きつけ塾 いちき

「きもの」の袖に手を通す時に、「ときめき」を感じる日本の女性たち。
この「胸の高まり」は、いったい何なのでしょうか。

帯締めを使わないのが「つの出し」

2015-10-20 12:02:58 | 舞踊の着付け

「銀座結び」と「つの出し結び」
舞踊の発表会で、よく結ばれる「つの出し」。(下の写真)
しかし、一般の舞踊の会では、「つの出し」だと言って、帯締めを使った「銀座結び」を結んでいらっしゃいます。
本来の「つの出し」は、帯締めは使いません。使う必要もないのです。
それは、江戸時代の、庶民生活の中で生まれた帯結びといえましょう。
大奥や武士階級の奥方などの結ぶ、「一文字」や「文庫」などは丸くげなどの帯締めを使いますが、「つの出し」とは対照的ですね。



帯締めを使う、例外もあります。
歌舞伎や日本舞踊で踊られる、梅川、忠兵衛(恋飛脚大和往来)に見られるように、梅川の「つの出し」だけは紅白の帯締めを使いますし、つのも少し違います。
梅川の帯結びを、柳で結んでいる場合がありますが、梅川は関西の芸者。つの出しでないと時代考証が成り立ちません。
日本舞踊の決まりごとを学んでいくのも面白いものです。(梅川の衣裳をみたい方は、「日本舞踊、梅川、youtube」で検索されるのもいいでしょう

「銀座結び」と「つの出し結び」。結んでみると雰囲気がずいぶん違うものです。
日本舞踊の舞台裏で着付けをなさっていらっしゃる方は、ぜひ「つの出し結び」で結んで差し上げてほしいと思います。
宮崎・鹿児島・福岡・小倉・岡山などでもおけいこ場がありますので、お問合せを。090-4489-9745 市来まで

 



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