天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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2011/ルネサス冬季囲碁合宿

2011-02-27 20:50:11 | プロ棋士

昨日/今日(2/26~2/27)と元勤務先の冬季囲碁合宿が開催されました。
参加者は12名、場所はいつもの埼玉県小鹿野町「越後屋旅館」です。

今回の指導棋士は郭求真・六段。以前にもこの合宿の指導に来ていただきました。
詰碁の著書や、最近では「1週間でぐんぐん強くなる! やさしい布石特訓200」という本も出しています。
台湾出身で、台湾の囲碁事情などの話を聞かせせてもらいました。

   ◇   ◇   ◇

優勝は郭求真プロで9勝2敗。2敗中、3子でプロに勝ったM浦さんの健闘は見事ですね。
2位は玉村囲碁界の碁友でもあるK川さん(7勝4敗)。このハンディでは苦戦かと思いましたが、立派なものです。
3位はいつも安定した成績を残しているK村さん(7勝4敗)。明るいキャラで上位入賞です。

全員と対戦すると11局ですが時間の関係もあり、全局消化した人は私も含めて7名。敢闘賞ですね。

私の成績は6勝5敗。最初に4連敗でスタートし、5割は無理かと思いましたが後半挽回して何とか面目を保ちました。
ただ勝った碁も相手の単純ミスによる対局もあり、納得できる内容ではありません。
次回までにはステップアップして臨みたいと思っています。(去年も同じセリフのようで・・・)

   ◇   ◇   ◇

この合宿も10年以上になりますが、話題も変わってきましたね。以前は対局の内容や碁界の話題などが中心でした。
今は退職後の過ごし方やリストラなど、成長期から停滞期に変化してきたということでしょうか。

人生、千差万別ですが、この合宿が「パワースポット」であってほしいと思います。

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思い出の名棋士/高川秀格

2011-02-24 20:41:39 | プロ棋士

「月刊・碁ワールド」で連載されている「思い出の名棋士」から、第3回は二十二世本因坊・高川秀格さん。
私が高川さんの名前を見たのは勤務先の先輩と囲碁を始めた頃、昭和43年、53歳で林海峰さんから名人位を奪取したニュースでしょうか。(53歳での名人獲得は名人戦史上最年長記録)
坂田全盛時代から林さんなど若手が台頭した時代で、すでにピークを過ぎた高川さんの名人奪取に驚いたものです。

坂田さん、秀行さんなど個性的な勝負師タイプに比べて、高川さんは飄々(ひょうひょう)とした学校の先生のような趣きがありました。
現在の羽根直樹・九段が中高年になった雰囲気でしょうか。

棋風は平明流と云われ、バランス重視のようでした。
好んで使われた言葉に「流水不争先(流水先を争わず)」というのがありましたが、高川さんのイメージとピッタリでしたね。

この頃「高川囲碁読本(5巻)」を購入し、並べたこともありました。
(ほとんど理解はできていなかったと思いますが・・・)
あの棋書を探したけれど見つかりませんでした。今ならお宝候補なのに・・・。

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第35期棋聖戦第4局/張棋聖が勝ち2勝2敗

2011-02-22 21:13:46 | プロ棋戦

 第35期棋聖戦七番勝負の第4局は2月17日、18日、兵庫県宝塚市で行われ、張・棋聖が井山・名人に先番半目勝ちし、対戦成績を2勝2敗とした。
 足早に地を稼ぐ張棋聖と手厚く打ち進める井山名人。両者秒読みとなった終盤まで、形勢が揺れ動く微細な勝負は、最後の寄せで井山名人に誤算があり、張棋聖が抜き去った。
 第5局は24日から新潟県県南魚沼市で行われる。
    (読売新聞より抜粋)

<張栩棋聖の話>
 負けの時期もあったので、半目勝ちはラッキーだった。

<井山挑戦者の話>
 一瞬勝ちにしたと思ったのですが・・・。気持ちを切り替えていきたい。

「張 執念の半目、必死の追撃実る」、「井山、絶妙手放つも・・・」
     (週間碁より)

    ◇   ◇   ◇

張棋聖、必死の打ち回しで挑戦者の強打をしのいだようです。
素人目には井山・挑戦者の優勢かと思いましたが・・・。
これで本シリーズは2勝2敗の五分、激闘の連続で疲労もピークでしょうか。体力面では若い挑戦者に分がありそうですね。

    ◇   ◇   ◇

今回の対局地は兵庫県宝塚市の「宝塚ホテル」。宝塚といえば宝塚歌劇団ですね。
歌劇団養成所となる音楽学校の競争率は20倍にもなるそうです。

囲碁のプロ入段試験も大変な難関ですが、どちらも幼児からの英才教育がモノをいいます。
結果はともかく、厳しい修練は強靭な克己心を養うことでしょう。

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海外の児童に囲碁を紹介

2011-02-20 21:27:40 | 囲碁

今日は玉村町中央小学校で、町内に在学するブラジルやフィリピンの児童及び保護者と、日本の児童・保護者の交流会(参加者:50名ほど)が行われました。このイベントは「玉村町国際交流協会」が中心になって運営されているようです。

