天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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つるりん大賞2022/芝野&上野

2022-12-30 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の「つるりん式見る碁のすすめ」、1/2・9日合併号は「年の瀬番外編」。
今回は今年最後ということで、恒例のつるりん(鶴山八段、林漢傑八段)大賞2022を選びます。

つる:日本勢初の女子国際棋戦優勝、勝ち抜き団体戦(湖盤杯)で3連勝、観る人を狂喜乱舞させた上野愛咲美女流立葵杯、この方ほど「観る碁」に貢献された方はいないと思います。
りん:私はね、井山さん(本因坊文裕)、一力(遼棋聖)さん、虎ちゃん(芝野虎丸名人)で悩みました。
つる:え、それ普通に最優秀棋士賞候補と同じじゃん。
りん:だからね、虎ちゃんを推薦します。一緒に夏休みを過ごした仲だから。それに名人戦第7局のユーチューブ中継は史上初の同時接続1万人越えを果たしたんだよ!
つる:それは本当にすごい事だよね。
りん:今回はこれしかない! 上野女流立葵杯&芝野名人のダブル受賞で!!
   (「週刊碁」より抜粋)

     ○ ● ○

「観る碁」という観点での選考、面白いですね。

上野さんは藤沢さんと女流ツートップの存在ですが、「観る碁」という面では上野さん推しは納得です。

名人戦第7局(井山名人 対 芝野九段)は、歴代でも記憶に残る激闘だったと思います。その主役、虎ちゃん推しも賛成です。

囲碁界も若い世代の参加が求められています。つるりんコンビ、昨年大賞のホッシーなど、囲碁のエンタメ化推進の棋士に拍手を・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-30):第11回くらしき吉備真備杯/こども棋聖戦-2021

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♪北風/北原謙二

2022-12-28 21:00:00 | 日記・エッセイ・コラム

北風が身に染みるこの頃ですが、群馬県は「上州からっ風」として有名です。
北風で思い浮かぶのは歌謡曲「北風」。1964年、北原謙二のヒット曲でもう60年近くになるんですね。
原曲のアメリカ「カントリー・ミュージック」を日本風に和訳・アレンジしたようです。
唄い出しは日本語で、続いて英語の歌詞で唄われています。

・日本語歌詞
 ♪えくぼの可愛い子だったが~
  北風がつれて行っちゃった~
    ・
    ・
・英語歌詞
 ♪Well, once l met a pretty little girl
  And she was fair to see
    ・
    ・

和訳が正確かどうか分かりませんが、日本語の歌詞は雰囲気が出ていますね。
この時代のヒットチャートを見ると、洋楽を和製歌詞にアレンジした曲が多く、若者の支持を得ていました。
日劇「ウェスタン・カーニバル」では、多くの若者が熱狂。懐かしい時代でした・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-28):NHK大河ドラマ/青天を衝け(最終回)

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第12回くらしき吉備真備杯/こども棋聖戦-2022

2022-12-26 21:00:00 | こども囲碁

「永代くん(東京)優勝(低学年)、三橋くん(北海道)制す(高学年)」
「第12回くらしき吉備真備杯こども棋聖戦・全国大会」が12月17、18日の2日間、岡山県倉敷市の「マーヒーふれあいセンター」で開催された。都道府県代表が争った結果、低学年の部は39名の中から永代斗真くん(東京・三鷹市立東台小2年)が、高学年の部は42名の中から三橋拓真くん(北海道・札幌市立桑園小5年)がそれぞれ頂点へ。ともに初優勝だ。
      (週刊碁より抜粋)

     ○ ● ○

本大会の参加者は低学年、高学年合わせて81名。昨年と同じ規模ですが、まだ全県参加には至っていないのは残念ですね。
上位の成績を見ると都市部が優勢、棋力アップの環境は地方では苦しいようです。

