東京国際フォーラム、2004年3月10日ソワレ。
クリスマス・イヴ。意地悪なドロス博士夫妻(この日はダレン・フォースロップ、アナベル・ダリング)が営む孤児院で、孤児たちがクリスマスの飾り付けをしている。役人たちがプレゼントを持って視察に来るが、博士のわがままな娘シュガー(ノイ・トルマー)と息子フリッツ(フィリップ・ウイリンガム)が横取りしてしまう。孤児のひとりであるクララ(ケリー・ビギン)は、おこぼれの中からくるみ割り人形(このときはもちろん人形。のちにジェームズ・リース)を見つけるが…演出/マシュー・ボーン、ロバート・ノーブル、音楽はもちろんピョートル・イリイチ・チャイコフスキー。2002年にアドベンチャーズ・イン・モーション・ピクチャーズからニュー・アドベンチャーズに改名、1992年初演版をリクリエイトした舞台。
だから「マシュー・ボーン『くるみ割り人形』」と表記するより「ニュー・アドベンチャーズ『Nutcracker!』」と表記するのが正しいのでしょう、本当は。
チャイコフスキーのミーハーファンなのでCDは愛聴していますが、バレエ版は実はあんまり好きじゃないというか、おもしろく観た経験がなかったんですね。とはいえ『白鳥の湖』がアレでしたから、さてどう来るかと楽しみにしていました。
ものすごく展開が早くてアップテンポな舞台で、振りも速くてめまぐるしい、まさに子供の夢のおもちゃ箱のような作品に仕上がっていました。ラストもしっかりハッピーエンド。でも早すぎてホントの子供にはついていけなかったかもしれません。せっかくのパ・ド・ドゥもゆっくり目だったクララとくるみ割り人形のものですら、アダージョとは言い難かったです。しっとり好みにはつらい…でも楽しかったです。
前作もそうでしたが、
「あの名曲がこんな使われ方を! でもピッタリ!! ビックリ!!!」
と今回も思わせられました。だって「花のワルツ」が「ペロペロ踊り」に…!(笑)ちなみにお気に入りのキャラクターはリコリスでした(この日の女性は友谷真実)。かわええ!
しかしもしかしたらこの作品のプリマはプリンセス・シュガー役なのでは…二幕はほとんど踊りっぱなしでした。最後の場はさすがにバテている感じで大変そうでしたが…この日のノイ・トルマーはタイ出身ということで、エキゾチックな顔立ちがいかにも「意地悪ないじめ役、ザッツ・イライザ!」という感じで良かったです。
日本人キャストもふたりいましたが、孤児院のシーンではどうしてもアジア系の顔立ちが悪目立ちしている気がしました。夢の国へ行ってしまえばそれも個性なんですけれど。
それと、西洋ではメガネキャラってどういうニュアンスがあるのでしょうね? 孤児院では壊されたくるみ割り人形を修理してくれる優等生?秀才?&夢の世界では道案内のキューピッド。常人とはちがう、三枚目だったり神性を持った者だったりという感じで描かれているのでしょうか。
でもまあとにかくバレエにはやや小さい劇場を本当にところ狭しと展開する、楽しい舞台でした。
ちょっと気になったのが、ポスターやパンフレットに使われている意匠というかデザインです。スノードームというんでしたっけ、スノーボールかな?ひっくり返すと中で雪が舞っているように見える、あの置き物飾りの中で、パジャマのズボンだけを穿いて上半身は裸の男性が宙を舞っている、あの絵だか写真だかです。あの人物はくるみ割り人形なんでしょうかねえ…でも、確かに彼はタイトルロールではあるんだけれど、原作でも実はあまり大きな役ではないし、今回もそう言っていいと思うのですよね。
これはあくまでクララの物語なわけです。
だいたい舞台でパジャマを着ているのはキューピッドだし。『白鳥の湖』が当たったから、女性客を呼ぶために、男性の像を使った…というのは深読みしすぎかしらん?