午前は各国の親子料理交流で、私も昼食会で各国の料理をご馳走になりました。
人とのコミュニケーションで、一緒に「食べる」ことは効果的ですね。

午後は日本の伝統文化ということで「囲碁」を紹介しました。
ルール説明から9路盤対局まで1時間半、「玉村町囲碁会」のスタッフ5名による囲碁教室です。

ただ海外の保護者は日本語が分からず(児童は日本語OK)、ポルトガル語、英語の通訳を介しての説明で進行が円滑にいかなかった点は反省です。
それでも少しは「囲碁」という日本文化に、触れたのではないかと思っています。

「囲碁」を通じて海外との交流が盛んになればハッピーですが、日本の囲碁人口も増やさないと・・・。

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小西泰三・八段の思い出

2011-02-18 20:35:11 | プロ棋士
小西泰三・八段が亡くなられたんですね。
私が勤務先の囲碁部に入って間もない頃、小西プロ(当時初段で30歳頃)が月一回ほど指導に来られていました。
私はまだ4~5級程度の新入部員でしたので、隅の方で先輩部員の指導碁(2~3面打ち)を眺めていました。
それでも出席者が少ない時には声がかかり、2~3度指導していただきました。
手合は当然ながら星目でしたが、プロという存在に頭は混乱状態だったように思います。
一度、隅の死活で「これは妙手ですね」と誉められたことがあり、それから囲碁への興味が高まったことを思い出します。
当時は小西プロより一世代ほど若い木谷一門・三羽烏(石田・加藤・武宮)がタイトル戦に登場する時代でした。
棋戦ではあまり輝かしい記録はありませんでしたが、観戦記や出版など「プロとアマのかけ橋」的存在として、その功績は後世に残るものと思います。





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第14期女流棋聖戦第2局/謝依旻が防衛!

2011-02-16 21:38:30 | プロ棋士

謝依旻女流棋聖に梅沢由香里五段が挑戦するドコモ杯第14期女流棋聖戦・三番勝負の第2局が2月1日に日本棋院「竜星スタジオ」で行われた。結果は謝が黒番中押し勝ちをおさめ、シリーズ通算2勝0敗でタイトルを防衛した。
梅沢の2年ぶりの復位はならなかった。謝は女流本因坊、女流名人とあわせて女流三冠を堅持。
また、通算タイトル獲得数が10となり杉内寿子八段、青木喜久代八段、小林禮子七段、小林泉美六段に並んで史上最多タイ記録となった。

第14期女流棋聖戦第1局/謝依旻が先勝!
第14期女流棋聖戦・三番勝負第1局が1月27日に神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で行われた。結果は謝が白番9目半勝ちをおさめ先勝した。

     (日本棋院HPより抜粋)

    ◇   ◇

謝・女流三冠、国内の女流囲碁界では「敵なし」という状況です。
通算タイトル獲得数も女流では最多タイ記録の10に到達、まだ21歳ですので新記録はほぼ確実でしょう。

本タイトルの復位に失敗した梅沢五段、妊娠中の挑戦手合ということでハンディがあったのかも知れません。

タイトル独占の謝さんの快進撃を阻止するのは誰でしょう。現段階では鈴木歩・六段、向井千瑛・四段あたりが有望ですが、突進力のある新鋭棋士の登場が待たれるところです。

    ◇   ◇

第1局が行われた平塚市は、木谷道場があったことから各種の囲碁イベントが行われ、全国注目の「囲碁のまち」と云われています。

囲碁で有名な町としては「広島県尾道市因島(本因坊秀策生誕地)」、「長野県大町市(アルプス囲碁村)」が有名ですが、このような「囲碁のまち」が全国に広がれば囲碁界も活況となるでしょう。

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決めてはいけない/風鈴会

2011-02-14 21:40:22 | 囲碁

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昨日(2/13)は定例の「風鈴会」の日、講座の内容は「決めてはいけない」でした。

①「ツケノビ定石」で黒1のオシを「決めてはいけない」。決めてしまうと、その後の手段をなくしてしまいます。
この手、こども囲碁教室でよく見ます。ただ、なぜダメか説明が難しいのです。

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②黒の「大ゲイマジマリ」に白が星下にツケて隅を確保した図、黒の手順は?
単に黒Aのカケツギが正解。黒Bオサエ、白C守りを「決めてはいけない」。

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③黒、星から開いた所へ、白、三々に入った図、黒の手順は?
黒1オサエ、白2ツギ、ここで単に黒3一間トビが正解。黒1の後、Aのオサエを「決めてはいけない」。

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「決めてはいけない」、これは後々の「アジ」や「利き」を残して打つということでしょう。
ただ「アジ、利き」を有効に生かすテクニックを備えていないと、ヨセられてしてしまうこともあります。この辺がムズなところで・・・。

人生でも「ここで決めておくべきか、ここは決めないで待つか」、岐路に立たされることがあります。
「後悔先に立たず」という路線からすると、「早めの決断」となりますが・・・。

