天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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美しい石の持ち方

2019-02-28 21:00:00 | 囲碁

月刊「囲碁未来・4月号」、年度が替わり内容もリニューアルされています。文字と図も大きくなりましたね。
新連載のグラビア記事「目で見る囲碁のカタチ」の第1回は「美しい石の持ち方」。

囲碁は勝ち負けを争うだけでなく、礼儀を重んじる心、互いを尊重する心が大事。礼に始まり礼に終わるこの精神が「棋道」ということばにも象徴され、伝統的な美の観念に内在しています。
(記事の一部より)

ナルホド、つい勝負にこだわってしまいますが、品格も必要ですね。
対局相手から、次も打ってほしいと思われるようになりたいものです。

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1年前の記事(2018-02-28):時間を残して負けるのは失格

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仲邑菫さん、黒嘉嘉七段に敗れる

2019-02-26 21:00:00 | プロ棋戦

4月に史上最年少の囲碁棋士となる大阪の小学4年生、仲邑菫(なかむらすみれ)さん(9)が2月20日、東京・市ケ谷の日本棋院で台湾最強の女流棋士、黒嘉嘉(こくかか)七段(24)と特別対局し、一時は優勢を築いたが終盤に逆転され、228手までで中押しで敗れた。
     (朝日新聞より抜粋)

菫 夢の幕開け、自分を信じて最善最強、中盤は自信のワカレ」
     (週刊碁見出しより)

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中華台北の黒嘉嘉七段に定先(コミなし)で挑戦した菫さん、後半に乱れて無念の敗戦でした。
菫さんは昨年12月の張栩名人との試験碁についで、今年に入ってから井山棋聖、韓国の崔精九段、曹薫鉉九段と超一流棋士と対戦してきました。
さすがに一流棋士とは差があるようですが、囲碁界の期待は絶大のようです。

小林覚日本棋院副理事長は、独特の表現で仲邑初段の魅力を語った。
「菫さんは負けることには敏感だけど、勝ちたがる碁ではない。これが大切なことなのです」
強くなるには負けず嫌いは絶対条件だが、勝ちを拾いにいく碁では大成できない。勝敗にこだわらず、自分を信じて盤上最善最強の手を打つことが大切なのだという。
     (週刊碁より)

マスコミは史上最年少プロの登場に沸いているようですが、囲碁ファンとしては成長を静かに見守ってほしい気持ちもありますね。

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1年前の記事(2018-02-26):鮎沢まこと画伯(週刊碁「ウロ烏鷺戯評」作者)逝く

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第20回農心杯世界囲碁最強戦/井山が敗れ日本敗退

2019-02-24 21:00:00 | プロ棋戦

第20回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦の最終ラウンドの第10戦が2月18日に中国・上海で行われた。農心杯は日本、中国、韓国の各チーム5名の勝ち抜き団体戦。
残り1人となった日本チームと韓国チームの5番手同士で井山裕太九段と朴廷桓九段が対戦した。結果は朴九段の黒番中押し勝ちとなり韓国チームが踏みとどまった。これで日本チームの敗退が決定。
     (日本棋院HPより抜粋)

「中国強し、驚異の4人残しでV」 「最終走者井山も敗北」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

第11戦で中国・党毅飛九段が韓国・朴九段を破り中国の優勝となりました。
中国:8勝1敗、韓国:2勝5敗、日本:1勝5敗。中国の勝因は范廷鈺九段の7連勝でしょう。

世界戦で結果の出ない日本勢、悔しいですね。
週刊碁(3/4号)で連載中の「趙治勲のお悩み天国」、世界戦苦戦の質問に

「囲碁、柔道、相撲など日本が盛んにした。郷土愛? 愛国心? 日本人を応援したくなるけど、根本的に日本の文化が世界に広まるのは喜ばしいことと思わなきゃ。囲碁をここまで育ててきたのは日本です。それを誇りに思って欲しいなあ。」

ただ、囲碁人口を増やすには世界戦の活躍が特効薬なんですが・・・。

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1年前の記事(2018-02-24):将棋と囲碁、子どもにやらせるならどっち?(2)

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テレビドラマ/『盤上のアルファ』~約束の将棋~

2019-02-22 21:00:00 | テレビ番組

【盤上のアルファ】~約束の将棋~
  ・BSプレミアム 毎週日曜 よる10時から(連続4回)
【原作】塩田武士「盤上のアルファ」
【出演】
  ・玉木宏 比嘉愛未 上地雄輔 野々すみ花 安井順平 森下大地
   岡まゆみ 原日出子 萬田久子 石橋蓮司 近藤正臣 ほか
【ゲスト棋士】
  ・羽生善治 加藤一二三 森下卓 竹俣紅
【みどころ】(番組概要)
  ・“有名棋士”のみなさんも続々登場!
  ・ブームに沸く将棋界を舞台に、復活を目指すふたりの男と、彼らを愛する人々の人間模様を描く熱き泣き笑いのドラマです。
   (NHKオンラインより抜粋)

