ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『ゆりかごを揺らす手』

2017-05-13 19:23:51 | 洋画
めちゃめちゃ面白いというわけではないけど、午後のロードショーに相応しい良作サスペンスであった。90年代って『隣人は静かに笑う』とか『ケープ・フィアー』みたいな独特の雰囲気を持ったサスペンス映画が多かったイメージがあるけど、今作もそんな感じでなんともいえない雰囲気が漂っている。

テンポが悪い映画というのは大嫌いだけど、この映画は展開がスムーズでストレスフリーでいい。10分くらいで医師が自殺したのはいいけど、結局セクハラのシーンが描かれなかったのが解せない。ホントにセクハラがあったか、仮にあったとして妻が知っていたか(知ることはないと思うが…)で妻の行動への見方がだいぶ変わってくる。まあ、その後被害者が他にも数名訴えを起こしたから実際にあったのかもしれないけど、アメリカだからわからんな。

信頼すべき医師とベビーシッターからの恐怖っていうのがこの映画のポイントかな。クールに見えて何がなんでも家庭を壊そうとしている恐ろしさはなかなかに様になっている。容姿が端麗なだけにまだ一段と怖く感じる。また、ドロドロしたやり方でなくクレバーに攻めているところもポインツが高い。

ゲンナリするところと言えば、母親の方が喘息持ちのこと。もう、この手の映画で喘息持ちは一気にワンパターンな感じがしてくるから勘弁してくれって思う。



『一九八四年』 ジョージ・オーウェル

2017-05-13 10:31:38 | 
ボウイや様々な作品にも大きな影響を与えた作品ということで読んでみた。電子書籍で読んだのですんなり頭に入ってこなかった部分もあったが、その世界観は凄いなと思った。とんでもない世界なのに妙に説得力がある本であった。
wikiには影響を与えた作品がずらっと並んでいるが、自分は読んでいて映画『カレブラン』の世界がイメージされたな。
しかしまたwikiの項目も充実しているな。人物だけでなく「101号室」や「テレスクリーン」といった用語にもページが作られている。

全体主義への批判云々といった難しい話はできないが、単純に小説として面白い。もうちょっとSF色が強いエンターテインメント小説を期待していのと、ところどころかったるい部分もありはしたけどね。
ただ、これは文字でなく映像で観たいなと読んでいてずっと思っていた。一応映像化もしているようだけど、あんまり評判良くないのかな。