   ◇   ◇

今回の実戦対局は1敗(指導碁)1勝でした。
●1局目は鈴木師範の指導碁(4子局)。白の弱点を攻め順調でしたが、あと一歩の追及が軟弱で追い込まれてしまいました。読みの能力に限界か・・・。

○2局目は謹厳実直風なS藤さんとの常先。単調な攻めが不発に終わり、終盤に入る時点では劣勢でした。ここからS藤さんは時間追われて自滅、時間が味方してくれました。

   ◇   ◇

例会の後は、常連が集まっての懇親会。
前日に行われた「女流アマ囲碁選手権(関東予選)」に風鈴会のメンバーも参加したそうです。
女性の大会はあまり勝負にこだわらず「和気藹々(わきあいあい)」という私の印象でしたが、この大会では「熾烈なバトル」だったと話していました。

群馬県ではほとんどが馴染みのメンバーで年齢層も高いのに比べ、首都圏ではレベルも高く、勝負に対する執念が激しいのかも知れません。

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新燃岳噴火

2011-02-12 20:55:59 | ハイキング

「新燃岳噴火」のニュースが流れてもう2週間以上になるでしょうか。
宮崎県は「口蹄疫」や「鶏インフル」などマイナスのニュースが多く、地元の関係者は大変だと思います。

この新燃岳、30歳頃に登ってことがあります。「えびの高原」から韓国岳、新燃岳などを経て高千穂河原までの縦走コースでした。新燃岳はわずかに煙が見える程度で、穏やかな感じでしたね。

縦走路から高千穂河原に下り「高千穂峰」にも登る予定でしたが、かなりの疲労と見上げる高低差にあえなく断念しました。
「高千穂峰」は昨年の大河ドラマ「龍馬伝」で、龍馬とお龍が夫婦で登っていました。あのドラマを見て、登っておけば・・・と後悔しています。

この時、韓国岳は「かんこく」ではなく「からくに」、新燃岳は「しんねん」ではなく「しんもえ」と読むことを知りました。また、高千穂峡と高千穂峰はまったく別の場所にあることも分かりました。

   ◇   ◇

新燃岳噴火のニュースで高原町がよく出てきますが、「たかはら」ではなく「たかはる」なんですね。
九州地方では「原」を「"はる" 又は "ばる"」と読むケースが多いようです。前原(まえばる)、田原坂(たばるざか)等々。
人名でも東国原(ひがしこくばる)という人がいましたが、宮崎を離れて何をするのでしょう・・・?

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ツケノビ定石

2011-02-11 19:19:30 | 囲碁

32 子供囲碁教室(10~20級程度)では、なぜか「ツケノビ定石」が多く見受けられます。
私も覚えたての頃はそうだったかも知れません。それは定石解説本の最初に載っていたからかも・・・?
プロの棋譜ではほとんど見られませんが、置碁定石という位置づけでしょうか。
定石辞典などでも、以前ほどページを割いていないようです。

定石にも「流行り・廃り」があるようで、年配の方と対局すると懐かしい定石が表れ、若い人とは新しい形が出てきます。
「ネット碁」でも、最新型を打たれ、困惑することもあります。あと、ナダレ、大斜、村正などの大型定石も苦手です。

定石関連の格言もいろいろあります。
 ★定石を覚えて二目弱くなり
 ★定石は覚えて忘れよ
 ★定石を知らぬヤツにはかなわない
 ★定石選択周りを見よ
 ★定石の手抜き、許すべからず
どれもナルホドと思うのですが、どれも悩ましい。

ザル碁党にとって、定石辞典のすべてを理解するのは無理です。
実戦では自分の得意な定石のみ採用し、あとは簡明策で対応というところでしょうか・・・。

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群馬DC?

2011-02-09 19:26:26 | 日記・エッセイ・コラム

上毛新聞という地方紙を購読していますが、このところ「群馬DC(デスティネーションキャンペーン)」という言葉が毎日のように登場します。
記事の内容からすると観光PRのようですが、正確な意味を理解して読んでいる人は少ないように思います。

「群馬DC」で検索したところ「群馬デスティネーションキャンペーン・サイト」があり、「DCとは?」というページがありました。
http://gunma-dc.net/

JRグループ6社と地域(地方公共団体や県民・企業等)が一体となって取り組む、全国から誘客を図ることを目的とした国内最大規模の大型観光キャンペーンです。
対象地域(デスティネーション『Destination』:目的地・行き先という意味)の観光資源を掘り起こし、JRグループの宣伝媒体を活用した集中的な宣伝を日本全国で展開します。

   ◇   ◇

今年の「群馬DC」、期間は2011年7月1日~9月30日でメインテーマ:「心にググっとぐんま わくわく 体験 新発見」となっています。
多くの観光客が訪れてほしいものです。

群馬県は過去3回実施されたそうですが、DCという言葉は記憶に残っていません。
地方紙ですから購読者の年齢は高そうです。もう少し分かりやすく報道してほしいと思っています。

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