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原作者の塩田さんは新聞社の将棋担当をしていたということで、将棋の世界を詳しく描いています。
主演の玉木宏が演じる秋葉も新聞社の将棋担当、記者から見た将棋界という設定が物語を面白くしていますね。

ゲスト出演にプロの将棋棋士が登場、将棋ファンには嬉しい演出でしょうね。
ベテラン俳優の近藤正臣、石橋蓮司もいい味を出しています。

それにしても「将棋」をテーマにした映画・ドラマは結構ありますが、「囲碁」は少ないですね。
将棋の体育会系な一面がドラマにしやすいのかも・・・。

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1年前の記事(2018-02-22):伊田篤史八段・万波奈穂三段、結婚!

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映画「七つの会議」

2019-02-20 21:00:00 | 映画

・作品名:「七つの会議」
・原作:池井戸潤 ・監督:福澤克雄
・出演:野村萬斎、香川照之、及川光博、片岡愛之助、鹿賀丈史、橋爪功、北大路欣也、他
・解説:テレビドラマ化もされた池井戸潤の同名企業犯罪小説を、野村萬斎主演で映画化。

     ○ ● ○

先日、映画「七つの会議」を観てきました。宣伝効果の表れか、平日でも7割ほどの入りでしたね。

企業のピラミッド組織は幕藩体制の名残りでしょうか、理不尽なことも結構あります。
ニュースで「内部告発」が話題になりますが、現場では複雑な事情もあるでしょうね。
主人公が最後に「世の中、不正は無くならない」と言ってましたが、ムズなところで・・・。

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以前、「週刊碁」の「棋士の本棚」というコナーで内田修平七段が、この「七つの会議」を取り上げていました。
◎当ブログ記事:棋士の本棚(内田修平・七段)/七つの会議

映画では主人公が随分と前面に出ていましたが、小説ではもっと陰のイメージで・・・。

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1年前の記事(2018-02-20):羽生・井山両氏に国民栄誉賞授与

 

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第43期棋聖戦第4局/井山が3勝目!防衛まであと1勝

2019-02-18 21:00:00 | プロ棋戦

第43期棋聖戦七番勝負第4局が2月13、14日(水、木)に埼玉県川口市の「旧田中家住宅」で行われた。結果は、井山裕太棋聖が山下敬吾九段に黒番中押し勝ちをおさめシリーズ対戦成績を3勝1敗とした。第5局は2月27、28日に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山3勝目、冷静に勝機見出す」 「山下、過度な悲観が仇に・・・」
   (週刊碁、見出しより)

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防衛にあと1勝とした井山棋聖、的確な形勢判断で押し切りました。
敗れた山下九段、ペースをつかめずズルズルと・・・。

これでスコアは井山さんの3-1、タイトル防衛が色濃くなってきました。
囲碁ファンとしては、一局でも多く打ってほしい。山下さんの奮起を期待・・・。

     ○ ● ○

今回の対局地は埼玉県川口市の「旧田中家住宅」。

川口で思い浮かぶのは映画「キューポラのある街」。吉永小百合さんの代表作ですね。
昭和37年の作品なのでリアルタイムではなかったか・・・。
社会派作品の名作ということですが、当時はこの種の映画を見ることが「カッコいい」時代でしたね。

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1年前の記事(2018-02-18):第42期棋聖戦第4局/井山が防衛!6連覇達成!

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週刊碁/布石革命(芝野虎丸七段)

2019-02-16 21:00:00 | 囲碁

週刊碁に「布石革命(旧型衰退の謎解き)」が1/28号より連載されています。講座を担当するのは芝野虎丸七段。
第4回までの見出しは以下。

・第1回:新連載!衰退した布石たち ~AIがもたらした思考回路~
・第2回:まとめにくい大模様? ~アマに人気の三連星~
・第3回:隙つくAI流のツケ! ~中国流衰退の理由とは?~
・第4回:ツケで不満ないワカレ ~ミニ中国流にも攻略法が~

AIの出現で、以前の常識がひっくり返る様相ですね。
昭和の人間としては容易に追随できずドーモ・・・。

ー以下、本文よりー
 しかし、ここで強調しておきたいのですが、三連星や中国流をプロが打たなくなったといっても、それが果たして「どれだけ悪いのか」については、実はプロでもよくわかっていません。
 現在はAIによる「評価値」というものがあって、その数値が良くないから三連星や中国流が打たれなくなっているだけなのです。
 実はコミに換算してみたら、わずか1目くらいの差しかないのかもしれません。

