河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

2095- ジークフリート、ヤノフスキ、N響、2016.4.10

2016-04-10 23:04:42 | オペラ

2016年4月10日(日) 3:00-8:10pm 東京文化会館

ワーグナー ジークフリート  30+20+28′ 23+27+22′ 18+12+45′

キャスト(in order of voice’s appearance)
1.ミーメ、ゲルハルト・シーゲル (T)
2.ジークフリート、アンドレアス・シャーガー (T)
3.さすらい人、エギリス・シリンス (BsBr)
4.アルベリヒ、トマス・コニエチュニー (BsBr)
5.ファーフナー、シム・インスン (Bs)
6.森の鳥、清水理恵 (S)
7.エルダ、ヴィーブケ・レームクール (Ca)
8.ブリュンヒルデ、エリカ・ズンネガルド (S)

マレク・ヤノフスキ 指揮 NHK交響楽団


東京・春・音楽祭、ビッグな演奏会、2016.4.7に続きこの日もうかがいました。
素晴らしいキャスト、指揮、オケ、全部そろった公演でこの日もたくさん楽しめました。上野の超満員と言うのも久しぶりに見ました。熱気がありましたね。
公演の感想は7日と概ね同じ。何度見ても素晴らしい。

圧巻は第3幕第3場、ジークフリートとブリュンヒルデの絡み。ラスト30分は、もう、食い入るように観るだけ。この作曲家特有の否定して肯定するを段階的に繰り返しながら、急上昇のドラマより長い斜面がいいだろう、ドラマチックなものにも何事も積み重ねが大事、そんなじわじわとした上り坂、これは歌詞だけの味わいとは少し違ったもので、この音楽的エレメントと絡み合ってこそ一つの作品となる。
ズンネガルドの巨大なブリュンヒルデの声がホールを満たす。あの身体のどこからあのような空気が揺れ動くような声が出てくるのか、ハイに突き刺すような声、包み込むような声、ドラマチック・ソプラノを堪能しました。
ヘルデンテノールのシャーガーは恐れを知らぬタフさで、この3場でもブリュンヒルデと丁々発止、でも、第1幕の頭、第1,3場からフル回転していた。ここは抑えておくみたいな話はどこにもなくてとにかく行けるところまで行く、そんな感じがこの第3幕3場でも、まだそんな状態。無尽蔵のエネルギー。まさに恐れを知らぬジークフリートで、恐れを知った後でも歌は突っ走っているから、聴くほうも恐れ入る。完全脱帽というお話です。

ミーメのシーゲルは4月7日のほうが、よく決まっていたと思います。発音のクリアさはこの日も素晴らしかったです。ドイツ語が美しく響く。生真面目なミーメで、キャラクター要素は感じられず、第1幕ではジークフリートと対等で、二人の美しい声を同時に聴けるのはこれ以上ないものでした。

さすらい人のシリンスは何度聴いても素晴らしく深いバスバリトンで味わい深い。ややストイックと思うぐらい沈み込んでいくところもありますけれど、それもこれもいいもの。真面目に歌えば歌うほど、アルベリヒとたぶんミーメにも見破られているさすらい人はなかなか簡単にいかない役だとおもいます。

アルベリヒのコニエチュニー、ほかの方々も初日と同じくファイン。


シャーガーは自分で金床叩きダンスで1幕からノリノリでしたが、その金床叩きはパーカスの方が指揮者から上手に少し離れた最前列でたたく。終わったらパーカスポジションへ移動。第2幕の角笛のホルンは同じく金床位置での吹奏。
ファーフナーは見えないシーンでのセリフのところは、舞台上手奥に出てきて、巨大メガホンを持って歌う。
森の小鳥は5階の右奥席のドアを開けて入ってきての斉唱。
おわり


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