駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

宝塚歌劇専科・星組『第二章』

2013年10月14日 | 観劇記/タイトルた行
 宝塚バウホール、2013年10月12日マチネ。

 12年連れ添った妻を亡くしたショックから立ち直れずにいる小説家のジョージ(轟悠)には弟のレオ(英真なおき)によるあのてこの手の励ましも功を奏さない。一方、6年間の結婚生活にピリオドを打ったばかりの女優ジェニファー(夢咲ねね)も、親友のフェイ(早乙女わかば)が紹介する男性たちに一向に魅力を感じられずにいた…
 原作/ニール・サイモン、脚色・演出/石田昌也、翻訳/福田陽一郎。全2幕のストレート・プレイ(フィナーレつき)。

 ちょっとお洒落でエッチな大人のラブコメディ、という評判を聞いていたので、石田先生が下品にしてなきゃいいけどとは心配しつつも楽しみに出かけました。
 が、私は期待外れだったかな。
 なんか、キャラクターたちのベースメントが見えなかったのです。
 ジョージは本当に亡妻バーバラを懐かしんでいるのか、単に弟相手にオーバーアクションなだけなのか、まずそこがわからなかった。だって普通の人間ってあんなに騒がないじゃないですか。コメディだとしても本気なのかギャグなのかはわからないと私はついていけません。
 ジェニファーにしても、何故別れたのか、実は別れたくなかったのか、せいせいしたのか未練があるのかよくわからなかった。次の恋を始めるつもりは本当にないのか、なら何故ジョージとであっただけでころりと乗ってしまうのか? そんなこともあるさ、というおもしろさで笑わせたいなら、なおさらジェニファーの前提条件を私はきちんと抑えておきたかったです。
 不倫カップルのレオとフェイも「総仕上げ」前なんじゃそんなの不倫でも浮気でもないじゃん。ダブル・スタンダードのある日本人と比べてアメリカ人既婚者はけっこうお堅いからこれくらいでも大問題なんです、ということなのかもしれないけれど、それじゃ主役カップルとの対比にならないし、彼らのやっている恋愛が私にはなんかよくわかりませんでした。
 ユーモラスな台詞はところどころ笑えたし、下品では全然なかったし、じゅんこさんの達者さとねねちゃんの「夢咲ねね芸」を堪能できたのでいいんですけれどね…
 でもフィナーレが余興として楽しかっただけ、というのはどうなんだ…ううーむ。期待していただけに残念でした。すっごくおもしろかったのに、という方、単に感じ方の違いです、すみません。

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