天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
画像をクリックすると拡大されます。

第35期新人王戦3番勝負(三谷vs白石)/1勝1敗タイ

2010-09-29 20:41:07 | プロ棋士

「第2局、白石三段が勝ちタイ」
 三谷哲也・六段が白石勇一・三段に先勝して迎えた3番勝負第2局は9月24日、東京・日本棋院でおこなわれ、白石・三段が黒番3目半勝ちし、通算1勝1敗と星を戻しました。決戦となる第3局は10月1日(金)、同所でおこなわれます。

<白石・三段の話>
 難しいところでしたが、左下隅に回れたあたりで打ちやすいと思いました。ここまできたら(第3局は)結果を考えずに思い切りやりたい。

<三谷・六段の話>
 左下隅で白がいじめられたところではっきり悪かった。形勢判断を誤りました。まずい碁だったので第3局は良い碁が打てるようにしたい。

「第1局、三谷六段が先勝」
 三谷哲也・六段(25)と白石勇一・三段(26)との対決となった第35期囲碁新人王戦の決勝3番勝負第1局は9月17日、日本棋院で始まり、、三谷六段が黒番中押し勝ちしました。

<三谷・六段の話>
 右辺の戦いが難しくて自信がなかった。右辺の白石を取ったあたりでは打ちやすくなった。

<白石三・段の話>
 (一番の後悔は)右辺の白石を取られたところ。何も面白みがなくなってしまった。

     (しんぶん赤旗より抜粋)

「三谷バク進、強烈パンチに白石沈む」 

     (週刊碁、見出しより)

   ◇   ◇

第1局は三谷・六段がパワーで押し切り、第2局は白石・三段の打ち回しが冴えたようです。
実績では三谷・六段に分がありそうですが、勝負は分かりませんね。
1、2局とも黒番が勝っていますので、ニギリの結果も気になるところです。

白石・三段、名前からすると白番が得意のような気がしますが、関係ないでしょうね。
以前、青森県黒石市と宮城県白石市の囲碁交流大会のニュースを見たことがあります。今も続いているのでしょうか。

三谷・六段は群馬県伊勢崎市の出身で「伊勢崎こども囲碁アカデミー」や、地元小学校の囲碁クラブにも時々来訪されています。
地元囲碁ファンも、三谷・六段の優勝を心待ちにしていることと思います。

コメント

第35期名人戦第3局/井山名人3連勝、初防衛まであと1勝

2010-09-27 21:43:57 | プロ棋戦

 第35期囲碁名人戦七番勝負の第3局が9月22、23日、山形県上山市で打たれ、井山裕太名人が挑戦者の高尾紳路九段に白番中押し勝ちを収め、対戦成績を3勝0敗とした。第4局は10月6、7両日、神奈川県秦野市で。
 解説の秋山次郎八段は「名人の好局でした。左下の白76(ハサミツケ)が強手で、勝因と言っていいかもしれません。乱れず、きっちりと、挑戦者の仕掛けを受けきりました」と評した。

<井山名人の話>
 白122(切り)の時点ではいけると思ったが、かなりきわどく、最後に運よくしのぎ筋が見えた。(3連勝の)スコアは考えずに、次も一生懸命打ちたい。

<高尾挑戦者の話>
 左下で誤算が続いた。黒107(三々)からの稼ぎでは不本意で、少し形勢が悪いと思いました。3連敗は仕方がない。あまり気にせず次も精いっぱい戦いたい。

     (朝日新聞より抜粋)

「井山3連勝、高尾の剣先、見切った!『真剣白刃取り』に大絶賛」 

     (週刊碁、見出しより)

       ◇  ◇  ◇  ◇

井山名人、怒涛の3連勝。名人のいい面だけが目立っています。
3連敗とカド番に立たされた高尾挑戦者。自分のペースがつかめず、迷いのようなものが感じられます。
本シリーズ、4局で終わっては囲碁ファンや関係者も不本意。高尾挑戦者の奮起を期待しましょう。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は山形県上山市・かみのやま温泉、旅館「古窯」。
井山名人は大阪から空路で 、高尾挑戦者は東京から「山形新幹線」で 現地入りしたそうです。

