天声人碁

剣正28号が「囲碁」を中心に雑感、独り言を随時書き込みしていきます。
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第63期本因坊戦第5局/羽根、大石仕留め2勝

2008-07-07 19:27:36 | プロ棋戦

 千葉県銚子市で7月1日から行われた第63期本因坊決定戦七番勝負の第5局は挑戦者の羽根直樹九段が本因坊秀紳に白番中押し勝ちし、対戦成績を2勝3敗とした。第6局は16、17日、静岡県伊豆市の玉樟園新井で行われる。
 羽根が激闘の末に黒の大石を仕留めて快勝。3連敗後に2連勝と盛り返した。

<羽根九段の話>
 1日目で碁をおかしくしたと思っていましたが、真ん中の黒を切断して、少しやれるのではないかと。でも、死活は難しく、最後の方までわかりませんでした。

<本因坊秀紳の話>
 こちらが攻める展開でしたが、追っかけすぎましたか。どこで妥協すればいいのか、わかりませんでした。中央を切断されては悪いのでしょう。

            (毎日新聞より抜粋)

       ◇   ◇   ◇

羽根九段が持ち前のしぶとい打ちまわしからカウンターパンチ、冴えた一局と云えるでしょうか。時間に追われながらのギリギリの戦いはハラハラさせます。

一方の高尾本因坊、一気呵成の攻撃が裏目に出たようです。あと羽根九段の長考に「ジレた」様子もうかがえました。

これで本シリーズも第6局目に進みます。主催者としても興行的に6局までいけば、まずまずと考えているのではないでしょうか。

BS2で1日目の午後(17時~18時)の部(解説:武宮九段、聞き手:巻幡三段)を中継していましたが、羽根九段が封じ手で長考。結局、中継時間の間は1手も打たずに封じ手となりました。
その間、それまでの手順の簡単な解説、銚子市の紹介などを放送していましたが、時間を持て余し気味でした。
視聴者からすると、もっと序盤の変化図や定石の解説などを丁寧に説明してほしかった思います。

       ◇   ◇   ◇

今回の対局地は千葉県銚子市のぎょうけい館。「ぎょうけい」はひらがな表示となっていますが、漢字ではどうかと調べたところ3項目ありました。
・行啓(皇族が外出すること)
・行刑(自由刑を執行すること)
・暁鶏(夜明けを告げる鶏。また、その時刻)
銚子は初日の出がもっとも早いそうですから、「暁鶏」が妥当なようです。

銚子の地名の由来はお酒を注ぐ「お銚子」からきているようです。犬吠埼がちょうど「お銚子」の注ぎ口にあたるのでしょうか。

高校野球では一昔前になりますが、「銚子商業」が有名でした。「黒潮打線」の異名を持ち全国制覇も経験し、多くのプロ野球選手を輩出しました。
あの頃の高校野球は質実剛健の「男らしさ」があったように思います。最近は「ハンカチ王子」など、どうもスマートになった感じで・・・。

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