歴代優勝者を見ると、酒井佑規、福岡航太朗、伊了、保田翔太、桑原樹などプロ棋士の名前があります。「少年少女囲碁大会」同様、プロへの登竜門になっているんですね。

群馬県代表は高学年が斉藤くん(富岡・小野小4年)、低学年は瀬下くん(高崎・吉井西小3年)。二人とも予選突破は難しかったようです。
この数年、群馬県代表は入賞者が出ていません。全国入賞レベルの選手育成はムズなところで・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-26):つるりん大賞2021/星合志保三段

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されど、「半目」・・・

2022-12-24 21:00:00 | 囲碁

○12/18放送のEテレ「囲碁フォーカス」
「フォーカス・オン」は『されど、「半目」・・・「半目」勝負の世界』。
最も差が少なく拮抗した勝負となる半目勝負。第31期名人戦第四局 張栩名人 対 高尾紳路本因坊の一戦など、タイトル戦では数々のドラマが起きている。プロはどこまで「半目」を読み切っているのか?半目勝負に強い藤沢里菜女流本因坊にも聞く。
    (NHKオンラインイより抜粋)

放送内容
・第26期天元戦「3局連続半目勝ち」

  (●小林光一天元 対 ○柳時熏七段)
・第31期名人戦第4局「両者半目計算ミス」
  (●張栩名人 対 ○高尾紳路本因坊)
・藤沢里菜女流本因坊「半目勝ち12連勝中」

     ○ ● ○

半目を巡る劇的なドラマ、プロにとっては今後の人生にも影響する場合も・・・。

ザル碁党レベルの半目勝負は「指運」、それでも「悲喜こもごも」のシーンがありますね。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-24):晴雲秋月/加藤千笑二段

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大河ドラマ/鎌倉殿の13人(最終回)

2022-12-22 21:00:00 | テレビ番組

最終回は、反目する北条義時を討ち取るため、義時追討の宣旨を出し、兵を挙げた後鳥羽上皇。これに対し、政子の言葉で奮起し、徹底抗戦を選んだ幕府は、速やかに京へ派兵することを決断・・・。
    (NHKオンラインイより抜粋)

     ○ ● ○

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、終わってしまいました。
主人公・北条義時は歴史上、それほどの存在感は無かったのですが、大河ドラマで有名になりましたね。



生臭い権力争いのストーリーに賛否両論あったと思いますが、個人的には平均点以上の面白さは感じられました。

これまで大河ドラマの囲碁シーンに注目してきしたが、第43話(11/13放送)の後鳥羽上皇が1人で打っている場面が唯一のようでした。鎌倉時代では、囲碁もそれほど普及していなかったのですね。

大河ドラマ次作は「どうする家康」、戦国時代のパワーゲームを楽しみにしています。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-22):NHK囲碁講座/逆転の手筋

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プロ棋士・四字熟語/星合志保、鶴山淳志、平田智也

2022-12-20 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の四字熟語、「つるりん(鶴山淳志八段、林漢傑八段)式観る碁のすすめ」

第65回:熟慮断行/星合志保三段
★熟慮断行【じゅくりょ・だんこう】:十分に考えから、行動を決断すること。事前によく検討してから、思いきって決行すること。

つる:ホッシー(星合志保三段)は有名な長考派だし、決断力があるね!
りん:ホッシーの碁って、序盤からすごく工夫しているよね。AI研究で決め打ちするのが今時だけど、自分でしっかり考える。
つる:自分の頭で考えて自分を信じて決断する。勇気がある碁だね。

第66回:大器晩成/鶴山淳志八段
★大器晩成【たいき・ばんせい】:大きな器を作るには時間を要す。偉大な人物は大成に長い年月を要し、往々にして人より遅れて頭角を現す。

りん:鶴さん、39歳で初リーグ入り。そこから陥落後即復帰で3期連続本因坊戦リーグ入りはすごいですよ。
つる:自分でも晩成型だという自覚はある。10代、20代の僕はどうしようもないヤツだった。今やっと何かをつかんできたような気がする。ただ、ただですね。人生の前半でお休みしていただけで大器と言えるかのかっていう・・・。
りん:まだまだ。ピークはこれからだから。

