天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第23回農心杯世界囲碁最強戦/日本の優勝ならず

2022-02-28 21:00:00 | プロ棋戦

日本、韓国、中国の勝ち抜き団体戦、第23回農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦第3ラウンドの最終第14戦が2月26日に(土)に行われた。
最終戦は日本の一力遼九段と韓国の申眞諝九段が対戦し、白番の申が中押し勝ちを収めた。第3ラウンドに入って申が4連勝し、韓国チームは14度目の優勝を決めた。
日本チームは第2ラウンドで井山裕太九段の4連勝で一時トップに立つも、最後に敗れ16年ぶりの優勝はならなかった。
     (日本棋院HPより抜粋)

     ○ ● ○

第2ラウンドで井山さんが4連勝し、日本チーム優勝に期待が高まったのですが、第3ラウンドで井山、余、一力が連敗し2位で終わりました。
残念ながら世界戦で中韓に追いつくのはまだまだの感じでしょうか・・・。
 ・芝野虎丸九段:●
 ・許 家元九段:○●
 ・井山裕太九段:○○○○●
 ・余 正麒八段:●
 ・一力 遼九段:●

優勝は韓国チーム。エース申眞諝九段が異次元の強さで4連勝、優勝を決めました。
申九段は昨年も5連勝で韓国を優勝に導きました。まさに「申工知能」・・・。

日本と中韓、棋力の差はそれほどないように思います。最後は勝負への執念か・・・。

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1年前の記事(2021-02-28):第22回農心杯世界囲碁最強戦/韓国チーム優勝

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◎猪突猛進/張豊猷八段

2022-02-26 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の「つるりん(鶴山八段、林漢傑八段)式観る碁のすすめ」四字熟語編㉕。
◎猪突猛進(ちょとつもうしん):イノシシが直線的に突進するように、目標物に対してがむしゃらに進むこと。
棋士の中で誰が一番当てはまるか?

りん:もうある人の顔しかうかばなくて。
つる:・・・ちょさん(張豊猷八段)?
りん:正解! あの熱さ、真っ直ぐさ、面白さ!
る:人柄もだけど、とりあえず棋風が猪突猛進だしね。
りん:そう。超武闘派の超長考派。プライベートでも、相手が誰だろうが周りの状況がどうであろうが、自分が納得できないことを絶対にあやふやにしないよね。
つる:長いものに巻かれない。我々と真逆。
りん:ちょさんの言うことは、100%ちょさんが本当に思ってることだっていう信頼がある。
つる:そのせいで周りと衝突することも多いんだよね。
りん:けどさ、あんなにしょっちゅうケンカしてるのに、不思議と人が離れないよね。
    (週刊碁より抜粋)

     ○ ● ○

いつも全力投球で熱い人っていますよね。
張豊猷さんの場合、周りの人もその熱さを理解し上手くいっているようです。

大企業や自治体など大きな組織となると、この熱さが空回りするケースも見られます。
そこでは個性をコントロールできる上司が求められますね。

「理想の上司」ランキング(今春の新人に聞く)
明治安田生命保険は2月1日、恒例の「理想の上司」ランキングを発表した。
2022年春の新入社員を対象に実施したところ、男性上司は多くのバラエティ番組で司会を務める「内村光良」さん、女性上司は人気アナウンサーの「水卜麻美」さんが、それぞれ6年連続で1位に。内村さん、水卜さんともに、「親しみやすい」「優しい」といったイメージで共感を集めた。
 ◎男性1位:内村光良、2位:櫻井翔、3位:設楽統
 ◎女性1位:水卜麻美、2位:天海祐希、3位:渡辺直美

ナルホド、今春新人の動向とのことですが、団塊世代の意識と隔世の感が・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-02-26):大河ドラマ/青天を衝け

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第69回NHK杯/ベスト4(一力、高尾、河野、余)決定

2022-02-24 21:00:00 | プロ棋戦

先日の放送(2/20)でベスト4が決まりました。
◎準々決勝の結果(左が勝者)
 ◆一力 遼 NHK杯 VS 大西竜平 七段
 ◆高尾紳路 九段 VS 井山裕太 棋聖
 ◆河野 臨 九段 VS 広瀬優一 六段
 ◆余 正麒 八段 VS 山下敬吾 九段

◎準決勝の組み合わせ
 ◆一力 遼 NHK杯 VS 河野 臨 九段
 ◆高尾紳路 九段 VS 余 正麒 八段

     ○ ● ○

準々決勝では一力NHK杯と河野九段が若手(大西、広瀬)に貫録勝ちでした。
一番の好勝負は「難攻不落:高尾九段 VS 一騎当千:井山五冠」戦、高尾九段がギリギリの半目勝ち、見ごたえがありました。
「余八段 VS 獅子奮迅:山下九段」戦では山下九段が2隅で白番大目ハズシの奇策、ただ絶好調の余八段は動じずマイペースで勝利しました。

準決勝・第1局は「一力NHK杯・河野九段」戦、連覇を目指す一力さんが優勢か・・・。
第2局は「高尾九段・余八段」戦、勢いは余さんですが平成四天王・高尾さんの奮闘を見たいですね。