山形新幹線は「ミニ新幹線」と呼ばれ、スピードや車両の大きさは在来線の特急並みだそうです。
山形新幹線の「つばさ」に乗ったことはありませんが、秋田新幹線(ミニ新幹線)の「こまち」には乗りました。
在来線の特急列車と同じ感覚でしたが、フル規格の新幹線に比べ、旅の雰囲気はこちらの方が優っているように思います。

コメント

こども囲碁教室と町内定例碁会(2010/09/25)

2010-09-25 21:15:46 | 囲碁

今日の午前中は囲碁教室「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の指導スタッフです。
終了後の「スタッフ打ち合わせ」で、今まであいまいだった昇点(昇級)を一定の勝率で行うことになりました。
ただ現状は降級がありませんので、インフレの心配があります。

プロの世界でも降段はありませんが、「実力=段位」の方程式には問題もありそうです。

    ◇   ◇

午後は玉村町囲碁会の定例碁会。
このところ近隣の伊勢崎市から、参加する人も増えてきました。
逆に玉村町から、伊勢崎のクラブに参加する人も結構いるようです。

いずれにしても居心地のよい囲碁グループに、人が集まるのは当然ですね。
本会も会員の意見を聞きながら、「居心地のよい囲碁会」を目指したいと思っています。

コメント

第56回アマ本因坊戦/柳さんが初優勝

2010-09-23 21:16:35 | アマ棋戦

 第56回全日本アマチュア本因坊決定戦全国大会は最終日の8月29日、東京・日本棋院会館で準決勝と決勝を行い、柳慎桓(ユシンファン)さん(22)=東京=が初優勝した。準優勝は伊達昌希さん(31)=香川、3位は諸留康博さん(42)=兵庫、4位は平田博則さん(84)=招待=だった。
 柳さんは韓国出身。現在は日本の専門学校に通っている。決勝で伊達さんを破り、「優勝が目標だったが、自信はなかった。うれしい」と語った。

▽準決勝
 ・柳慎桓(東京) 中押し 諸留康博(兵庫)
 ・伊達昌希(香川) 中押し 平田博則(招待)
▽決勝
 ・柳 9目半 伊達
▽3位決定戦
 ・諸留 中押し 平田

    (毎日新聞より抜粋)

「柳さん(東京)、混戦制し初V」 
「伊達さん(香川)健闘準V」
「若い力&韓国勢活躍」

    (週刊碁、見出しより)

   ◇   ◇   ◇

優勝した柳さんは昨年の世界アマ選手権で準優勝、「洪道場」でこども達の指導しているそうです。
最近のアマ大会では韓国勢の活躍が目立ちます。韓国でプロを目ざしていた人たちが、日本でインストラクターをしているのですね。
この傾向はどうなんでしょう。日本にも人材はいると思うと少し残念な気がしますが・・・。

4位に入った平田さん、84歳はすごいですね。先日(9/18、19)行われた「第32回世界アマ日本代表決定戦」でも優勝しています。
9/20は「敬老の日」でしたが、若い人はもっとがんばらないと・・・。

   ◇   ◇   ◇

群馬県代表の奈良さんは予選リーグを突破。1回戦で広島の原田さんを破るも、2回戦で招待・神奈川の佐野さんに敗退となりました。
このところ群馬県勢の活躍は見られません。層の厚さ、若手の台頭などで他県に遅れているようです。

コメント

第35期名人戦第2局/井山名人が2連勝

2010-09-21 21:10:47 | テレビ番組

 第35期囲碁名人戦七番勝負の第2局が9月16、17の両日、松山市で打たれ、井山裕太名人が挑戦者の高尾紳路九段に黒番5目半勝ちし、開幕から2連勝とした。
 中盤で挑戦者のコウダテ(白80)に手を抜く好判断でペースをつかみ、終盤に巧妙な手を繰りだして難解なヨセ勝負をしのぎきった。

<井山名人の話>
 勝ちと思ったのは最後の小ヨセの段階です。苦しかったが、白80のツギに手を抜き、黒85と渡って、勝負になったと思う。

<高尾挑戦者の話>
白80のコウダテは軽率でした。左辺も寄りつかれ過ぎた。終盤でもまだ紛れがあったのでは。

     (朝日新聞より抜粋)

