天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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棋戦情報・週刊碁6/5号(碁聖戦挑決、女流立葵杯挑決)

2023-05-31 21:00:00 | プロ棋戦

【第48期碁聖戦挑戦者決定戦】
「一力爆走、井山と3期連続決戦」「余、今期も決勝で涙」
一力遼棋聖VS.余正麒八段。前期と同じ顔合わせになった第48期碁聖戦の挑戦者決定戦が5月25日、日本棋院東京本院で行われた。結果は一力が大石を召し捕り中押し勝ち。3期連続となる井山裕太碁聖との挑戦手合は、6月27日に大阪の日本棋院関西総本部で開幕する。

【第10期会津中央病院・女流立葵杯】
「藤沢挑戦、上野と三番勝負へ」「向井、打開策探るも」
第10期会津中央病院・女流立葵杯の準決勝と挑戦者決定戦が6月20日、21日に福島県会津若松市「今昔亭」で行われた。挑戦者決定戦に進んだのは藤沢里菜女流本因坊と向井千瑛六段。藤沢がつけいる隙を与えず決着をつけた。挑戦権を得た藤沢は、6月17日から同所で開幕する上野愛咲美女流立葵杯との三番勝負に臨む。
   (日本棋院HP、週刊碁より抜粋)

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・碁聖戦挑戦者決定戦


一力さんは本局に勝って15連勝、本因坊戦七番勝負第2局(5/28、29)も勝利し爆走中です。
7冠制覇時の井山さんを彷彿させますね。
本因坊戦、碁聖戦と井山さんとのタイトル戦が続きますが、一力さん優勢と予想します。

・女流立葵杯挑戦者決定戦


決勝で向井さんを破り立葵杯三番勝負に進出した藤沢さん、順当な結果と言えるでしょうか。
立葵杯三番勝負は上野、藤沢のツートップ対決、上野さんの充実度が増しており優勢か・・・。
準決勝では仲邑菫さん(14)、上野梨紗さん(16)の新鋭が登場しましたが無念、今後の活躍に期待しましょう。

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1年前の記事(2022-05-31):越後路・旅行記/2022

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プロ棋士・四字熟語/杉内寿子、横塚力

2023-05-29 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の四字熟語、「つるりん(鶴山淳志八段、林漢傑八段)式、観る碁のすすめ」より抜粋。

第86回:松柏之寿/杉内寿子八段
★松柏之寿【しょうはくのじゅ】:長寿を祝う言葉。節度を守って変わらないこと。松や柏がいつも緑の葉を保ち、樹齢が長いことから。

つる:この間旅先で、樹齢千年の大きな杉の木を見つけて、本当に感動したんだよね。
りん:わかる。底知れないパワーを感じるよね。杉内(寿子八段)先生が勝利された時も感じたもの。恐ろしいほどの継続の力を。
つる:先生は戦前生まれ(1927年、96歳)で、戦中に棋士になられて(42年)、80年以上棋士として碁を打ってらっしゃる。樹齢千年の杉の木と同じくらい神々しい。
りん:お名前もね、「杉」だし、「寿」だしね。

第87回:柔能制剛/横塚力七段
★柔能制剛【じゅうのう・せいごう】:柔軟性に富んだものは硬直した剛の者より強いということ。「柳に雪折れなし」と同意。

つる:力ちゃん(横塚力七段)、あの自然体なところがいいのかな。一緒にいてホッとできるというか、疲れない人だよね。
りん:碁もそんな感じだしね。力ちゃんの碁を見ていつも上手いなーって思うのは、力の逃がし方。柔らかいタッチが絶妙だよね。
つる:そうそう、うっかり警戒心をなくしちゃうんだけど、実は相当クレバー(賢い)なんだよね。実際、東京理科大を卒業してたりするし。まさに「柔よく剛を制す」って感じに人。
りん:手ごわいねー。

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杉内寿子八段(96)のご主人は故・杉内雅男九段(2017年死去、97歳)、驚異の囲碁夫婦はギネス世界記録級です。
この最年長記録、もっとマスコミでも取り上げてほしいですね。