ということで「三連星や中国流も打ちたい方はどんどん打ってください」とのこと、ナルホド・・・。
ただ、相手に新型を打たれたらどうする? そこがムズなところで・・・。

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1年前の記事(2018-02-16):将棋と囲碁、子どもにやらせるならどっち?(1)


 

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2018年賞金ランク/井山8年連続1位

2019-02-14 21:00:00 | プロ棋戦

囲碁棋士2018年賞金ランキング
 ①井山 裕太棋聖 146,960,000
 ②-カ  遼八段  51,617,199
 ③張   梱名人  41,519,000
 ④山下 敬吾九段  32,838,813
 ⑤芝野 虎丸七段  22,266,400
 ⑥藤沢里菜女流本因坊 21,897,900
 ⑦許  家元碁聖 20,288,300
 ⑧河野  臨九段 18,696,277
 ⑨羽根 直樹九段 12,746,400
 ⑩本木 克弥八段 12,485,000
    (週刊碁より抜粋)

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井山さんは8年連続トップ、2つのタイトルを失ったとはいえ当然の結果でしょうね。
2位の一力さんも2年連続、ポスト井山の1番手か。
3位は張栩名人、昨年はランク外でしたので、大躍進です。

昨年から新たにランクインしたのは、張栩名人、許家元碁聖、羽根九段。ランク外になったのは高尾九段、謝六段、六浦七段の3名と浮き沈みは意外と少なかったように思います。

関西棋院の情報は分かりませんが、村川八段、余八段あたりがランク上位でしょうか。

2019年のランクはどうなるか? 井山さんのトップは継続しそうですね。
若手のランクインが注目されますが、どこまで伸びるか・・・。

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1年前の記事(2018-02-14):小中学生と高校生との合同練習会/群馬・2018冬

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囲碁書籍/「お悩み天国4」

2019-02-12 21:00:00 | 本と雑誌
◆書籍紹介
 ・書籍名:「お悩み天国4」-治勲の爆笑人生相談-
 ・発行所:日本棋院  ・著者:趙治勲
 ・発行年月:2018年12月
◆内容紹介
『ぼくは子どもの頃、藤山寛美さん(喜劇役者)が好きで、よく新橋演舞場に見にいきました。寅さんの映画も大好きです。ともに、笑いと一緒に涙があります。』
これは、趙治勲名誉名人(25世本因坊治勲)が、本書の冒頭で綴った文章です。「お悩み天国」で見せる、ときに喜劇役者のような、ときに人情味あふれる治勲の原点は、ここにあるのかもしれません。
特別企画は、治勲の永遠のライバルが登場します。果たして、どんな話が聞けるのでしょうか。
   (日本棋院HPより抜粋)



    ○ ● ○
趙治勲の「お悩み天国」第4巻が出版されました。
囲碁書籍というと上達本が本筋ですが、このところザル碁党はエッセイや小説に軸足が移ってきました。
特別企画の「永遠のライバル、治勲を語る」はイイ話ですね。「戦友」という言葉がピッタリか・・・。

誰しも大小の悩みを抱えて生きています。できることなら楽観的にと思いますが、ムズなところで・・・。
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第43期棋聖戦第3局/井山が勝利!

2019-02-10 21:00:00 | プロ棋戦

43期棋聖戦七番勝負第3局が2月2、3日(土、日)に長崎県西海市で行われた。結果は、井山裕太棋聖が山下敬吾九段に白番中押し勝ちをおさめシリーズ対戦成績を2勝1敗とした。第4局は2月13、14日に埼玉県川口市「旧田中家住宅」で行われる。
   (日本棋院HPより抜粋)

「井山2勝目、戦い続きの激闘制す」 「山下、粘るも届かず・・・」
   (週刊碁、見出しより)

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スコア2-1と一歩リードの井山棋聖、最強手で押し切りました。
敗れた山下九段、終盤のチャンスも生かせず・・・。

七冠時代の勢いに陰りがみられる井山さん、名人リーグでは1勝2敗と苦しい展開です。
平成四天王の反撃と若手の追い上げ、正念場ですね。

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今回の対局地は長崎県西海市の「オリーブベイホテル」。
長崎県の地形は半島や島が複雑に入り組んでおり、容易にイメージできません。
観光地も長崎市以外にいろいろありそうですが、交通に苦労しそうですね。

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1年前の記事(2018-02-10):第22回LG杯第3局(1)/井山名人、世界メジャー制覇逃す

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