あと、仕方がないのでしょうが、多分このクララの相手となる孤児は少年なんだと思うので、胸毛をどうにかする訳にはいかなかったんでしょうか…イエ、私は嫌いではないですけどね…ははは。
クリスマス・イヴ。意地悪なドロス博士夫妻(この日はダレン・フォースロップ、アナベル・ダリング)が営む孤児院で、孤児たちがクリスマスの飾り付けをしている。役人たちがプレゼントを持って視察に来るが、博士のわがままな娘シュガー(ノイ・トルマー)と息子フリッツ(フィリップ・ウイリンガム)が横取りしてしまう。孤児のひとりであるクララ(ケリー・ビギン)は、おこぼれの中からくるみ割り人形(このときはもちろん人形。のちにジェームズ・リース)を見つけるが…演出/マシュー・ボーン、ロバート・ノーブル、音楽はもちろんピョートル・イリイチ・チャイコフスキー。2002年にアドベンチャーズ・イン・モーション・ピクチャーズからニュー・アドベンチャーズに改名、1992年初演版をリクリエイトした舞台。
だから「マシュー・ボーン『くるみ割り人形』」と表記するより「ニュー・アドベンチャーズ『Nutcracker!』」と表記するのが正しいのでしょう、本当は。
チャイコフスキーのミーハーファンなのでCDは愛聴していますが、バレエ版は実はあんまり好きじゃないというか、おもしろく観た経験がなかったんですね。とはいえ『白鳥の湖』がアレでしたから、さてどう来るかと楽しみにしていました。
ものすごく展開が早くてアップテンポな舞台で、振りも速くてめまぐるしい、まさに子供の夢のおもちゃ箱のような作品に仕上がっていました。ラストもしっかりハッピーエンド。でも早すぎてホントの子供にはついていけなかったかもしれません。せっかくのパ・ド・ドゥもゆっくり目だったクララとくるみ割り人形のものですら、アダージョとは言い難かったです。しっとり好みにはつらい…でも楽しかったです。
前作もそうでしたが、
「あの名曲がこんな使われ方を! でもピッタリ!! ビックリ!!!」
と今回も思わせられました。だって「花のワルツ」が「ペロペロ踊り」に…!(笑)ちなみにお気に入りのキャラクターはリコリスでした(この日の女性は友谷真実)。かわええ!
しかしもしかしたらこの作品のプリマはプリンセス・シュガー役なのでは…二幕はほとんど踊りっぱなしでした。最後の場はさすがにバテている感じで大変そうでしたが…この日のノイ・トルマーはタイ出身ということで、エキゾチックな顔立ちがいかにも「意地悪ないじめ役、ザッツ・イライザ!」という感じで良かったです。
日本人キャストもふたりいましたが、孤児院のシーンではどうしてもアジア系の顔立ちが悪目立ちしている気がしました。夢の国へ行ってしまえばそれも個性なんですけれど。
それと、西洋ではメガネキャラってどういうニュアンスがあるのでしょうね? 孤児院では壊されたくるみ割り人形を修理してくれる優等生?秀才?&夢の世界では道案内のキューピッド。常人とはちがう、三枚目だったり神性を持った者だったりという感じで描かれているのでしょうか。
でもまあとにかくバレエにはやや小さい劇場を本当にところ狭しと展開する、楽しい舞台でした。
ちょっと気になったのが、ポスターやパンフレットに使われている意匠というかデザインです。スノードームというんでしたっけ、スノーボールかな?ひっくり返すと中で雪が舞っているように見える、あの置き物飾りの中で、パジャマのズボンだけを穿いて上半身は裸の男性が宙を舞っている、あの絵だか写真だかです。あの人物はくるみ割り人形なんでしょうかねえ…でも、確かに彼はタイトルロールではあるんだけれど、原作でも実はあまり大きな役ではないし、今回もそう言っていいと思うのですよね。
これはあくまでクララの物語なわけです。
だいたい舞台でパジャマを着ているのはキューピッドだし。『白鳥の湖』が当たったから、女性客を呼ぶために、男性の像を使った…というのは深読みしすぎかしらん?
あと、仕方がないのでしょうが、多分このクララの相手となる孤児は少年なんだと思うので、胸毛をどうにかする訳にはいかなかったんでしょうか…イエ、私は嫌いではないですけどね…ははは。
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