「井山連勝、激闘松山 高尾を撃破」、「高尾 コウに泣いた」 

    (週刊碁、見出しより)

       ◇  ◇  ◇  ◇

今シリーズ2連勝の井山名人。渋い展開ですが決め手を与ない粘りが、勝利を引き寄せた印象です。
敗れた高尾挑戦者、コウ争いで遅れをとったようです。重厚戦車のニックネームはどこへ・・・。
対戦成績が一方的に片寄っていますが、重厚戦車の巻き返しを期待しましょう。

       ◇  ◇  ◇  ◇

今回の対局地は愛媛県松山市の道後温泉「大和屋本店」。
松山を舞台にした司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」。昨年末、NHKスペシャルドラマ第一部が放映されました。
そして今年の年末には第二部が放映されます。この第二部は日清・日露戦争をめぐっての展開のようです。1年近く経っての続編ではやや間延びの感がありますが、明治の歴史ドラマを楽しみにしています。

月さすや 碁を打つ人の 後ろまで(正岡子規)

コメント

爺孫囲碁大会/伊勢崎市

2010-09-19 21:43:40 | 囲碁

 子供とお年寄りが世代を超えて対局する囲碁の「爺孫(ジジマゴ)大会」が、伊勢崎市ふくしプラザで開かれ、26人が自慢の腕を競い合った。
 大会は「第18回ふくしプラザフェスティバル」の一環。「伊勢崎子供囲碁アカデミー」の子供たちを中心に小中学生13人が参加、60代から80代までの囲碁愛好者13人と熱戦を繰り広げた。
 小中学生は〝ベテラン″たちとの対局に、やや勝手が違う様子だった。

    (上毛新聞より抜粋)

    ◇   ◇

先週土曜日(9/11)、「伊勢崎こども囲碁アカデミー」の上級クラス13人は「爺孫(ジジマゴ)大会」に参加でした。
「お爺さん世代」と「孫世代」の囲碁対決、日本の囲碁人口を象徴しているようです。
本来なら親子・三世代対決を見たいところですが、残念ながらお父さん世代で囲碁を楽しむ人は限られているようです。
今後はこの孫世代が囲碁の輪を広げ、囲碁人口拡大の一翼を担ってほしいところです。

    ◇   ◇

Undoukai 昨日の土曜日(9/18)は「こども囲碁教室」が行われる日ですが、市内のほとんどの小学校で「運動会」が行われるため囲碁教室は休みでした。
運動会というと10月が定番と思っていましたが、最近は前倒しになっているようです。

小学校の運動会というと、お父さんがわが子の勇姿をカメラに収めようと、奮闘している光景が目に浮かびます。
ただ、あの一瞬の動きをドンピシャで撮るのは、並大抵の腕前ではできませんね。

コメント

NHK「ゲゲゲの女房」囲碁対局シーン

2010-09-17 20:40:12 | テレビ番組

昨日(9/16)の朝ドラ「ゲゲゲの女房」で、水木しげる(向井理)と妻・布美枝(松下奈緒)の父の源兵衛(大杉漣)の対局シーンがありました。
棋力は同じ程度に見えましたが、初段前後でしょうか。いい雰囲気で対局していました。
※9/21の放送で源兵衛さんの棋力は四段ということで、見損じでした。(9/21追記)

私の場合、今は寝たきりの妻の父親も碁を打ち、私とは二度くらい対戦したでしょうか。
また、今は亡き私の父親も碁を打ち、近所の知人と時々碁を打っていましたが、私と打った記憶はありません。

その頃の私はまだ若く「碁を楽しむ」というより「勝負」にこだわっていた時期で、親類縁者と気を使いながらの対局に、物足りなさを感じていたのかも知れません。
今思えば、もっと和やかな気持で、碁を楽しめばよかった思っています。

コメント

町内月例囲碁大会(2010/09月)

2010-09-15 20:35:16 | 囲碁

Tama5 先週土曜日(9/11)は玉村町囲碁会の9月度月例大会、参加者は26人でした。
優勝は上位クラスが高橋(紀)さん、下位クラスは関端さんでした。
上位クラスの高橋さん、早打ちですがいつも筋のいいところに石がいく実戦派です。
下位クラスの関端さん、いつも6割くらいの勝率をキープしていましたが、やっとの優勝でした。