トーナメント表

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-02-24):恐竜フィギュア

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プロ棋士ペア碁選手権2021決勝/知念&一力組が優勝

2022-02-22 21:00:00 | プロ棋戦

「知念・一力V、猛追はねのけ辛勝」「牛・井山、奮闘及ばず」
「プロ棋士ペア碁選手権2021」の決勝戦が2月13日、東京・市ケ谷の日本棋院で行われ、知念かおり六段・一力遼九段ペアが、牛栄子四段・井山裕太5冠(棋聖・名人・本因坊・王座・碁聖)ペアに黒番中押し、参加16組の頂点に立った。
   (「週刊碁」より抜粋)

     ○ ● ○

優勝の知念・一力ペア、中盤の苦しい形勢を相手の失着で辛くも逃げ切りました。
敗れた牛・井山ペア、中盤の失速が響き惜敗でした。

知念さんのペア碁優勝は25年ぶりとのこと、女流棋士は活躍する期間が長いようです。
決勝戦の井山・一力は棋聖戦7番勝負を対戦中です。本対戦から5日後(2/18、2/19)の棋聖戦第4局でも一力さんが勝利、両者の頂上決戦は続きます。

     ○ ● ○

1年前の記事(2021-02-22):第45期棋聖戦第4局/河野が初勝利

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第46期棋聖戦第4局/一力、あと1勝で棋聖奪取

2022-02-20 21:00:00 | プロ棋戦

第46期棋聖戦七番勝負第4局が2月18日(金)・19日(土)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で打たれ、黒番の一力遼九段が井山裕太棋聖に半目勝ちをおさめシリーズ3勝1敗、タイトル奪取まであと1勝としました。第5局は3月3日(木)、4日(金)に神奈川県箱根町「ホテル花月園」で行われます。
   (日本棋院HPより抜粋)

「一力3勝目、タイトル奪取へあと1勝」「井山棋聖は終盤に誤算」
   (読売新聞、見出しより)

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タイトルに王手をかけた一力九段、息詰まる終盤戦を粘って半目勝負をもぎ取りました。
敗れた井山棋聖、終盤での死活に錯覚がありました。

本シリーズは3-1で一力九段がタイトルにあと1勝、終盤勝負に自信があるようです。
カド番に追い込まれた井山棋聖、終盤戦での時間との戦いに迷いが・・・。
一力九段のタイトル獲得可能性、本シリーズの充実ぶりから個人予想で80%・・・。

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今回の対局地は山梨県甲府市「常磐ホテル」。囲碁・将棋の名勝負が何度も行われています。

今朝放送のNHK「小さな旅」は甲府市を紹介していました。
「石も喜ぶ 宝石の街 ~山梨県 甲府市~」
山梨県甲府市は宝飾産業が盛んな街です。山から水晶が産出したことをきっかけに、宝石加工の歴史が始まりました。父親が掘り出した水晶を大切にしている人。高度な技術で原石を削り、指輪などを作る研磨職人。傷ついた宝石の修理や使われなくなった形見の宝石などをリフォームする職人。宝石加工の伝統を守りながら暮らす人々の物語です。
   (NHK-HPより抜粋)

あまり縁のない宝石ですが、長年培った職人技が眩いばかりの輝きを生んでいるんですね。

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1年前の記事(2021-02-20):須藤斉さんを悼む/上毛新聞

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◎難攻不落/高尾紳路九段

2022-02-18 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の「つるりん式観る碁のすすめ」四字熟語編㉔。
難攻不落(なんこうふらく):城や砦などの守りが固くて攻め落とすのが難しいこと。
棋士の中で誰が一番当てはまるか?

つる:高尾先生の碁って、厚い上になぜか地でも全然遅れていない。
りん:攻める石もないし、地も減らない、まさに難攻不落なのよ。
つる:特に形勢がいい時の高尾先生はめちゃくちゃ強いよね。
りん:本当に強い。まったく歯が立たない感じがする。
つる:形勢がいい時って、意外とつらいじゃん。早く終わらせたくて決めにいっちゃたり、もっとリードしたくて打ち過ぎたりするものなんだけど・・・。
りん:そうそう。でも高尾先生は絶対にそれないよね。まったく動じず、寄せ付けない、まさに横綱相撲って感じ。
    (週刊碁より抜粋)

     ○ ● ○

2/6放送のNHK杯【井山-高尾戦】、高尾九段が追いすがる王者・井山五冠に辛うじて半目残しました。
ドキドキの接戦でしたが、高尾九段の落ち着きぶりはまさに「難攻不落」でしたね。

やや優勢な終盤、ザル碁党の場合は緩んで追いつかれたり、無用な頑張りで逆転されたり、まさに「安易落城」・・・。

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1年前の記事(2021-02-18):第76期本因坊戦、高崎開催決定