横塚力七段(28)は小松英樹九段門下。2019年に本因坊戦リーグ入り、もっと活躍してほしい棋士ですね。
先日、NHK杯「西健伸五段 VS 林漢傑八段」戦の解説をしてぃました。ソフトな語り口で聞き手の星合さんとの掛け合いもピッタリ、解説者としては若手ナンバーワン・・・。

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1年前の記事(2022-05-29):第77期本因坊戦七番勝負第2局/文裕が開幕2連勝

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文春新書/徳川家康 弱者の戦略

2023-05-27 21:00:00 | 本と雑誌

◆書籍紹介  
・書籍名:「徳川家康 弱者の戦略」
・新書レーベル:文春新書
・著 者:磯田 道史
・発行年月:2023年2月
◆内容紹介
徳川幕府が二百六十年隠してきた真実を暴く! 信長、信玄、そして秀吉。圧倒的な強者を相手にしてきた家康はつねに「弱者」だった。それがなぜ天下人となったのか? そこには弱者だから取り得た戦略、ライバルからの旺盛な「学び」があった。第一人者が家康の実像に迫る。

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大河ドラマ「どうする家康」の影響か、書店では家康関連の雑誌、書籍が並んでいます。
青森旅行中のお供に購入してみました。

現在、大河ドラマの家康は、「三方ヶ原の戦い」で武田軍に敗れ、再起を期している状況です。

これまで司馬遼太郎はじめ、歴史小説による知識吸収が多かったのですが、歴史学者の説と異なることも多々あります。
本書の著者、磯田さんは歴史学者の観点から家康像を捉えており、英雄というイメージは薄く「悩み」の部分が多いようです。
ドラマ「どうする家康」と路線は近い感じですね。

家康は多くの戦国強者を反面教師として、トップに昇りつめたと言えます。
「反面教師」、行動の定石として心掛けたいですね。

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1年前の記事(2022-05-27):天王山を逃がさない

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アマ名人戦群馬県大会2023/藤本さんが2年連続V

2023-05-25 21:00:00 | 囲碁群馬

第17回朝日アマチュア囲碁名人戦県大会の決勝大会が5月21日、高崎市の市中央公民館であり、
伊勢崎市の大学生、藤本喬也さん(21)が2年連続3度目の優勝を決めた。決勝の相手は伊勢崎市の高校1年生、須永大智さん(15)で、若い世代同士の対局となった。3位は辻井一郎さん(57)だった。
   (朝日新聞群馬版より抜粋)

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予選(5/14)には21名が参加、3回戦行い3名(藤本、須永、辻井)が決勝に進出。決勝は10代、20代、50代と若手の活躍が目立ちました。

コロナ前の2019年には40名の参加がありましたが、参加者減少の傾向は止まりません。
群馬県は高校選手権などで活躍した選手も多いのですが、大学や就職先など都市部に出て戻ってくるケースが少ないようです。
囲碁高段者のUターンを期待しますがドーモ・・・。


 ↑ 予選(5/14)

大会の詳細は「群馬県の囲碁情報」

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1年前の記事(2022-05-25):月刊・囲碁研究/懸賞問題当選

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津軽半島・下北半島巡り(2023)

2023-05-23 21:00:00 | 旅行記

先週、青森県の津軽半島、下北半島へ旅行に行ってきました。
実家の近親者5名(男2、女3)のシルバー世代旅行です。

・1日目:(高崎)→ 新青森 → 竜飛岬(津軽半島)
    → 鶴の舞橋(鶴田町) → 五所川原(泊)
・2日目:五所川原 →(むつ湾フェリー)→ むつ市
    → 恐山 → 下風呂温泉(泊)

・3日目:下風呂温泉 → 大間(下北半島)→ 仏ヶ浦
    →(むつ湾フェリー)→ 新青森 →(高崎)

■竜飛岬(津軽半島)
曇り空で風が強く寒かったですね。

石川さゆりの「津軽海峡冬景色」2番
♪ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと~
 見知らぬ人が指をさす~

