天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第13回若鯉戦/富士田が初優勝

2018-11-30 21:00:00 | プロ棋戦

30歳以下、七段以下の棋士で争われる第13回広島アルミ杯・若鯉戦の決勝戦が、11月18日に広島県広島市の「中国新聞ビル」で行われ、富士田明彦六段が小池芳弘三段を、207手まで黒番中押し勝ちで下し、初優勝を収めた。富士田六段は平成25年の第38期新人王戦優勝以来2度目の公式戦優勝となった。
    (日本棋院HPより抜粋)

「富士田、大激戦制す」 「小池、初タイトルならず」
    (週刊碁、見出しより)

     ○ ● ○

優勝した富士田六段、新人王以来5年ぶりの優勝です。
準優勝の小池三段、兄弟子・富士田に敗れ無念・・・。

富士田六段は勝ち星ランキング4位(38勝8敗)、小池三段は7位(35勝12敗)と両者好調の波に乗っていますね。
二人は高林拓二六段門下で同門には、許家元碁聖、伊藤優詩四段、張瑞傑三段、外柳是聞二段と精鋭が揃っています。

本棋戦の舞台は広島市。プロ野球セリーグでは広島カープが3連覇、地元ファンは鼻が高いでしょうね。
広島カープの特長は選手の育成が上手くいっていることでしょうか。囲碁の高林門下にも共通するかも・・・。

     ○ ● ○

1年前の記事(2017-11-30):杉内雅男九段、逝く

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第44期天元戦第3局/井山が勝利で2勝1敗に

2018-11-28 21:00:00 | プロ棋戦

第44期天元戦五番勝負第3局が11月23日に佐賀県鹿島市の「祐徳稲荷神社」で行われた。結果は井山裕太天元が山下敬吾九段に白番中押し勝ちをおさめ、シリーズ対戦成績を2勝1敗とした。第4局は12月10日に兵庫県洲本市の「ホテルニューアワジ」で行われる。
    (日本棋院HPより抜粋)

「井山2勝目、壮快な一太刀」  「山下、序盤で誤算か・・・」
    (週刊碁、見出しより)

     ○ ● ○

天元位防衛にあと1勝とした井山天元、序盤から優位な戦いのようでした。
敗れた山下九段、苦しい時間が多かったようで・・・。

王座戦と天元戦を並行して戦っている井山さん。王座戦は●○○、天元戦は○●○といずれも2-1でリード、名人戦ショックから立ち直ったか?

     ○ ● ○

今回の対局地は佐賀県鹿島市の「祐徳稲荷神社」。日本三大稲荷の一つだそうです。

それにしても日本は神社が多いですね。祐徳稲荷のように有名なものから田舎の名もないような神社まで、数えたらきりがないほどです。
近年、御朱印ブームとかで人気の寺社もあるようです。信仰心とは別の感覚のようでドーモ・・・。

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1年前の記事(2017-11-28):第43期天元戦第3局/井山3連勝で3連覇!

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第66期王座戦第3局/井山が勝利で2-1に

2018-11-26 21:00:00 | プロ棋戦

第66期王座戦五番勝負第3局が、11月19日に、前局に引き続き三重県志摩市「志摩観光ホテル」で行われた。結果は、井山裕太王座が一力遼八段に黒番中押し勝ちを収め、シリーズスコアを2勝1敗とした。第4局は、11月30日(金)に新潟県南魚沼市「龍言」で行われる。
     (日本棋院HPより抜粋)

「井山連勝、力比べで本領発揮」 「一力、一気にカド番」
     (週刊碁見出しより)

第66期王座戦第2局/井山が勝利で1-1に
第66期王座戦五番勝負第2局が、11月17日に、三重県志摩市「「志摩観光ホテル」」で行われた。
結果は、井山裕太王座が一力遼八段に白番中押し勝ちを収め、シリーズスコアを1勝1敗のタイとした。
     (日本棋院HPより抜粋)

「井山、反撃開始」 「一力、第1局の勢いを継げず」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

三重県志摩の連戦を2連勝で終えた井山王座。名人失冠後の不調が心配されましたが、本来の強さが戻ってきたようです。
連敗でカド番に追い込まれた一力八段。若さとパワーを押さえ込まれ、気分はイマイチ・・・。

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第2局、3局の対局地は三重県志摩市「志摩観光ホテル」。2年前(2016/5月)に開かれたサミットの会場でした。もっと前かと思っていましたが・・・。
この時の先進7カ国(G7)の首脳(大統領、首相)の中で、アメリカ、イギリス、フランスはその後に政権交代、国際社会は混沌に・・・。

日本の囲碁界は井山サンの七冠制覇が崩れましたが、勢力図は混沌になるか・・・?