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将棋:藤井聡太竜王が最年少五冠に

2022-02-16 21:00:00 | 日記・エッセイ・コラム

渡辺明王将に藤井聡太竜王が挑戦する第71期王将戦七番勝負の第4局が、2月11、12日(金祝、土)に東京都立川市の「SORANO HOTEL」で行われ、藤井竜王が渡辺王将を破り、七番勝負の成績を4勝0敗とし王将を奪取しました。藤井新王将は竜王・王位・叡王・王将・棋聖の5つのタイトルを合わせ持つ五冠となりました。
19歳6ヵ月での五冠達成は、羽生善治九段が1993年8月に22歳10ヵ月で達成した記録を更新する最年少記録となります。
   (日本将棋連盟HPより抜粋)

     ○ ● ○

将棋界は藤井さんの五冠制覇、怒涛の4連勝で渡辺さんを圧倒しました。
私の世代では将棋と言えば羽生さんでしたが、今や藤井さんの独り舞台ですね。
藤井さんの強さは認めますが、他の棋士はもっと踏ん張らないと・・・。

囲碁ファンとしては、将棋界の盛り上がりを羨ましく思いますね。
井山さんも5冠ですが、勢いのある藤井さんに比べるとイマイチ・・・。

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1年前の記事(2021-02-16):第24期女流棋聖戦第3局/上野、タイトル奪還!

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第46期棋聖戦第3局/一力が粘り勝ち

2022-02-14 21:00:00 | プロ棋戦

第46期棋聖戦七番勝負第3局が長崎県西海市「オリーブベイホテル」で打たれ、白番・一力遼九段が井山裕太棋聖に中押し勝ちをおさめ、シリーズ2勝1敗としました。第4局は2月18日(金)・19日(土)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。
   (日本棋院HPより抜粋)

「一力2勝目、勝負強さ見せ逆転」 「井山、勝ち切れず無念」
   (週刊碁、見出しより)

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貴重な2勝目をあげた一力九段、終盤で驚異的な粘りを見せ勝利を掴みました。
敗れた井山棋聖、優勢に進めながらも秒読みに追われミスが・・・。

終盤での秒読み勝負、若さの一力さんが緻密さで優ったようです。
王者井山さんも熾烈な時間との闘いに翳りが・・・。

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今回の対局地は長崎県西海市「オリーブベイホテル」。タイトル戦は何度も行われています。

オリーブベイホテルがある大島の名物は大島トマトだそうです。小ぶりだが糖度8以上という甘さが売り。一度食べたら、忘れられない味とのことです。
近頃の野菜はクセがなく食べやすくなっていますね。トマトもまろやかになっていますが、野性味が懐かしいという人もいるようで・・・。

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1年前の記事(2021-02-14):第45期棋聖戦第3局/井山3連勝、9連覇にあと1勝

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平凡の非凡

2022-02-12 21:00:00 | 本と雑誌

NHKテキスト/囲碁講座に「下島陽平のおしえて!先生たち~!」という連載コーナーがあります。今月号(2022/2月号)は今村俊也九段への質問。

天才、今村俊也先生が思う、天才だと思う棋士は誰ですか?
「羽根直樹、イ・チャンホ。謙虚さと、『平凡の非凡』という玄人さを感じる」
一見すると地味に見えても、それこそが玄人であり、平凡こそ難しいのだという、今村先生の分析だ。

ウ~ン、深いですね。
プロ棋士で思い浮かぶのは高川秀格先生、本因坊9連覇を成し遂げ、信条は「流水不争先」。
坂田栄男、藤沢秀行など個性的な棋士の中で、「平凡なる非凡」が似合う棋士だったと思います。

自己主張の世の中で、普通の積み重ねが玄人・・・。憧れますね。

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1年前の記事(2021-02-12):AIと共に生きる時代/勝負編

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大河ドラマ/鎌倉殿の13人

2022-02-10 21:00:00 | テレビ番組

◎脚本:三谷幸喜コメント
「三谷幸喜が贈る予測不能エンターテインメント!」
「鎌倉殿」が頼朝のこと。「13人」は、頼朝の死後、合議制で政治を動かした家臣の人数を示しています。その13人も権力争いでどんどん脱落していき、最高権力者となったのが「北条義時」。頼朝が生きているときからパワーゲームが半端じゃなく、誰が裏切るのか全くわからないので、毎回本当に手に汗握りながらワクワクして見ていただけると思います。
    (NHK、HPより抜粋)

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鎌倉幕府誕生についてはあまり知識がなく、平家を倒した源氏の頼朝からどのように北条に移ったか興味がありました。北条義時がどのように出世したか注目ですね。

歴史の問題で「いい国(1192年)作ろう 鎌倉幕府」という語呂合わせがありましたが、今では「いい箱(1185年)つくろう 鎌倉幕府」が一般的のようです。解釈は時代によって変わっていく・・・。

脚本の三谷さんは過去に大河ドラマ『新選組!』と『真田丸』を担当しています。
これまでの重厚な大河ドラマのイメージを現代風にアレンジ、エンターテインメント風味に味付けしています。

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1年前の記事(2021-02-10):囲碁棋士は血縁関係者が多い?

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