第67回:大願成就/平田智也七段
★大願成就【たいがん・じょうじゅ】:大きな望みがかなえられること。神仏に願ったことがそのとおりになること。

つる:この一年を振り返って、一番印象に残っている「優勝」、僕はね阿含・桐山杯の平田智也七段の優勝、これは今年一番グッときました。
りん:わかる! すごくわかる!
つる:ヒラピー(平田七段)の優勝はめちゃくちゃ感情移入したし、心からおめでとうって思った。
りん:準決勝で一力(遼棋聖)さん、決勝で井山(本因坊文裕)さんを破ったんだもんね。

     ○ ● ○

星合志保三段(25)は、毎週、NHK杯の聞き手で見ています。その応対は歴代の聞き手の中でもトップクラスだと思います。
今年の七夕に孫喆七段と結婚したんですね。二人で協力して囲碁界を盛り上げてホッシー・・・。

鶴山淳志八段(41)、師匠:趙治勲さんの著書「囲碁と生きる」の中で、「鶴は頭がよくて、何でもできる子だった。まあ、碁打ちは多少『囲碁バカ』みたいな子の方が強くなるから、ちょっと心配していたんですけど・・・」。

平田智也七段(28)、「昨年絶不調で、棋士になってから一番成績が悪かった。これじゃいけないと思って、勉強量や方法を見直して、今年大復活」。
結婚すると変身するのか・・・。

今回登場の星合さん、鶴山さん、平田さんに共通するのは、マスコミや動画などの登場が多くなったことでしょうか。普及活動にも積極的で囲碁界にとって貴重な存在ですね。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-20):玉村町囲碁会/月例会(2021/12月)

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第48期天元戦第5局/関が天元連覇

2022-12-18 21:00:00 | プロ棋戦

第48期天元戦五番勝負の第5局が12月15日(木)に徳島県徳島市「徳島グランヴィリオホテル」で打たれ、黒番の関航太郎天元が伊田篤史九段に半目勝ちをおさめ、シリーズ3勝2敗で防衛となった。
    (日本棋院HPより抜粋)
 
「関航太郎 初防衛、薄氷の半目制す」 「伊田、終局直前の致命傷」
    (週刊碁、見出しより)

     ○ ● ○

初防衛の関天元、終盤でもたつきながらも、かろうじて半目残しました。
敗れた伊田九段、最終盤での見落としが悔やまれます。

関天元の21歳防衛は、最年少になるとのこと。他棋戦で目立った活躍が見られませんでしたが、九段昇段も加え自信になるでしょう。
伊田九段にとって半目負けは悔しいでしょうね。
今日のEテレ「囲碁フォーカス/フォーカスオン」は「されど、『半目』...『半目』勝負の世界」でした。

     ○ ● ○

今回の対局地は徳島県徳島市「徳島グランヴィリオホテル」。
第4局が兵庫県洲本市(淡路島)なので、大鳴門橋を渡ればすぐの距離ですね。

20年ほど前に囲碁のイベント関係で徳島県を訪れました。
その中で海中観光船に乗った記憶があります。船底から海中を覗く景色はイマイチだったような・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-12-18):第11回伊勢崎少年少女囲碁大会-2021

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囲碁書籍「趙治勲 囲碁と生きる」

2022-12-16 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「趙治勲 囲碁と生きる」
・発行所:日本棋院
・著 者:趙治勲
・発行年月:2022年11月
◆内容紹介
読売新聞・東京朝刊コラム『時代の証言者』の28回分をまとめ、書籍化。
趙治勲名誉名人が「囲碁と生きる」をテーマに自身の半生を振り振り返る。
棋譜は10局を特選。趙門下の松本武久八段と鶴山淳志八段が5局ずつ解説。
小林光一名誉棋聖とのライバル対談も実現。二人の深い世界が伝わってきます。

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タイトル数は歴代最多の治勲さん、一冊では語り切れない歩みだったと思います。