■鶴の舞橋(鶴田町)
夕暮れの景色でしたが、岩木山のシルエットと湖面を跨ぐ木橋の夕景は一見の価値があります。

■霊場恐山
今回、人はまばらでしたね。少し不気味な空気感がありますが、生と死を考える時間が流れるようで・・・。
 恐山 心と見ゆる湖を
  囲める峰も 蓮華なりけり
          桂月


■下風呂温泉

海辺のひなびた温泉、海鮮料理は丁寧な作りで舌つづみを打ちました。

■大間崎
本州最北端の地、大間マグロはテレビによく出ていますね。
北海道も海峡を隔て薄っすらと見えました。

■仏ヶ浦
遊覧船には乗らず車窓から断崖絶壁を遠望、海岸から見るのは大変そう・・・。

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十数年前にバス・ツアーで津軽・下北は訪れていますが、今回は気心の知れた集まり、愉快な旅でした。

最初のアクシデントは、東北新幹線「はやぶさ」が架線に蛇が巻き付いたとかで2時間遅れ、1日目の計画は半分カット・・・。

温泉は五所川原温泉と下風呂温泉、白濁の湯で体に良さそうですが熱い。青森県人は「お熱いのがお好き」・・・?

名所巡りはレンタカーでの移動です。車中、女子部隊のお喋りはとどまるところを知らず延々と・・・。お蔭で多方面の生活情報を耳にすることができました。

非日常の3日間、日ごろのストレスは幾分解消・・・?

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1年前の記事(2022-05-23):プロ棋士/勝ち星ランキング(2022/5/20現在)

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第78期本因坊戦七番勝負第1局/一力が先勝

2023-05-21 21:00:00 | プロ棋戦

本因坊12連覇を目指す本因坊文裕(井山裕太)に一力遼棋聖が挑戦する 第78期本因坊戦挑戦手合七番勝負第1局が静岡県静岡市「浮月楼」で打たれ、一力が白番中押し勝ちをおさめシリーズ先勝となった。
   (日本棋院HPより抜粋)

「一力充実、完璧な仕上げ」 「井山、響いたゆるみ」
   (週刊碁見出しより)

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七番勝負第1局を制した一力棋聖、最強手連発で大石を仕留めました。
敗れた井山本因坊、やや甘い手が響いたようです。

一力さん絶好調ですね。14連勝中で勝ち星ランクもトップの25勝4敗。この勢い、本因坊タイトルも射程距離に入ったか・・・。
やや停滞の井山さん、本因坊11連覇中ですが、前人未踏の12連覇はイバラの道になりそうです。

今回の対局地は静岡県静岡市の料亭「浮月楼」。江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜公の住まいだったそうです。
「大政奉還」の慶喜公、評価はいろいろですが、生まれた時代がどうだったか・・・?
一力さん絶好調で前途多難の井山さん、「本因坊奉還」はまだまだ・・・。

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1年前の記事(2022-05-21):日本縦断こころ旅(2022春の旅)群馬県

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プロ棋士・四字熟語/佃亜紀子、小西理章

2023-05-19 21:00:00 | プロ棋士

「週刊碁」に連載の四字熟語、「つるりん(鶴山淳志八段、林漢傑八段)式、観る碁のすすめ」より抜粋。
※今回から関西棋院編で鶴山淳志八段、瀬戸大樹八段が担当

第84回:寛仁大度/佃亜紀子六段
★寛仁大度【かんじん・たいど】:寛大で情け深く、人を受け入れる心の大きいこと。「寛仁」心が広く情け深い、「大度」度量が大きい。

せと:佃さんって東京でも慕われてますよね。
つる:僕にとってはお兄さんが規三生先生(山田九段)、お姉さんがつくねえ(佃六段)。お二人とも面倒見が良くておもしろい方だよね。
せと:関西総本部のガールズ4(大森らん初段、塚田千春初段、本田真理子初段、安田明夏初段)からもすごく慕われています。
つる:りんからの情報「つくねえ様は一瞬で場を盛り上げる神技の持ち主です」・・・って知ってるわ!
せと:佃さんと聞いて最初に浮かぶのはやっぱり懐の深さだと思います。

