだれかが同じことをしたら、めちゃくちゃ激怒するくせにね。ほんと、性格の悪いやつです。
コメント (16)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 高梨沙羅がちょっと心配だ | トップ | ソチ五輪以降の日本のフィギ... »
最新の画像もっと見る

16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Rawan)
2013-04-14 05:09:26
 >産経新聞社は控訴しなかった理由について「コメントしない」としている。

そりゃ、「右翼プロパガンダ壁新聞」としての目的を果たしただけだから「コメント」もへったくれもないでしょうね。

返信する
>Rawanさん (Bill McCreary)
2013-04-14 05:46:36
記事にも書いたように、産経新聞社としても辻元清美たいして非常に悪質な名誉毀損行為をした阿比留氏にしても、もっと厳しい判決も覚悟していたでしょうしね。自分たちがめちゃくちゃやっているのは重々承知なわけで。
返信する
産経からは有能な記者が逃げてるように見える (bogus-simotukare)
2013-04-14 15:33:21
>それにしても、あそこまでしでかす阿比留氏が出世するのなら、確かに産経新聞のほかのまともな人間はやる気をなくすよね(笑)。

 たとえば福島香織が産経を退社したってのはそういうことでしょうね。というか、ウィキペディア「福島香織」によれば彼女の退社は経営不振を理由とした産経の早期退職者募集に応じたそうです。早期退職者を募集するような経営が危ない会社には、しかも「経営が危ないにもかかわらず」阿比留のようなトンデモが評価される会社には福島のようなそれなりに有能な人間はいたくないでしょう。
福島に限らず早期退職募集に応じた人間は朝日、読売、毎日ほかの新聞社に採用されれば良かったと思ってるんじゃないか。
まともな新聞社なら福島より阿比留にでも早期退職して欲しいでしょうが多分産経は逆なんでしょうね。
 しかし古森義久の「毎日から産経への移籍」ってのは何なんですかね。どう見ても「経営も論調も比較的マシな会社から経営も論調(極右調)も危ない会社」に移籍したようにしか見えませんが、古森的には何よりも右翼イデオロギーが大事だったんですかね。
返信する
おっしゃるとおりです。 (マンモウ佐久平)
2013-04-15 04:42:50
bogus-simotukareさんの書かれている通りだと思います。実はある新聞社の社報を見る機会があったのですが、経験者採用として元サンケイの記者が数人採用されていました。どうもどんどん逃げていっているんじゃないですか。(実はかなり多くの記者はリベラルな人だと聞いたことがあります)
なお、コモリンに関しては、黒田さん(元共同)もそうなんですが、特別待遇でのスカウトだそうです。だから安月給のサンケイの中ではいい給料だと思います。コモリンは元毎日でここも給料は安い方だから、移籍して給料上がったんじゃないですか。
返信する
Unknown (Rawan)
2013-04-15 23:23:36
>産経の早期退職者募集

そのウキペヂアに
「この時、「退職後、社を誹謗しない」という誓約書を提出させられる」
ってあるのには「いやあ、さすが」としか…
返信する
類は友を呼ぶ (大和撫子)
2013-04-16 01:21:17
あびるんのブログを確認したのですが、今のところ、謝罪の言葉はありませんね。

判決が出て、wikiであびるんのページを初めて読んでみました。知らないこともけっこうありました。
いや~、あびるん。知れば知るほど立派なネトウヨですね。
安倍ちゃんがなぜあんなのを飼ってるのか、不思議でならなかったのですが、先週彼がNHKへのやらかしたの見ると、中韓にベクトルがちがうだけで、同レベルだからなんでしょうね。
悲しいことです。

返信する
>bogus-simotukareさん (Bill McCreary)
2013-04-16 05:32:06
福島香織なんかは、さすがにこれじゃあやっていられないという気持ちになったんでしょうね。産経は言わずと知れた安月給だし。

>しかも「経営が危ないにもかかわらず」阿比留のようなトンデモが評価される会社には福島のようなそれなりに有能な人間はいたくないでしょう。

阿比留氏はマジでトンデモな人間ですからね。普通なら会社だって持て余す人材ですが、産経は「出世」させるわけで、阿比留氏といい産経といい、まともじゃありません。だから経営危機になるんですが。

>しかし古森義久の「毎日から産経への移籍」ってのは何なんですかね。

下のマンモウさんもご指摘のように、毎日が給料が安いので、あるていどいい条件で引き抜いたんでしょうね。あと、定年にたっした年齢の後も給料くれる(はじめからその約束なのかはわかりませんが)というのも魅力的だったのかなと。また、毎日とくらべるとめちゃくちゃな記事をかけるのも魅力でしょう。
返信する
>マンモウ佐久平さん (Bill McCreary)
2013-04-16 05:34:12
産経の記者は、おおぜい他紙に流れていますよね。当たり前といえば当たり前です。

>なお、コモリンに関しては、黒田さん(元共同)もそうなんですが、特別待遇でのスカウトだそうです。

古森氏といい、そして黒田氏も、あれだけ長くソウルにいますもんねえ。これも特別待遇ですよね。他紙ならこんなことはあり得ない。
返信する
>Rawanさん (Bill McCreary)
2013-04-16 05:35:31
>この時、「退職後、社を誹謗しない」という誓約書を提出させられる

福島香織もそんなことをなにかに書いていました。自分たちが相当ひどい記事を書いていることは重々認識しているということですかね。
返信する
>大和撫子さん (Bill McCreary)
2013-04-16 05:38:07
>今のところ、謝罪の言葉はありませんね。

本来なら、判決に謝罪命令が出なくても、確定したら自主的に謝罪はするくらいのレベルですが、彼の性格上そんなことは絶対しないしまたできないでしょう。政治活動家ですから。

>安倍ちゃんがなぜあんなのを飼ってるのか、不思議でならなかったのですが、先週彼がNHKへのやらかしたの見ると、中韓にベクトルがちがうだけで、同レベルだからなんでしょうね。

安倍は阿比留レベルかそれ以上の馬鹿ですからね。あんなのを首相にしたり(当時)野党第一党の党首にするほうが悪いのです。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。