小林光一さんとの対談が3割ほど占めているでしょうか。両者の対比が面白いですね。
奔放な治勲さんと折り目正しい光一さん。治勲さんは大陸的(韓国出身)、光一さんは島国的(日本)と言えるでしょうか。勝負師としての魅力は治勲さんかな。

6歳で単身来日した治勲さんの苦労が伝わってきます。
棋譜10局は時間を見て並べようと思いますが、いつになるか・・・。

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1年前の記事(2021-12-16):草津・万座/温泉紀行

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第12回伊勢崎少年少女囲碁大会-2022

2022-12-14 21:00:00 | こども囲碁

「第12回伊勢崎少年少女囲碁大会-2022」が開催されました。

・日時:2022年12月11日(日)
・場所:伊勢崎市民プラザ
・主催:群馬少年少女囲碁協会、他
・参加者:121名

◎伊勢崎杯選手権(4名)
 ・優 勝:石岡佑真(太田・城西中1年)
 ・準優勝:斉藤一希(富岡・小野小4年)

◎棋力認定大会・ブロック入賞者(◎優勝 〇準優勝)
◆19路盤(74名)
A:◎高橋直之(宇都宮・宮の原中2)○及川南(伊勢崎・第三中1)
B:◎櫻井寛也(玉村・玉村小5) ○小野晶葉(伊勢崎・坂東小6)
C:◎中島明日香(玉村・上陽小3)○海野美仁(伊勢崎・北小5)
D:◎江原珠羅(伊勢崎・境剛志小1)○星野芽衣子(伊勢崎・茂呂小3)
E:◎竹越 昴(伊勢崎・北小1)○伊藤あかね(高崎・城東小4)

◆13路盤クラス(19名)
 ◎國友花梅(東吾妻・原町小4)○儘田悠翔(渋川・古巻小2)

◆9路盤クラス(24名)
A:◎篠澤 碧(伊勢崎・北小1)○櫻井結斗(玉村・玉村小2)
B:◎渡辺美優(伊勢崎・殖蓮二小2)○笠原光生(伊勢崎・名和小1)

     ○ ● ○

今回の参加者は121名、昨年が125名でしたのでほぼ横ばい。
9路盤クラスは24名(前回:12名、前々回:60名)でやや回復。
検討課題としては不戦勝(33局)が多かったことでしょうか。


伊勢崎杯入賞者


認定戦19路盤クラス入賞者


認定戦13路盤クラス入賞者


認定戦9路盤クラス入賞者

★大会成績詳細(PDF)はこちら

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1年前の記事(2021-12-14):第69期王座戦第5局/井山が勝利、王座奪取!

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「魔王」対「虎」、名人戦を振り返る

2022-12-12 21:00:00 | プロ棋戦

昨日(12/11)のNHK-Eテレ「囲碁フォ-カス」は「第47期名人戦を振り返る」でした。

「フォーカス・オン」は『「魔王」対「虎」第47期名人戦を振り返る』。
4冠を保持する井山裕太名人に、芝野虎丸九段が挑戦。井山名人は本因坊戦で前人未踏の11連覇を達成、碁聖戦も防衛し、王者の貫禄を見せつけた。芝野九段も5月以降、名人戦開幕までの成績は14勝1敗と絶好調だ。その2人の戦いを追いかけた。
    (NHKオンラインより抜粋)

「虎復活、群雄割拠を抜け出す、じっくり辛抱の流儀」
    (週刊碁今週号、見出しより)

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今期の名人戦7番勝負、近年にないフルセットの激戦でした。今年の碁界トップクラスの名勝負だったと思います。
令和三羽烏の一翼ながら無冠の虎が「名人復活」。メンタル面で強靭になったように思います。

令和三羽烏の中でも合理性の色濃い一力、許に比べ感性の虎、囲碁ファンを引き付ける魅力がありますね。
来春から一力棋聖との棋聖戦7番勝負。魔王・井山以外の7番勝負は久しぶり、激戦必至・・・。

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1年前の記事(2021-12-12):第47期天元戦五番勝負第4局/天元突破 関航太郎

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