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1年前の記事(2017-11-26):第65期王座戦第3局/井山3連勝で3連覇

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NHK Eテレ/囲碁フォーカス(2018/11/18)

2018-11-24 21:00:00 | テレビ番組

◆講座:“調子を求める”打ち方
強くなるためには、今自分が何をしたいのかを考えることが大切です。
そのとき役立つのが調子を求める打ち方です。相手の応手を利用して、自分の理想の形に近づけていきます。
◆特集:「9歳の小学生名人誕生!」
今年の「少年少女囲碁大会」、小学生の部で優勝したのは沖縄県代表の川畑拓也くん(9歳)。
小学校3年生以下での優勝は史上4人目。1998年に優勝した井山裕太以来20年ぶりの快挙。しかも囲碁を覚えてまだ2年だという!いったいどんな少年なのか?普段の勉強法など強さの秘密とともにその素顔に迫る。
   (NHK-HP、NHKテキスト「囲碁講座」より抜粋)

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一昨日(11/22)の当ブログで「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」を取り上げましたが、「囲碁フォーカス」についても感想などを書いていきたいと思います。

◆講座:“調子を求める”打ち方
本講座、今期のタイトルに「初段へのスタート」とありますが、今回の「“調子を求める”打ち方」は初段卒業後の内容。ザル碁党にも参考になりました。
実戦では着手のリズムのようなものがあり、これが乱れると変調になります。いかに自分のペースに巻き込むかが大切ですね。
ただ、問題は講座で得た知識を実戦で応用できるか? ムズなところで・・・。
 
◆特集:「9歳の小学生名人誕生!」
囲碁を覚えてまだ2年というのが凄い。放送でのキーワードに「集中力」「探求心」「決断力」がありました。その能力が人一倍優れているということでしょうね。
目標はプロ棋士ということですが、井山さん、山下さんのような一流棋士になれるといいですね。

沖縄

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1年前の記事(2017-11-24):週刊誌の見出し広告

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第66回NHK杯2回戦(許家元-上野愛咲美)

2018-11-22 21:00:00 | テレビ番組

〈第66回NHK杯2回戦・第13局> 許家元碁聖(黒) - 上野愛咲美女流棋聖(白)
 ・放送日:11月11日(日) ・解説:河野臨九段
 ・結果:黒番・許碁聖の中押し勝ち

「許、緩まず圧倒」 「上野に終始流れ来ず」
     (週刊碁見出しより)

     ○ ● ○

「NHK杯テレビ囲碁トーナメント」は66回を数えるテレビ番組。以前は他局でも囲碁番組があったのですが、囲碁ファンの減少なのか消えていきましたね。
毎回録画をしているのですが、観るのは2割くらいでしょうか。棋力アップに有効な番組なのにもったいない、まじめに鑑賞・検討しようかと思っています。

黒番・許さん(20)は今年7大タイトルの「碁聖」位を井山さんから奪取、若手の先頭グループを走っています。
白番・上野さん(17)も今年「女流棋聖」位を獲得、これまた若手のホープですね。

対局は両者相手の注文に乗らない頑固な打ち方、中盤で許さんの厳しい切断で上野さんは苦しい展開。以後、許さんは緩まない着手で快勝でした。

勝った許さん、ポーカーフェースで若き勝負師の印象でした。
敗れた上野さん、1回戦では強豪・蘇耀国九段の大石を仕留め溌剌とした感じでしたが、本局では苦しい表情が続きました。無念・・・。

解説の河野九段は、上野さんの劣勢を感じながらもハッキリ不利とは決めていないようでした。
一方、週刊碁の解説・望月研一七段は、黒の優勢と断定、映像と活字の差か・・・。

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1年前の記事(2017-11-22):第22回LG杯準決勝/井山逆転で柯潔を撃破

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第43期囲碁名人戦(井山vs張栩)を振り返る

2018-11-20 21:00:00 | プロ棋戦

先日(11/17)、BS-Pで「激闘!第43期囲碁名人戦ダイジェスト」が放送されました。
◎解説:高尾紳路九段 ◎司会:青葉かおり五段

結果は張栩九段が井山裕太名人に4-3(●●○●○○○)でタイトルを奪取、新名人になりました。
ザル碁党の戦前予想は4-1で井山さん防衛、囲碁ファンの多くも井山さん優勢と考えていたと思います。

高尾さんの感想では、井山さんの敗因として対局の過密日程。張栩さんの勝因として第4局、5局と自信をつけたのが大きかったと語っていました。
スポーツなどで選手が「気持ちを強く持って戦う」というコメントをよく聞きますが、メンタルで張栩さんに利があったのかも・・・。

この番組を見て棋力アップをと思っていましたが、コウが多く難解で内容的にはお手上げ・・・。
それでも対局者の心理(決断、後悔、動揺など)を垣間見ることができました。

伊豆・今井浜

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1年前の記事(2017-11-20):第36期女流本因坊戦第4局/里菜並んだ!