私の成績は●●○○の2敗2勝、負けが先行してはダメですね。守勢での辛抱が足りないようです。

    ◇   ◇

本大会には中学生が二人参加していますが、あとは50代~80代です。
20代~40代がまったくいないというのは寂しい状況です。ただ、これからこの空白の世代を埋めていくのは難しいでしょうね。
本囲碁会としても、若年層への普及を考えたいと思いますが・・・難問です。

コメント

風鈴王決勝戦/風鈴会

2010-09-13 19:55:02 | 囲碁

Wind_1_3 昨日(9/12)は定例の「風鈴会」の日、講座は「風鈴王決定戦」の決勝戦・公開対局で、「榊原・インストラクター 対 斉藤・五段」の三子局でした。
斉藤さんの優勢な展開でしたが、慎重さが裏目に出てあえなく「時間切れ負け」という結果になりました。
両者とも持ち時間をギリギリまで使っての一戦でしたが、本当によく考えますね。

私の場合、考えてもイメージがボンヤリとして、明確な結論までたどり着かない感じです。つまり「読み」が浅いということでしょうか。詰碁などで「読む」訓練が必要だと分かっているのですが・・・。

今回の実戦対局は2連敗、前回から4連敗で降段。どこかで致命的な「読み落とし」が出てしまいます。
1局目はH鎌さんとの白番(コミなし)。地合いで優勢でしたが終盤、切れないと思っていたところを、思いがけないところから切られて大石が頓死。ていねいに読まなくては・・・。
2局目はS原女史との黒番(三子局)。隅の死活で見損じがあり序盤で非勢に、何とか局面打開を図るも上手には通じず大差の敗局。雑念を払拭して集中力が必要です。

   ◇   ◇

例会の後は、常連十数人での懇親会。
これだけの人数が集まると話題は一つにまとまりませんが、私の周囲のグループの話題を思い出してみます。

★「ノンアルコール・ビール」。
隣席のスポーツマン・Y田さん、愛飲するようになって「人生観が変わった」などと大げさなことを云ってました。
私も最近、家で飲むようになりました。以前は食後にホロ酔い気分でネット碁などを打っていましたが、この飲料に変えて勝率もよくなったような気がする・・・ 
そんな話を聞いたK合・妻、「うちもノンアルコールにしよう」とダンナに迫っていましたが・・・。
ビールメーカー各社から出ていますが、私のお気に入りはサントリーの「オールフリー」。一時、品切れ状態でしたが今はどこでも出回っているようです。

★「アジア大会囲碁日本代表愛称募集・がんばれ○○○○ジャパン!」。
「カミカゼ・ジャパン」、「さくら・ジャパン」、「エキサイト・ジャパン」、「ヒカル・ジャパン」など色々と案がでましたが、どれも応募するにはイマイチのような気がしましたね。

コメント

関西の囲碁棋士、意気上がる

2010-09-10 21:49:04 | プロ棋士

ここのところ、関西の棋士の活躍がめざましいですね。
名人防衛戦を戦っている井山裕太・名人。先日、碁聖位を獲得した坂井秀至・碁聖。王座戦挑戦者に決まった山田規三生・九段
そして昨日(9/9)は結城聡・九段が天元戦挑戦者に決まりました。
井山・名人と山田・九段は日本棋院・関西総本部、坂井・碁聖と結城・九段は関西棋院の所属です。

関西地方というと大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県の2府4県。全国は47の都道府県ですから関西地区は2割にも満たない範囲ですが、囲碁界での活躍は目を見張りますね。

中部地区には日本棋院・中部総本部がありますが、羽根直樹・九段が本因坊位を奪われイマイチででしょうか。
ベテラン(?)山城宏・九段が棋聖戦Bリーグで3連勝と頑張っていますが、挑戦者に手が届くか。
中部の棋士にも頑張ってほしいですね。

地方分権という声をよく聞きますが、それぞれの地域において特長ある施策で元気になってほしいと思います。

コメント