駒子の備忘録

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博多座『銀英伝』役替わり感想

2013年01月20日 | 観劇記/タイトルか行
 宝塚歌劇宙組『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』、博多座、2013年1月18日マチネ。

 狭い舞台にあの装置をよくぞ入れ、人数が減ったことも特に感じさせず、細かい齟齬などをブラッシュアップして、いい舞台に仕上がっていたと思います。
 以下、役替わりを中心に簡単な感想を。

 一番大きかったのはやはりオーベルシュタインかな。
 カイちゃんは、最初の登場の時にやはり背の高さという意味でインパクトがなく、いろいろ解説しているけど宇宙を牛耳っているのは実は自分ですから!みたいなともちんオベの強さ・濃さがなく、ちょっと物足りなく感じてしまいました。
 でも、就活ソングからマントプレイ(笑)の場面を見て、ああそういう役作りなんだな、と思いました。
 なんというか、いい意味での小者感、姑息な知恵者という感じが実によく出ていて、けっこう必死でラインハルトにむしゃぶりついていく感じとかも、余裕なんか全然なくて勝算もなくて、でもずっとずっと待っていてやっと巡り来たチャンスにすがりつく、みたいな感じなのがとてもよかったです。そういう人物像なんですよね。
 そしてだからあたりまえでもあるのですが、マントプレイにまったく妖しい色気が漂うことはなかった…!
 逆に言えばあれはともちんであったればこその演出、演技、雰囲気だったんだなあ…!とびっくりしました。約替わりって本当におもしろいですね。

 あっきーのロイエンタール、クールできびきびしていて素敵でした! あとやっぱり私はあっきーの声が好きだわ。決して美声ではないと思うんだけれどね…そういうのが好みなんですよね…
 りくくんのミッターマイヤーも、すごくあたたかい人となりが見えてよかった。双璧が生み出す空気はちーカイのときとまた違って、それもおもしろかったです。
 しかし歌はホントがんばろうよね…
 あ、ロケットのセンターは素晴らしかったですよ、濃くて!!(ほめてます)

 ソルさんの皇帝はとてもちゃんとした人に見えました。まあ王というものは王であるというだけで罪人なのだという考え方もあるので、これもアリかなとは思いましたが。すっしぃさんはいい感じにおっとりしていて優しすぎていそうでへたれた感じの王だったなあ、とまた改めて認識。
 りんきらのアンスバッハは、いかにも高貴だったカチャと比べてちょっと庶民派というか叩き上げに見えて、だからこそラインハルトに対して思うところがあるのかもしれない、という役作りにも見えて、これもおもしろく感じました。

 まっぷーの声は持ち味として明るくて暖かなので、ソルさんのいかにも癖のあるリヒテンラーデとはまた違っていましたが、だからこそこういう寧臣っているなと思えたので、これもおもしろかった。
 フレーゲルのずんちゃんはなんかみーちゃんに似て見えたなあ。イヤ顔はまだまだ丸いんだけど、目元の印象が。
 かのちゃんのユリアンは台詞回しが完全にゆうりちゃんのまんまだったけど…前髪がビシッとしすぎておっさんぽかった。でもベレー被ると女の子に見えちゃっていた。ただ少年役としてはきちんとやれていたと思います。
 かけるのビッテンフェルトの暑苦しさがハマりすぎていました。春瀬くんのワーレンは本当に綺麗。七生のケンプは歌声がずいぶん高くて、初々しかったです。
 リンチの期待の和希さらはもう少し押し出し良くしてもらいたかったかな。
 フレデリカの瀬戸花マリーは、無駄に音色豊かな美声で耳が驚きましたよ。ロケットでは男役陣にただひとりまじってがんばりました。

 フィナーレではよりラインハルト仕様の髪型になったギャラクシー男Sと、ノリノリで踊るまぁくんがすごかったです。
 やっぱり楽しい公演でした!

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