第85回:十年一剣/小西理章初段
★十年一剣【じゅうねん・いっけん】:「十年、一剣を磨く」の略。長い間、武術の修練を積むこと。その力を発揮する機会を待つこと。

つる:小西初段の名前って、よしあきらって読むんだよね。武士っぽくてカッコいい、硬派な感じが伝わってくる。
せと:小松大樹四段によると、理章くんはどんなときにも淡々と努力を続けられる人だそうです。
つる:努力を変わらずに積み重ねるって実はすごく難しいこと。それができるのは本当に立派だね。

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佃亜紀子六段(51)は、マスコミなど結構知られています。
ご主人は将棋棋士の伊奈祐介七段とのこと、ナルホド・・・。
大阪の女将さんのイメージでしょうか、頼りになりそうですね。


小西理章初段(19)は昨年の入段、これからが勝負ですね。
「からたち幼稚園」という囲碁教育に力を入れている幼稚園の出身、ナルホド・・・。
このところ「硬派」という言葉が懐かしくなりましたね。

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1年前の記事(2022-05-19):囲碁界の星/星合志保三段

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我慢を知らずに碁は勝てない

2023-05-17 21:00:00 | 囲碁

こども囲碁教室では毎月、予定や大会結果などのニュースを配布しています。
その中で棋力アップの一言、今月は「我慢を知らずに碁は勝てない」。

自分が苦しいときは相手も苦しい。これも実戦心理の一つです。
囲碁でも先行きがなかなか見えない、形勢不明の状態が長く続くことが多々あります。しかし、自分が不安にさいなまれているときは、相手も同様にもがき苦しんでいるのです。
(中略)
長期戦に耐えられるようになることで我慢する下地ができ、やがてそれが持久力へとつながっていくのです。
   (「子どもを育てる碁学力}より抜粋)

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近年、「我慢」の意識は薄れてるような気配を感じます。
子どもは少子化で叱ることが減り、高齢者は体力・知力の低下で持続力減退・・・。

棋力アップには、楽チンと我慢のバランスがムズなところで・・・。

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1年前の記事(2022-05-17):アマ名人戦群馬県大会2022/藤本さんが優勝

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第2回テイケイ杯俊英戦/一力が連勝で優勝!

2023-05-15 21:00:00 | プロ棋戦

25歳以下の棋士が参加する第2回テイケイ杯俊英戦の決勝三番勝負第2局が、5月6日に東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。一力遼棋聖と芝野虎丸名人の対戦は黒番の一力が中押し勝ちを収め、2連勝で優勝を決めた。
   (日本棋院HPより抜粋)

「一力快進撃、ストレートで優勝」 「芝野、中盤押される」
   (週刊碁見出しより)

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優勝の一力棋聖、怒涛の攻めで大石を取り切りました。
敗れた芝野名人、勝負どころでの後退が悔やまれます。

絶好調の一力さん、公式手合11連勝、勝ち星ランキングでも23勝4敗とトップを快走中です。
5/18から始まる井山さんとの本因坊戦7番勝負、この勢いでタイトル奪取も可能性濃厚かと・・・?

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1年前の記事(2022-05-15):第77期本因坊戦七番勝負第1局/文裕先勝!

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コロナ・ワクチン6回目接種

2023-05-13 21:00:00 | 日記・エッセイ・コラム

先日、新型コロナワクチンの6回目を接種しました。
高齢者など限定のため、予約も接種も今までに比べスムーズに受けることができました。

1回目の接種は2021年6月、2年ほどに6回接種したことになりますか。
「ヒヤッ!」としたこともありましたが、感染することもなく無事でした。
5月8日以降「5類移行」ということですが、心配は消えません。

新型コロナで「これってどうよ?」と思うのは「コロナ」という名称です。
電気メーカーに「コロナ」という会社があります。「コロナ」という車名もありました。
関係者は不愉快だと思います。
なぜ、正式名称の「COVIDー19」にしなかったのでしょう・・・?

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1年前の記事(2022-05-13):プロ棋士/四字熟語㉞~㊱

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