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新人王獲得の軌跡/広瀬優一

2018-11-18 21:00:00 | プロ棋士

今月の月刊・碁ワールド(12月号)、今週の週刊碁(11/26号)のトップ飾るのは広瀬優一・新人王です。

「碁ワールド」では新人王戦三番勝負の特集で、「囲碁界期待の若き勝負師17歳」「入段3年以内の優勝」「華麗な打ちまわし初タイトル」といった見出し並んでいます。

「週刊碁」の見出しは「新人王獲得の軌跡」「躍進の秘密」「大胆に囲碁観変える」「バランス重視に」「AIの長所を吸収」。棋風の内容が多く、AIの影響が色濃くなっていますね。

広瀬・新人王は藤澤一就八段門下。同門に本木克弥八段、沼舘沙輝哉六段、寺山怜五段、藤沢里菜四段、関航太郎二段、木部夏生二段、上野愛咲美二段、飛田早紀初段、青木裕孝初段と、精鋭が揃っており、一大勢力になってきましたね。

ここ数年で新人王になった棋士は一力遼八段、許家元八段、芝野虎丸七段、大西竜平三段。各棋戦でトップグループを走っています。
広瀬さんも、近いうちに過去新人王になった棋士に並ぶ結果を残すでしょう・・。

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1年前の記事(2017-11-18):「アルファ碁ゼロ」の登場

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囲碁を楽しむ人、楽しませる人

2018-11-16 21:00:00 | 囲碁

囲碁を趣味にしている人の大半は「囲碁を楽しむ人」だと思います。
ただ、その中で少数ですが「囲碁を楽しませる人」の存在も欠かせません。

私も「囲碁を楽しませる」側の役回りを務めてきましたが、義務感に嫌気がさすこともあります。
「楽しませることが楽しみ」という境地にはまだまだ・・・。

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明日、11月17日 (土)午後 3:30 ~4:30、BS-Pで「激闘!第43期囲碁名人戦ダイジェスト」放送予定。
録画して棋力アップ・・・?

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1年前の記事(2017-11-16):盤上キャンバス(週刊碁)/木部夏生

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碁は学問である/梶原武雄

2018-11-14 21:00:00 | 囲碁

週刊碁に「一碁一語(秋山賢司)」という連載記事があります。第7回は「碁は学問である」。

勝てばいいという態度ではプロはいかん。拾って勝っても意味がないんだ。碁は学問はだから。 梶原武雄(1923~2009)

「碁は勝負を争うゲームなのか、あるいは芸を競う技なのか」。当時はしばしば議論されたそうです。
現代の碁で「芸」という感覚は希薄になっていますね。AIの登場でその傾向はさらに拍車がかかって・・・。

プロにとっては「芸」の精神残っているでしょうが、一般のアマ棋客にとっては無縁でしょうね。
ただ、相手のイージーミスで拾った碁を喜んでいるようでは棋力アップは望めません。
「碁は真理追及の学問」とまでは言わなくても、自分なりの最善手を求める姿勢は大切かと・・・。

これまで 【四字熟語】 を掲載して1年、ネタも乏しくなり打ち止めです。

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1年前の記事(2017-11-14):第42期棋聖戦/一力が挑戦権獲得!

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第37期女流本因坊戦第2局/藤沢が連勝

2018-11-12 21:00:00 | プロ棋戦

第37期女流本因坊戦五番勝負の第2局が11月9日(金)に東京都千代田区の「日本棋院東京本院」で行われた。結果は藤沢里菜女流立葵杯が謝依旻女流本因坊に白番中押し勝ちをおさめ、開幕から連勝、タイトル奪取まであと1勝とした。第3局は11月24日に広島県尾道市の「本因坊秀策囲碁記念館」で行われる。
     (日本棋院HPより抜粋)

「藤沢連勝、幸運の勝利」 「謝に失着、流れつかむも・・・」
     (週刊碁見出しより)

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2連勝の里菜さん、危ない瞬間もあったようですが、最後は勝利をものにしました。
敗れた謝さん、チャンスはあったようですが掴めず・・・。

◎現時点での女流棋戦タイトルホルダー
 ・女流本因坊:謝依旻
 ・女流立葵杯:藤沢里菜
 ・女流名人:藤沢里菜
 ・女流棋聖:上野愛咲美
 ・扇興杯:万波奈穂

謝さんは若手に追い込まれ 【背水之陣】 、巻き返しできるか・・・。

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1年前の記事(2017-11-12):第36期女流本因坊戦第3局/謝が勝ち越し!2勝1敗に

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